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Masashi Okuyama in twitter (2013/05/28)◆
昨日聞いた話.
憲法改正の議論でひとつの対立軸として出てくるのは「憲法観」一方の「立憲主義」は,憲法は国の力を制限するためにあるという初期の前提をもつ考え方.
共産党から橋下氏までがこの陣営.
それに対する「新しい憲法観」は,憲法は国民と国家を並列させて協力関係にあるという前提を持つ.
https://mobile.twitter.com/masatheman/status/339364754395107328
単純に言えば,“立憲主義”は「国家はリヴァイアサン」,“新しい憲法観”は「国家はみんなでつくるもの」ということか.
https://mobile.twitter.com/masatheman/status/339366896841404416
「Togetter」◆(2013/05/01) 法哲学者大屋雄裕先生による「日本国憲法の改正要件は厳しいはウソ,はウソ」
「VOR」◆(2013/04/10) 日本の憲法改正が招きかねない脅威
「アルファルファモザイク」◆(2013/05/24) 辻本「憲法で選出された議員が憲法改正を発議するのは違憲」 政府「何言ってんのかわかんない」
「黒マッチョ」◆(2013/04/01) 民主・小西洋之議員「安倍首相の『クイズ』発言は言い逃れだ」「ブログが炎上したので書き込み公開ルールは変更する」
『憲法改正,最後のチャンスを逃すな!』(田久保忠衛著,並木書房,2014)
https://tinyurl.com/owkjy9h
おはようございます,エンリケです.
この本は,これまで世に出た憲法関連書の中で「国民の憲法についてもっとも詳しく解説されている」本です.
著者の田久保さんは元時事通信記者.
杏林大学教授を務められ,いまは同大学名誉教授です.
特に対米論,わが安保論で高名です.
個人的には,故・奈須田敬先生を彷彿とさせる人です.
現実的で無理のないわが安保,国防をいかに実現するか?を考えるものにとって,欠かすことのできない論者といえましょう.
そんな田久保さんが,おそらくこれまでで一,二を争う力作といえる本を出されています.
本著の中身とその評価については,141109産経 近藤論説委員のレビューが秀逸ですからそちらでご確認ください.
現憲法には,国家非常事態に対処するための戒厳令等に関する規定がありません.
現憲法は,国軍を保有せず,国家として武力を行使しないと明言しています.
現憲法は,得体のしれない他国の好意に自国の存亡をゆだねることで良しとしています
・・・・
ここにあげただけでも現憲法は十分すぎるほど異様で,多くの国民もそう感じています.
ところがなぜか今に至るまで変えることができていません.
本著を読めば,その理由がわかります.
●日本国憲法と日米安全保障条約はコインの表と裏だ. P13
●日本の軍事力は外交政策の手段にはなっておらず,主にアジアにおける米軍の延長(補助)にすぎないとみられている(ブレジンスキー) P19
●現在わが国が抱えている「戦後最大の危機」とは,同盟国がきっかけで引き起こす戦争に巻き込まれたくないと米が考えるようになってることだ.P20
といった心を貫く言葉が各章に散りばめられています.
編集さんの「田久保さんの力作」とのことば,ウソではありません.
「日米安保と日本国憲法」があろうがなかろうが,日米同盟はわが国にとって絶対必要な同盟関係ではないでしょうか?
日米同盟を強化,堅持するためにこそ,わが国は,わが国柄に合った憲法を作り,自衛力を高めなければいけないのです.
その背景事情をこれほど分かりやすくつかめる本を私は知りません.
この本を読めば,
・改憲がなぜ必要か?が腑に落ちる
・今までなぜ改憲ができなかったのか?が理解できる
・改憲がなぜ必要か?を他者に伝えるツールを手にできる
・日米同盟と改憲が両立することがわかる
・憲法におけるあるべき軍の位置づけがわかる
ので,現実的にわが国を変革する心構えが身に付きます.
いまのヘンな憲法の背後に何があるのか?,
改憲するには何をどうすればいいのか?
改憲を支援してゆくために知的武装したい
というあなたにぜひ読んでほしいです.
[後略]
------------おきらく軍事研究会(代表・エンリケ航海王子)
http://archive.mag2.com/0000049253/index.html
2018.10.5
【質問】
護憲派,改憲派はそれぞれ,そうしたいとなぜ考えているのか?
