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(画像掲示板より引用)
『軍艦開発物語』2(福田啓二著,光人社NF文庫,2002)
雑誌「丸」の連載の単行本化で,実際に各軍艦の建造に携わった技術者の回想録.
信濃,伊号潜水艦,妙高・最上,秋月,千歳,香取,利根,魚雷艇などについての言及.
高雄の建造プロセス有り.
------------ 眠い人 ◆ikaJHtf2 :軍事板,2002/07/24
青文字:加筆改修部分
【質問】
旧海軍の○一,○二……計画について質問です.
それぞれの計画の具体的な整備内容を教えてもらえないでしょうか?
○一計画が巡洋艦が4隻,駆逐艦が12隻,潜水艦が9隻であり,○三計画が戦艦2,空母2といった主力艦関連のことならば判るのですが,それ以外の補助艦艇や航空部隊の増強については今一つ分かりません.
どうかよろしくお願いします.
【回答】
● 第1次海軍補充計画(昭和6年度)
・乙巡洋艦4隻=最上・三隈・鈴谷・熊野
・敷設艦2隻=沖島のみ
・砲艦大1隻/小1隻=却下
・駆逐艦12隻=初春型(6)+白露型(6)
・水雷艇4隻=千鳥型
・潜水艦9隻=海大型(8)+巡潜型(1)
・中型潜水艦/700t(呂33級) 2隻
・掃海艇6隻=第13号型
・敷設艦/5,000t(沖島) 1隻
・敷設艇3隻=夏島型
・内戦航空隊3=呉空・大湊空・佐伯空
マル1計画追加
・潜水艦母艦/8,500t(大鯨) 1隻 ・駆潜艇/300t(1号級) 2隻
● 第2次海軍補充計画(昭和9年度)
・航空母艦2隻=蒼龍・飛龍
・乙巡洋艦2隻=利根・筑摩
・水上機母艦3隻=千歳・千代田・瑞穂
・敷設艦大1/小1/急設網艦1=却下
・砲艦大2/小2隻=却下
・駆逐艦14隻=白露型(4)+朝潮型(10)
・水雷艇8隻=鴻型
・水雷艇中 8隻(建造中止)
・潜水艦4隻=海大型(2)+巡潜型(2)
・中型潜水艦/700t(呂33級) 2隻
・駆潜艇大1隻(前年度の3隻新造計画の残工事=第3号)/小3隻=第51〜53号
・工作艦1隻=明石
・給油艦2隻=潜水母艦剣埼・高崎
・外戦航空隊3=木更津空・鹿屋空・横浜空
・内戦航空隊2=舞鶴空・鎮海空
● 第3次海軍補充計画(昭和12年度)
・戦艦2隻=大和・武蔵
・航空母艦2隻=翔鶴・瑞鶴
・敷設艦大1/中1/急設網艦2=水上機母艦日進/津軽/初鷹・蒼鷹
・砲艦大2隻=伏見・宇治/小2隻=伏見・隅田
・駆逐艦15隻=陽炎型
・潜水艦13隻=甲型(2)+乙型(6)+丙型(5)
・海防艦4隻=占守型
・掃海艇6隻=第7号型
・駆潜艇9隻=第4号型
・敷設艇5隻=測天型
・給兵艦1隻=樫野
・測量艦1隻=筑紫
・外戦航空隊=高雄空・千歳空・美幌空・元山空・東港空
・内戦航空隊=父島空
マル3計画追加
・練習艦/6,000t(香取級) 2隻
・給糧艦/10,000t(伊良湖) 1隻
● 第4次海軍補充計画
・戦艦2隻=未完成(信濃・111号)
・航空母艦1隻=大鳳
・乙巡洋艦6隻=阿賀野・能代・矢矧・酒匂・大淀(仁淀は未着工)
・水上機母艦1隻=秋津洲
・急設網艦1=若鷹
・駆逐艦22隻=陽炎型(3)+夕雲型(12)+秋月型(6)+島風型(1)
・潜水艦25隻=甲型(1)+乙型(14)+海大型(10)
・掃海艇6隻=第19号型
・駆潜艇4隻=第13号型
・敷設艇10隻=測天型(最終艇「諸島」は未着工)
・給油艦1隻=洲埼
・給糧艦2隻=野埼・杵埼
・電纜敷設艇4隻=初島型
・魚雷艇6隻=第1号型
・練習艦/6,000t(香椎) 1隻
マル四追加(臨時軍事費雑船)
・電纜敷設艇/1,600t(初島級) 4隻
・冷凍船小/600t(野埼) 1隻
・冷凍船中/900t(杵埼) 1隻
・魚雷艇/20t(1号級) 6隻
● マル臨(第一次)
・駆潜艇/440t(17号級) 7隻
● マル臨(第二次)
・潜水艦中/1,000t(呂35級) 9隻
・潜水艦小/500t(呂14級) 9隻
・練習艦/6,000t(未建造) 1隻
・給油艦(揮発)中/8,000t(足摺級) 2隻
・給油艦(揮発)小/8,000t(高崎級) 4隻
・駆潜艇/440t(14号級) 16隻
● マル臨(第二次軍雑船分)
・給糧艦(冷凍)/900t(杵埼級)3隻
・掃海特務艇/215t(1号級) 6隻
・敷設特務艇/280t(1号級)4隻
● マル急(17年度臨軍予算分)
・空母/17,150t(雲龍) 1隻
・巡洋艦甲/12,000t(伊吹) 2隻
・駆逐艦甲/2,000t(夕雲級) 12隻
・駆逐艦乙/2,700t(秋月級) 3隻
・潜水艦乙・丙/2,200t(伊40/46級) 9隻
・潜水艦中/1,000t(呂44級) 9隻
・潜水艦小/500t(呂109級) 9隻
・飛行艇母艦(改秋津洲) 1隻
・海防艦甲/900t(択捉・御蔵級)17隻
・敷設艇/720t(改平島級) 2隻
・掃海艇/600t(19号級) 15隻
・駆潜艇/440t(13号級) 16隻
・掃海特務艇/200t(1号級) 14隻
・駆潜特務艇(木)/100t(1号級) 70隻
・魚雷艇甲/80t(10号級) 4隻
・給油艦/18,000t(風早級) 3隻
● マル急(18年度臨軍予算分)
・駆逐艦甲/2,000t(未成) 4隻
・駆逐艦乙/2,700t(秋月級) 7隻
・潜水艦丙/2,200t(未成) 3隻
・潜水艦中/1,000t(呂56級) 3隻
・海防艦甲/900t(御蔵・鵜来級)13隻
・敷設艇/720t(未成) 12隻
・掃海艇/600t(19号級) 13隻
・駆潜艇/440t(13号級) 4隻
・掃海特務艇/200t(1号級) 2隻
・駆潜特務艇(木)/100t(1号級) 30隻
・魚雷艇甲/80t(10号級)14隻
・給油艦/18,000t(未成) 1隻
● マル追
・標的艦/1,000t(波勝) 1隻
・潜水艦甲/2,400t(伊12,13) 2隻
・潜水艦乙・丙/2,200t(伊52級)12隻
・潜水艦中(未成) 15隻
・潜水艦補給/2,700t(伊351級) 3隻
