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東亜 目次


 【link】

「kojii.net」■(2012/11/11) そんなに既製品が嫌いですか
>独自仕様を取り入れるということは,そういう兵站支援の負担がライフサイクル全体を通じて発生するということ.
> そこまでの覚悟と認識があって「独自仕様」「日本向け魔改造」の旗を振ってるんですか ?

「週刊オブイェクト」:TK-Xと22DDHは予算通過,防衛予算全体は削減(子ども手当除く)

「週刊オブイェクト」◆(2010年10月21日) 自主防衛予算見積もり,あまりに両極端な田母神案と小川和久案

「東洋経済オンライン」◎(2012/01/18) 自衛隊のコスト 航空機や戦車,艦艇などを開発・製造する防衛産業の実態

「三毛猫艦橋」:おい,誰かそろそろこの馬鹿黙らせろ


 【質問】
 日本の軍事費は世界第何位ですか?
 ついでに北朝鮮は?

 【回答】
 軍事費については,色々算定基準がありますので,一概に世界第何位と決めることが出来ません.
 人件費を含めると,日本は世界でも上位に逝きます.
 国民一人当たりにするとそんなに大きくありません.
 GDP比だと北朝鮮の方が大幅に多くなります.

 例えば,日本の国防支出は1994年度で44,600百万ドル,北朝鮮は5,412百万ドルです.
 これを国民一人当たりにすると,日本356ドル,北朝鮮234ドルとなります.ちなみに,アジアで一番負担の多いのはシンガポールで,1,043ドル.
 対GDP比だと日本は1.0%ですが,北朝鮮は26.6%に達っします.

眠い人 ◆gQikaJHtf2

 ちなみに,軍事費の比較はマスコミが好んで使いますが,実際は無意味です.
 まず,各国が発表している軍事費が信用できない.
 各国それぞれ人件費が違う.
 物の生産にかかるコストが違う.

(剣恒光 in 自衛隊板 ◆yl213OWCWU)

 例えば,中国が2002年4月に公表した国防費は,前年比17.3%〔20億ドル)増の200億ドルとなっているが,実際には650億ドル近い.アメリカに次ぎ,世界第2位である.

(Annual Report on the Military Power of the Peope's Repbulic of China, by Pentagon)


 【質問】
 日本の,年間軍事予算(軍事費)が中国よりも高いという話を友達にしたところ,彼は
「それは,小銃一挺辺りの値段や,戦車&戦闘機の値段が他国に比べ,ベラボウに高いので,一見,軍備に力を入れているという風に見える目の錯覚だ」
と申しておりました.
 そんな瑣末なことで年間444億ドル(世界第三位)も軍事費がかさむのか疑問だったので,ここで質問させていただきます.
 実際,何故これほどまでに軍事費がかさんでいるのでしょうか?(何にそんなに金が掛かってるのか)
 抽象的な質問かもしれませんがよろしくお願いします.

 【回答】
 第1に,装備品の価格は必ずしも「ベラボウに高い」わけではありません.
 たしかに小銃や歩兵戦闘車など,単年度会計&少量生産のため異様に高いものもあります.
 国内での生産・開発力を維持するために仕方なしにしている面が大きいですが,しかし,全てがそうとは限りません.

・戦車は諸外国の本物の第三世代戦車とくらべても安いくらいです.
・航空機は高いのですが,これは整備運用を国内で一貫して行うための投資コストも含みます.
・護衛艦は国内で建造できる部分を見ると,国際的にもリーズナブルな価格です.
 輸入せざるをえない兵装(一部)やイージスシステムなどが高いんですけどね.
・潜水艦は性能と仕様を考慮するとこれもリーズナブルといえます.

 第2に,防衛予算の大半は人件費関係です.
 それらに比べたら,装備費なんておまけみたいなものです.
 自衛隊員は公務員なので,兵隊さんより給料代が嵩むのも理由の一つです.

http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2003/2003/html/15s25000.html
を見ればお分かりの通り,装備品購入費は防衛予算の2割にも達しません.研究開発費をあわせても2割ちょっと.
 人件・糧食費の半分以下です.

(初心者質問スレッド)

 現実の比較の対象は,日本・アメリカ・中国・北朝鮮・ロシアなど近隣諸国だけを考えても,それぞれ条件の異なる数カ国を比較考量しなければならないでしょう.
 アメリカと日本を比較した場合は兵員一人あたりの人件費についてはほぼ同額,装備費に関しては日本が数倍高コストという条件になります.
 したがって日本の軍事力が高コストである理由をアメリカとの比較で求めるなら原因は主に装備調達の高コスト構造が主因とみなすことになりますし,中国等と比較するならまず一人あたりの人件費の高さ,ついで装備の高コスト構造が原因と言う事になります.
 ただしいずれにせよ,単位兵力当たりのコストと言う事になると,日本が他国を圧して高額である事実は動きませんが.

