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◆◆◆◆◆福島第1原発被災事故
<◆◆◆◆東日本大震災
<◆◆◆Case Study
<◆◆災害派遣 目次
<日本 目次
<東亜FAQ目次
「bogus news」◆(2011/03/15)東電が謝罪─石原都知事脳の計画停電で
「D.B.E. 三二型」(2011/05/06)◆ネット上に反原発“バイブル”拡散 専門家「不安あおっているだけ」
>文書のタイトルは「原発がどんなものか知ってほしい」.
>昭和40〜60年代に一級配管技能士として原発で勤務経験があり,
>各地の原発運転差し止め訴訟にもかかわった故・平井憲夫さん(平成9年死去)が行った講演を市民団体がまとめた.
>原発に詳しい専門家らは「一見して正確性に欠ける.不安をあおっているだけ」と批判,正しい情報の選別を訴えている.
「D.B.E. 三二型」(2011/06/23)◆保安院長の家族をブログで脅迫 容疑の男を逮捕
>>木野村容疑者は自分の名前と携帯電話の番号を掲載していた.
>魚拓.
>…こらあかんわ.つか自称システムエンジニアて.
「Guardian」◯(2012/10/28) Nuclear power
turns to developing world as west recoils
from Fukushima
日本は福島事故を受けて,2040年原発ゼロ,6200億ドル損害
「IT media」◆(2011/06/06)原口議員の「衝撃の告発(?)」を検証する 〜福島第一の安全装置がはずされていたとデマ〜
「kojii.net」■(2011/04/04)安全と安心の狭間
「kojii.net」■(2011/04/18)"棒に飛びかかる" だけの反対運動
「kojii.net」■(2011/04/25)風評被害についてつらつらと
「kojii.net」■(2011/05/02)女子力アップ大作戦
(うそ)
>真面目な話,なにも電力に限らずその他の分野でも,〔中略〕もしも何かトラブルが生じたり,自分が不便な思いをしたりすれば,(前言は忘れて)
真っ先に大声で文句をいう.そういうもんなのではないかと思った.
「kojii.net」■(2011/05/09)起きて欲しくないことは,起きると思わないと
「kojii.net」■(2011/06/13)大災害と現代文明の否定と
「kojii.net」■(2011/09/19)制裁と解決と再発防止
>問題の本質的解決よりも「東電憎し」「東電を叩いておけば正義の味方」という風潮の方が先行していないか
? と突っ込んでみたい
「kojii.net」■(2012/01/23)安全のコストと完全無欠の追求
>もしも今回の件がきっかけになって、「何が何でも火災にならない電気ストーブを造れ」とかいう人が出たらどうなるだろう
「M_A_Suslov_bot」◆「原発の理屈なんていくら聞いてもわからねえし,オラ中身のわからねえ理系の先生のポストなんてRTしねえよ」という態度は,生涯一文系として堅持しておきたい.
m-take in twitter ◆(2012/04/14)
正直,ヨーロッパはチェルノブイリで一度,放射能の怖さを学習しているから,日本の現状に対する理解の度合いは深い.
少なくとも僕が打ち合わせする教授らは皆,深い憂慮を示す.
そして最後に同じ意見に収束.
「誰も逮捕も強制捜査もされていない? それはもう一度事故が起きるよ・・・」
「ssd's Diary 」◆(2011/04/30)ICRP vs ECRR
「Togetter」◆(2011/03/20)一色靖氏による広瀬隆氏の主張に対する丁寧な検証
「togetter」◆(2011/03/28)「東電は寄付講座で学会を買収していたんだよ!」「な,なん(ry」
「Togetter」◆(2011/04/02)元原子炉解析担当者 孤艇 剛(@minazoko)さんの4月1日-2日のつぶやき
「Togetter」◆(2011/04/06)星アカリ(akariakarin123)氏の,東京電力に対する見解
┃
┗「Togetter」◆(2011/03/08)運動家 星アカリ
次のターゲットは串間原発 推進派の市長と孫を脅迫?