● 〇五
・戦艦/64,000t(改大和級) 1隻
・戦艦/64,000t(新型) 2隻
・空母/30,100t(新型) 1隻
・空母/17,100t(新型) 1隻
・超甲巡/33,000t(新型) 2隻
・巡洋艦乙/8,500t(新型) 5隻
・巡洋艦小/5,800t(新型) 4隻
・駆逐艦甲/2,570t(島風級) 16隻
・駆逐艦乙/2,980t(改秋月級)1隻
・潜水艦甲/2,490t(伊9級) 2隻
・潜水艦乙/2,200t(伊15級) 8隻
・潜水艦丙/2,260t(伊46級) 4隻
・潜水艦海大/1,600t(伊176級) 10隻
・潜水艦中/970t(呂35級) 9隻
・潜水艦小/500t(呂100級) 9隻
・潜水艦補給/2,840t(伊351級) 3隻
・潜水艦特/3,430t(伊400) 1隻
・水上機母艦/13,500t(改日進級) 2隻
・飛行艇母艦大/11,000t(新型) 1隻
・飛行艇母艦小/3,300t(新型) 6隻
・敷設艦乙/4,100t(津軽級) 2隻
・急設網艦/1,650t(若鷹級)1隻
・海防艦/855t(改占守級) 4隻
・敷設艇/720t(改平島級) 8隻
・掃海艇/650t(19号級) 10隻
・駆潜艇/440t(13号級) 9隻
・駆潜艇/700t(新型) 9隻
・砲艦甲/1,860t(新型) 1隻
・砲艦乙/310t(伏見級) 2隻
・潜水母艦/13,100t(新型) 2隻
・給油艦/20,000t(風早級) 3隻
・給糧艦/9,600t(伊良湖級) 1隻
・工作艦/10,630t(明石級) 2隻
・測量艦/1,400t(筑紫級) 1隻
・砕氷艦/6,800t(新型) 1隻
● 改〇五
・空母/17,400t(改飛龍級) 15隻※
・空母/30,360t(改大鳳級) 5隻
・飛行艇母艦/4,650t(秋津洲級) 3隻
・潜水母艦/12,500t(新型) 3隻
・巡洋艦乙/8,520t(新型) 2隻
・急設網艦/1,600t(若鷹級) 1隻
・駆逐艦甲/2,077t(夕雲級) 8隻
・駆逐艦乙/2,701t(秋月級)23隻
・潜水艦甲/2,490t(伊9級) 6隻
・潜水艦乙/2,280t(伊15級) 32隻
・潜水艦丙/2,260t(伊46級)40隻
・潜水艦中/970t(呂35級) 43隻
・潜水艦特/3,430t(伊400) 18隻
・海防艦/940t(鵜来級) 34隻
・掃海艇/650t(19号級) 36隻
・駆潜艇/440t(13号級) 30隻
・給糧艦大/9,720t(伊良湖級) 1隻
・給糧艦中/5,300t(新型) 2隻
・給糧艦小/960t(早埼級) 7隻
・給油艦/18,300t(風早級か新型)15隻
・標的艦/2,560t(大浜級) 5隻
・工作艦/10,000t(明石級) 2隻
・測量艦/1,400t(筑紫級) 1隻
・砕氷艦/7,040t(新型) 1隻
・敷設艇/720t(改平島級) 12隻
・魚雷艇甲/75t(10号級) 18隻
● マル戦(19年度臨軍)
・海防艦丙 66隻
・海防艦丁 48隻
・一等輸送艦 22隻
・二等輸送艦 63隻
・駆潜特務艇 100隻
・哨戒特務艇 62隻
魚雷艇 1,540隻
● マル戦(20年度臨軍)
・駆逐艦丁 8隻
・潜水艦丁 7隻
・潜水艦高速大 23隻
・潜水艦輸送小 12隻
・海防艦甲(改乙) 21隻
・海防艦丙 66隻
・海防艦丁 95隻
・一等輸送艦 24隻
・二等輸送艦 40隻
・哨戒特務艇 208隻
● マル戦(その他)
・海防艇甲(鋼) 20隻
・海防艇乙(木) 60隻
・敷設艦 2隻
・敷設艇 9隻
・駆逐艦丁 12隻
・給油艦 4隻
・潜水艦高速小 79隻
なお,マル6計画については,「太平洋戦争と石油」P.152にある,「海軍軍戦備記録(第一次整理)」によれば,やると決まったモノの詳細が不明です.
そもそも,マル5計画自体が擦った揉んだの挙げ句決まったモノですから.
一応,マル6計画自体の艦艇数は,197隻,80数万トンという数字が残っています.
鷂 ◆Kr61cmWkkQ & 眠い人 ◆gQikaJHtf2(黄文字部分):軍事板,2004/09/18
青文字:加筆改修部分
戦史叢書によれば,マル6計画は次のようになっている.
戦艦4隻
超巡洋艦4隻(おそらく超甲型巡洋艦)
航空母艦3隻(『海鷲の航跡』の別冊付録によれば大鳳型)
巡洋艦12隻(『未完成名鑑』によれば内1隻は810号艦型)
駆逐艦32隻
潜水艦67隻
その他75隻
実用飛行隊68隊
ただ,
「海軍はマル5計画が15年いっぱい費やしても決定に至らず,16年5〜6月ようやく概案を経て10月商議された訳であるが,(中略)確固たる見通しもないまま,マル5およびマル6計画は受諾された訳で,当面実施に移すことは不可能であったのである」(海軍軍戦備記録(第一次整理))
と述べているので,これが確定ではないと思いますが….
眠い人 ◆gQikaJHtf2:軍事板,2004/09/18
青文字:加筆改修部分
※ただし,戦史叢書によれば,
三○二号艦型5隻
改三○二号艦型9隻)
なお,コーエーの「未完成艦隊」にも,E計画建造艦艇のある程度の情報が掲載されていますが,これはソースとしてまったく意味がありません.
あの本,伝えられている「甲巡10隻」などという数字に,著者の適当かつ身勝手な妄想を割り振っただけで,
「○○の理由から××何隻,△△何隻と予想」
などと書中にも書いてます.
数あるコーエー本の中でも黒歴史に分類すべき毒電波本です.
例えば,こちらの紹介文を.
http://www.gamecity.ne.jp/media/book/military/mikankan.htm
>諸元そのものが決まらなかった計画艦艇も,
>編成上必要と思われる艦を配置し,艦名も含めて具現化!
要するに,著者が作為的に決めている,と言ってるんです.
今のところ,E計画艦の要目らしきものは,ほぼ全て遠藤昭氏がソース元です.
【質問】
条約時代の帝国海軍の,艦艇に関する要求性能について教えられたし.