 また,複数の国の軍事コストを比較する場合,留意しなければいけないのは,その国の基本的な経済条件です.
 たとえば人件費の安価な国では,無理に高価な兵器を少数調達するより,安価な兵器を多数揃えたがる傾向があります.
 限られた予算で効率的に軍事力を整えることを考えるなら,安価な人的資源という自国の強みを生かすには,その方が有利であり,かつまた若年未熟練労働者の雇用確保という目的も同時に達成できることになります.
 高性能・高コストの装備の相手に対しては,飽和攻撃を仕掛ければ良いわけですし.
 逆に人件費の高価な国では,限られた人的資源の有効活用という観点から,高額でも高性能の兵器で単位兵力あたりの戦闘力を高めることが重視されます.
 したがってコスト構造を分析するに当たっては,それがその国の経済条件から見て合理的な選択か否か,より効率的かつ安価に軍事力を整える事が出来るかの分析が不可欠です.

 さらに申し上げれば,単位兵力当りのコストは先進国ほど高くなるのは当然の現象ですから,自衛隊が果たしてそのコストに見合うだけの戦力を維持しているかどうかのほうが,問題となります.すなわち,単位兵力当りのコストが高いとして,その単位兵力当りの戦力も高いのかどうか? ということだと思います.

 普通に考えて,軍事費が国際通貨換算で世界第2位なら,やはり(少なくとも核兵器以外の通常戦力でなら)戦力も世界第2位にならなければコスト・パフォーマンスに問題がある筈で,それに対する言い訳が「人件費が高いから」では,やはり話になりません.
 この国は民間企業も人件費が高いのですが,それが国際競争に於ける言い訳にならないのと一緒です.

(軍事板)

 【質問】
 給料や物価が問題であるとするならば,同じような物価で兵隊が給与を受けている国,例えばイギリスやドイツは,日本よりも100億ドル~も軍事費が少ないのですが,これは何故でしょうか?
 自衛隊員(兵隊)の絶対数が他国よりも多いということでしょうか?
 それとも,他国の兵隊は公務員の自衛隊折より待遇が悪く給料が激安だとか・・?
 【回答】
 「給料が安いから待遇が」云々は,購買平価を無視しているかとおもいます.
 日本は人件費だけでなく,物価も一部を除けば世界有数であることをお忘れ無く.

 なお,ドイツは選択式の徴兵制を導入しており,これにより予算上の人件費を節減できます.
 ただし徴兵制は,労働力を一定期間は国が占有する,という制度でもあるので,国家の経済全体でみるとマイナスです.

 なおドイツでは徴兵を拒否すると,12ヶ月のボランティア従事が義務づけられます.
 ドイツの福祉産業はこの制度によって維持されており,徴兵制を廃止できない一因になっていいたりします.(苦笑)

 【質問】
 日本の防衛予算はGDPの1%なんて話を聞くけど,これは特に明文化されてないですよね?

 【回答】
 明文化されています.
 三木内閣の時,GNP比で0.8%程度だった防衛関係費を,1%水準まで引上げる事が閣議決定されました.
 また,それと同時に防衛計画の大綱が定められ,その別表にて防衛力の下限基準が定められました.
 本来は共に下限基準であり,常にこれを上回るはずでしたが,未だに達成されたことがありません.
 それどころか何故かは知りませんが,これらを上限基準だと主張する者まで現れました.
 当時の資料には,下限基準であることが明記されていましたが.

 ちなみに上限基準はありませんので3%でも5%でも問題はありません(法令上は)
 同様に別表の何倍の防衛力でもいいはずなんですが・・・


 【質問】
 よく日本の軍事費の比率はGDP1%以下と他国と比べて低いといわれています.
 しかし,日本の場合は他国では軍事費に含まれてる恩給といった自衛隊員の社会保険料が防衛庁ではなく厚労省の内訳に含まれてる.
 よってそれを防衛予算に加えると,GDP比率は世界標準(3%程度?)になると聞いたのですが,本当なのでしょうか?

 【回答】
 軍人恩給は年間1兆円規模です.
 防衛費は年間5兆円規模.
 合わせて3%規模にするには,軍人恩給を10兆円規模にしなければなりません.