( #kushima #genpatsu #kaminoseki )
「Togetter」◆(2011/04/09)元原子炉解析担当者 孤艇 剛(@minazoko)さんの4月5日-8日のつぶやき
「Togetter」◆(2011/04/10)4.10高円寺・原発やめろデモが地元商店街で大ひんしゅく
「Togetter」◆(2011/04/10)東京大学・早野龍五教授の放射線関連のツイート 4月9日
「Togetter」◆(2011/04/12)レベル7へ格上げに伴う「東電,『チェルノブイリ超える懸念も』」という記事を検証する
「Togetter」◆(2011/04/12)「原発事故・レベル7」に反応した人たちのツイート
「Togetter」◆(2011/04/13)福島原発事故・レベル7の報に接した方の懸念
「Togetter」◆(2011/04/17)週刊金曜日はとんでもないリストを公開していきました
「Togetter」◆(2011/04/17)文系トップって何なのだろう.:東電体制について
「Togetter」◆(2011/04/20)芝村裕吏さんによる「トリウム溶解塩炉は今の原発の代替になりうるか?/重曹で中華麺風パスタ/他」
「Togetter」◆(2011/04/30)4.29 朝生・石川迪夫ショック
>日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫氏の「朝まで生テレビ」ご出演記念
「Togetter」◆(2011/04/30)「買いだめ」を見て考える高齢世代のリテラシー・・・佐々木俊尚
「Togetter」◆(2011/05/01)小出裕章は黄カードか赤カードか
「Togetter」◆(2011/05/04)2011/5/4メモ(世界の艦船まわり)
「Togetter」◆(2011/05/05)河野太郎・衆議院議員,大塚耕平・厚労副大臣の「ワイドスクランブル」での発言(文字おこし)
「Togetter」◆(2011/05/07)20110507東京反原発デモ逮捕者なう
交差点で左折する車との兼ね合いで先導するトラックだけを先に行かせる
→後続のデモ隊を一時的に待たせる
→分断されたと思い込む
→警官を強引に押して通ろうとする
→警官が警告するも無視
→タイーホ
なのではないかと推測
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/asia/1301492923/993
「Togetter」◆(2011/05/17)所謂「ボイラー・タービン則」は重要です
「Togetter」◆(2011/05/23)東京大学・早野教授の放射線・原発関連ツイート 5月22日
「Togetter」◆(2011/06/05)2011/6/6・14:48 原子力安全・保安院による「地震発生から炉心熔融・放射性物質放出までの解析結果」に関する記者会見
「Togetter」◆(2011/06/13)福島原発事故 公開質疑 #iwakamiyasumi5 #fukushima
「Togetter」◆(2011/06/27)猛烈に流れる,3・4号機再臨界のウワサから抜粋
「Togetter」◆(2011/07/02)武田邦彦氏の発言関係メモ
「Togetter」◆(2011/08/19)上杉隆「原発事故のせいで今年は自殺者が5万人ペース」→「事実に反する」と江川紹子と清水康之が反論
「Togetter」◆(2011/08/23)小出裕章助教へのインタービュー第2回 (終),今朝 2011-08-23 (火) 文化放送
「Togetter」◆(2011/08/29)福島中央テレビさんの受難
>「違法にアップロードされた映像は全て削除申請」する方針の福島中央テレビさん.
>しかし,その中に福島第一原発の爆発映像(偽造音声追加されたもの)が含まれていたために,
>「政府の陰謀・隠ぺい・圧力」が大好きな反原発クラスタが絡んで大騒ぎに.
「togetter」◆(2011/11/01)「2011/11/01 世界の艦船(2011年12月)メモ」
「togetter」◆(2011/11/04)福島第一原発全滅!死者は4300人だった!
>本当に重大な隠蔽ならブログじゃなくて新聞社なり週刊誌に持っていけばいいのに
「Togetter」◆(2012/02/20)「調査結果,原発事故や放射能への不安は文系・低所得層ほど拡大(慶応大学)」 の感想
「Togetter」◆(2012/05/13)東電の責任はどの点にあるか
「Togetter」◆(2012/05/22)4号機の危険性指摘への考察
「Togetter」◆(2012/10/30)@AerospaceCadetさんの「原子力事故に関するデマに対峙すると言うこと」
「Togetter」◆(2013-03-18) 「ここから,これだけ,違っていた東北電力女川原発と東京電力福島第一原発」
「YouTube」◆なぜ米国・仏国の放射線防護服・放射線簡易測定器・人的援助をことごとく拒否してるのか? 民主党政権は無能すぎないか
「VOICE」◆(2011/04/22)お手盛り機関と化した保安院/山形浩生(評論家兼業サラリーマン)
「VOR」◆(2012/01/20)福島第一原発での状況 複雑さを残す
「VOR」◆(2012/01/30)福島第一原発の事故処理 未だ多くの作業残る
「VOR」◆(2012/02/13)日本当局 福島第1原発2号機計器故障説を認める
「VOR」◆(2012/02/24)福島第一原発事故協議 東京で始まる
「VOR」◆(2012/03/31)福島の避難住民,帰還を開始する
「VOR」◆(2012/04/03)「ロスアトム」社長 福島第一原発を初訪問
>ロスアトムの報道官は,キリエンコ社長が近く福島第1原発を訪問し,作業員らと事故処理作業について協議する,と伝える.
「VOR」◆(2012/04/04)福島第一原発で汚染水流出
「VOR」◆(2012/04/04)ロシア 福島第一原発事故処理に協力する準備あり
「VOR」◆(2012/04/13)仏大統領 福島事故原発視察の嘘が暴露
>ル・モンド紙によると,サルコジ大統領が昨年の訪日の際に福島第1原発の視察を行ったとする虚言が暴露される.
「VOR」◆(2012/04/17)カムチャッカ 渡り鳥,放射線量チェックを受ける
「VOR」◆(2012/04/27)約9万人の福島県民 メンタルケア必要
「VOR」◆(2012/05/14)東京電力 損益100億$ 福島第一原発事故の影響
「VOR」◆(2012/06/06)福島第一原発で再び問題
>福島第1原発4号機の使用済み燃料プールの冷却システムが故障して停止し,プールの水温が4度上昇して38度となる.
>東電は,状況は管理されており安全上の問題は無い,としている.
「VOR」◆(2012/06/29)福島原発事故 日本政府には教訓とならず
>日本の地震学者イシバシ氏はストレステストや原発の安全な稼働に責任を持つ新組織について,
>事故の危険性を排除しておらず,基準の引き上げではなく引き下げを行った,と指摘.
>また東大のワタナベ教授は,地震の危険性を過小評価していると指摘し,原子力安全保安院の専門家らの客観性に疑問を呈している.