【回答】
護憲派は,憲法9条改正が日本の軍国主義復活に繋がることを懸念しています.
また,日米同盟の強化により,直接には日本とは無関係なアメリカの戦争に,日本が巻き込まれることを心配しています.
一方,改憲派は,日本の国防上,憲法第9条が障害になっていると考えています.
「違憲だが合法」というのが現在の自衛隊の立場ですが,そういう曖昧微妙な立場であるために,自衛隊をとかく身動きとりづらい存在にしてしまっています.
また,現在の国際社会の主流である集団安全保障が,現行憲法ではとれないともされています.
(もちろん他にも論点はあります)
本来であれば,まず,日本の安全保障体制をどのようにするか?の議論が先にあり,その結論に基づいて,憲法が支障を来たす存在になっているのであれば変えましょう
or 現状,支障がないのでそのままにしておきましょう……といった話になるはずです.
しかし9条に関する改正論議は,主客転倒しているのが現状のようです.
国家安全保障の視点からは,無意味な神学論争に見えてしまいますね.
延々と神学論争を続ける改憲派と護憲派の図(うそ)
(画像掲示板より引用)
【質問】
日本の改憲に対するアメリカの反応は?
【回答】
古森義久のコラムによれば,
>1990年ごろまでは反対の方が多かったという感じ
だったという.
特に,民主党的リベラル派に,そのような傾向が強かったとのこと.
とにかく1990年ごろまでの時点でみれば,アメリカでも
「日本の憲法改正は戦前の価値観の復活や,日米安保を破棄しての日本の自主防衛への道へとつながる」
という種類の改憲反対論が多かったのです.
日本の左翼の主張と酷似していました.
とくに知日派の間でそうでした.
その典型はエドウィン・ライシャワー元駐日大使でした.
改憲についての意見を問う私の質問に対し
「日本の振り子は激しく揺れすぎるかもしれませんね」
と答えたのです.
〔略〕
さてこうしたアメリカの「良識」が日米協会の全体会合という場で堂々と述べられてから16年,
この2007年4月下旬の安倍首相訪米の直前には民主党リベラル派のバラク・オバマ上院議員が上院本会議で演説し,安倍首相の「普通の国」を目指す努力への絶大な支援を送りました.
アメリカも変わったのだ,ということでしょう.
悪性プロパガンダにリベラル派が踊らされている可能性――マイク・ホンダ議員の一件を想起されたし――も,考慮すべきであろうが.
【質問】
今の改憲論争が,「アーミテージ・レポート」に代表されるアメリカの極東戦略に踊らされていないという反証はないですよね?
【回答】
順番を間違えてやしませんかね?
アーミテージ・レポートが出たから極東情勢が緊迫化してきたのですか?
違いますね.
・北韓の核開発
・中国の台湾侵攻を前提とした軍拡
が緊迫化の原因ですね.
ア・レポートはそのリアクションに過ぎません.
そして言うまでもなく,台湾有事,半島有事は日本の国益にも密接に関わってます.
本来なら,アメリカに言われるまでもなく,日本が自ら,今後どうするのか,そのためには憲法は支障があるのかないのか,その点を検討せねばならないはずです.
それをやらないで怠けているので,アメリカからツッコミが入ったに過ぎません.
【珍説】
妙にすっきりした憲法なんかを持っていたら,クリントンがいきなりスーダンにミサイル打ち込んだみたいに,何のためらいも無く武力行使しかねない.
〔略〕
憲法の歯止めが無かったら,より多くの戦争に巻き込まれたり,自分で突っ込んでいきかねないことは,自然の理でしょう.
SODA in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)
【事実】
ずいぶんと,日本人を好戦的な存在扱いしておられるようで.
>自然の理でしょう.
など,あなたの思い込みに過ぎません.
各国の現代戦史を見ましても,憲法9条同等の条文の有無と,「戦争に巻き込まれたり,自分で突っ込んで」いったりすることとの間に相関関係は見出せません.
消印所沢 in mixi
軍部の暴走ねぇ…
今は時代も違うし,そんなことはありえないでしょ.
〔略〕
自衛隊が暴走するには自衛隊が政治力を持たないとはじまりません.
つまり自衛隊のクーデターとか,自衛隊の代表が選挙に出て大量に当選するとか.
