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◆◆◆◆◆◆◆◆「トルディ」系列車輌 Toldi
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<第二次大戦FAQ
【質問】
「トルディ」戦車のヴァリエーションを教えてください.
【回答】
・38M 「トルディ」I(「トルディ」A20)
初期生産型.
・38M 「トルディ」A40
A20の主砲を40mm 42M戦車砲に換装.
「トルディ」IIaに含むのが一般的だが,B20からの主砲換装型とは別種扱いされることもある.
・38M 「トルディ」II(「トルディ」B20)
エンジン等,各コンポーネントをすべて国産品にした戦車.
・38M 「トルディ」IIa(「トルディ」B40)
既存車輌の主砲を40mm42M戦車砲に換装.
上述のように,A20の主砲換装型は,A40として別種扱いされることもある.
▼・トルディIIa「スカート付き」 Toldi IIa “kötényezett"
1943年,対戦車銃対策として装甲強化のため,HTI(ハンガリー陸軍軍事科学研究所)が試作した車輌.
トルディIIaの1輌(登録番号H-423)に,ドイツ軍戦車の「シュルツェン」のような追加の側面装甲板を,車体や砲塔に装着.
防御力増強のメリットは,重量増加や機動性低下のデメリットを上回るほどではないと判断され,実用化せず.
1枚目:側面イラスト
(図表No. faq191020tl3,こちらより引用)
2枚目:写真
3枚目:二面図
(図表No. faq191020tl1~2,こちらより引用)▲
・43M 「トルディ」III(「トルディ」C40)
最初から40mm砲を搭載して生産される予定だった車輌.
生産中止.
・「トルディ」救護車 Toldi Mentőautó (「トルディ」eü20)
9輌もしくは12輌の「トルディ」I/IIを負傷者搬送型に改修したもの.
砲塔右側のハッチが大型化され,医療機器のために20mm砲弾は184発に減らされた.
1944年の6~7月に,ガンズ社は改修車輌を軍に引き渡した.
トルディ救護車
(図表No. faq191022tl,こちらより引用)
▼・「トルディ」自走ロケット砲
44.M Buzogányvető ロケット弾の発射器を,エンジン上の装甲板の上に,8度の仰角をつけて固定した試作車輌.
発射器はシンプルな鉄棒で支持された.
砲塔は左に7°回転した位置に固定.
ゲバウエル機関砲とその弾倉可動部は全撤去された.
比較的単純な装置を用い,ロケットは戦車内部から発射可能.
その装置は機関砲の弾倉可動部があった痕の穴を通して戦車内部と接続した.
ロケットランチャーは,ロケットの安全性を確保するため,
ロケットの安全性を確保するため,ロケットランチャーは5°~25°の範囲しか上下させることができず,水平方向の照準には車体ごと目標に向ける必要があった.
戦後,データは残っておらず,写真だけが発見されている.
1枚目:トルディ自走ロケット砲
後方からの撮影
(図表No. faq191025tl,こちらより引用)
2枚目:同2面図&模型
(図No.faq200820tl,こちらより引用)▲
・「トルディ」対戦車自走砲
75mm対戦車砲Pak40を搭載した対戦車自走砲型.
試作車輌のみ.
詳しくはそれぞれの別項を参照されたし.
【参考ページ】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3_(%E6%88%A6%E8%BB%8A)
https://hu.wikipedia.org/wiki/38M_Toldi_I
http://forum.warthunder.com/index.php?/user/292258-hebime/?tab=reputation&app_tab=forums&type=received&st=480
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://ftr.wot-news.com/2014/10/20/hungarian-branch-in-wot-part-2-light-tanks/
https://live.warthunder.com/post/539229/en/
https://www.o5m6.de/wehrmacht/toldi.php
https://live.warthunder.com/post/539143/en/
https://live.warthunder.com/post/539155/en/
mixi, 2016.6.2
クビンカ博物館のトルディI Toldi I Kubinkai Múzeumban
I型唯一の現存車輌.
ただし,原型とは異なった姿にされている.
主砲の20mm対戦車銃はソ連製機銃に,泥除け上のサーチライトもソ連のものに換えられている.
また,主砲横の機銃はなくなっていて銃眼は塞がれており,トランスミッションの排気グリットも塞がれている.
さらに右の泥除け上にあったサーチライトも,運転席のハッチ横にあって,ハッチを支えてハッチを開状態にしたままにしておくための支柱も失われている.