「VOR」◆(2012/06/30)福島第1原発4号機,使用済み燃料プールの冷却システムが故障
「VOR」◆(2012/07/05)福島第一原発事故は人災
> 東日本大震災時に発生した福島第1原発事故の原因を調査していた国会の事故調査委員会は,事故は人的要因による災害だった,とする報告書を提出.報告書では事故は人災だったと指摘し,原発が強い地震や津波に耐えられる状態ではなかったと述べられている.
> 事故責任については東京電力と原子力分野の規制当局にあるとしており,原発とその隣接地域の住民達の安全保障に関する然るべき対策を承認しなかったと指摘している.
> 事故調は先に提出した事前報告書の中で,東電の専門家らが事故直後に取った対策と原発の状況についての情報公開が不十分だった,と非難していた.
>事故原因について東京電力は内部調査の結果として,高さ約15mの津波が事故の主な原因だ,と主張している.
「VOR」◆(2012/07/12)東京電力 政府に1兆円の支払い
「VOR」◆(2012/07/18)福島第一原発 未使用燃料の取り出し開始
「VOR」◆(2012/07/31)東京電力,国のコントロール下に
「VOR」◆(2012/08/08)東電 原発事故のビデオ報告を「公開」
あんなの,とてもじゃないが,公開とは言えないが.
「VOR」◆(2012/08/15)福島第一原発4号機で汚染水漏れ
「VOR」◆(2012/08/17)フクシマ第一原発 ロシアの調査団が再び訪問へ
「VOR」◆(2012/10/21)日本とIAEA 福島に研究拠点設置へ
「VOR」◆(2012/10/31)日本で新しい原子力災害対策指針,決定
「VOR」◆(2012/11/07)福島第一原発「特定原子力施設」に指定
「VOR」◆(2012/11/23)「フクシマ―1」原発調査のための四足歩行ロボット開発
「VOR」◆(2012/12/04)東京電力,福島第一原発の4号機から燃料棒を取り出す計画
「VOR」◆(2013/05/21) JAIF理事長 福島第一原発事故の原因を説明
「WSJ」◆(2011/04/10)菅首相の官僚外しと原発危機対策
「五十嵐仁の転成仁語」◆(2011/03/29)大津波による「原発震災」は「想定できない」ものではなかった
「伊藤慧のDreamLand・SpringCarnival」◆(2011/04/11)高円寺のデモで暴行を受けました
「火薬と鋼」■(2011-04-16)[その他] 空気としての原発容認
「切込隊長BLOG」◆(2011/04/19)「狼と安心料」…原発関連の安全神話とメディアコントロール
「黒マッチョ」◆(2013/03/31) 1号機原子炉へ注水した冷却水の9割が漏出か 現場,水圧で認識
「現代ビジネス」◆(2012/03/23)原発事故直後,「患者を捨てて逃げた」と報じられた院長たち.誤報道はなぜ起きたのか 双葉病院(福島・大熊町)の奮闘を「逃亡犯」に変えた新聞・テレビ
「スパイ&テロ」◆(2012/03/23)報道の加害性
「試みの水平線」◆(2011/05/14)東電会長・社長の報酬7200万円に海江田経産相が「驚いた」ことについて,考えたこと
「西條剛央のブログ:構造構成主義」◆(2011/03/27)広くわかりあうための原発論とは?:賛成派と反対派の壁を越えて
「再生可能エネルギー情報」◆(2012/07/18)福島原発,強制退避措置による死者数>事故による死者数・・・スタンフォード大が試算発表
「産経新聞」◆(2011/05/19)「原発事故で精神的苦痛」と都内男性が提訴 東電は争う姿勢
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/04/15)【公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略】原発事業を展開する東芝を例に考える 大震災や原発事故に伴う経済的損失は試算できるのか
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/04/15)福島原発“レベル7”で拡大する放射能パニック 今だからこそ問い直したい「巷説のウソとホント」
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/04/22)政府や東京電力の対応はなぜ“不誠実”に見えるのか 震災を教訓に考えたい組織の誠実性と社会的責任 ――小川真人・ACEコンサルティング代表
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/05/06)何でも「想定外」と言えばそれで済むのか? 大震災を機に“コンティンジェンシープラン”を考えよ
>「想定外」と弁解するだけでは,何の危機対応にもならない.
>これを機に,企業や個人は「コンティンジェンシープラン」という思考法を見直すべきだ.
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/06/09)【安東泰志の真・金融立国論】「東電処理スキーム」と「貸付債権の簿価買取」は正当化できるか 〜今こそ問われる銀行界の良識
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/06/16)【飯田哲也の新・エネルギー原論】迷走続く原発事故賠償の枠組み 東京電力“ゾンビ”スキームの欺瞞
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/08/18)日本の原発産業の「人工芝運動」と 不完全を嫌う優秀の危うさ
>市民主導に見せかけて企業や利益団体が主導するニセモノの草の根運動を,英語では「人工芝」と呼びます.
>不完全な情報は出せないという,霞ヶ関らしい優秀さゆえに,被曝被害が拡大したかもしれません.