しかし自衛隊のクーデターは9条とはあんまり関係ないでしょ.
9条があろうとなかろうと,やるやつはやる.
どっちか言うと9条があった方が危険な気もしますし.
それでも国民の支持は不可欠.
軍人だけで戦争出来ないですからね.
日本という国の生産力がなければ,戦争なんて継続できません.国民の支持がなければ無理です.
逆に国民の支持があったからこそ軍部が暴走しても先の大戦も出来たのです.
それとも自衛隊が独裁政権をおったてて恐怖政治をはじめて,協力しない国民は収容所送り,反逆者は死刑とか?
それはまた別の問題.9条とは関係ありません.
創世王 in mixi
▼ なぜ日本が防衛力を持つことが即ち侵略戦争へと直結するという前提なのでしょう.
自衛隊が自衛軍になったら即刻他国へ侵略戦争を開始するとでも?
そう思われるのでしたら,侵略戦争を開始することによる日本のメリットを説明してください.
戦争は気分だけで起こせるようなものではないんですよ.
「軍需産業が儲かるから」だけで戦争ができるなら,世界中もっと戦争していると思いますが.
米国のメリットのためだけに憲法改正するような売国政治家は,いずれ国民の信頼を失い失脚するのでご安心ください.
平和を愛する日本国民はそれほど馬鹿じゃありませんから.
様々なブログを拝見するに,今の政府に不満を持っている人には
「国民はまんまと騙された馬鹿,衆愚」
という見解をお持ちの方が多いようですが,自分と意見の違う人を衆愚扱いするのもどうかと.
ともかく今現在の日本には,防衛力を固めることにメリットはあっても,領土的野心から侵略戦争を起こすことにメリットなど何もありません.
過去の反省に対する姿勢を語るのも,よい勉強かと思われますが,今,日本にとってどんなアクションがメリットで,逆に何がデメリットなのかという現実的問題を考えたほうが,建設的で未来志向ではないでしょうか.
私は9条を改正しただけで日本の平和理念が崩れることはないと信じています.
日本の平和理念はそんな条文の字面に左右されるほどヤワではありません.
改憲=戦争と考えている人は,日本の平和理念を逆に軽んじているように見えます.
▲
貴下の懸念は,憲法の問題点というよりも,議会制民主主義の問題点であるように思います.
日本国憲法は,改正のための手続が厳しく,硬性憲法とも言われますが,一方で,改正が「不可能」ではなく,改正の可能性を残していて,なおかつそれを国会に委ねています.
議会制民主主義は,日本国憲法の存立基盤といっても過言ではありません.ですから,憲法は,権力が民主主義を脅かすことを禁じているわけです.
しかし,民主主義そのものが暴走することについては,憲法はその対応策を講じていないのです.
極端な話,帝国主義を望む国民が全国民の3分の2を超えるようなことがあれば,憲法改正の手続法も,憲法改正の国民投票も成立し,日本は「民主主義的に」帝国主義になるでしょう.
このような場合に,憲法は日本が帝国主義になることの障壁にはなりえません.
したがって,政治の動向,民主主義の方向性に関して,護憲をもとに論陣を張ることは,あまり有効な手立てではありません.
SODA氏の懸念は,結局は,「民主主義は信用できない」と述べていることと同義なのではないか,と考えます.
そうであるならば,憲法を守ったところで民主主義が暴走すればに憲法は変えられることになるのですから,民主主義が暴走しない手立てを考えるほうが,正攻法であると思います.
【珍説】
手足を縛られていても,自衛隊の実力は世界有数です.
そのしばりを取ったらどうなる?
誰も猫に鈴は付けられない.
【事実】
民主主義国家の軍隊なら,どこの国の軍隊でも必ず国が作った首輪に繋がれているし,状況によっては手足を縛られて戦場で行動させられるのも常です.
(ベトナム戦争がその典型だし,ユーゴ空爆でもかなりの政治的な制約がありました)
自衛隊の問題は,国の国家運営の一つである国防方針の中での制約次項として,その行動に制約があるんじゃなくて,たぶんに「軍事」に関する感情的な嫌悪感から,その行動に足枷がついている点が,世界的に見ても変なんです.
また,「臭いモノには蓋をしろ」で,この軍事に関する論議を「イメージを損なう」「票にならない」と嫌って,いまだ自衛隊にちゃんとした首輪(有事立法の数々)をシビリアンの方々は付けようともしません.