 また,恩給は自衛官に与えられません,
 退職した自衛官に与えられるのは退職金と年金です.


 【質問】
 自衛隊に割かれる国家予算が少ないのは何故でしょうか?
 国防を軽視していては,有事の際に敵の攻撃を受けそうで不安なんですが.

 【回答】
 単純化して言ってしまえば,最大の抑止力が日米安全保障条約だからです.

 ちょっと極端な言い方をしますが,国防予算や兵力規模が国防と同義でないことは,軍事力の整備に大変力を入れているイランや北朝鮮を見てもおわかりかと思います(イスラエルを加えてもいいかも知れません).

 さらに乱暴に戦後史をまとめますと,軍事力につぎ込むお金を経済発展につぎ込み,西側諸国の一員として一目置かれる国になることで日米安保を堅持して国防の礎とすることが,もっともコストパフォーマンスに優れた国防政策だ,という考えの党が,戦後50年与党の座に着いているからだとも言えます.

 日本国憲法発布前後の共産党が政権を取っていたら,東側式ではあるがもっと強力な国防軍が成立していたかも知れませんね(笑).

 ちなみに,核兵器と空母を含む高度な軍隊を保持し,強力な諜報機関と立派な偵察衛星を備え,自国に徒なす周辺諸国には軍事制裁を持って答えていたソビエト社会主義共和国連邦は,軍事費のおかげで国そのものがなくなりました.

 こうすりゃ良いんだよ
『防衛庁によりますと,航空自衛隊は幾つかの兵器に関して名称を変更すると本日発表しました.
 バルカン砲等の機関砲弾を「シャザイ」に,
爆弾と対地ミサイルを「ホショウ」に
変更するとの事です.
 防衛庁幹部によりますと
「これで,旧日本軍の行為に対して謝罪と補償を求める近隣諸国に,迅速かつ適切な対応を行う事が可能になった」との事です』


 【質問】
 防衛予算はどのように決定されるのか?

 【回答】
 他の予算同様,このような流れに従って決定される.

 詳しい説明は,
辻正之「予算についての基礎知識」(from "All About")
を参照されたし.

 なお,財務省は2004年春以降,軍事評論家や防衛産業幹部を招いて勉強会を重ね,個々の装備や人員の必要性を見極める「理論武装」を進めたとされる.(Web東奥・特集/断面2004)

 もっとも「初めに削減ありき」の結論が先にあって,それを前提に理論を組み立てているようで,財務省の防衛関連の主張にはしばしばトンデモが見られる.

unknown date


 【質問】
 与党は防衛予算編成ににどう関わるか?

 【回答】
 各省庁が予算の検討に入る頃,与党・特に自民党においては, 政務調査会,組織本部団体総局を中心に関係団体,業界との懇談会を行うなど, その政策要望の集約化を図ります.
 また,連立相手の公明党との間でも与党としての意思統一を図るため, 審議・調整が進められます.

 一方,各省庁は,シーリング閣議(7月上旬頃)が開かれる前に, 自民党政務調査会の関係部会に対して, シーリングに向けての重点項目の説明をして,部会了承のとりつけを行います.
 このようにして各省庁は,与党の意向を踏まえながら, 8月半ば過ぎに翌年度予算要求書をまとめ, 正式に省庁予算案として決定します.
 そして,8月下旬,政府与党の関係部会等で, 重点政策の説明と部会了承などのとりつけを図ったうえで 財務省に予算概算要求書を提出します.
 これらの手順を進めた上で,9月1日から財務省主計局による 予算編成作業がスタートすることになります.

 このようにして,主計局で査定案を作成することになりますが, 予算編成に際しては, 歳入見積りが実質的に翌年度予算案の規模を決定することから, 自民党税制調査会を中心にとりまとめが行われる税制改正の論議が 重要な役割を果たすこととなります.
 11月下旬には重要政策をとりまとめた予算編成大綱が, 12月中下旬には税制改正大綱がそれぞれ与党として決定, 両大綱は財務省主計局に送付され,予算編成にあたり, 十分留意するよう申し入れられます.
 また,与党の税制改正大綱の決定を受けて, 政府税制調査会の答申の発表がされるとともに, 政府経済見通しと経済運営の基本的態度が内閣府の手で明らかになり, 地方財政審議会・財政制度審議会の答申が決定されるなど 予算編成作業も大詰めを迎えます.

