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<第2次世界大戦FAQ
オランダ 海防戦艦「ヤコープ・ファン・ヘームスケルク」
(画像掲示板より引用)
「textlib @ ウィキ - 2ch軍板まとめ」◆(2010-05-29)稀代の駄目戦艦,ネルソン
「ワレYouTube発見セリ」◆Italian Battleship Littorio Class at war
『ポケット戦艦』(テオドール・クランケ & H. J. ブレネケ著,早川文庫,1980)
1940年のアドミラル・シェーアによる通商破壊航海をつづっている.
レーダーや航空機による脅威があまりなく,まさに「狩り」の感覚.
もっとも,狩られる側の商船にとっては悪夢でしょうが.
------------軍事板,2001/01/30(火)
【質問】
WW2の戦艦には,自分の主砲をぶち当てられても耐えられるほどの堅固な装甲が施されていたのはなぜでしょうか?
現代のように,やられる前にカタを付けようという発想は無かったのでしょうか?
【回答】
別に現在の発想は,「やられる前にかたを付けよう」なんてものではないぞ.
兵器の威力に対して,装甲で守れなくなった(限界が見えた)ので,ある程度放棄しているだけ
(というのも,主力艦艇が軽巡洋艦や駆逐艦クラスに移行してしまったためなのと,戦艦クラスの装甲でも対艦ミサイルには耐えきれない事が多いため,なのだが)
そのため,装甲で守るよりも,ダメージを受けても被害を最小に抑える工夫やシステムといったものに力を入れた.
これをダメージコントロール,ダメコンという.
「やられる前にカタを付ける」という考え方について言えば,フィッシャーの巡洋戦艦理論というのが,まさにそんな感じに近い.
「速力は装甲にかわる」という,戦艦の砲撃を受ける前に大火力と高速力でヒットアンドアウェイをやるという発想.
軍事板,2008/11/23(日)
青文字:加筆改修部分
ところが,そういう発想で作られた巡洋戦艦が,WW1で戦った結果,弱かったのでやめた.
ジュットランド沖海戦等の結果,戦艦と撃ちあうとこっちだけ沈むことが分かって評価が,ガタ落ちした.
モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板,2008/11/23(日)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ワシントン軍縮条約期の戦艦について質問なんですが,代艦は16インチ,35000トンまで建造可能なんでしょうか?
それとも14インチ,35000トンまで建造可能なんでしょうか?
【回答】
前者が正解.
フランスやイタリアはその制限に従ってます.
後に第二次ロンドン条約が米英仏間で締結され,ここで新主力艦は14インチ,35000トンと規定されましたが,日本の新戦艦の情報が提供されなかったために,エスカレータ条項が適用され16インチ,45000トンに拡大.
ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2009/08/17(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
実戦ではあまり役に立っていない,「12インチ級の主砲を搭載した大型艦」が各国で作られた
or 計画された理由は?
【回答】
この級の艦は,大西洋と太平洋ではまったく別のルートを辿って発生してる.
大西洋側は,
独逸がドイッチュラント級を建造
↓
鈍足旧式戦艦しか持ってなかったフランスが,大慌てしてダンケルクを建造
(戦艦ではポケット戦艦に追いつけない,巡洋艦ではポケ戦に勝てないって考えたから)
↓
独逸がダンケルクに対抗する為にシャルンホルスト級を建造
(当初は38cmを積む予定だったが,英国の顔色に気を使った結果,28cm搭載になっちゃったという中途半端化)
こういう流れ.
イタリアのコンテ・ディ・カブール級やカイオ・デュイリオ級は,手持ちの旧式艦を何とか使い物にする為に四苦八苦した結果
まぁ,条約の制限の下でアレコレやりくりした末の産物だね,どれも.
だから条約の縛りが無くなった結果,
「って言うか,高速戦艦使えば良くね?」
ってことになって廃れた.
つまり,戦艦には砲戦で負ける.巡洋艦には速度で負ける.しかも,条約後に建造された戦艦はいわゆる高速戦艦であるため,存在意義なし,という結論に.
んでもって太平洋側.