(図表番号 faq190807tl,こちらより引用)
▼ なお,2018年頃にクビンカ博物館からパトリオット・パークへ移されている.
4枚目:パトリオット・パークのトルディI
3枚目:パトリオット・パークのトルディII
(図No. faq200329pt8~7,こちらより引用)▲
twitter, 2019.8.7
【質問】
「トルディ I」軽戦車について3行で教えてください.
【回答】
38Mトルディ I 軽戦車 38M Toldi I könnyű harckocsi は第二次大戦後,ハンガリー王国が初めて生産した戦車で,スウェーデンのランズベルク社
Landsverk ABから輸入したL-60軽戦車のライセンス生産版.
武装を,スイスのゾーロトゥルン社からライセンス生産権を得た20mm対戦車銃36Mと,国産の8mm機関銃34/37Mに変更した上で,マーヴァグ
MÁVAG,ガンズ GANZ 両社において,1940年4月から翌年5月までに80両が完成.
ハンガリー陸軍「快速軍団」に配備されたが,相手がT-34だったので,とうてい太刀打ちできるはずもなく…
【参考ページ】
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://www.militaryfactory.com/armor/detail.asp?armor_id=543
http://www.army-guide.com/eng/museum_product449.html
「トルディI」側面図
同じく三面図
(こちらより引用)
写真集ページ
http://imgur.com/gallery/3w2v4
【ぐんじさんぎょう】,2016/04/03 20:00
を加筆改修
これ以前のハンガリー軍保有戦車がCV35豆戦車と,フィアット3000とかいうルノーFTの親戚(どちらもイタリアからの輸入車)ですから,長足の進歩だったんですが,なんせ相手が悪すぎました・・
ギシュクラ in mixi,2016年04月03日 17:51
【質問】
「トルディ」Iの性能要目を教えてください.
【回答】
全長: 4.75m
全幅: 2.14m
全高: 2.05m(2.02mとするサイトもあり),1.872 m(to the edge of the turret)
全備重量: 8.7t(8.5tというサイトもあり),8.25t(乗員無し)
Free ground clearence: 0.35 m
Tread: 2.066 m (between the two edges of tracks)
Width of tracks: 0.286x0.065 m
Number of tracks: 2x125
Ground pressure: 0.5 kp (kilopond)/cm2
車体容積: 7913 cm3
乗員: 3名(車長,砲手,操縦手)
エンジン: ビュッシンク Bussing NAG L8V/36TR V型8気筒液冷ガソリン・ガソリン
最大出力: 155hp/3,000rpm
最大速度: 50km/h
ギア: 前進5,後進1
航続距離: 220km(200kmとするサイトもあり)
最小旋回半径: 4.5m
Crawl angle: 40°
Tilt angle: 25 °
Step climbing: 0.6 m
Trench bridging: 1.75 m
Ford ability: 0.7 m
主砲: 20mm対戦車銃36M×1 (52発)
有効射程距離: 1500m
最大射程: 5500m
初速: 850m/s
発射速度: 16/min
俯角仰角: -10° - +5°
貫徹能力: 100 m /90°/40 mm
300 m /90°/35 mm
500 m /90°/20 mm
副兵装: 8mm ゲバウエル Gebauer 機関銃34/37M×1 (2,400発)
装甲厚: 車体前面&側面13mm,後部7mm,上面&底面6mm,砲塔側面&マントレット13mm,砲塔上面5mm
【参考ページ】
http://forum.warthunder.com/index.php?/user/292258-hebime/?tab=reputation&app_tab=forums&type=received&st=480
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://ftr.wot-news.com/2013/11/06/hungarian-armor-part-3-toldi/
http://wio.ru/tank/hungary.htm
mixi, 2016.6.4
トルディI,IIの各部装甲厚
faq190203tl
(こちらより引用)
twitter, 2019.2.3
【質問 kérdés】
トルディ戦車の砲塔はどんな構造?
【回答 válasz】
1枚目の図は,トルディI戦車の砲塔部の図解を示す.
(図No.faq200813tl,こちらより引用)
図中の番号は,それぞれ
1. 20mm機関砲
2. 34/37.M 8mm機銃
3. 潜望鏡型照準器
4. 対空機銃取り付け基部
砲塔後部には無線機を搭載.
2枚目の図は無線機の搭載状態.
(図No.faq200813tl3,こちらより引用)
3枚目の図は機銃周辺の構造を示す.