 12月下旬,政府の予算編成方針,政府経済見通しが閣議決定された翌日, いよいよ翌年度予算財務省原案が政府与党,各省庁へ内示されます.
 自民党においては,内示の翌日にいっせいに 各部会・特別委員会・調査会また,議員連盟等を開催し, 関係省庁より,財務省原案に対する意見を聴取した後, 予算復活要求重点事項の取りまとめが行われます.
 その後,政務調査会で議論された予算復活要求項目を 総務会で党議決定し財務省主計局に送付します.
 これを受けて各省庁では, 財務省との間で局長折衝・事務次官折衝を経て閣僚折衝に進み, 必要に応じて政治折衝も行われます.

 以上の手続きを経て,12月下旬に,翌年度予算案が閣議決定され, 一連の予算編成作業が終了することになります.

 詳しくは自民党 News Packet, 2004/9/3を参照してください.

unknown date


 【質問】
 質問ですが,防衛白書には「○○戦闘機 △機 ××円」と調達情報が載ってますよね?
 この情報から,××を△で割って一機あたりの金額を求めるわけですが…
 この値段には付属品や維持整備費も含まれていますでしょうか?

[quote]

http://www.warbirds.jp/ansq/11/A2002160.html
 世間に流布している自衛隊機の価格は,防衛庁の年間予算における機種ごとの調達予算総額から割出したものであり,機体だけでなく付属品や維持整備費もある程度含めたコストだと思いますけど.もし,これが機体だけの経費なら,別途,付属品等の予算項目が何らかの形で計上されており,政府概算要求書を分析すれば一目瞭然でわかるはずです.
 自衛隊批判の好きな一部マスコミなら,自衛隊調達価格は嘘の価格だなどと喜んで書いているでしょう.

 米軍と自衛隊とで,調達予算に含まれる内容に多少の相違があるかもしれないが,政府調達予算で公表された金額は,どちらも概ね同じベースだと思います.
 それに過去ログに書いてありますが,直輸入兵器の場合,故障したときの修理の際,生産国のメーカーからべらぼうな金額を請求されがちであるといった裏事情があることをもお忘れなく.

 大体,戦闘機のような精密兵器について,街中で売られている自動車のように統一された価格があるのなら,ジェーン社の週報に自動車雑誌の様に1機当たりの定価がばっちり掲載されてますよ.
 しかし,一度読んで見りゃわかるけど,購入国によっても金額がばらばらでよくわからないんだな・・.

[/quote]

 こんな記述↑を見つけたので,気になったものですから.

kitamoto in 「軍事板常見問題 mixi別館」

 【回答】
 一般的には,装備本体だけじゃなくて付属品やスペアパーツ類,サポート経費もコミですね.
 ただ,案件によって分量や期間は異なるので,それも考慮する必要があります.
(例 : DSCA の FMS notification)

 あと,時期によって為替相場の違いが関わってくる等の事情もあるので,単純に総額を数で割っても,単価なんて分かりゃあしません.

井上@Kojii.net in 「軍事板常見問題 mixi別館」

 具体的には戦闘機の購入は
(項)航空機購入費(目)航空機購入費
という科目で購入します.
 含まれる内容は機体の代価および構成品などの初度部品などです.

 整備・修理などは
(項)装備品等整備諸費(目)航空機修理費
になります.

 なので単純に調達価格としては,割り算で出した数字も間違いではありません.
 井上さんも書いてますが為替によってもかわりますし,数によってもかわりますので,単価を割り出しても目安にしかなりません.

 ライフサイクルコストやトータルコストを計算に入れるんであれば,修理費も計算に入れないと意味がありません.
 航空機購入費・航空機修理費・油購入費等です.

>もし,これが機体だけの経費なら,別途,付属品等の
>予算項目が何らかの形で計上されており,政府概算要求書を
>分析すれば一目瞭然でわかるはずです.

 下のリンク先を見てもらえば判りますが,ちゃんと航空機修理費とか武器修理費とかは別になっております.
 細かい項・目の構成・金額はこちら
http://www.bb.mof.go.jp/server/2007/xml/200711001000853a.xml#p853

 外国の場合は〔kojii.netに〕お任せして,日本の場合は予算の都合として,取得経費と維持経費は別になっています.
 あと,維持経費が取得経費よりも大きいのは,取得するのはその年に購入する分だけですが,維持経費は保有機全てにかかるからです.
 陸海空全部ですしね.

 あと,自分のところで整備等ができない国ならともかく,日本のようにライセンス国産できるなら,自分たちで整備した方がはるかに安くできるのでないかと思いますよ.
 飛行機作れない,部品も作れない,保守整備できない・・・ で全部をひっくるめると莫大な金額になる気がしますね.