【回答】
「海軍軍戦備1」から.
昭和11年までの帝国海軍軍備目標より(同3年8月 軍備制限研究委員会答申−軍機指定43号)
戦艦(3万5千t)
運動力:既述なし
防御力:
1万7千〜2万8千mにおいて40cm砲弾に対し,少数の命中弾で致命的損傷を蒙らないこと.
少数弾の命中で著しい速力低下をしない程度の水中防御
弾火薬庫誘爆防止,主機械・缶室・管系統・電路の防御,防水区画,傾斜復元施設
攻撃力:40cm砲12門以上,14cm砲12門以上,対空砲,魚雷
航空機:4機搭載(対航空機用,観測警戒用各常用1,補用1)
重巡(1万t)
運動力:33kt以上,8000浬−14kt
防御力:
7千〜2万mにおいて15.5cm徹甲弾に対し完全防御
1万mにおいて20cm砲弾に対し弾火薬庫完全防御
1〜2発の命中で致命的とならない程度の水中防御
20cm以下の砲弾命中による誘爆防止,他戦艦と同一方針
攻撃力:20cm砲(高角)8門以上,61cm魚雷片舷4射線,対空砲
航空機:2機搭載(観測偵察用常用1,補用1)
軽巡(5千t)
運動力:35kt,5000浬−14kt
防御力:
5千mにおいて13cm砲弾に対し完全舷側防御
1万mにおいて15.5cm徹甲弾に対し弾火薬庫完全防御
15cm以下の砲弾命中による弾火薬庫誘爆防止,機械室・缶室被害局限,防水区画,傾斜復元施設
攻撃力:14cm砲(高角)6門,61cm魚雷片舷4射線
航空機:2機搭載(近距離捜索偵察用常用1,補用1)
駆逐艦−大型(1400t)
運動力:36kt,4000浬−14kt
防御力:間接防御一部のみ
攻撃力:13cm砲(高角)4門以上,61cm魚雷6射線
駆逐艦−中型(1000t)
運動力:34kt,3500浬−14kt
防御力:間接防御一部のみ
攻撃力:13cm砲(高角)3門以上,61cm魚雷4射線
空母−大型(1万3500t? 原文では3500t表記)
運動力:34kt,8000浬−14kt+2000浬分の燃料槽
防御力:軽巡に同じ
攻撃力:14cm砲(なしうる限り高角)8門以上,13cm高角砲4門以上
航空機:
戦闘機(常用9機以上,補用3機以上),偵察機(常用9機以上,補用3機以上),
攻撃機(常用9機以上,補用3機以上)
空母−補助(1万t)
運動力:30kt,8000浬−14kt+2000浬分の燃料槽
防御力:軽巡に同じ
攻撃力:14cm砲(なしうる限り高角)6門以上,13cm高角砲4門以上
航空機:
戦闘機(常用6機以上,補用2機以上),偵察機(常用6機以上,補用2機以上),
攻撃機(常用6機以上,補用2機以上)
潜水艦−甲型(遠洋作戦・巡潜,1900t)
運動力:水上18kt以上,水中9kt以上,20000浬−10kt
攻撃力:12cm高角砲2門以上,魚雷6射線以上(艦首4,艦尾2)
行動力:3ヶ月以上
航空機:偵察用1機以上
潜水艦−乙型(艦隊戦闘・海大,1600t)
運動力:水上20kt以上,水中9kt以上,10000浬−10kt
攻撃力:10cm高角砲1門以上,魚雷6射線以上(艦首4,艦尾2)
行動力:2ヶ月
潜水艦−丙型(局地作戦,900t)
運動力:水上17kt以上,水中9kt以上,6000浬−10kt
攻撃力:8cm高角砲1門以上,魚雷4射線以上(艦首)
行動力:1.5ヶ月以上
潜水艦−丁型(機雷敷設,1900t)
運動力:水上15kt以上,水中9kt以上,20000浬−10kt
攻撃力:10cm高角砲1門以上,魚雷4射線以上(艦首),機雷60
行動力:3ヶ月以上
ゆうか ◆9a1boPv5wk
【質問】
日本海軍は各建造計画に基き,どのような編成を考えていたのか?
【回答】
以前調べたものを紹介しましょう.
出典は防衛庁戦史研究室,帝国海軍戦時編成案です.
●B計画完成時
昭和16年度戦時編成案(昭和10年2月策定)
第1艦隊
第1戦隊 長門・陸奥
第2戦隊 伊勢・日向・扶桑・山城
第5戦隊 妙高・那智・足柄・羽黒
第6戦隊 青葉・衣笠・加古・古鷹
第1水雷戦隊 川内・駆逐艦16
第3水雷戦隊 阿武隈・駆逐艦16
第1航空戦隊 龍驤・鳳翔・駆逐艦2
第5航空戦隊 特空母3(秩父丸,浅間丸,龍田丸),駆逐艦2
艦隊附属 B敷設艦・千歳・千代田 ※特殊艦
第2艦隊
第3戦隊 B戦艦2 ※重高速戦艦
第4戦隊 榛名・霧島・金剛・比叡 ※比叡はB計画で改装・現役復帰
第7戦隊 鳥海・高雄・摩耶・愛宕
第8戦隊 利根・筑摩・B甲巡2 ※利根・筑摩はB計画で8インチ砲艦に改装
第9戦隊 最上・三隈・鈴谷・熊野 ※全艦B計画で8インチ砲艦に改装
第2水雷戦隊 神通・駆逐艦16
第4水雷戦隊 那珂・駆逐艦16(内14はB計画艦)
第2航空戦隊 赤城・加賀・駆逐艦2 ※駆逐艦はB計画で航続力延長改装を施した旧式艦
第3航空戦隊 蒼龍・飛龍・駆逐艦2
第4航空戦隊 B航母2・駆逐艦2
第6航空戦隊 特空母3(大鯨・剣崎・高崎)・駆逐艦2 ※駆逐艦はB計画で航続力延長改装を施した旧式艦
第3艦隊
第11戦隊 長良・名取・木曾
第12戦隊 厳島・八重山
第13戦隊 砲艦6・B海防艦2・二等駆逐艦3(B計画で改装)
第5水雷戦隊 夕張・駆逐艦12
第5潜水戦隊 長鯨・巡潜3・機雷潜4・海大2
第7航空戦隊 瑞穂・千代田・千歳 ※千代田・千歳は状況に応じて改装・第1艦隊に配属
第8航空戦隊 特水母6
第1根拠地隊 B駆潜艇5・B掃海艇6他
第2根拠地隊 朝日(工作艦)他
艦隊附属 第11航空隊
第4艦隊
第14戦隊 多摩・北上
第6水雷戦隊 大井・駆逐艦4・水雷艇8
第6潜水戦隊 迅鯨・海大3・呂号4
第9航空戦隊 神威・特水母5
第15戦隊 沖島・特敷2
第16戦隊 特巡4
第3根拠地隊 第3航空隊他(パラオ方面)
第4根拠地隊 春日・第4航空隊他(トラック方面)
第5根拠地隊 第5航空隊他(サイパン方面)
艦隊附属 第12航空隊(パガン)・第13航空隊(マーシャル)
連合艦隊附属
第1潜水戦隊 由良 ※由良はB計画で航続力延長・搭載機増の改装を施す
B潜甲・巡潜5・B巡潜4
B潜甲・B巡潜9
第2潜水戦隊
五十鈴・海大9
鬼怒・海大9