国家の軍隊は猫ではなく番犬です.
その番犬が,勝手に隣家や通りがかりの人間に噛み付かない様な,しっかりとしたルールと躾けがいりますが,この国の飼い主(シビリアン)は,それをしたがりません.
シビリアン・コントロールとは決して,「法整備をせずに,自衛隊を継子あつかいにすること」ではありません.
法的根拠がなくてどうやって軍事組織をコントロールするのか.その点を逆に伺いたいぐらいですな.
▼ 結局のところ,「9条改正」は自衛隊等への諸外国の認識と日本国内の認識との“ねじれ”を是正するためのものでしょう.
ヨソから見れば日本軍のヒトコトで切って済まされる団体を,何故か国内では「軍かどうか?」「自衛権はあるのか?」といった議論まで出る始末.
明らかにおかしい.
そういった日本特有の言葉遊びと言霊思想は,他国の言葉に翻訳された時点で消滅するものですし.
これが政治的・外交的メリット.
軍を持っていながら軍じゃないと言い張る国は,胡散臭くて信用できないでしょう?
あとは,ちゃんとした有事法制や防衛体制を整える事によって,日本という国自体の安全性・信頼性を上げるためですね.
車だって,自賠責だけじゃなくその他の保険プランに入っていたり,ゴールド免許の人の方が信頼されます.
事故対策をしており,その上無事故の実績があるという事ですね.
自国の防備体制すら明確化できない国は,市場とするのにリスクが高いわけです.
いつ何時他国に軍事占拠されるかわからない.東京にミサイル一発落ちるだけでも経済的損失は計り知れません.
そういった事態への備えを明確化しリスクを減らすことが,9条改正の経済面でのメリットですね.
余談ですが,先日のみずほ証券の一件,アレで日本の証券市場はかなりの打撃を受けました.
「あんなヘマをやる国では大規模取引はできない」
世界市場はそう判断します.
わが身になって考えてみれば,まったく当然のことですね.
三菱東京UFJ銀行が合併延期・テスト3ヶ月追加を言い渡されたのも,過去の大規模エラーによる損失があったからこそです.
「信頼性」.
世界的なマーケットであり続けるには,一も二も無くコレが大切なのです.
▲
▼ 【余談】
“護憲論者に聴きたい!”
なぜ,グレーゾーンの第九条だけを問題にするのですか?
他の明確な完全違憲法規を見逃しているくせに・・.
「憲法第89条
公金その他の公の財産は,・・・(省略)・・・・,・・
公の支配に属さない慈善,教育若しくは博愛の事業に対し,
これを支出し,又はその利用に供してはならない」
さて「私学助成金」制度は合憲ですか?
公立学校で行われている「赤い羽根募金」活動は合憲ですか?
はっきり,護憲の方向で説明して下さいませ・・
ちなみに,この憲法第89条は,『社共・平和念仏教信者』連中が,神社玉串料違憲訴訟や靖国国家護持反対運動で,持ち出している条文です.
条文の前半分については厳格に履行を求め,同じ条文の後半分については(違憲を)見て見ぬ振りをし,知らぬ顔で「私学助成金増額」をスローガンし,公約する.
そんなご都合主義の無節操な連中に,一億国民の命が掛かった「国防」を,違憲のへっちゃくれの言う資格はない.
この矛盾を,元憲法学者の土井婆さんは黙ったまま・・
良心的護憲主義者は,なぜ発言しない?
ちっとは勉強せいよ・・
▲
【珍説】
とくに最近は,日本経済を活性化して羽振りのいい国にするために,米国とさらに強力な同盟関係を,ということが言われます.そのためには憲法9条を改正しての武力公使もやむなし,と.
しかし,経済の活性化が,人殺しをしてまで豊かさを守ろうとすることならば,少なくとも私は豊かになりたいとは思いません.
中村哲著『アフガニスタンで考える』(岩波書店,2006.4.5),p.50
【事実】
それはもしかして,中村医師と仲の良い小林よしのりの受け売りですか?
経済活性化のために憲法9条を改正しようなんて人,まともな改憲論者の論客では見当たりませんので,ぜひ具体名をお出しください.出せるものならね.
【質問】
日本共産党が昔
「自衛隊はGHQが無理やり作らせたものだから認めない.