日本:「夜戦部隊の指揮に重巡使うと防御力が弱いんだよなぁ.指揮艦がサッサと戦闘不能になったら困るよなぁ」
ってことで,夜戦部隊の指揮艦として必要な防御力と速度を持たせた結果,ああなった.
当時の日本の作戦は漸減作戦であり,夜戦を重視していた.
ところが,「高雄」級では通信能力が追いつかなくなってきていて,その上,「金剛」は退役寸前ときたので,砲力があり新しくて,旗艦として使いやすいのが欲しかったわけ.
でも冷静に考えてみたら,
「って言うか,高速戦艦使えば良くね?」
ってことになって,以下同文.
で,アメリカが
「重巡と超甲巡が戦隊組んで押し寄せたら,こっちの重巡じゃ勝てなくね?」
って考えた.
アイオワ級は金剛級潰すのに必要だったから,アイオワと重巡の隙間を埋める為にアラスカ級が建造された.
でも超甲巡がポシャったから意味なしおちゃん.
空母大建造に押されて就役は遅れに遅れ,何とか二隻が就役したが,戦いの帰趨は既に決しており,碌に活躍も出来ず戦後しばらくして退役.
戦後にソビエトが計画したスターリングラード級は,
「高速で米機動部隊に近づき,超長射程の武器で先制の一発をかましてそのまま遁走」
ってプランで計画されたけど,これも結局金かかるしミサイルあるしでポシャった.
【質問】
リシュリュー級戦艦2番艦のジャン・バールの機関出力は1番艦に比べ,どれ位強化されてたの?
【回答】
手元資料では,Richelieuが150,000shp,JeanBartが165,000shpです.
ちなみに,速力は前者が30kts,後者が32kts,重油搭載量は前者が6,796tに対し,後者が6,476tと少なくなっています.
眠い人 ◆gQikaJHtf2
ジャン・バール
(画像掲示板より引用)
【質問】
ナチスドイツの装甲艦ドイッチュラント級についてなのですが,
「コンパクトな船体と快速に戦艦に準じる砲撃力を持った,斬新な設計」
なんていう謳い文句をよく見ます.
でも,これって昔の準ド級巡洋戦艦や装甲巡洋艦と何が違うのでしょうか?
この2タイプには持ち得ない,かの船の革新性ってなんですか?
【回答】
巡洋戦艦ってのは装甲を削って快速性を得た戦艦.
装甲巡は装甲を強化して抗堪性を得た巡洋艦.
あくまでもサイズ的には戦艦や巡洋艦に準拠してるし,その範疇を逸脱していない.
対してポケット戦艦は,両者の中間的なサイズの中に,巡洋艦に殴り勝つ砲と戦艦から逃げ切る脚を持ってる.
しかも脚は,燃費がよくて航続距離の長いディーゼル.
で,それを艦隊戦力じゃなくて通商破壊に投入するところに妙が有るって事.
船団は護衛の巡洋艦以下ごと殴り倒し,戦艦が出てきたら即座に逃げ出す.
航続距離が長いから,一旦これに逃げられたら,追いかけ回す側は手間がかかる.
しかも,貴重な戦艦を船団護衛に貼り付けっぱなしって訳にもいかない.
確かに設計も斬新だけど,コンセプト自体が振るってたのよ.
▼ ただし下記項目に述べられているように,ポケット戦艦による通商破壊は,あくまで補助的任務である模様なので,その点は留意されたし.▲
ポケット戦艦(うそ)
(画像掲示板より引用)
軍事板,2005/05/27(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
独のドイッチュラント級装甲艦は通商破壊艦として作られたのではなく,主敵だったのは北欧の海防戦艦やソ連,フランスの弩級戦艦だと聞きました.
それならばなぜ,10ノットで20000海里,20ノットで10000海里なんていう,常識外れの航続力を持っていたのでしょうか?
一体何が目的だったのでしょう?
【回答】
ドイツ海軍の水上戦力の量的貧弱さに起因する,過剰な展開能力の要求だ.
船は戦場となる海域に存在しないと意味はないんだが,ドイツはあっちの海にもこっちの海にもと,強力な戦力を配置する事ができなかった.
そこで貴重な主力艦に高速巡航能力と航続力をもたせて,あっちへこっちへと動かせるようにすることで補おうとしたわけ.