機銃前面の装甲板は開くことができ,その開いた状態では左右10度で機銃を動かすことができた.
これができたのはトルディI, IIa, IIIのみ.
(図No.faq200813tl2,こちらより引用)
4枚目の図は,トルディの照準器
(図No.faq200612at4,こちらより引用)
【参考ページ Referencia Oldal】
https://ja.topwar.ru/26281-bronetehnika-vengrii-vtoroy-mirovoy-voyny-legkiy-tank-toldi.html
https://live.warthunder.com/post/516656/en/
https://live.warthunder.com/post/425560/en/
https://www.scalemates.com/kits/sbs-model-35015-toldi-i-b20-corrected-turret-without-barrel--933574
http://www.missing-lynx.com/gallery/axis/toldi35sz_1.html
mixi, 2020.8.13
【質問 kérdés】
トルディ戦車の砲塔ハッチについて教えてください.
【回答 válasz】
トルディ戦車の砲塔には,左右・上面に各1枚ずつ.
どれも大人一人が出入りするには十分な大きさがあった.
写真1枚目は3枚全て開放した状態を示す.
1942年,ロシアにおける撮影.
(図No.faq200816tl,こちらより引用)
写真2枚目は上面ハッチを開放した状態.
ハッチ基部側面外周のフラップも,写真のように跳ね上げることができた.
(図No.faq200816tl2,こちらより引用)
3枚目は模型の写真だが,ハッチの構造がよく分かる.
(図No.faq200816tl3,こちらより引用)
4枚目は側面と上面のハッチを開放した状態.
人間の大きさと比較して,ハッチ面積のおよその広さが分かるだろう.
(図No.faq200816tl4,こちらより引用)
【参考ページ Referencia Oldal】
https://ja.topwar.ru/26281-bronetehnika-vengrii-vtoroy-mirovoy-voyny-legkiy-tank-toldi.html
https://live.warthunder.com/post/516656/en/
https://live.warthunder.com/post/425560/en/
https://www.scalemates.com/kits/sbs-model-35015-toldi-i-b20-corrected-turret-without-barrel--933574
http://www.missing-lynx.com/gallery/axis/toldi35sz_1.html
mixi, 2020.8.16
【質問 kérdés】
36.M 20mm重ライフル銃について教えてください.
Kérem, mondja meg a 36M 20mm Nehéz puskaról
【回答 válasz】
トルディI軽戦車の主砲であり,スイス製のゾロターンSolothurn S-18 / 100対戦車銃のライセンス生産型.
原型のスウェーデン製L-60B軽戦車は20mmマドセン機関砲を主砲としていたが,ハンガリーではこれをトルディIとしてライセンス生産するにあたり,ゾロターン対戦車銃に置き換えた.
ちなみに36.M対戦車銃の生産はダヌビア社で行われている.
ラインメタルの航空機関砲がルーツであることから,本銃は長大な銃身に大型の機関部を持ち,銃身後座式の反動利用方式による半自動式.
機関部内部の後半は,リコイルスプリングの収納部,及び反動利用式故の遊底後座距離の確保空間.
中央部には給弾部,排莢口,銃把があり,給弾は銃の左側面に水平に取り付けられた箱形弾倉でなされるが,トルディの砲塔内部は窮屈だったので,原型の弾倉は5発入りだったが,トルディ用には4発入りの弾倉が用意された.
弾丸は36M 20 mm榴散弾(HE,キャンプ・グリーンで塗装)と36.M 20 mm徹甲榴弾(APHE-T,黒色塗装)の2種類.
榴散弾の36 / 20.M弾頭は0.134 kg.
非常に鋭敏で,低抵抗の標的でも爆発し,直径3mの範囲の生体標的に対して破壊的な影響を及ぼした.
発射体には6 gの爆薬が含まれていました.
徹甲榴弾は0.148 kg.
弾頭には爆薬1.4gを搭載し,36 / 20.M下部点火器で点火され,762 m / sの初速度で900 mmの長さの砲身から発射された.
APHE-Tでの貫徹能力は以下の通りだった(速度:762 m / s):
•35 mm-100 m-90°
•27 mm -300 m-90°
•17 mm-1000 m-90°
最大射程は5500mだが,有効射程範囲は1500m.
散布界は
500mで25x25 cm,
1000mで100x100 cm
と比較的精密だった.