明石・特工3
給油艦9・剣崎・高崎・特給油(民間より高速船徴用)
間宮・特給糧4
知床
駐満海軍部隊
砲艇兼敷設艇2・砲艇兼掃海艇2
●C計画完成時
昭和19年度戦時編成案(昭和13年10月策定)
第1艦隊
第1戦隊 C戦艦2・B戦艦2
第2戦隊 長門・陸奥
第3戦隊 扶桑・山城・伊勢・日向
第9戦隊 青葉・衣笠・加古・古鷹
第10戦隊 北上・大井・木曾
第1水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦16
第3水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦14
特水雷母1
第1航空戦隊 赤城・加賀・駆逐艦2
第6航空戦隊 特空母3・駆逐艦2
第7航空戦隊 特空母3
艦隊附属 鳳翔・大鯨・天龍・龍田・駆逐艦1
第2艦隊
第4戦隊 金剛・比叡・榛名・霧島
第5戦隊 高雄・愛宕・摩耶・鳥海
第6戦隊 妙高・羽黒・那智・足柄
第7戦隊 最上・三隈・鈴谷・熊野
第8戦隊 利根・筑摩
第2水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦15(内4はC計画艦)
第4水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦16(C12・D4)
特水雷母1
第2航空戦隊 蒼龍・飛龍・C駆乙2
第3航空戦隊 B空母2・C空母1・C駆乙3
第4航空戦隊 剣崎・高崎・駆逐艦2
艦隊附属 龍驤・C駆乙1
第3艦隊
第11戦隊 砲艦11・二等駆逐艦5
第1砲艇隊 砲艇16
第2砲艇隊 砲艇16
第3砲艇隊 砲艇16
第12戦隊 長良・由良・名取・五十鈴
第13戦隊 津軽・八重山・特敷1
第5水雷戦隊 神通・駆逐艦16
特水雷母1
第5潜水戦隊 多摩・迅鯨・機雷潜4・海大3・呂号2
第5航空戦隊 神威・特水母5
第1根拠地隊
第2根拠地隊
第4艦隊
第14戦隊 川内・鬼怒
第15戦隊 沖島・厳島・特敷1
第16戦隊 特巡6
第6水雷戦隊 那珂・駆逐艦16
特水雷母1
第4潜水戦隊 C練巡1・海大9
第3根拠地隊
第4根拠地隊
第5根拠地隊
第6根拠地隊
艦隊附属 特設監視艇(甲)18
第5艦隊
第17戦隊 球磨・夕張
第18戦隊 特巡2・特水母2
第19戦隊 特巡2・特水母2
第20戦隊 特巡2・特水母2
第21戦隊 占守・国後・八丈・宮古
第7根拠地隊
艦隊附属 海大3・特設監視艇(甲)27
第6艦隊
第1潜水戦隊 C巡丙1・香取・長鯨
伊10・第1潜水隊(巡潜3)・第2潜水隊(巡潜3)・第3潜水隊(巡潜2・C巡潜1)
伊11・第15潜水隊(C巡潜3)・第16潜水隊(C巡潜3)・第17潜水隊(C巡潜3)
第2潜水戦隊 C巡丙1・鹿島・特潜母1
伊9・第5潜水隊(巡潜3)・(巡潜2・C巡潜1)・(C巡潜3)
伊8・第11潜水隊(海大2・C海大1)・第12潜水隊(海大3)・第20潜水隊(海大3)
基地航空艦隊
第1基地航空隊 松島空・香取空・特航運2
第2基地航空隊 豊橋空・横浜空・特航運2
第5基地航空隊 美幌空・千歳空・三沢空・特航運3
連合艦隊附属
第3潜水戦隊 阿武隈・伊7・(C海大3)・(C海大3)・(C海大3)
第22戦隊 千歳・千代田・日進
第23戦隊 特巡4
第3基地航空隊 高雄空・新竹空・特航運2
第4基地航空隊 鹿屋空・特設空1・C飛母1・特航運3
第6基地航空隊 台南空・特設空1・特航運4
第7基地航空隊 元山空・松江空・特航運2
瑞穂・摂津・明石・特工3
●E計画完成時(両洋艦隊計画対応前)
昭和25年度戦時編成案(昭和13年10月策定)
第1艦隊
第1戦隊 E戦艦2・D戦艦2
第2戦隊 C戦艦2・B戦艦2
第3戦隊 長門・陸奥
第4戦隊 扶桑・山城・伊勢・日向
第12戦隊 D巡乙4
第13戦隊 D巡乙4
第1水雷戦隊 E巡乙1・C駆逐艦16
第3水雷戦隊 E巡乙1・駆逐艦16(内8はD計画艦)
特水雷母1
第1航空戦隊 赤城・加賀・C駆乙4
第6航空戦隊 特空母2・駆逐艦2
第7航空戦隊 特空母3
艦隊附属 大鯨・駆逐艦1
第2艦隊
第5戦隊 比叡・霧島
第6戦隊 E巡甲4
第7戦隊 E巡甲4
第8戦隊 利根・筑摩・D巡甲2
第9戦隊 高雄・愛宕・摩耶・鳥海
第10戦隊 最上・三隈・鈴谷・熊野
第2水雷戦隊 E巡乙1・E駆逐艦16
第4水雷戦隊 E巡乙1・D駆逐艦16
特水雷母1
第2航空戦隊 D空母2・D駆乙4
第3航空戦隊 C空母1・B空母2・E駆乙6
第4航空戦隊 蒼龍・飛龍・D駆乙4
第5航空戦隊 剣崎・高崎・駆逐艦2
艦隊附属 龍驤・C駆乙2
第3艦隊
第14戦隊 金剛・榛名
第15戦隊 妙高・羽黒・那智・足柄
第11戦隊 砲艦11(内2はD計画艦,3はE計画艦)
第1砲艇隊 砲艇16
第16戦隊 津軽・八重山・D敷設1
第5水雷戦隊 C巡乙1・B駆逐艦15・E駆逐艦1
第5潜水戦隊 C練巡1・C巡乙1・海大4・呂号2
第8航空戦隊 D水母1・特水母5
第1根拠地隊
第2根拠地隊
上海特別陸戦隊
第4艦隊
第17戦隊 青葉・衣笠・C巡乙1
第18戦隊 沖島・厳島・E敷設1
第19戦隊 特巡6
第20戦隊 D海防4
第6水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦16
特水雷母1
第6潜水戦隊 D練巡1・E巡乙1
伊7・(海大1・C海大1・E海大1)・(E海大3)・(海大3)
第3根拠地隊
第4根拠地隊
第5根拠地隊
第6根拠地隊
艦隊附属 特設監視艇(甲)18
第5艦隊
第21戦隊 加古・古鷹
第22戦隊 特巡2・特水母2
第23戦隊 特巡2・特水母2
第24戦隊 特巡2・特水母2
第25戦隊 占守・国後・八丈・宮古
第7根拠地隊
艦隊附属 特設監視艇(甲)27
第6艦隊
第1潜水戦隊 C巡丙1・香取・特潜母1
伊10・第1潜水隊(巡潜3)・第2潜水隊(巡潜3)・第3潜水隊(巡潜2・C巡潜1)
伊11・第15潜水隊(C巡潜3)・第16潜水隊(C巡潜3)・第17潜水隊(C巡潜3)