当時はZ計画が生きてたんだよ.
ドイツの装甲艦Aに要求されたのは,第一次世界大戦で失われた主力戦艦の当面の代替にして,バルト海の海上優勢確保だけだ.
しかし当時のドイツは,東プロイセンがポーランド沿岸に孤立していたため,作戦海域を広く想定せざるを得なかった.
そしてドイツ海軍に許されていたのは,排水量10,000tまでの戦艦もどきが6隻のみ.
他には6,000t以下の巡洋艦が6隻,800t以下の駆逐艦が12隻,200t以下の水雷艇も12隻だけ.
潜水艦と航空機に至っては保有すら許されていない.
にもかかわらず,ポーランドとその同盟国フランスに加え,北欧各国にも備えなければならない立場だった.
この困難な状況に対する回答がドイッチュラント級装甲艦.
(当時は)旧式ばかりのフランス戦艦と,戦艦を持たないその他の国に対抗するには十分な実力をもつ艦だった.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ポケット戦艦は通商破壊とその支援用に開発された艦種なのでは?
【回答】
ダウトなんだな,これが.
計画案からずっと見てくと,通商破壊は補助的任務に過ぎない.
本音はあっちへ行きこっちへ行き,の高速巡航力が求められたのであって,長大な航続力ってなその「おまけ」でついてきたもの.
つまりさ.普通軍艦の巡航速度って16〜18ノットなんだけどね.
ドイッチュラントは20ノット,あるいはそれ以上でカッ飛ばして戦場を行き来することが求められたの.
その結果,より低速でなら化け物じみた航続力になったわけ.
この辺の経緯は『German Warship』(Conway)とか読んだらきっちり書いてある.
ドイツが求めたのは通商破壊ではなくバルト海の制海権なの.
よーく考えてみ.
通商破壊しかける相手がどこにいる?
イギリスはあまりにも戦力差がありすぎて論外.
現実的な対抗国は陸続きのフランスやポーランド,ソ連に北欧.
この辺の国に通商破壊仕掛けて意味あると思う?
中長期的視点で見ないと効果が出ない通商破壊戦が,一定の成果を上げるのを待っても,その前に国土を蹂躙される恐れのほうが,はるかに高いことがわかんない?
つまりさ.
ポケ戦建造当時のドイツにとって海軍は即効性のある能力が最も求められていたの.
時間がかかる戦果はほとんど意味を持たないの.
洋書の中ではトップレベルの権威であるConwayの,『GERMAN
WARSHIPS 1815-1945』の記述なんだけどね.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
クールベくらいならなんとかなっかもしんないけど,リシュリューとかダンケルクとか完成したら ,ポケット戦艦で対抗すんのは無理っしょ ?
ブリターニュでもきっついかもしんないのに.
【回答】
だからダンケルクに対抗してシャルンホルストが計画された.
その原案である装甲艦Dにおいて,すでに武装強化は要求されている.
後,ポケット戦艦は何も1対1でド級戦艦に対抗しようとしていたわけではないよ.
6隻のポケット戦艦が組めば,2隻や3隻のド級戦艦と真っ当にやりあえる,はず,だった.
それに2隻合計片舷12門の11インチ砲は,大抵のド級戦艦の攻撃力を上回るわけで.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
ポケット戦艦「ドイッチュラント/リュッツォウ」について教えられたし.
【回答】
第2次世界大戦時のドイツ海軍装甲艦(ポケット戦艦)ドイッチュラントDeutschland
(1939年10月,リュッツォウLützowと改名)
同級は,当時,ドイツ海軍に在籍していた旧式戦艦を代替する為,ベルサイユ条約のドイツ主力艦建造制限(基準排水量1万トン以下,主砲口径28.3cm以下)に従って建造されましたが,巡洋艦サイズの船体に28.3cm主砲6門を搭載した快速ディーゼル装甲艦は,1933年の就役当時,世界の海軍関係者を驚かせました.
特に,この制限枠内では大した艦は造れないだろうとタカをくくっていたイギリス,フランス両国の驚愕は著しく,フランスは,対ポケット戦艦用として,ダンケルク級戦艦を建造しました.