新憲法も,人民の資本主義勢力からの侵略に対する防衛権を認めてないから容認できない.
押しつけられた憲法を廃棄して自主憲法を制定し,日米安保を廃棄して「人民軍」を創設すべきだ」
と主張していた,というのは本当なのでしょうか?
むかーし,JICC出版局,というところが出した『自衛隊の本』にそう書いてあったのですが・・・.
【回答】
一応本当です.
日本共産党は,朝鮮戦争を契機としたレッドパージ及びコミンフォルムの武装革命路線への転換に対する対応への意見対立から,50年代前半期は分裂状態にありました.
このうちソ連・中国共産党の支援を受けた「徳田派」と呼ばれる主要一派が,51年に共産党の第5回総会「5全協」を開催,「51年綱領」と呼ばれる党の基本方針を採択します.
ここで自主憲法制定・安保破棄・武力革命による共産政権樹立を打ち出し,翌52年の「第21回中央委員会」で「武装革命の3段階論」が出されます.
これは,
第一段階:武力闘争の中心となる中核自衛隊を組織
第二段階:中核自衛隊の元に大衆武装闘争の組織化
第三段階:大衆武装組織を人民軍とし,武力革命実施
となっていました.
この後,52年総選挙での惨敗・朝鮮戦争停戦・スターリン死亡とコミンフォルムの民主革命路線(選挙で政権獲る)への転換といった内外情勢変化から,徳田派の影響力が急落.
志田派(独立活動路線)・宮元派(国際派)が合流して新指導部を作り,徳田派の排除(除名等)を行います.
新指導部は55年の「六全協」で武装闘争路線とソ・中共産党の干渉を批判,61年には「61年綱領」を採択,民主革命・安保破棄・9条堅守を打ち出します.
この時期に,51年綱領は
「正当な手続きを経ておらず,(当時の)党員多数の承認を受けていないので無効である」
(=あれは一部の誤った急進派が勝手に言ったことです)
という扱いになり,これは現在でも変わりませんです.
軍事板,2004/07/14
青文字:加筆改修部分
【質問】
共産党は今でも,「日本国憲法では戦争を放棄しているのだから自衛隊を廃止して,自らが政権を握った暁には,改憲して人民軍を編成する」という立場ではなかったっけか?
【回答】
「警察力や自主的自警組織など憲法9条と矛盾しない自衛措置をとることが基本である」(1994年の第20回共産党大会決議)
だってさ.
自主的自警組織って,民兵の事か?
それとも,やはり赤軍を,とでも思っているとか?
あの党がそう簡単に「党の軍隊」をあきらめるはずはないと思いますし.
そういえば,ソース不明なんだが,共産党の偉い人がかつて防大で
「我々が政権を執った暁には,君たちは人民の軍隊として尊敬を受けるようになる」
とアジって,ブーイングを受けたという話を聞いたことが有る.
また,
http://www.jcp.or.jp/seisaku/004_0607/kenpou_jieitai_22taikai_.html
の記述によると,第22回大会決議(つまり,こっちの方が新しい)では,日本共産党は三つの段階を経て憲法第九条の完全実施を行うとしています.
要約いたしますと,
第一段階:海外派兵や戦争法(原文ママ)の整備を食い止め,軍縮を進める.
第二段階:日米安保を破棄し,さらなる軍縮を進める.
第三段階:アジアの情勢が平和的に安定し,国民世論の合意を得たところで,自衛隊を解消する.
以下私見.
第一段階というのは現状のことですね.
第二段階を見ると,共産党は自衛隊の解消よりも日米同盟の解消をずっと優先させていることがわかります.
さて問題は第三段階で,これは注目に値する宣言だと思います.
一般的な非武装平和論者が
「軍隊をなくせば戦争は無くなる」
と主張しているのに対して,共産党は
「戦争が無くなってから軍隊を無くす」
としています.
逆に言えば,脅威が存在する限り自衛隊は維持するということです.
そしてアメリカを戦争中毒呼ばわりする共産党が,アメリカの脅威を感じなくなる日などまず永久に来ないわけで…….
実は共産党は,軍事力を完全放棄する気などさらさら無いことがこの文章から読み取れるわけです.
非武装平和論者は,実は七年も前に共産党から梯子を外されているわけですね.
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