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/11/30)【森達也 リアル共同幻想論】ごめんなさい. 原子力安全神話は僕たちが形成した
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2012/04/06)【岸博幸のクリエイティブ国富論】東電を矢面に立てる経産省の姑息さ
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2012/06/22)見逃された原発の金融リスク(上) ――グリーンピース エネルギー投資シニアアドバイザー ギョルギー・ダロス氏に聞く
「探偵ファイル」◆(2011/04/11)反原発デモ
>主催者によると1万5千人が参加した.実際の参加者は2千人弱
>「デモには共産党と民主が手を組んでいた」と都議や複数の政治関係者が証言する
「中央公論」◆(2011/04/14)福島原発事故は政府による災害だ(その1)=石破茂 聞き手●田原総一朗/ジャーナリスト
「中央公論」◆(2011/04/14)福島原発事故は政府による災害だ(その2)=石破茂 聞き手●田原総一朗/ジャーナリスト
「東京電力」◆(2012/06/20)福島原子力事故の社内調査情報
「東洋経済オンライン」■(2012-03-06) 東京電力の抵抗で進まない原発事故賠償,「兵糧攻め」に苦しむ被災者たち
「東洋経済オンライン」◎(2012/07/10) 原発事故子ども・被災者支援法に基づく支援の早期実施を求め,日弁連などが集会
「東洋経済オンライン」◎(2012/08/28)東京電力・再生への条件,1兆円投入で国有化
「東洋経済オンライン」◎(2012/10/15)航空機衝突まで議論,原子力規制委の本気度
「東洋経済オンライン」◎(2012/10/15)福島原発事故での不作為認めた東電
「東洋経済オンライン」◎(2012/03/02) 東京電力・偽りの延命,なし崩しの救済――張子の虎の総合計画
「東洋経済オンライン」◎(2012/02/29)東京電力・偽りの延命,なし崩しの救済――原理主義者とリアリスト
「東洋経済オンライン」■(2013-01-17) 【小宮一慶の会計でわかる日本経済の論点】国民負担で延命している東京電力(上)
「日経」◆(2011/03/24)原発危機後の電力 日本の選択肢を検証する
「日経」◯(2012/01/02)東電福島第一タンクの水低下は元日の地震が原因
収納スペースの原子炉ウェルと,プールの間の隙間に変化が生じたため,元日の夕方,4号機の使用済み燃料プールに隣接する「スキマサージタンク」の水位が,通常よりも速く減少していたことが確認
「日経ビジネス」◆(2011/03/30)反原発と推進派,二項対立が生んだ巨大リスク
日本がロボット(チェルノブイリでの実績あり)の提供の申し出を拒否…仏紙
「ニュー速クオリティ」◆(2011/05/02)渋谷駅に飾られてる岡本太郎の原爆の絵に悪質ないたずら
>福島第一原子力発電所の事故を思わせる絵を描いたベニヤ板が貼り付けられていた
「ニュー速クオリティ」◆(2011/05/04)【Liveカメラ】福島原発から煙がもくもく
「ハム速」◆(2011/05/05)テロ発言で話題の東電社員「黒猫桜戯」鬼女に自宅を特定される!
「ビデオニュース・ドットコム」◆(2011/04/25)立石雅昭:地震活動期に入った日本が原発でいいのか
「誠ブログ」◆原子力論考(9) 「安全神話」と言われるものの実情について
「誠ブログ」◆原子力論考(10) 「安全神話」と言われるものの実情について(後編)
「町山智浩アメリカ日記」◆(2011-03-20)ZAKZAK反日記事のソースを調べてびっくり
「原発の事故を受け,米国内で『反日感情』が高まりつつある」というデマ
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」◆(2011/03/26)福島原発の危険性を今頃,ウィキリークスが暴露
「ロイター」◆(2011/04/13)福島原発事故,チェルノブイリとは非常に異なる=IAEA
●書籍
「国際インテリジェンス機密ファイル」◆(2012/12/06)門田隆将『死の淵を見た男,吉田昌郎と福島第一原発』を読み解く
『プロメテウスの罠 明かされなかった福島原発事故の真実』(朝日新聞特別報道部著,学研パブリッシング,2012.3)
『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』(大鹿靖明著,講談社,2012/01/28)
『福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書』(福島原発事故独立検証委員会 (著) ,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2012/3/12)
『福島第一原発 真相と展望』(アーニー・ガンダーセン著,集英社新書,2012.2)
『元IAEA緊急時対応レビューアーが語る 福島第一原発事故 衝撃の事実』(高橋啓三・手島佑郎著,ぜんにち出版)
●浜岡原発停止問題
2010年12月,中部電力で大規模な電圧低下が起き,工場が大量に停止した時のソース
「NHKニュース」◆(2011/05/06)首相 浜岡原発2機停止要請へ
「Togetter」◆(2011/04/17)本当に危ないのは,中部電力・浜岡原発だ・・・菊池洋一さんの訴えを見た人たちのツイート
「Togetter」◆(2011/05/07)こんにゃく問答・5/6深夜編
浜岡原発停止問題関連
「Togetter」◆(2011/05/12)「東海地震が今後30年以内に発生する確率が87%」の意味について
「Togetter」◆(2011/05/12)東海大地震,「毎日が87%」という解釈が生まれるわけ
Twitter>◆(2011/05/07)東北電力 東京電力 中部電力 関西電力 H22のヒ?ーク電力及び過去最大ヒ?ーク電力と,発電設備の比較(他社受電を含ます?)
Twitter>ARAKI Sumio◆(2011/05/06)原発は運転停止すれば即危険性がなくなると思っている人達がどれだけ多いことか.
冷温停止したとしても,燃料棒の冷却が必要なくなるまで10年位かかるのに.