発射速度は平均毎分22〜26発.
熟練した射撃手なら1分間に30発発射できたが,未熟練者は毎分10発程度しか発射できなかった.
しかし結局,この砲は威力不足と判断され,1942~43年にかけてトルディIとトルディII各40両ずつに対して,MÁVAG社が開発した40mm戦車砲42Mの砲身を縮めたものへの換装が実施されている.
【参考ページ Referencia Oldal】
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
https://hungarianweaponryww2.wixsite.com/hungarianmilitaryww2/single-post/2018/01/21/Tanks-Guns
https://forum.warthunder.com/index.php?/topic/252288-magyar-harckocsik-a-ii-vil%C3%A1gh%C3%A1bor%C3%BAban/
https://live.warthunder.com/post/516656/en/
1枚目:砲塔内の36.M 20mm対戦車銃
照準器未装備であることに留意
(図No.faq200612at2~3,こちらより引用)
2~3枚目:36.M 20mm対戦車銃の徹甲榴弾
(図No.faq200511at,こちらより引用)
4枚目:トルディIの20 mm砲と8 mm機関銃を同軸で使用するときの照準
倍率:1.75x、視野:40°
(図No.faq200612at,こちらより引用)
mixi, 2020.6.12
【質問 kérdés】
トゥルル鳥って何?
Mi az turul madár?
【回答 válasz】
アールパード朝の祖アールパードを生んだとされる伝説の怪鳥.
また一説では,アールパードがマジャル人を率いてハンガリー平原に入ってきた時にも現れて,進軍に疲れたマジャル勢を励まし,導いたとも言われる.
大型の鷹がそのルーツであると推測されている.
ハンガリー民族統合を象徴する国鳥となり,王宮の北端入り口付近の鉄柵の上にも,その彫像が置かれている.
たとえば第一次世界大戦時には,その名を付けた駆逐艦が就役しており,その後,戦間期ハンガリー王国軍においても,たとえば第1騎兵旅団装甲偵察大隊のトルディ戦車の部隊章となり,砲塔ハッチなどにそれが描かれた.
同大隊では最初は軽騎兵のシルエットを部隊章としていたが,1941年までにはトゥルル鳥に変わっていった.
1941.5.1,第1~第2装甲偵察大隊からアンサルド豆戦車とトルディ軽戦車は引き揚げられた.
トルディ戦車は,第9および第11自転車大隊を基幹として新編された第9および第11戦車大隊へ移管され,第9戦車大隊第4中隊がトゥルル鳥を部隊章とした.
もっともバルバロッサ作戦中,旧部隊マークを付けているトルディ戦車も多かった.
しかしソ連軍との戦闘でトルディが数を擦り減らし,両大隊が統合されると,公式にはトゥルル鳥の部隊章はなくなっている.
また,矢十字党などの極右勢力もトゥルル鳥をシンボルとして多用.
そのため戦後,トゥルル鳥に対する扱いは微妙なものとなってしまった.
幸い,王宮のトゥルル鳥は撤去されずに現存している.
【参考ページ Referencia Oldal】
https://dailynewshungary.com/buda-castles-turul-statue-flew-away-video/
https://live.warthunder.com/post/477637/en/
https://4travel.jp/travelogue/10139215
https://toraneko-tora.blog.ss-blog.jp/2009-04-07
https://gondolatokvilaga.wordpress.com/2013/11/27/turul-madar-a-magyarok-legendaja/
1枚目:修理完了間近の,ブダ王宮のトゥルル鳥
2021年
(図No. faq210305tr,こちらより引用)
2~3枚目:トゥルル鳥モチーフの部隊章の変遷
(図No. faq210305tr2~3,こちらより引用)
4枚目:演習に向かう,第1騎兵旅団装甲大隊のトルディ戦車とアンサルド豆戦車
1941年
着色写真だが,実際の迷彩はもっと暗緑色がかっていたらしい
(図No. faq210305tr4,こちらより引用)
mixi, 2021.3.3
【質問 kérdés】
37/42.M戦車砲について教えてください.
Kérem, mondja meg a 37/42.M harckocsilövegről.
【回答 válasz】
MÁVAG社が開発し,1942年に製造され,トルディIIa,トルディIIIに搭載された主砲.
後に42.M戦車砲と改称されている.