 納税者の視点からみても,購入費と修理費が分かれている方が個別に精査できて良いと思いますよ.

 正直,記者クラブ制に庇護されて役所からのピンナップをただ流してるだけのメディアでは,そもそも予算の構成自体が判ってないと思います.
 防衛省HPにも出てる「予算の概要」の詳しい版をもらって,そこから数字を拾えれば良い方ではないでしょうか.
 独自の目線から防衛省に突っ込んでくるのは,東○新聞だけじゃないでしょうかねぇ(笑)

参考)
予算の概要
http://www.mod.go.jp/j/library/archives/yosan/2007/yosan.pdf

SAMBAL in 「軍事板常見問題 mixi別館」


 【珍説】
 なんで自衛官だけ減らさないの???
 以前の日記に書いたが,防衛関係費は4兆9,030億円(平成16年度の一般会計当初予算)で歳出全体の6.0%である.
 これは決して少ない割合ではないと思う.
 こういうことをやると,実質的に軍備増強しているのと同じわけで,「ついにしっぽを出しやがったな」という感じが否めない.

(ごみかきのうち)

「信長の野望」という戦国時代のシミュレーションゲームで自分が選択した方法は,他国と戦って膨大な維持費のかかる兵力を減らすこと.

(同)

 【事実】
 どういう意味で「軍備増強」と言っているのでしょう?
 国の予算比率的に軍事費の割合が高くなっていると主張したいのであれば間違っています.
 軍備とは外敵に備える為のものである以上,外から見て強くなっていない限り増強とは呼べません.

 それに,自衛隊の軍備は予算的にも縮小されて続けています.人の数は減っていませんが,多くの戦車や火砲,航空機が削減されています.
 昨年に閣議決定された今後5年間の防衛力整備方針を示す次期中期防衛力整備計画(2005~2009年度)は,計24兆2400億円(予備費除く)で,現中期防の25兆100億円(同)より7700億円の減額となっています.
 ここ数年間も防衛予算は縮小傾向で,更にまたこれから5年間,防衛予算は減らされ続けます.

 ところがこのことが一般には浸透していないみたいで,あちこちで『軍拡を許すな!』という声が聞かれます.
 日本国は小泉政権になってから,ずっと軍縮しています・・・それなのに.

 自衛官だけを減らさない,というわけではありません.
 例えば警察官は逆に増員が決まっています.既に2002~2004年度計画で1万人増員しており,2005~2007年度計画で更に1万人増員する予定です.
 自民党,公明党は選挙公約に『警察官の増員』を掲げ続けて来ました.これからも,治安回復とテロ対策の観点から,増やされる事になるでしょう.

>「信長の野望」という戦国時代のシミュレーションゲームで~

 「信長の野望」で軍事を語られても,なんともはや・・・ひょっとしてギャグで言っているのだろうか.

(週刊オブイェクト,2005/10/8,抜粋要約)


 【質問】
 25年前の防衛費対GDPと,現在の防衛費対GDPや,消費者物価指数から勘案すると,防衛費は高い伸び率を見せていると言えるのではないですか?

 【事実】
 冷戦末期と冷戦後では防衛費の高騰はしょうがないのでしょう.

 現在の防衛力には
1.バランサーとしての役割
2.そのバランスの隙間からやってくる脅威に対抗
3.パワーバランスが崩れた際の対処
の三つがあり,冷戦時の日本は1のみで良かったが,冷戦後の現在上記三つについて考えなければいけなくなりました.
 そのための防衛費は,削減できないのでしょう.
 〔略〕

 ついでに,米ロ,ヨーロッパの軍縮を見て「日本も軍縮!」というのは誤りです.
 第一に地政学的違い(EUであれば,そら軍備も減らせるでしょ).
 第二として欧米の冷戦による防衛費の増大(92年時の欧米の対GNP比が2~4%程度に対し日本は1%未満).

your@まくれーん in mixi


 【珍説】
 〔自衛隊の〕装備はむしろ強化されていると思われます.

 〔略〕

 1.
 そもそも,中期防は防衛大綱に基づく「防衛力整備に関する中期計画」です.軍縮計画ではありません.
 その本文にはハッキリと「装備の近代化,整備,改修」という文言が明記されています.
 戦車や主要装備を減らしていると言われますが,それは装備の見直しの中で計画的に行われていることです.
 減価償却の済んだ兵器を処分し,最新兵器に置き換える・・当然,兵器としての能力は格段に向上していますから,数は減らせます.
 まさに量から質への転換です.
 