反応熱が出ている間は燃料棒の運搬もできないし,地震か津波で冷却システム死んだらアウト.
Twitter>堀義人◆(2011/05/06)狂気の沙汰だ.
これで中部から関東への電力融通は,困難になる.
Twitter>堀義人◆(2011/05/07)多くの人は,電力が安定的に供給されないことの心的,経済的なディメリットを過少評価し過ぎだ.
これで,倒産,失業が増えて,結局自殺者が増えるでしょう.
しかも増税で,国の借金も増える.
産業の空洞化も進展する.
少子化なのに,どうやって返済するのだろうか.
Twitter>松浦晋也◆(2011/05/06)菅首相は要請したわけだが,中部電力がそれを「電力供給の社会的責務に責任を持てない」と拒否したらどうなるんだろう?
Twitter>松田未来◆(2011/05/06)まさかとは思うけど…管さん地元に根回ししてないの?
⇒ http://bit.ly/kdPbW8
「宇宙線実験の覚え書き」◇(2011/05/12)[原発][科学全般]竹中平蔵を叩いてる人はどうしちゃったの? 数学を使わない説明するからちゃんと読め
園田義明 in twitter
◆「オバマ支持率急上昇,ビンラディン容疑者殺害受け」
を強く意識し,浜岡原発殺害に至った単純男,との見方も記者たちの間で飛び交っております.
>時事:退陣論意識,指導力アピール,わずか一日の「熟慮」でこれに飛びついた可能性も−菅首相
「毎日新聞」◆(2011/05/06)浜岡原発:中部経済,夏に懸念
東海地域にはトヨタ自動車,ホンダ,スズキなど大手自動車メーカーなど製造業の工場が集積.
仮に電力使用が制限される事態になれば,震災で打撃を受けた生産復旧への影響は避けられない.
【質問】
原子炉事故が起きているとき,どこの情報を見るのがいいの?
【回答】
これまで観察した限りでは,原子力安全・保安院の緊急時情報HPが,やはり一番正確.
http://kinkyu.nisa.go.jp/m/new.html
情報発信が遅い傾向はあるが,そもそも情報の速報性と正確性は反比例するものであり,ガセ情報を掴まされて無駄に右往左往するよりはよほどいい.
テレビでは「NISA公式をそのままかみ砕く,NHKの関村教授の解説が一番正確」
民放では,怪しい「専門家」が出演していたり,燃料棒溶融とメルトダウンとを混同していたり等,問題があってお勧めできない.
2011.3.13
▼ 英語ですけど,IAEAの公式発表もまとまっている.
IAEA Update on Japan Earthquake
たとえば17 March 01:15 UTCのアップデートでは,これまでの人的被害がまとまっている.
16 March 22:00 UTCのアップデートでは,これまで問題が報告されていない第5,第6号機の,使用済み燃料プールの温度も,じわりと上がってきているのがわかる.
(早く電源復旧してくれ!)
バグってハニー in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2011年03月18日 05:08
▲
▼ ただし,以下のような反論もある.
「VOICE」◆(2011/04/22)お手盛り機関と化した保安院/山形浩生(評論家兼業サラリーマン)▲
【質問】
福島第一原発事故の調査委員会は幾つあるのか?
【回答】
主なものは以下の5つ.
1) 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会
国会事故調
委員長,黒川清(元日本学術会議会長)
2014.9.12現在,国会事故調の報告書は,委員会解散後,国会図書館内の別ページに保存されています.
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3856371/naiic.go.jp/index.html
2) 東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会
政府事故調
失敗学で知られる畑村洋太郎が委員長
2014.9.12現在,報告書はこちらで閲覧可能
3) 福島原発事故独立検証委員会
「一般財団法人・日本再建イニシアティブ」という名の民間団体による
委員長:北澤宏一(前科学技術振興機構理事長)
2014.9.12現在,報告書は出版の形をとっており,web上で無料閲覧することはできません.
まあ,買っておけば?
本文(出版・電子書籍)
http://www.d21.co.jp/shop/isbn9784799311585
正誤表
http://rebuildjpn.org/project/fukushima/report/corrigenda/
4) 福島原子力事故調査委員会
東電事故調
委員長の山崎雅男は東電代表取締役副社長(当時)
2014.9.12現在,報告書はこちらで閲覧可能
その他関連資料
http://www.tepco.co.jp/decommision/news/past-progress/index-j.html
地震発生当時の福島第一原子力発電所プラントデータ集
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/index10-j.html
福島第一原子力発電所事故の経過と教訓(TEPCO)
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/outline/index-j.html
5) 日本原子力学会|東京電力福島第一原子力発電所事故に関する調査委員会
http://www.aesj.or.jp/jikocho/
委員長:田中知
>日本原子力学会(以下「学会」)は,原子力の専門家で構成される学術的な
>組織の責務として,東京電力福島第一原子力発電所事故とそれに伴う原子力
>災害の実態を科学的・専門的視点から分析し,その背景と根本原因を明らかに
>するとともに,原子力安全の確保と継続的な安全性の向上を達成するための
>方策及び基本となる安全の考え方を提言すること
が目的.
最終報告書は書店売りのようです.
http://www.amazon.co.jp/dp/4621087436/
概要はこちら;
http://www.aesj.or.jp/jikocho/jikochohokoku20140308.pdf
ネット上のデータは時間の経過で散逸しがちなので,手元保存もさることながら,定期的に位置の確認をしとく必要があるというのがなんとも……
【参考ページ】
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3526040_po_0756.pdf?contentNo=1
Ai in mixi別館,2014年09月12日〜09月17日
青文字:加筆改修部分
【質問】
「世界の艦船2011年6月号」における福島第1原発被災事故関連記事には,どの程度信頼性があるのか?