本砲はストラウスラーV-4試作戦車の40mm 37.M戦車砲を改造したもので,37.M戦車砲がL/49砲口径(長さ1950 mm)だったのに対し,砲口径がL/43(正確にはL
/42.5)(長さ1700mm)となり,マズル・ブレーキも一新された.
また,砲身も再掘削され,37.Mではできなかったボフォース対空機関砲の砲弾も発射できるようになった.
これらの改良により,37/42.M戦車砲の初速は37.Mに比べて800 m/sと大きくなり(37.Mの初速は不明),そのため装甲貫徹力も増大した.
36Mトレーサー付き仮帽付徹甲榴弾(APHEBC-T)を使用した場合,37/42.M戦車砲は
100mで46mm,
300mで42 mm,
600mで36 mm,
1000mで30mm
の装甲を60°で貫通することができた.
1943年からは,さらに大きな貫徹能力を持つ43.M トレーサー付き仮帽付徹甲弾(APBC-T)も使用されるようになった.
この弾はAPHEBC-Tの約1割増しの貫徹能力があった.
熟練した乗組員の場合,銃の発射速度は毎分16発.
37/42.M戦車砲の正確な生産数は不明.
トルディIIaとToldiIIの数から推定するに80~90門と考えられる.
【参考ページ Referencia Oldal】
https://live.warthunder.com/post/497691/en/
https://hungarianweaponryww2.wixsite.com/hungarianmilitaryww2/single-post/2018/01/21/Tanks-Guns
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
https://ja.topwar.ru/26281-bronetehnika-vengrii-vtoroy-mirovoy-voyny-legkiy-tank-toldi.html
37/42.M戦車砲模型
(図No. faq201114tg1~3,こちらより引用)
同図解
(図No. faq201114tg4,こちらより引用)
mixi, 2020.11.18
【質問 kérdés】
トルディ戦車の運転機構は?
【回答 válasz】
Toldi I,Told II,Toldi IIA,Toldi IIAK,Nimród自走砲,Lehel兵員輸送車は運転動作が共通のものとなっている.
自動車の運転のように,レバーの代わりにハンドルを使って運転する.
ただ,ハンドルを回した時,曲がりたい側のブレーキは,その側の駆動輪を減速させたが,完全に止めることはできなかったため,転向半径は4.5mにもなった.
このため,狭い場所で向きを変えることができず,山間地の狭い道路などでは大きな問題となった.
ギアは前進が5個,後退が1個.
運転士はハンドルの右の上方の位置にあるクラッチ(No.12)で,ギア・スティック(17)をロック・ハンドル(16)で希望のギアに固定する.
ハンドブレーキ(No10)は両方の駆動輪を止めることができた.
上記の転向半径の大きさが問題視されたためか,ガンツ社の工場で作られたトルディIIIの運転席は,それまでとは変わったものとなった.
ハンドルの代わりにレバーがつき,サスペンション付き駆動輪を左折時・右折時の両方で完全に停止できるようになった.
駆動輪を片側だけの完全停止ができるようになったので,転向半径は2mに短縮できた.
ただしトルディIIIは既に時代遅れだったので少数生産に終わり,運転レバーの写真も遺されていないという.
【参考ページ Referencia Oldal】
https://live.warthunder.com/post/516656/en/
運転まわりの各図
(図No.faq200821tl,こちらより引用)
mixi, 2020.8.23
【質問】
「トルディII」って何?
【回答】
「トルディI」と並行して生産された,ハンガリーの軽戦車.
トルディIとの違いは,トルディIIが全コンポーネントを国産としている点で,トルディIがドイツのビューシンクNAG社製のL8V/36TR V型8気筒液冷ガソリン・エンジンを搭載していたのに対し,トルディIIはL8V/36TRエンジンをガンズ社でライセンス生産したVGT107
V型8気筒液冷ガソリン・エンジンを搭載.
また,変速・操向機と転輪も,トルディIIでは国産のものが用いられていた.
なので,トルディIとIIの外見上の違いは無いに等しく,生産後期のトルディIIが「輪っかアンテナ」でなく棒アンテナになっていることくらい.
しかもこれも絶対的ではなく,実態としては車体前後の登録番号で見分けるしかない模様.
登録番号は,
トルディI:H301~H380
トルディII:H381~H490
とされているが,サイトによっては,H385までがトルディIとされているところもある.
生産数はトルディIが80両であるのに対し,トルディIIが110両.