第2次世界大戦では,初期に長大な航続距離を生かし大西洋で通商破壊戦を実施した後,ノルウェーに配備され,戦況悪化に伴いドイツ本国へ戻りました.
本艦はバルト海に配備され,28.3cm主砲で陸上砲撃を行い,ソ連赤軍に押されて西へ西へと退却していくドイツ陸軍を援護しました.
本艦の就役時の名は「ドイツ」そのものを表す意味でしたが,ヒトラーが
「万が一,"ドイツ"の国名を付けた艦が沈没すれば士気が低下する」
と横槍を入れた為,改名させられました.
1945年4月16日,バルト海沿岸のスヴィネミュンデ港に停泊していたリュッツォウは,イギリス空軍の空爆により大破着底.
動けない本艦は,それでも主砲は使えたので,しばらくは艦砲射撃を行っていましたが,ソ連軍がスヴィネミュンデ港に迫ってきたため,艦は放棄されました.
翌5月4日,リュッツォウは,スヴィネミュンデ港へ進撃してきたソ連赤軍の手に落ちました.
写真は,1945年5月にスヴィネミュンデ港で撮影された,ソ連海軍の手に落ちたリュッツォウです.
甲板上に居る人々は,ソ連海軍バルト艦隊の将兵です.
1946年9月26日,本艦は引き揚げられ,バルト艦隊に編入されましたが,船体の傷みが酷く,復帰させる事は不可能であった為,翌1947年7月20日バルト海中部で実験標的船として使用され,7月22日に沈没しました.
Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/1/13(日) 午後 7:47
【質問】
ナチスドイツ主力艦の要目は?
【回答】
『CONWAY GERMAN WARSHIPS 1815-1945 Volume
One』によれば,
ドイッチュラント
181.7(cwl)×20.69×5.78(std)m,12,630t(des),26.0kt(des)
Armament : 28cm/52×6(630-720rounds),15cm/55×8(800-1200rounds),8.8cm/45AA×6(3000rounds),53.3cmTT×8
Armour : upper deck 18mm,armour deck 18-30-40-30mm,CT
150mm,CWL 80mm,
装甲艦D
225(cwl)×25.5×8.5m,20,000t(des),29kt(des)
Armament : 28cm/52×6(900rounds),15cm/55×8,10.5cm/65AA×8,53.3cmTT×?
Armour : upper deck 35mm,armour deck 70-80-70(slopes
80)mm,CT 300mm,CWL 220mm,
シャルンホルスト
226.0(cwl)×30.0×9.10(des),35,540t(des),31.0kt(des)
Armament : 28cm/54.5×9(945-1350rounds),15cm/55×12(1600-1800rounds),10.5cm/65AA×14(5600rounds),53.3cmTT×6(18rounds)
Armour : upper deck 50mm,armour deck 20-50-20(slopes
105)mm,CT 350mm,CWL 350mm,
装甲艦Dは主砲を4連装に換装可能なよう配慮されてました.
ビスマルク
241.6(cwl)×36.0×9.3(des)m,45,950t(des),29.0kt(des)
Armament : 38cm/47×8(940-960rounds),15cm/55×12(1800rounds),10.5cm/65AA×16(6720rounds),53.3cmTT×8(24rounds
Tirpitz)
Armour : upper deck 50mm,armour deck 100-120mm,CT
350mm,CWL 320mm,
装甲艦P
223(cwl)×26×7.2m,23,700t(des),33kt(des)
Armament : 28cm/?×6,15cm/55×4,10.5cm/65AA×4,53.3cmTT×6(under
water)
Armour : upper deck 20mm,armour deck 70(slopes
100)mm,CWL 120mm,
戦艦H
266(cwl)×37×10.0(des)m,56,440t(des),30kt(des)
Armament : 40.6cm/47×8(960rounds),15cm/55×12(1800rounds),10.5cm/65AA×16(6720rounds),
Armour : upper deck 50-80mm,armour deck
100-120(slopes 120)mm,CT 350mm,CWL 300mm,
巡戦O
248.2(cwl)×30.0×8.0(des)m,31,650t(des),33.5kt(des)
Armament : 38.1cm/47×6(630rounds),15cm/48×6(900rounds),10.5cm/65AA×8(3200rounds),53.3cmTT×6(18rounds)
Armour : upper deck 50mm,armour deck 80(slopes
110)mm,CT 200mm,CWL 190mm,
ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分
【質問】
ビスマルクの重量配分は?