【回答】
皆さん,ご心配おかけしまして恐縮しております.
遅ればせながら「世界の艦船2011年6月号」感想を簡単に.
(twitterで流した分がメインです.)
1.ポルトフ御大の見解
細かな点はありますが,事実誤認はほぼ無く,学ぶべき点は極めて多いかと愚考.現時点ではこれ以上の言及が出来ないのが難点ですが,冷温停止達成後,真剣にロシア・ウクライナ留学等を考えるべきでは,とは個人的な感想.
2.野木氏(p168-169)の解説について
以下の点に異議・疑問を唱えたい.
2.1 反応度事故と臨界事故で何が問題か?
何故水蒸気爆発なのか含め,分かりにくい.これは先の「核爆発」デマが何故デマかにも繋がるお話し.
なお,反応度事故と臨界事故の詳細は現:日本原子力技術協会最高顧問の石川迪夫氏著「原子炉の暴走」を参照願いたい.
高校理系卒なら十分に読み解くことが出来る,世界最高水準
(石川氏は当該研究でも世界屈指の専門家であり,日本が世界に誇る知見でもあるところ.)
の知見を踏まえた,比類無き良書である.
2.2 記事内「沸騰水型原子炉と加圧水型原子炉の基本構造」の図面に,明白な間違い
PWR側がおかしく,別の炉型
(FBR等ナトリウム冷却原子炉としか考えられない)
の図面との明らかな取違え.様々な図面集から引用した物で書き下ろしでないことは明らかだが,編集部側の編集ミス?
厳しいことはあまり言いたくないが,誤訳・誤字はやむなしとして,引用図面(特に概念図・模式図)の間違いは分かりやすいだけに,記事の信憑性を根本から揺るがしかねないのを懸念する.
2.3 「核燃料交換を省くため高度に濃縮したウランを」との記述
以前からFAQ他でお話しさせていただいていますが,「核燃料交換を省くため高度に濃縮したウランを」との記述には….
確かに分かりやすい側面として,その面は否定しないが,就役当時から高濃縮ウランを用いていたと言われるエンタープライズCVN-65のRCOH間隔が順に延びたのは何故だろうか?
少々専門に過ぎるが,核燃料と原子炉の特性を化石燃料と従来機関との関係と同じに考えると,これらRCOH間隔延長が何故可能になったのか,CVN-65の初期装荷燃料は低濃縮ウランではないため,ウラン濃縮度の比例計算『だけ』で説明することは出来ない.
以上,野木氏記事については極めて辛辣な物言いとなってしまい恐縮しきりですが,ご本人に依れば,続編を執筆される機会があるとのこと.
その際にでも機会があれば,見直していただければ幸いと愚考.
少なくとも2.2の間違いを繰り返すことだけは避けて欲しいところ.
以上,ご参考まで.
へぼ担当 in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2011年05月05日 06:08
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眠い人 ◆gQikaJHtf2 in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2011年04月30日 23:51
【質問】
「原子力リスク」とは何か?
【回答】
原子力リスクは,「原子力の利用に伴って,周辺の人々の健康や社会・環境に及ぼす潜在的危険性であり,その大きさは一般的に,発生する確率で重み付けされた被害の大きさによって表され」る.
そしてリスクは,受容不能であって回避ないし削減すべきリスク,許容可能であるが合理的に達成可能な限り低減が望まれるリスク,そして,これ以上の対応を必要としない受容可能リスクという,3つに区分されることが多い.
この区分に当たっては,どこまでが自然科学上明らかであり,どこに不確実性があるのかなどを明確にする,自然科学的判定と,それを基にした安全性の要求水準(保護水準)を,社会的・規範的に確定し,対応措置の選択と実施を行うリスク管理との,機能分離の発想が重要となる.
【参考ページ】
下山憲治「原子力事故とリスク・危機管理」 『ジュリスト』
2011 8/1 & 8/15 合併号,p.100-101
【関連書籍】
益永茂樹編『リスク学入門5 科学技術から見たリスク』(岩波書店,2007)
首藤重幸「ドイツ原子力法における原子力発電所の認可と拒否裁量」 佐藤英善ほか編『行政法と租税法の課題と展望』(成文堂,2000)
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/11 20:40
を加筆改修
【質問】
リスク情報を伝える際に必要なことは何か?
【回答】
リスク専門家が一般の人々に,リスク情報を伝える際には,単に正確に伝えるだけでなく,相手がそれをどのように受け止めるかにも配慮して,分かり易く伝えることが重要だという.
リスク専門家が,一般の人々のリスク認識の特徴を知るための努力をせずに,単に正確なだけの情報を伝えたとしても,一般の人々のリスク認知や行動を変えることはできない.
例えば枝野幸男官房長官(当時)の,放射性物質が「直ちに健康に影響を及ぼすものではない」という説明は,危機管理の専門家によれば,「後で責任を問われないような話し方」であって,聞き手が不安になるような言い方であり,クライシス・コミュニケーションとしては失格だという.