第2潜水戦隊 C巡丙1・鹿島・特潜母1
伊9・第5潜水隊(巡潜3)・(C巡潜3)・(C巡潜1・D巡潜1・E巡潜1)
D潜甲1・(D巡潜3)・(D巡潜3)・(D巡潜3)
基地航空艦隊
第1基地航空隊 松島空・香取空・特航運2
第2基地航空隊 豊橋空・横浜空・特航運2
第5基地航空隊 美幌空・千歳空・三沢空・特航運3
連合艦隊附属
第3潜水戦隊 C練巡1・E巡乙1・C潜甲1・C海大9
第4潜水戦隊 D練巡1・E巡乙1・伊7・D海大9
第26戦隊 千歳・千代田・日進
第27戦隊 特巡4
第3基地航空隊 高雄空・新竹空・特航運2
第4基地航空隊 鹿屋空・特設空1・C飛母1・D飛母3・特航運1
第6基地航空隊 台南空・特設空1・特航運4
第7基地航空隊 元山空・松江空・特航運2
瑞穂・E水母1・摂津・明石・D工1・特工2
●B〜E計画に基づく戦時編成案
昭和22年度戦時編成案(昭和16年2月策定)
連合艦隊直属
第1戦隊 D戦艦3・D駆乙4
第1艦隊
第2戦隊 C戦艦2・B戦艦2・D駆乙4
第3戦隊 長門・陸奥
第4戦隊 扶桑・山城・伊勢・日向
第11戦隊 加古・古鷹
第12戦隊 D巡乙4
第1水雷戦隊 神通・B駆逐艦15
第3水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦16
特水雷母1
第5航空戦隊 瑞鳳・祥鳳・駆逐艦2
第2艦隊
第5戦隊 金剛・比叡・榛名・霧島
第6戦隊 D超甲巡2
第7戦隊 利根・筑摩
第8戦隊 高雄・愛宕・摩耶・鳥海
第9戦隊 最上・三隈・鈴谷・熊野
第10戦隊 D巡乙(小)4
第2水雷戦隊 D巡乙1・D駆逐艦16
第4水雷戦隊 C巡乙1・C駆逐艦16
特水雷母1
第3艦隊
第13戦隊 羽黒・夕張
第16戦隊 津軽・沖島・D敷設2
第5水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦14
第5潜水戦隊 由良・海大2・D海大1・呂号2
第8航空戦隊 瑞穂・D水母2
第1根拠地隊
第2根拠地隊
第4艦隊
第17戦隊 青葉・衣笠
第18戦隊 厳島・八重山・特敷2
第19戦隊 特巡4
第20戦隊 D海防4
第6水雷戦隊 C巡乙1・駆逐艦12
特水雷母1
第6潜水戦隊 五十鈴・伊7・海大9・特潜母1
第9潜水戦隊 川内・D潜小18・特潜母1
第9航空戦隊 特水母3
第3根拠地隊
第4根拠地隊
第5根拠地隊
第6根拠地隊
艦隊附属 特設監視艇(甲)18
第5艦隊
第21戦隊 妙高・D海防1
第22戦隊 特巡2・特水母2
第23戦隊 特巡2・特水母2
第24戦隊 特巡2・特水母2
第25戦隊 占守・国後・八丈・宮古
第7根拠地隊
艦隊附属 D砕氷1・特設監視艇(甲)27
第6艦隊
香取・特水母2
第1潜水戦隊 C巡丙1・特潜母1
伊11・(巡潜3)・(巡潜3)・(巡潜3)
D潜甲1・(巡潜3)・(巡潜3)・(巡潜3)
第2潜水戦隊 C巡丙1・特潜母2
伊10・(巡潜3)・(巡潜3)・(巡潜1・D巡潜2)
D潜甲1・(D巡潜3)・(D巡潜3)・(D巡潜3)
・D巡潜1
第1航空艦隊
第1航空戦隊 赤城・加賀・C駆乙3
第2航空戦隊 D空母2・D駆乙4
第3航空戦隊 C空母1・翔鶴・瑞鶴・D駆乙4
第4航空戦隊 蒼龍・飛龍・C駆乙3
第6航空戦隊 龍驤・特空母2・駆逐艦3
第8航空戦隊 特空母3・駆逐艦3
第11航空艦隊
第21航空戦隊 D航空隊(敷香)・美幌空・特設空1
第22航空戦隊 千歳空・三沢空・特設空1
第23航空戦隊 豊橋空・美保空・特設空1
第24航空戦隊 松島空・元山空
第25航空戦隊 鹿屋空・特設空1
艦隊附属 特航運10
第12航空艦隊
第31航空戦隊 横浜空・D航空隊(琵琶湖)・特設空1
第32航空戦隊 D航空隊(浜名湖)・三河湾空・特設空1
第33航空戦隊 D航空隊(内海西部)・特設空1
第34航空戦隊 D航空隊(内海東部)・D航空隊(宍道湖)・特設空1
第35航空戦隊 D航空隊(本州沿岸)・特設空1
艦隊附属 飛母大1・小3・特航運4
第13航空艦隊
第26航空戦隊 新竹空・特設空1
第27航空戦隊 高雄空・特設空1
第28航空戦隊 D航空隊(上海)・D航空隊(黄流)・特設空1
第36航空戦隊 東港空・D航空隊(淡水)・特設空1
第37航空戦隊 D航空隊(小海)・特設空1
第41航空戦隊 台南空・D航空隊(台東)・特設空1
艦隊附属 飛母小2・特航運3
第14航空艦隊
第29航空戦隊 D航空隊(サイパン陸)・D航空隊(パラオ陸)
第38航空戦隊 D航空隊(サイパン水)・D航空隊(パラオ水)・特設空1
第39航空戦隊 D航空隊(トラック陸)・D航空隊(トラック水)・D航空隊(ポナペ)・特設空1
艦隊附属 飛母中1・小1・特航運1
連合艦隊附属
第3潜水戦隊 鹿島・D潜母1
伊9・海大9
第4潜水戦隊 D練巡1・D潜母1
伊8・D海大9
第7潜水戦隊 大鯨 D潜中9
第8潜水戦隊 阿武隈・D潜中9・特潜母1
第26戦隊 千歳・千代田・日進
第27戦隊 特巡4
第7航空戦隊 特空母2・駆逐艦2
明石・D工2・摂津・白沙・D潜補3・特工2・特水母2
支那方面艦隊
第1遣支艦隊
第30戦隊 砲艦6(内1はD計画艦)
砲艇隊1(特砲艇4)
艦隊附属 漢口方面特別根拠地隊(砲艇隊1を含む)
九江基地隊(砲艇隊1を含む)
第1病院
第2遣支艦隊
第31戦隊 那智・駆逐隊1
砲艇隊1(砲艇中9・小9)
艦隊附属 海南島連合根拠地隊
海口方面根拠地隊
三亞方面根拠地隊
第21水雷隊(水雷艇4)
広東方面特別根拠地隊(砲艇隊1を含む)
履門方面特別根拠地隊(砲艇隊1を含む)
D砲艦1・宇治
第3遣支艦隊
第32戦隊 香椎・駆逐隊1
艦隊附属 青島方面根拠地隊(砲艇隊1を含む)
青島空
支那方面艦隊附属
上海方面根拠地隊 駆逐隊1・上海港務部・砲艇隊2
上海海軍特別陸戦隊
南京基地隊(砲艇隊1を含む)
舟山島基地隊(砲艇隊1を含む)
D砲艦1・特水母1・病院船1
んで,上記編成案の基になった保有兵力概要が以下(昭和13年10月,軍令部第1課策定).