【回答】
Hull 11,691.0t
Armour, less rotating turret armour 17,540.0t
Main engines 2,800.0t
Auxiliary engines 1,428.0t
Main and secondary armament and armour 5,973.0t
Aircraft installations 83.0t
Defensive weapons 8.0t
General equipment, etc 369.4t
Nautical instruments 8.6t
Rigging 30.0t
Displacement, empty, including oil and water
in machinery, etc. 39,931.2t
Artillery ammunition 1510.4t
Defensive weapon ammunition 2.5t
Consumable materials 155.4t
Crew 243.6t
Food 194.2t
Drinking water 139.2t
Washing water 167.0t
Type displacement 42,343.5t
Feed water (battle cells) 187.5t
Fuel oil 3226.0t
Diesel oil 96.5t
Lubricating pil 80.0t
Aircraft fuel 17.0t
Design displacement 45,950.5t
Feed water 187.5t
Fuel oil 3226.0t
Diesel oil 96.5t
Lubricating oil 80.0t
Aircraft fuel reserve 17.0t
Fresh water reserve 389.2t
Displacement, fully equipped 49,946.7t
Extra oil load 1009.0t
Displacement, with extra oil load 50,955.7t
出典は「German Warships 1815-1945」(Conway)
ゆうか ◆9a1boPv5wk in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分
戦艦「ビスマルク」
(画像掲示板より引用)
【質問】
ビスマルクの装甲が比較的薄いってことは,ビスも通商破壊用?
【回答】
んにゃ.
あれは,保有量が少ない弱小国の悲哀の体現.
ビスの装甲は,ある意味対砲弾防御をあきらめ,爆弾への対抗だけ考えた厚さだ.
ビスが本気で敵戦艦と戦うときはかなりの接近戦を考えていたってこった.
そうでなければひたすら逃げるから天蓋の装甲厚は必要ない.
射たれて砲塔ブチ抜かれて射撃不能になったとしても,もともと射つ気ないんだから無問題.
その分を船体防御に回して機関だけは何が何でも守る,つーのがビスマルクの設計コンセプト.
機関部の安全を確保して,絶対優位な時以外はとにかく逃げる.
沈没寸前までボコられても,帰り着くことさえできればまた復旧できる.
1隻失ったら全戦艦戦力の20%,30%の喪失に相当してしまう,つー悲しい国なのよ.たかが1隻のプラスマイナスが戦略環境を激変させてしまうような,ね.
日本も人のこと言えないけどな.
アメリカつう持てる国が仮想敵なもんだから,1隻たりとも無駄に失えない.
だから大戦中,戦艦はあんな消極的な運用になったわけよ.
unknown
つまり,「やわらか戦艦」?
【参考動画】
「ワレYouTube発見セリ」:Battleship Bismarck
P (なかと) in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2010年11月09日 01:14
【質問】
第2次大戦中の英国の戦艦建造計画は,どんなものだったのか?
【回答】
さて本日は,ブリテンの変態な戦艦スキーを,少々語らせていただきましょう
無条約時代を迎え,独仏伊の建艦競争にようやく追随できるようになったイギリスは,ただちに「New
Standard Fleet」と称する10年計画を構想いたしました
その中では
36年度計画で2隻,
37年度3隻,
38年度2隻,
39年度3隻,
40年度2隻,
41年度2隻,
42年度2隻,
43年度1隻,
44年度1隻
の戦艦を建造することとし 20隻からなる新戦艦戦隊を編成しようとしたのでした.
この計画に併せて,クイーン・エリザベスとヴァリアントについては,近代化大改装が予定されましてございます.
またR級5隻につきましては,早期の退役とスクラップが予定され,この主砲塔の転用は遅くとも39年初夏,つまり大戦勃発前にはすでに真面目に考えてございました.
これらの戦艦を用いまして,1944年頃の戦力構成といたしましては,本国艦隊はドイツの5隻の新戦艦(ビスマルク級2隻を含む),シャルンホルスト級2隻,ドイッチュラント級3隻への抑えと致しまして,2隻のライオン級,5隻のキングジョージ5世級,3隻の巡洋戦艦を用意いたします.