 2.
 優秀な防衛庁幹部やスタッフが防衛予算を削られたからといって,装備の縮小をしますか?
 それは防衛大綱に反する行為です.
 実は防衛費の40%強は人件費,糧食費です.
 装備に手をつけなくても,1%ぐらいの予算カットは難しいことではありません.
 〔略〕
 日本の防衛力が弱体化していると主張するのであれば,その根拠を示して頂きたい.

:HARUKI in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【事実】
>そもそも,中期防は防衛大綱に基づく「防衛力整備に関する中期計画」です.
>軍縮計画ではありません.

 はい,初っ端から間違い.
 中期防で予算の大枠が決まるんだが,其処で予算減と装備の減少が決定されている.
 どう見ても軍縮ですよ.

>その本文にはハッキリと「装備の近代化,整備,改修」という文言が明記されています.

 それは単に古い兵器の耐用年数が過ぎたら新しい装備に更新するという事.
 貴方はまさか,自衛隊に30年前の装備をこれからも使い続けろとでも言う気ですか?
 装備の更新は全ての国家軍隊で行われており,自衛隊が更新しても相対的に戦力強化とはならない.

>戦車や主要装備を減らしていると言われますが,それは装備の見直しの中で計画的に行われていることです.

 数が減ったら戦力は低下する.
 戦車を減らす分,戦闘機を増やすというなら装備の転換と言えるが,全ての種類の装備で減っている以上,総戦力は低下している.

>減価償却の済んだ兵器を処分し,最新兵器に置き換える・・
>当然,兵器としての能力は格段に向上していますから,数は減らせます.

 やはり分かってない.
 「同じ予算枠」でそれが行われるなら量から質への転換と言えるだろうが,予算を減らした上で新兵器の調達を行った場合,数は余計に減って総戦力は低下する.
 また,もう一度言うが,装備の更新は全ての国家軍隊で行われており,自衛隊が更新しても相対的に戦力強化とはならない.
 むしろ中国軍の方が急速な近代化を続行中だ.

>2.優秀な防衛庁幹部やスタッフが防衛予算を削られたからといって,装備の縮小をしますか?

 現実に減っています.
 貴方は防衛庁が政府の決定に逆らって勝手に兵器を調達するとでも言う気ですか? それ反乱,クーデター行為ですから.
 馬鹿も休み休み言ってください.

>それは防衛大綱に反する行為です.

 だからその防衛大綱で装備縮小が決まったのですが.
 戦車は半減,火砲も半減,戦闘機も100機近く削られると.

 防衛大綱にはっきりと書かれています.貴方は何を見ているのですか?

>実は防衛費の40%強は人件費,糧食費です.
>装備に手をつけなくても,1%ぐらいの予算カットは難しいことではありません.

 無理.そこら辺のコストカットは既にやり尽くしているし,企業のようにリストラは出来ないので削減のしようがない.
 なにしろ人を減らすとそのまま戦力が低下するので,首は切れない.

>日本の防衛力が弱体化していると主張するのであれば,その根拠を示して頂きたい.

 防衛予算が減りました.
 戦車の数が減りました.
 火砲の数が減りました.
 戦闘機の数が減りました.
 護衛艦の数が減りました.

 財務省(当時の種担当主計官は片山さつき)は人員まで減らそうと画策しましたが,これから海外派遣が多くなるのに人手が減らされたら立ち行かなくなるので,それは阻止しました.
(結果,人件費の抑制は困難になり,余計に兵器等の装備が減らされる事に)

 以上のように日本の防衛力は弱体化しています.

JSF in mixi

▼ 最低この程度の事は常識として知っておくべきだと思うがなあ.
http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2005/2005/html/17225300.html

即応予備自衛官の員数を1万5千人から7千人に減らす.
常備自衛官の定員を07大綱の14万5千人から14万8千人に増やす
トータル-5000人の減.

戦車は約900両から約600両に,
特科装備(火砲など)は,約900門/両から約600門/両に
削減する.

 護衛艦の隻数は,07大綱の約50隻から47隻となる.
 地方隊は従来の7個隊の体制を5個警備区にそれぞれ1個隊を配備する体制に2個隊減.
海自作戦機を約170機から約150機へ.

 戦闘機の機数を約300機から約260機.作戦用機全体で機数を約400機から約350機へ減.