S19 S25 C D E
戦艦 14(7) 18(10) 2 2
2 ※()内は艦齢超過艦.以下同じ
空母 9(1) 10(2) 1
2 0
重巡 18(0) 28(8) 0 2
8
軽巡 23(13) 21(0) 6 8
7
駆逐艦 115(35) 121(25) 16 24 17
駆(乙) 6 20 6
8 6
潜水艦 72(17) 77(6) 25 21
5 ※D(甲2・乙丙10・海大9),E(乙丙1・海大4)
水母 5 5 0
1 1
潜母 5 3 0
0 0 ※大鯨・剣崎・高崎を含む
敷設艦 5 7 0
1 1
海防艦 6 10 0
4 0 ※旧式2隻を含む
砲艦大 3 3 0
0 1
砲艦中 6 6 0
2 2
砲艦小 2 2 0
0 0
水雷艇 12 12 0
0 0
掃海艇 21 30 6
6 6
敷設艇 20 32 10 6
8
駆潜艇 19 36 4
9 8
工作艦 1 2 0
1 0
測量艦 2 4 0
1 1
飛艇母 1 4 1
3 0 ※飛行艇母艦
急設網 4 6 1
1 1 ※急設網艦.白鷹を含む
砕氷艦 1 2 0
1 0 ※購入予定艦を含む
練習艦 3 4 1
1 0
標的艦 1 0 0
0 0
運送艦 16 16 1
1 2
昭和13年という時期をご覧いただけばおわかりのように,両洋艦隊計画前の整備計画案です.
【質問】
日本海軍艦艇就役スケジュールを教えられたし.
【回答】
福井静夫「日本海軍全艦艇史」から.
1941年
1月 嵐,伊17,伊18,
2月 伊9,
3月 萩風,伊22,八丈,駆14号,駆15号,野埼,
4月 谷風,野分,伊19,石垣,駆16号,
5月 掃19号,
6月 浜風,
7月 香椎,舞風,伊21,駆17号,駆18号,
8月 翔鶴,駆20号,駆21号,
9月 瑞鶴,大鷹,秋雲,伊23,駆19号,
10月 津軽,伊10,伊24,伊25,駆22号,
11月 若鷹,伊26,駆23号,
12月 大和,夕雲,掃20号,駆24号,駆25号,駆26号,澎湖,伊良湖,筑紫,
1942年
1月 祥鳳,駆27号,
2月 日進,伊27,伊28,伊29,伊30,石埼,
3月 巻雲,風雲,鷹島,
4月 秋津洲,伊32,駆29号,済洲,
5月 隼鷹,雲鷹,伊11,伊31,伊76,駆28号,駆30号,
6月 長波,秋月,伊33,掃21号,駆31号,
7月 飛鷹,掃22号,
8月 武蔵,巻波,高波,照月,伊34,伊35,駆32号,駆33号,駆34号,新井埼,早埼,
9月 伊36,呂100,
10月 阿賀野,呂101,呂103,駆36号,駆37号,駆39号,
11月 龍鳳,冲鷹,呂102,由利島,怒和島,
12月 大波,涼月,初月,伊177,伊178,呂106,呂107,駆38号,
1943年
1月 清波,伊38,伊180,掃24号,駆41号,足摺,白埼,
2月 大淀,呂104,駆35号,
3月 新月,伊37,呂35,呂105,松輪,佐渡,隠岐,掃23号,掃26号,駆40号,風早,
4月 玉波,伊39,呂108,呂109,掃25号,駆43号,
5月 島風,若月,伊181,伊182,呂36,択捉,壱岐,駆42号,駆44号,洲埼,荒埼,
6月 能代,伊179,呂37,福江,掃28号,
7月 涼波,藤波,早波,伊40,呂38,呂110,呂111,六連,対馬,掃27号,掃33号,駆48号,前島,
8月 呂42,若宮,駆47号,
9月 伊41,伊185,呂39,呂40,呂44,呂112,平戸,駆46号,高崎,
10月 浜波,伊183,伊184,呂113,干珠,御蔵,掃29号,駆45号,
11月 海鷹,朝霜,伊42,伊43,呂41,呂114,呂115,天草,満珠,三宅,駆50号,駆51号,駆52号,駆54号,塩屋,波勝,
12月 千代田,神鷹,矢矧,沖波,岸波,伊45,伊52,呂43,
1944年
1月 千歳,伊44,呂45,呂47,呂116,呂117,淡路,駆49号,駆58号,
2月 早霜,伊46,伊53,呂46,笠戸,能美,倉橋,1号,2号,3号,8号,10号,輸127号,輸149号,掃30号,
3月 大鳳,秋霜,霜月,伊54,呂48,4号,5号,6号,7号,9号,11号,12号,14号,16号,18号,20号,22号,24号,輸101号,輸102号,輸128号,輸150号,駆53号,駆60号,
4月 松,伊55,千振,13号,15号,17号,19号,輸151号,速吸,
5月 清霜,冬月,伊12,伊361,伊362,呂49,屋代,草垣,26号,28号,輸1号,輸103号,輸104号,輸129号,輸152号,掃34号,掃39号,駆55号,駆61号,
6月 竹,梅,桃,伊56,伊364,日振,30号,32号,輸2号,輸3号,輸4号,輸105号,輸106号,輸130号,輸131号,輸132号,輸153号,掃38号,駆63号,
7月 桑,伊47,伊363,呂50,昭南,鵜来,21号,25号,27号,輸107号,輸108号,輸133号,輸134号,輸135号,輸154号,掃41号,駆56号,網代,
8月 雲龍,天城,桐,杉,槇,伊365,伊366,伊367,伊368,大東,沖縄,29号,31号,33号,34号,38号,42号,43号,44号,46号,130号,輸5号,輸6号,輸7号,輸136号,輸137号,輸157号,
9月 樅,樫,榧,檜,伊48,伊58,伊370,呂55,久米,23号,39号,51号,52号,54号,56号,61号,132号,134号,輸8号,輸9号,輸10号,輸110号,輸111号,輸138号,輸139号,輸158号,輸159号,輸160号,
10月 葛城,楓,伊369,伊371,生名,新南,屋久,35号,36号,41号,50号,63号,64号,66号,112号,138号,205号,207号,輸112号,輸113号,輸114号,輸140号,輸141号,輸161号,駆57号,