ちなみに,かつて,カイワレ大根が集団食中毒の原因であるとの誤解を与えた,菅直人厚生大臣(当時)の記者会見について,
「正確を期そうとした専門家の曖昧な表現を,記者会見でそのまま伝え,かえって誤解を生じさせた」
ことを,2003.5.21の東京地裁判決は,違法と判断している.
【参考ページ】
鈴木秀美「リスク・コミュニケーションの課題――福島第1原発事故への政府対応を中心に」 『ジュリスト』
2011 8/1 & 8/15 合併号,p.63
【関連書籍】
吉川肇子『リスクとつきあう』(有斐閣,2000)
ナショナル・リサーチ・カウンシル編『リスク・コミュニケーション 前進への提言』(化学工業日報社,1997)
福田充『リスク・コミュニケーションとメディア』(北樹出版,2010)
日本リスク研究学会編『リスク学事典 増補改訂版』(阪急コミュニケーションズ,2006)
瀬尾佳美『リスク理論入門 どれだけ安全なら充分なのか』(中央経済社,2005)
今田高俊責任編集『リスク学入門4 社会生活からみたリスク』(岩波書店 2007)
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/09 20:10
を加筆改修
【質問】
「シビア・アクシデント」とは?
【回答】
「設計基準事象を大幅に超える事象であって,安全設計の評価上想定された手段では,適切な炉心の冷却,または反応度の制御ができない状態であり,その結果,炉心の重大な損傷に至る事象を言う.
シビアア・クシデントの重大さは,この損傷の程度や格納施設の健全性の喪失の程度による」
と定義されるもの(原子力安全委員会原子炉安全基準部会・共通問題懇談会が,1990年に出した報告書の中の定義による)
佐藤一男によれば,この定義について厳密に言えば,「設計基準事象(Design
Basis Event : DBE)」は,「DBEで包絡される事象群」という意味であるという.
そして逆に言えば,設計で予め対策を講じており,それによって事故の進展が制御できるものは,シビア・アクシデントとは呼ばないのだと.佐藤は述べている.
【参考ページ】
佐藤一男『原子力安全の論理 改訂』(日刊工業出版社,2006.2.22),p.207-208
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/27 20:50
を加筆改修
【質問】
DBEとは?
【回答】
DBE(Design Basis Event;設計基準事象)とは,人工的に考え出された一種の事故シナリオ,あるいはそのシナリオの支配因子の組み合わせ.
ある特定の事故シーケンスに密着しすぎた事故対策では,現実に事故が発生したときに役に立たないかもしれないが,実際の設計では,その具体的条件,すなわちどういう事故なのかが分からなければ,事故対策を加味した設計は不可能である.
この,その矛盾を解決するための方法の一つがDBEであり,DBEに基づいて具体的な安全対策が立てられている.
【参考ページ】
佐藤一男『原子力安全の論理 改訂』(日刊工業出版社,2006.2.22),p.154
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/29 20:00
を加筆改修
【質問】
ブラウンズ・フェリー原発火災事故とは?
【回答】
1975.3.22,アラバマ州のブラウンズ・フェリー原子力発電所において発生した火災事故.[1][2]
同原発1-2号機共通の制御室の地階にあるケーブル室において,格納容器貫通部の漏洩試験を行っていた際,検査に用いていたローソクの火が,ケーブルのシール材(ポリウレタン)に引火.[2]
結果的にケーブル分配室と原子炉建屋の,2カ所での火災となった.[2]
ケーブル分配室の火災は約4時間で鎮火されたが,原子炉建屋の火災の消火には7時間以上を要し[2],ケーブル約1600本が,3〜13mにわたって焼損した.[1]
この火災により,多重化してあったはずの安全系統が,同時に機能を喪失.[1]
これは,多重化されているケーブルは,別々の場所を通すという,設計上の大原則が,建設段階で無視されていた結果,一つのケーブル・トレイの焼損によって,設計上は独立だったはずのケーブルが同時に焼損し,このため,二重,三重の安全系統が機能を喪失したもの.[1]
特に電気/制御機器が利用できなくなったため[2],一時は炉心冷却の目途が立たなかったが,発電所要員は,設計者も全く考えていなかった方法で,炉心冷却に成功し,炉心溶融は免れた.[1]
すなわち,BWRの制御棒は圧力容器の下から駆動されるが,その駆動軸のところから冷却材が漏れないようにシールするための水の回路を通じて,圧力容器に注水することが可能であることを,現場の要員が発見し,炉心冷却に成功した.[1]
炉心冷却機能全喪失の,先行事例といえよう.
日本ではこの火災事故を契機に,火災に対する設計上の問題点を見直し,1980年11月6日,「発電用軽水型原子炉施設の火災防護に関する審査指針」を定めた.[2]
その内容は,原子力発電所は
(a)火災発生の防止,
(b)火災探知及び消火,
(c)火災の影響の軽減の3方策を適切に組み合わせた設計でなければならない
とたもの.[3]
ちなみに2011.4.26〜27には,米南部を襲った竜巻を伴う暴風雨で,ブラウンズ・フェリー原子力発電所は外部電源を喪失.[4]
しかし,バックアップ電源が作動し,自動停止と原子炉の冷却に成功した.[4]
これは同原発がテネシー川のすぐそばにあるので,非常用の電源設備は水害を想定して設計されていたため.[4]
【参考ページ】
[1]『原子力安全の論理 改訂』(佐藤一男著,日刊工業出版社,2006.2.),p.119-121,218
[2]海外の原子力発電所における主な事故(タービン火災・爆発事故を除く)
(02-07-04-17) - ATOMICA -
[3]19851200 原子力安全年報 昭和60年版 1_1_2
安全審査指針類整備の歴史
[4]福島第一と同型炉 米原発の事故防止対策は
| 日テレNEWS24
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/02 20:40
を加筆改修
【質問】
日本の原発の「安全神話」は,どのように形成されていったのですか?