東洋艦隊は,われらが大日本連合艦隊を相手取るべく,2隻のライオン級,2隻のネルソン級,3隻の大改装を終えたクイーンエリザベス級,3隻のR級と,大改装未了の2隻のクイーンエリザベス級に,退役前のご奉公をお願いして12隻を用意いたしまして,日本の長門級2隻,4隻の扶桑級,4隻の金剛級に加えること4隻の新戦艦と2隻の超甲巡を,対戦相手に想定したのでございます.
しかしながら1939年9月に,世界大戦が勃発いたしまして,ロイヤルネイビーの夢は画餅に帰し・・・ませんでございました.
さしあたって,起工済のライオン級2隻までを建造し残りは止めましたが,ライオンは44年3月,テメレアーは同9月の完成を目指すことと相成りました.
そして驚くべきことに,イギリスは戦艦の増産を企んだのでございます.
なんと1946年度計画までに
ネルソン級2隻,
改装済クイーンエリザベス級3隻,
キングジョージ5世級5隻,
そしてライオン級をなんと8隻.
つまり2隻を取りやめたはずが,なぜか6隻追加になってたぜヒャッハー!
さらにさらに,R級の主砲を転用した後のヴァンガード級を,5隻も新造し,既存の巡洋戦艦フッド,レナウン,レパルスに未改装のバーラムとマレーヤを加えて,戦艦28隻体制,なんだそりゃー!な破天荒な建艦計画を構想したのでございました.
もちろんこの計画は史実で御存知のとおり,ヴァンガード単艦で終了するのでございますが,王立海軍は日本に対抗するため,ライオン級4隻とヴァンガード級2隻を最後まで欲しがったのでございます.
日本が新戦艦4隻と,超甲巡2隻を完成させると予想したがゆえでございまして,中型戦艦=超甲巡の恐怖は
,四六時中王立海軍を苛んだのでございました.
月日は流れ,大戦も終わろうかという1945年,しかしイギリスは未だに戦艦に未練を残し,新たな構想を立ち上げるのでございます.
45年2月に提出された構想は,全長950-1000ft,全幅120ft,最大速力30+1/4kt,舷側装甲15in,水平装甲6in,そして主砲16インチ3連装3基9門の,満載6万7000〜7万トンの巨大戦艦でございました.
一方で,もっとリーズナブルな戦艦も,構想いたしましてございます.
5月に提出された構想は,主砲を16インチ3連装2基6門の前方集中といたしまして,対空兵装を20乃至24門の133mm両用砲,舷側装甲12.5in
水平装甲6inで最大速力29ktの4万5000トン級戦艦でございます.
驚くべきことにイギリスは,45年時点で4隻の新戦艦の建造を希望し,45年の計画でまず2隻を起工しようといたしました.
チャーチルが辞めなければ,もしかしたら前方集中型の高速戦艦2隻が,世界最後の戦艦として誕生したかもしれないのでございます.
これらは1952年頃までに完成させる予定でございました.
ブリテンの変態ぶりは,斯様に戦艦に未練を残し続けたのであります.
お後がよろしいようで.
ゆうか ◆u8WC078ef5ch in 軍事板,2011/05/21(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
ヴァンガード級って何?
【回答】
ヴァンガード級戦艦
〜〜
実際問題として,仮想敵である独ビスマルク級との交戦では,遠距離において防御力で勝るヴァンガードが有利であるが,20,000m以内の中近距離では垂直装甲を容易く抜かれて大きな被害を受ける可能性が高く,より防御力・攻撃力に勝る米日仏伊新戦艦相手では優位に立つ事は難しいと言うのが,英国と日本以外の最近の評価である.
〜〜
〜〜
また,近年の研究では,イギリス海軍は水中防御に関する考え方が旧く,効果的な水中防御を考えていなかったとされる.