そのうちMÁVAG社製が42輌(H381~H422),GANZ社製が68輌(H423~H490輌)
武装に差異はないので,トルディI同様,トルディIIもソ連軍の戦車には到底歯が立たず,生き残ったトルディI&IIの80輌は1943年から44年にかけ,主砲を51口径40mm42M戦車砲に換装された.
これは「トルディIIa(別名トルディB40)」と呼ばれているが,40mm砲では焼け石に水で…
【参考ページ】
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://kabanos.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/hobbyboss-135-3.html
http://groggywoker.blog114.fc2.com/blog-date-201203.html
http://ftr.wot-news.com/2013/11/16/hungarian-armor-part-4-toldi-ii-toldi-iia-toldi-iii/
【ぐんじさんぎょう】,2016/04/06 20:00
を加筆改修
【質問】
「トルディ」IIの性能要目を教えてください.
【回答】
全長: 4.75m
全幅: 2.14m
全高: 2.05m,1.872m(to the edge of the turret)
接地高: 0.35m
接地圧: 0.547 kp (kilopond)/cm2
重量: 8.7t,9.1t(フル装備,乗員なし),9.35t (operational with crew)
車体容積: 7913 cm3
乗員: 3名(車長,砲手,操縦手)
エンジン: ガンズVGT107 V型8気筒液冷ガソリン
ギア: 前進5,後進1
最大出力: 155hp/3,000rpm
最大速度: 50km/h
航続距離: 220km
Crawl angle: 40°
Tilt angle: 25 °
Step climbing: 0.6 m
Trench bridging: 1.75 m
Ford ability: 0.7 m
最小旋回半径: 4.5m
Tread: 2.066 m (between the two edges of tracks)
Width of tracks: 0.286x0.065 m
Number of tracks: 2x125
武装: 20mm対戦車銃36M×1 (52発,ただし英文系サイトでは208発)
8mm機関銃34/37M×1 (2,400発,ただし英文系サイトでは3200発))
有効射程: 1500m
最大射程: 5500m
主砲初速: 850m/s
発射速度: 毎分16発
俯角仰角: -10° - +5°
貫徹能力: 100 m /90°/40 mm
300 m /90°/35 mm
500 m /90°/20 mm
装甲厚: 6~13mm ※英文系サイトでは,最大35mm
【参考ページ】
http://forum.warthunder.com/index.php?/user/292258-hebime/?tab=reputation&app_tab=forums&type=received&st=480
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://www.tanks-encyclopedia.com/ww2/hungary/Toldi_Tank.php
2016.5.29
【質問】
「トルディ」IIaの性能要目を教えてください.
【回答】
全長: 4.75m
全幅: 2.14m
Height (to the edge of the turret): 1.872 m
全高: 2.05m
接地高: 0.35m
接地圧: 0.547 kp (kilopond)/cm2
全備重量: 9.1t,9.35t(乗員含む)
車体容積: 7913 cm3
乗員: 3名(車長,砲手,操縦手)
エンジン: ビューシンクNAG L8V/36TRまたはガンズVGT107 V型8気筒液冷ガソリン
ギア: 前進5,後進1
最大出力: 155hp/3,000rpm
最大速度: 48km/h
Tread: 2.066 m (between the two edges of tracks)
トラック幅: 0.286x0.065 m
トラック数: 2x125
航続距離: 220km
最小旋回半径: 4.5m
登坂能力: 40°
Tilt angle: 25 °
段差: 0.6 m
超壕能力: 1.75 m
渡渉能力: 0.7 m
武装: 40mm戦車砲37/42M×1(搭載弾数55)
8mm機関銃34/40M×1(搭載弾数3200)
砲身長: 1.788m
最大射程: 8400m
砲弾初速: 800m/s
発射速度: 15-16/min
俯角仰角: -10° - +25 °
貫徹能力: 100 m /90°/46 mm
300 m /90°/42 mm
600 m /90°/36 mm
1000 m /90°/30 mm
装甲厚: 操縦士前面35mm,車体23mm,側面13mm,後部7mm,上面&底面6mm,砲塔周囲および防盾35mm,砲塔上面5mm
【参考ページ】
http://forum.warthunder.com/index.php?/user/292258-hebime/?tab=reputation&app_tab=forums&type=received&st=480
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://www.k5.dion.ne.jp/~mhashi/38MTR2A.htm
2016.5.26
クビンカ博物館のトルディIIa Toldi IIa Kubinkai Múzeumban
唯一の現存車輌だが,ゲバウエル機関砲はソ連軍の機銃に換装されており,操縦手席のハッチを支えて開状態にしておくバーがハッチ横にあったが,本車では失われている
(図表番号 faq190805tl,こちらより引用)
twitter, 2019.8.5
なお,同車は2018年頃にクビンカ博物館からパトリオット・パークへ移され,よりオリジナルに近い塗装に塗り直されている.