11月 信濃,酒匂,楢,桜,椿,伊372,呂56,波101,37号,47号,49号,53号,60号,67号,68号,72号,144号,輸11号,輸12号,輸13号,輸115号,輸142号,輸143号,
12月 春月,花月,欅,伊13,伊400,波102,波104,波106,四阪,粟国,竹生,稲木,宇久,40号,45号,55号,69号,74号,76号,81号,82号,84号,118号,150号,215号,輸14号,輸15号,輸16号,輸144号,輸145号,輸146号,針尾,
1945年
1月 宵月,橘,楡,伊351,伊401,崎戸,羽節,久賀,57号,102号,104号,106号,219号,輸147号,大浜,
2月 蔦,伊201,伊202,波103,波105,波107,目斗,神津,男鹿,59号,65号,124号,154号,186号,190号,192号,213号,輸17号,輸18号,
3月 柿,萩,菫,梨,榎,伊14,波109,保高,金輪,志賀,伊王,48号,71号,77号,126号,156号,194号,196号,198号,輸172号,
4月 夏月,楠,伊373,波太,奄美,伊唐,高根,73号,75号,158号,200号,221号,輸20号,輸173号,
5月 初桜,雄竹,伊203,波108,波201,波202,79号,85号,87号,225号,輸19号,
6月 初梅,波203,波204,227号,
7月 伊402,波111,波205,生野,95号,160号,202号,204号,217号,輸21号,輸174号,神島,
8月 箕面,樺,波207,波208,波209,波210,波216,
ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分
【質問】
戦前の日本の軍艦の鋼鈑はどこが製作していたのでしょうか? 海軍工廠でしょうか?
民間(日本製鋼など)では作られていなかったのでしょうか?
海軍の鋼鈑,砲や砲弾が(戦後の調査でも)まずまずの評価だったのに,陸軍の戦車の鋼鈑や砲弾があまりにお粗末なのはなぜなのか疑問に思ったので・・
海軍=少量生産,陸軍=量産を前提,というのが原因なのかなとも推定したのですが.
【回答】
海軍の鋼鈑については,従来は装甲板,砲身砲架用鋼材を呉海軍工廠で生産していました.
ちなみに,陸軍も第一次大戦までは,呉海軍工廠から大口径砲用素材を調達しています.
艦艇建造用普通鋼材,即ち厚板や,ボイラー用鋼鈑に関しては,八幡製鉄所が一手に引き受けていましたが,後に室蘭製鉄所も参画しています.
その後,日本製鋼所がVickers-Armstrongの出資で設立されると,砲身用鋼材,砲架用鍛鋼,鋳鋼品については呉海軍工廠製鋼部から,日本製鋼所に移され,呉海軍工廠製鋼部は,装甲板を専門に扱う製鋼所となっていきました.
ちなみに,現在でも日本製鋼所室蘭製作所は自衛隊向け兵器用特殊鋼を全て生産しています.
また,陸軍向けの砲身砲架用鋼鈑も一部は日本製鋼所で作られています.
後,陸軍の鉄帽用鋼鈑は,大同製鋼星崎工場,後に尼崎工場,機関銃身鍛造は大同製鋼築地工場,その他陸軍向け装甲板は,大同製鋼で製作されたものも多いです.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2006/03/30(木)
青文字:加筆改修部分
【質問】
友鶴・第4艦隊事件までの日本海軍艦艇は,なぜトップ・ヘビー傾向にあったのか?
【回答】
凌波性と居住性を必要最小限に止めたことで成立していた平賀式設計技法の上に,兵装のさらなる強化,居住性の向上,船体乾舷増大による凌波性の改善などを行う藤本式設計が重なり,さらに艇の完成時排水量が,設計値より数〜10数%超過する現象が起こって,それらがいずれも重心上昇を招く結果となったためだという.
以下引用.
昭和期の日本艦艇技術は,大正末期における平賀造船官による巡洋艦設計の手法を出発点にしている.
その要点は,長さ幅比が大きい(細長い)が計量な船体を実現し,浮いた重量を戦闘能力の強化に当てたことにある.
重巡妙高型がその代表的な艦で,独創性に富んだ日本の軍艦としての優秀性を示した.
しかし,軽量船体を得るため低乾舷で,凌波性と居住性を必要最小限に止めたことで成立したといえよう.
昭和一桁の年代に藤本造船艦が設計した艦艇には,兵装のさらなる強化,居住性の向上,船体乾舷増大による凌波性の改善などが行われた.
空母龍驤,蒼龍,巡洋艦最上型,駆逐艦特型,初春型などが,その代表艦である.
前述の諸改正はいずれも重心の上昇を招くものである.
その上,大正後期の平賀設計艦以来,日本艦艇の完成時排水量が,設計値より数〜10数%超過する好ましからぬ現象が続き,藤本設計艦ではこれが一層の重心上昇に作用した.
前記の諸改善は,船体強度の見直し,適正化による軽量構造の実現と,船体幅の増加による高重心での復原力確保などの技術手法を用いた設計で達成された.
しかし,造船技術上の許容限度を踏み越えてしまった設計があって,友鶴,第4艦隊事故が起きた.
その結果,従来の設計手法からの脱却・新発展を目指した「近代的な」藤本設計は,復原性能,船体強度などを初めとして全面見直しを余儀なくされた.
藤本設計艦に対する性能改善と航続建造艦の設計変更は,平賀式設計のフィロソフィーに基いて実施され,昭和9年以降,再び「古典的な」設計手法が復活した.
「世界の艦船」2005年8月号,p.94-95(安部康雄著述)
【質問】
平賀譲が電気溶接を基礎研究含めて全面的に禁止したってのは本当ですか?
第4艦隊事件とかの絡みで電気溶接の見直しをしていたのは知っていますが,海軍での電気容積の排斥はそこまでひどいものだったのでしょうか?