第一次大戦後,各国で水中弾効果について研究が進められた結果,日本海軍の大和型,アメリカ海軍のサウスダコタ級,フランス海軍のダンケルク級以降の艦は,水線防御装甲を水線下まで延長する工夫が見られたが,本艦では356mm装甲は水線下まで112mmまでテーパーして貼られるものの,水密区画の上端で装甲は終わっており,そこから先は細分化された空層区画と液層区画を艦底部に二重底と組み合わせて,対水雷防御とする構造となっており,強化された注・排水システムにより魚雷に対しての防御は最適とされているも,水中弾への対策は無きに等しく本艦の防御は「旧来のデータで作られた独逸新戦艦」と,「欠陥を持つプリエーゼ式の伊改装戦艦・超弩級戦艦」を除けば十分な物ではない.
〜〜
嫌味すぎる(笑)
学○と光○社に対抗して作った文章だからナァ,これ.
嫌味になるのも仕方ないか(笑)
ヴァンガード級はいちおー,フッドを失った穴を埋めるためだったんだけどなぁ…….
戦後も建造が続いたのは,戦後大不況においての雇用対策の面もあったから,止めるに止められなかったんやな.
悲劇なんやな.
でも,英国戦艦群の中で唯一カタログスペックがでる戦艦ですよ,ヴァンガード級は!
ビスマルク級対策に作ったはいいものの,同時代の日米仏伊新鋭戦艦群から見れば鴨になってるお…….
http://photo.starnet.ru/Thematic_Wallpapers/Korabli_i_suda/Lincory_i_linkrei/Vanguard/images/Vanguard-46b.jpg
艦首波がこなれていないから,ペンキが変に禿げてる件について.
邪夢 in mixi,2010年03月28日13:52
【質問】
イギリスのキングジョージ5世(KG5)は,4連砲塔×3の主武装になる予定でしたが,弾薬庫防御への不備が発見され,2番砲塔を連装として重量を振り分けたそうですが,これは具体的にはどんな不備だったのでしょうか?
【回答】
火薬庫の防御装甲厚不足.
主砲は,条約に基づく新設計の「1922年型Mark7 35,6cm(45口径)砲」であり,この砲を四連装砲塔三基に収める筈であったが,設計途中で火薬庫の防御装甲厚不足が発見されて,急遽二番砲塔を連装砲塔に改め,浮いた重量で強化する事になり,四連装砲塔二基+連装砲塔一基の特異な配置となった.
(良く,四連装砲塔採用はフランス海軍のダンケルク級の模倣と言われているが,同世代のアメリカ海軍のノース・カロライナ級も初期案は四連装砲塔三基で設計されており,各国独自の理論で採用したに過ぎない)
この砲は,発射速度は毎分2発,仰角は+40度/-3度,最大仰角40度,射距離35,260mであり主砲塔測距儀こそ12.8mと優秀だが,艦橋用測距儀が4.58mと小型で性能が低く,そのため実用としては25000m前後が限度であった.
砲塔は設計段階から純粋な四連装砲形式として設計され,列強諸国が軽量化を狙って自由角装填方式を採用したのに対し,砲塔被弾貫通時のリスクが少ない固定角装填方式を採用した事は高く評価できる.
反面,砲塔を小型化しようと砲塔の高さを必要以上に減じたために,構造が窮屈なものとなり,結果的に設計的欠陥により故障が頻発して信用の成らない物になった事は,兵器として重大な欠陥であり,本級の最大のウィークポイントとなっている.
軍事板,2006/02/03(金)
青文字:加筆改修部分
【質問】
大改装を受けたレナウンと,受けてないレパルスでは,外見どおりかなりの能力差があったのですか?
【回答】
有りました.
射撃指揮装置は近代化されていますし,Renownは機関の換装も受けています.
このため,Repulseは28.3ktsしか出ないのに対し,Renownは30.75ktsを発揮しています.
また,武装では,主砲の仰角がRenownでは30度に変更されていますが,Repulseは其の儘.
Repulseの副砲は,砲郭に10.2cm砲が3連装砲塔4基,これは平射砲なので,対空には使用出来ません.
高角砲は,Repulseのみ10.2cm連装高角砲を2基と単装高角砲4基を砲盾式に装備しています.
これに対し,Renownは砲塔式の11.4cm連装両用砲を10基装備しています.
装甲だけは,Renownの方が若干薄くなっています.
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