――――――Posted by 名無しT72神信者 at 2006年08月29日 01:28:22

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年10月08日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 〔防衛〕予算削減は,弾道ミサイル防衛(BMD)システムの導入と引き換えではないのですか?

HARUKI in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)

 【回答】
 頼むから予算案くらい見てください・・・

 MD関連は既存予算から.
 その上で総額で減額.

 任務は増えて予算が増えない,
 それが現在の自衛隊です.

Cpt.hige in mixi

 予算がそのままでMDを導入し,その分の通常装備が減ったなら,「MD導入の引き換え」と言えます.

 しかし,今の日本が行っているのは
「まず全体の予算を削減.そして削減した中からMDの費用を捻り出す」
という行為です.

 つまり,通常装備は予算削減分に加え,MD導入での皺寄せが来ており,ダブルパンチで戦力が減っています.

JSF in mixi


 【質問】
イージス艦0隻から4隻,
航空警戒警戒管制部隊0から7個警戒郡
地対空誘導弾部隊0から3個高射郡

鉄砲を100減らしてミサイル1に替えたら
99軍縮したって計算か.

平和だな.

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年08月31日 11:42:41

 【回答】
>イージス艦0隻から4隻

 日本が軍縮してるのはここ5年の話.
 その間に新たなイージス艦の追加はない筈だが?
 14DDGはまだ就役していないぞ.(2006年8月現在)

 今時,広域防空艦はイージスかそれに準ずるシステム艦であることは当たり前の時代.
 スペインやノルウェー,それどころか韓国ですらイージス艦を保有する時代なんだがな.

>鉄砲を100減らしてミサイル1に替えたら
>99軍縮したって計算か.

 誰もそんな計算はしとらんよ.

>航空警戒警戒管制部隊0から7個警戒郡
>地対空誘導弾部隊0から3個高射郡

 そりゃお前,レーダーやミサイルが存在しなかった何十年も前には部隊ゼロだわな.
 何当たり前の事を言ってるんだ?

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年08月31日 19:46:47

 「平成17年度以降に係る防衛計画の大綱」の別表の数字を拾ってきているものと思いますが,
「弾道ミサイル防衛にも使用し得る主要装備・基幹部隊」
の数字を純増と解釈しているようですが,通常任務に使用している装備品の内で,ミサイル防衛に使える装備品はこれだけです,と記載されているものと思いますが.

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年09月01日 00:22:13

 本文見れば,それらMD対応部隊が,既存部隊の任務振り替えとそのための装備追加であって,数は増えてない事がわかるんだけど.
 当然,通常任務から解かれるわけもなく,部隊の負担は増えるだけ.

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年09月01日 11:15:47

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年10月08日付
青文字:加筆改修部分



 【質問】
 軍事力は減ってないでFA?

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年09月14日 13:57:42

 【回答】
 軍事力は減っています.
 定数が減り,予算も減っている.
 どう見ても軍縮です.
 これを軍縮と呼ばないのであれば,何が軍縮というものか定義を指し示してください.
 また,歴史上それに該当する例を挙げて見せてください.

 え?兵器が近代化している?

 当たり前でしょう,私達人類の科学技術は進化しているのですから.

 え?以前と比べて強力になった?

 その比較は,タイムスリップして以前の軍隊と直接対決する場合以外に意味はありませんが.

 それとも貴方は,日本軍はずっと火縄銃を使っていろと言いたいのですか?

 もう一度言います.
 "私達人類の"科学技術は進化しています.
 それは日本もそうですし,他国,仮想敵国もそうなのです.

 理解できましたか?

Posted by JSF at 2006年09月14日 20:45:16

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年10月08日付
青文字:加筆改修部分



 【質問】
結局軍縮なんてしてないでしょ.
時代と他国に合わせてしっかり進化してるんだから.

>軍は必要と言いながら自分は戦場に行かない人

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年09月16日 15:33:54

 【回答】
 だから君は「自衛隊は永久にM1ガラントと99式を使っていろ」とでも言いたいのか?
 君のお父さんの自家用車はスバル360のままなのかい?

 装備の耐用年数が過ぎたら,新型に更新するのは当たり前の事.
 これは軍事に限った事ではないよ.
 装備を更新するな,だなんて,軍縮ではなく「軍事力の放棄」となってしまう.
 永久に使える装備などこの世に存在しないから,何時の日か全ての装備が使えなくなる日が来てしまう.
 それはもはや軍縮の範疇を超えている.

>結局軍縮なんてしてないでしょ.