3枚目:パトリオット・パークのトルディIIa
(図No. faq200329pt7,こちらより引用)
2020.4.11
【質問】
「トルディ」A.40の性能要目を教えてください.
【回答】
ソースが掲示板出典のもの一つだけなので,信頼性にやや難があるが…
重量: 8.25 t,(乗員込みで)8.5 t
全長: 4.75 m
全幅: 2.14 m
全高: 2.02 m,(to the edge of the turret) 1.872 m
接地高: 0.35 m
Tread: 2.066 m (between the two edges of tracks)
Width of tracks: 0.286x0.065 m
Number of tracks: 2x125
接地圧: 0.5 kp (kilopond)/cm2
車体容積: 7913 cm3
エンジン: Bussing NAG type L8 V/36 Tr ガソリン・エンジン
水冷,4ストローク8サイクル
最大出力: 155 hp, 18.2 hp/t
ギア: 前進5,後進1
最高速度: 50 km/h
航続距離: 200 km
最小旋回半径: 4.5 m
登坂能力: 40°
Tilt angle: 25 °
Step climbing: 0.6 m
超壕能力: 1.75 m
渡渉能力: 0.7 m
装甲: 前面13mm,後部7mm,上面&底面6mm,砲塔側面&マントレット13mm,砲塔上面6mm
Hull, driver's front and sides: 13 mm
主砲: 37/42.M 40 mm L/26 カノン砲 (搭載弾数: 55)
砲身長: 1.788 m
最大射程: 8400 m
初速: 800 m/s
発射速度: 15-16/min
俯角仰角: -10° - +25 °
貫徹能力: 100 m /90°/46 mm
300 m /90°/42 mm
600 m /90°/36 mm
1000 m /90°/30 mm
機銃: 8mm機銃1 (搭載弾数: 2400)
Guidance: the machine gun was a coaxial gun, but it could be moved freely an additional 10° to all directions
乗員: 3(車長,砲手,操縦手)
【参考ページ】
http://forum.warthunder.com/index.php?/user/292258-hebime/?tab=reputation&app_tab=forums&type=received&st=480
mixi,2016.6.3
【質問】
「トルディIII」って何?
【回答】
戦地から回収した中古のトルディ軽戦車は武装を更新しているのに,新規生産するトルディには古い装備をつけたままとはいかないよね?ということで,最初から40mm砲を搭載するために,砲塔を新しくしたのが,このトルディIII.
またの名を43Mトルディ.
1943年制式(Mod)のトルディという意味だ.
兵装だけでなく,装甲も若干強化されていた.
けれど既にハンガリー国内では,より強力な中戦車「トゥラン」の生産が始まっており,トルディIIIは1944年までに12両が完成したのみ.
生産された車輌の活動については,何も記録が残っていない.
いや,それどころか「軍に引き渡された車輌は無い」という話も…
【参考ページ】
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://kleinpanzer.jimdo.com/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%84-contents/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC%E8%BB%8D%E4%B8%80%E8%A6%A7-hungaryan-afv/
http://ftr.wot-news.com/2013/11/16/hungarian-armor-part-4-toldi-ii-toldi-iia-toldi-iii/
http://thearmoredpatrol.com/2015/12/30/hungarian-half-blood-43m-toldi-iii/
トルディIII三面図
(こちらより引用)
側面イラストおよびシュルツェンつきトルディIII写真
faq181229tl.jpg
(こちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2016/04/07 20:00
を加筆改修
【質問】
「トルディ」IIIの性能 műszaki adatok は?