第4艦隊事件も藤本一人の責任にして終わらせてるっぽい(三角波に突っ込ませる演習自体間違いという声は上がらなかったのだろうか?)し,あの頃から日本海軍には自浄能力がなかったのでしょうか?
【回答】
海軍の組織論については,回答者の主観の相違もあるので,余り触れません.
(とは言え,伏見宮軍令部長とその後任の面々が組織的に硬直したものを作り上げてしまった感は否めませんが)
溶接に関しては,全面的な禁止をしていません.
1935年10月21日に組織された臨時艦艇性能改善調査委員会での結論は,艦の「重要部(船体とか艦橋など艦の主要構造部)」に対する溶接の禁止であって,全面禁止ではありませんでした.
ですので,応力の掛からない部分についての溶接の使用は許されています.
但し,そう言った状況なので,発展は一時的に停滞し,戦後の米国の調査では,米国に比べて8年間遅れていると言われたり,1949年に当時の通産省が出した『我が国鉱工業技術の現状』には,世界に30年遅れを取っていると書かれています.
溶接に関しての研究は,1936年に既に赤崎繁海軍大佐が「赤崎式溶接法」という自動溶接法を編み出していますし,これは後に「新赤崎式溶接法」に発展しています.
また,呉海軍工廠でも1930年代後半から辻影雄技師が中心となり,「呉船式溶接法」を作っていますし,民間でも三菱長崎造船所でも自動溶接機械を試作していました.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/08/14
青文字:加筆改修部分
【質問】
「応力のかからない部分のみ溶接可」
という方針はいつ頃まで維持されていたんでしょうか?
潜高だの松だの海防艦だのが登場するまでは鋲接主流だったような気もするし,あるいは大戦中もこの方針は維持されていたってことなのでしょうか?
【回答】
戦時標準船建造などでブロック建造が大々的に行われるようになるまでは,その傾向が強かったようです(但し,民間船ではそう言う束縛は無いので,比較的自由に建造できました).
但し,その戦時標準船についても,設計で熔接を使用する比率は全体の接合場所の30%程度であり,全面熔接まで至っていません.
戦時標準船で,熔接の取り入れ比率が大きかったのは,2E,2ET,4ETくらいの近海用くらいでした.
また,熔接棒は戦時急造であっても,最初はその規格の心線が日本で製造されておらず,鋲材を便宜使用していたりしています.
熔接方法についても,大口径棒の6粍棒〜9粍棒による半自動熔接が大手造船所に採用されたのみで,米国の様な,ユニオンメルト等による全自動熔接は,生産が徹底した単一船型でなかったこと,ユニオンメルト使用技術が未熟だったこと,鋼材の加工についても,手動ガス切断を主とした状況では,ユニオンメルトをはじめとする全自動熔接採用の前提条件である幾何学的正確さの鋼材縁の加工を行うことが出来ないと言った要因があり,採用が出来ませんでした(結局,三菱長崎のそれは試用で終わっています)
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2004/08/14
青文字:加筆改修部分
【質問】
電気溶接禁止により,どんな不利益が生じたか?
【回答】
防御上の不利益があったという.
以下引用.
電気溶接は船体構造の重量軽減効果だけでなく,被害時に漏水を生じにくく,被弾,被雷の爆発で鋲飛散による損傷がないなど防御面での利点があるが,この点に関する認識が希薄で電気溶接再使用が遅れ,防御上の不利益が生じたものと思われる.
「世界の艦船」2005年8月号,p.97(安部康雄著述)
【質問】
第二次大戦中,アメリカは毎週空母を作っていたっていうけど,どんなもんだったの?
【回答】
日米の軍艦生産量・・・
1942年
日:戦艦1,空母2,軽空母2,護衛空母2,駆逐艦10
米:戦艦4,空母1,護衛空母11,軽巡7,駆逐艦81
1943年
日:軽空母1,護衛空母2,軽巡3,駆逐艦12,海防艦15
米:戦艦2,空母6,軽空母9,護衛空母24,重巡4,軽巡8,駆逐艦125,護衛駆逐艦236
1944年
日:空母5,軽空母1,軽巡1,駆逐艦24,海防艦101
米:戦艦2,大巡2,空母7,護衛空母33,重巡1,軽巡11,駆逐艦73,護衛駆逐艦182
1945年8月まで
日:駆逐艦15,海防艦51
米:空母3,護衛空母8,重巡6,軽巡5,駆逐艦56,護衛駆逐艦5
43年の駆逐艦・護衛駆逐艦なんかほとんど日産1隻ペースです・・・
カサブランカ級空母は戦時標準型貨物船の設計をベースにブロック工法を採用して建造された.
通常船を建造する時は,造船台に船の背骨となる竜骨を据え,そこから船体を作り上げていく.
そのため,建造開始から進水までのあいだ,場合によっては数年その船が造船台を占有することになる.
これがブロック工法の場合,船をいくつかのブロックに分けて工場内で建造し,最後に造船台でブロックを組み合わせて進水可能な状態にする.
複数の船のブロックを並行して作ることができ,1隻が造船台を占有する期間も短くてすむので,1年で50隻の大量生産が可能となった.いわばプレハブ構造の家を建てるようなもの.
カサブランカ級空母は1番艦の起工から竣工までは8ヶ月かかったが,ノウハウの蓄積により19番艦のガンビアベイは6ヶ月で竣工している.
なお1番艦の進水式での命名はエレノア・ルーズベルト大統領夫人が行ったが,数が多かったため,後の艦には現場監督の奥さんが名づけたものもある.
【質問】
日本海軍では,起工されていない艦にも艦名はついていたの?
【回答】
図面上の艦には命名は為されません.
それが形になって初めて,候補艦名という形で具体化され,二種類が選ばれ,海軍大臣(天皇陛下の代理)の裁可を経て,艦名が決まり,実際に進水式の時に命名されます.
それまでは,仮称xxxx号艦とか呼ばれます.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 軍事板
船の名前は進水式と同時に行われる命名式で発表されるので,それに間に合うように決めればいいわけで,せいぜい起工式の頃に候補がいくつか挙がっている段階です.
(鷂携帯版 ◆53cmjHPmWw)
【質問】
「海軍装甲技術史」ってどんな本か,ご存知の方がいたら教えてください.
VCやVHや91式徹甲弾のFMや,日本海軍が多重装甲の一枚板換算について,どう考えていたのかを知りたいのですが,そういう内容は含まれているのでしょうか?
それとも「海軍砲術史」が必要になってくるのでしょうか?
(特に前者.でも高い……我が家の大蔵省が認めてくれない(涙))
【回答】
一応,徹甲弾と装甲板に関する記述はそれぞれ1章を割いています.
こちらは,硬度規格とか製造法とかの記述が多いです.
後,射撃試験に1章を割いていて,均衡撃速の式とか領収射撃試験の規格は掲載されています.
巻末に参考文献が載っているので,これで当りを付けると言うのもありかなぁ,と.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 軍事板,2009/08/13(木)
青文字:加筆改修部分
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