 単位年あたりの防衛予算が減っている以上,維持できる軍事力は確実に減少しています.
 インフレ率(デフレ率),経済成長率,対ドル為替レート,全て計算に入れても,日本は軍縮を行っていると断言できます.

 ・・・さて,それ以前に警告したはずだ.

「軍事力は減っています.
 定数が減り,予算も減っている.
 どう見ても軍縮です.
 これを軍縮と呼ばないのであれば,何が軍縮というものか定義を指し示してください.
 また,歴史上それに該当する例を挙げて見せてください」

 君は「軍縮」の定義を示さなければならない.
 そしてその定義に沿った過去の事例を示さなければならない.

Posted by JSF at 2006年09月16日 18:44:54

※そして結局,質問者は自分なりの「軍縮」の定義も示すことができずに消えている.

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年10月08日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 自分は日本の国防を担う為に国防献金をしようと考えているのですが,献金は防衛庁で良いのでしょうか?

 【回答】
 確か,300万以上だったかのものは防衛庁長官の承認がいるが,寄付受け自体は違法でもなんでもない.
 もちろん,利害関係者からの寄付受けは倫理委員会で蹴られるだろうがね(笑)

 その寄付受けの規定だが,「自衛隊倫理規定教本 平成18年度改定版」の27ページの問29によると

「問29 利害関係者である公益法人から正式な寄附手続きを経て物品(約100円相当)を収受する場合は,倫理規定で禁止されている利害関係者からの物品の贈与を受けたことにならないと解釈してもよいか.

 答 正式な寄附手続きに則り,組織として寄附を受けるものであることから,隊員個人が利害関係者から贈与を受けたことにはならない」

 ちうことだから,たとえ利害関係者からの寄附受けでも問題ないと,自衛隊倫理委員会は規定してるわけだ(笑)
 一般的に考えたらおかしなもんだがな.

 しかし,これ笑える(笑)

「問32 隊員が利害関係者に該当する事業者から趣味で撮影した写真を額付きで贈られた場合,受け取ることは可能か.

 答 実費に相当する金額を払えば,受領して差し支えない.」

 ・・・なあ,いったい趣味で撮影した写真ってナニよ(笑)
 てか,そういった「収受」関係そのものが悪いと思うんだがなあ.
 これが,収賄に繋がっていくんだろうに. 

 さて,一般的に「収賄」と思われる事項であっても,自衛隊では「公式に許可」されている(笑)

「問56 大広間で行われる50人以上が出席するパーティ(着席方式で座席指定なし)に招待されているが,そのパーティには利害関係者も出席することが分かっている.
 立食パーティではないので,出席することは可能か.

 答 そのようなパーティは立食パーティに準ずるものと認められるので,出席することは差し支えない」

 ・・・なあ,繰り返すが,これ「自衛隊員倫理審査会」の公式見解だぜ?(笑)  「貰い」体質もろわかりだよなあ.
 てかナンだこれ? 「立って食わないけど立食ってことでOK?」ってさあ(笑) 小学生か?ってな.

 そういう考えが,結局癒着に繋がるんだよ.
 まあ,一緒に苦労してきたからっていって宴会なんか開くだろ?
 ところが,そこで業者から差し入れの一升瓶が・・・なんて誰も分からんだろ.
 で,そのあと不具合が出ても,「仲間意識」が働いて官民共同で「不具合じゃねー!」っていうことになるんだよ.

 確かに,個々の事象は「社会通念上許される行為」かもしれないけどね.
 それが次にどう繋がるかって考えないと,業者に足元すくわれるよ(笑)
 現に,業者と「割り勘で」飲み歩いてる奴が,ナゼかとんでもない内容の審査会で,「良好」なんて言ってハンコ押して・・・

緑装薬4 ◆8R14yKD1/k


 【質問】
 日本の防衛費の使い方は,バランスがとれているか?

 【回答】
 太田述正著『防衛庁再生宣言』(日本評論社,2001/7/5),p.34~によれば,
「水ぶくれであり,使いかたのバランスもとれていない」
という.

 太田によれば,戦略環境が似通っている英国と比較してみると,実質ベースで日本は英国の1.42倍の防衛費を支出しているにも関わらず,問題が多いという.
 まず,R&D(装備研究開発)面では,英国が防衛費の9.7%を投じているのに対し,日本は2.8%と手抜きをしている.
 防衛関係要員は日本の28万人弱に対し,英国は31万人強.
 予備兵力を加味して考えれば,人件費のコスト・パフォーマンスも日本は悪い.

 詳しくは同書を参照されたし.


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