【回答】
全長: 4.75m
全幅: 2.14m
全高: 2.05m
全備重量: 9.4t
Free ground clearence: 0.35 m
Tread: 2.066 m (between the two edges of tracks)
Width of tracks: 0.286x0.065 m
Number of tracks: 2x125
Ground pressure: 0.61 kp (kilopond)/cm2
車体容積: 7913 cm3
乗員: 3名(車長,砲手,操縦手)
エンジン: Ganz ガンズVGT107 V型8気筒液冷ガソリン
最大出力: 155hp/3,000rpm
ギア: 前進5,後進1
最大速度: 48km/h
航続距離: 220km(190kmという数字もあり)
旋回半径: 4.5 m
超信地旋回: 2 m
最大登坂角度: 40°
Tilt angle: 25 °
超段能力: 0.6 m
超壕能力: 1.75 m
渡渉能力: 0.7 m
主砲: 40mm戦車砲37/42M×1(87発)
砲身長: 1.788 m
最大射程: 8400 m
初速: 800 m/s
発射速度: 15/min
俯角仰角: -10° - +25 °
貫徹能力: 100 m /90°/46 mm
300 m /90°/42 mm
600 m /90°/36 mm
1000 m /90°/30 mm
副武装: 8mm機関銃37/42M×1(3200発)
装甲厚: 車体前面35mm,Hull, leaned 20 mm,側面13mm,後部10mm,上面&底面6mm,砲塔側面&マントレット35mm,砲塔上面6mm
【参考ページ】
http://forum.warthunder.com/index.php?/user/292258-hebime/?tab=reputation&app_tab=forums&type=received&st=480
http://combat1.sakura.ne.jp/38M.htm
http://ftr.wot-news.com/2013/11/16/hungarian-armor-part-4-toldi-ii-toldi-iia-toldi-iii/
mixi, 2016.6.26
【質問】
「トルディ」対戦車自走砲について,3行以上で教えてください.
【回答】
「トルディ」軽戦車一族の最終形態が,この「トルディ」対戦車自走砲 Toldi páncélvadász.
ドイツの対戦車自走砲「マルダー」の成功に触発され,もはや第一線では通用しなくなったトルディの車体に,ドイツ製75mm対戦車砲Pak40を搭載した.
砲塔は撤去され,代わりに砲は5~13mmの装甲板から成る砲廓で保護.
他に,護身用の機関銃を搭載している.
車体,エンジン,通信機器などは軽戦車型とほぼ同一.
1944年春に試作されたが,他の戦車の生産が優先されたため,この対戦車自走砲型が量産されることはないまま,トルディ一族は終焉を迎えた.
【参考ページ】
http://www.geocities.jp/grypf276/unit/tank21.html
http://forum.valka.cz/topic/view/32821/Harckocsi-Vadasz-Toldi
トルディ対戦車自走砲側面図および写真
faq160405hv.jpg
faq160405hv2.jpg
faq160405hv3.jpg
faq160405hv4.jpg
(こちらより引用)
トルディ対戦車自走砲模型
(こちらより引用)
【ぐんじさんぎょう】,2016/04/08 20:00
を加筆改修
【質問 kérdés】
トルディ対戦車自走砲の性能諸元は?
Milyen műszaki adatokai Toldi páncélvadásznak?
【回答 válasz】
試作車しか作られておらず,不明な点や不明確な点が多いようだが,おおよそ以下の通りと見られる;
全長:4.7m
全幅:2.1m
全高:2.2m
総重量または戦闘時重量:10.5 t
接地圧:0.63 kp / cm2
乗員:不明 おそらくトルディIと同じく車長兼無線士,砲手,操縦手の3名
エンジン:Büssing-NAG タイプL8V / 36TR水冷8気筒ガソリン・エンジン,155馬力(116 kW),14.8馬力/ t
サスペンション:トーションバー
最高速度:45~50 km / h(28 mph)
主兵装:7.5 cmPak 40/2 L / 46
弾数:21発
副兵装:8mm31Mゾロターン軽機関銃
装甲:6 mm~13 mm
前面:30°で13 mm
正面の垂直装甲&ドライバーのハッチ:23 mm
砲盾:6 mm
側面:13 mm
背面:7 mm
上部・下部:6 mm
無線機:不明
【参考ページ Referencia Oldal】
http://www.tanks-encyclopedia.com/ww2/hungary/toldi-pancelvadasz
http://ftr.wot-news.com/2014/06/18/hungarian-marder-the-toldi-pancelvadasz-project/
http://magyartank.gportal.hu/gindex.php?pg=36133596&nid=6468115
1枚目:各部装甲厚
(図表No. faq191118tl2, こちらより引用)
2枚目:模型
(図表No. faq160405hv5, こちらより引用)
3枚目:マルダーIIとの性能比較表
(図表No. faq191118tl, こちらより引用)
mixi, 2019.11.18
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