【回答】
技術吸収が進み,日本が教えられる立場から教える立場に転じ,1992〜2001年には,「安全文化」普及を目的として,旧ソ連・東欧などから約1000人の研修生を受け入れるうち,
「日本の原発は世界最高という自負が強まり,自信過剰気味になっていた」(東電元幹部(68))
ためというのが一つ.[1]
また,
「原発の危険性に少しでも言及すると,廃止論に結び付けられ,『安全だ』と言い続けなければなかった」(田中俊一・元原子力委員会委員長代理(66))
ためというのが一つ.[1]
実際,これまでの原発報道に関しては,
「失敗ばかりが大きく報道され,成功は小さく一度きりしか記事にならない」[2]
「強い調子で勝手なことを言ったほうが,勝ちになり易い」[3]
「住民運動の側には,これまでの経験から来る周到な計算があり,報道がそれにはまっている」[4]
という指摘がある.
結果,東電が1994年3月に作成した過酷事故対策の検討報告書冒頭でも,
「我が国の原発はすでに,世界的に見ても高い安全性を確保している」
「過酷事故が現実に起こるとは考えられない」
と述べるような姿勢が形成されたという.[1]
なお本項は,情報収集でき次第,逐次追記・改訂の予定.
【参考ページ】
[1]読売新聞,2011/06/14
[2]『原子力と環境』(中村政雄著,中公新書ラクレ,2006.3.10),p.112
[3]『原子力と報道』(中村政雄著,中公新書ラクレ,2004.11.10),p.126
[4]同,p.124-126
【ぐんじさんぎょう】,2011/07/28 20:20
を加筆改修
▼ 他方,司法などの側にも,「絶対安全」を求めるかのごとき風潮が,一部にあるのも否定できない.
以下は,「もんじゅ」の安全審査に対し,
「看過し難い過誤,欠落があった」
とした名古屋高裁金沢支部の控訴審判決を論評した,2003.1.28付,読売新聞社説より.
-----------------------------------------
「判決について疑問を感じるのは,技術の基本についての配慮に欠けるきらいがあるのではないか,という点だ.
原子炉には『絶対安全』が求められるとするかのような考えが,判決の随所に伺える」
「潜在的な危険性の付きまとう原子炉に,できる限りの安全性が求められるのは当然である.
だが,リスクがゼロの工学システムは,ありえない」
「リスクの存在を認めたうえで,以下にそのリスクの低減を図るか.
経験の蓄積を,既存施設にいかに生かしていくか.
そうした努力を認めなければ,そもそも新たな技術開発は成り立たない.
このような視線も忘れずに,『もんじゅ』の設置許可を無効とする判決を下したのだろうか」
-----------------------------------------『原子力と報道』(中村政雄著,中央公論新社,2004.11),p.94
同書ではこれに続けて,
> このような視点の記事が,読売社説以外に見当たらなかったのが情けない(p.94)
とも述べており,上掲判決のような考えが,決して少数意見ではなかったことを物語っている.▲
消印所沢
▼ 反原発派にたいして,「安全」を叫ぼうとするあまり,有事の際の訓練自体を大々的に出来ずにいた.という指摘もあります.
『3.11後日本はこうなる』 より
kureseki in mixi,2011年08月19日 08:35
▲
【質問】
福島原発でアメリカ軍に大きなオペレーション 緊急撤退命令
↓
> 379 名前:本当にあった怖い名無し[]
投稿日:2011/03/19(土) 00:19:32.72 ID:vZhZNzq60
>
> 横須賀アメリカ軍の基地が撤退を始めています.
> 軍人さんすべては22日までに帰国するそうです.
> また,空母ジョージ・ワシントンも南のほうへ移動する準備をしています.
> 基地のレストランで働いているものですが,軍のすべての人が撤退をはじめていて,
> すでに子供たちと奥さんたちはアメリカに帰りました.
>
>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1057915010
本当のことですか?
アメリカ軍が,第7艦隊の母港である横須賀から撤退するということが事実なら,ただ事ではないと思うんですけど・・・
これはごく普通のことなんですか?
【回答】
GWは定期点検整備中.
あと1月は動けんぞ.
正確に言うと,GWはドックに入っている訳ではない.
バースに接岸したまま,外観から分かる程度では,カタパルトや艦橋付近に覆いが掛けられて,その辺りをやっていた.
カタパルトなどは毎回やってる.
現在は覆いは取れてるので,作戦行動は取れるかどうかは疑問だが,航行は出来るのではないか,と推定される.
だからその穴を埋める為に,少し前はリンカーンが西太平洋に留まっていたし,その後にはそのレーガンが韓国との軍事演を兼ねて派遣されてきていた.
GWが米人避難者の為に横須賀で待機してる・・・って話は,米軍駐留に反対する某平和団体が流した憶測と思われる.
最終的に判断するのはお前さんだが,アメリカは既に自国民に対して,福島原発の80km圏内に入らないように勧告し,日本からの出国も促している.
因みに,アメリカの原子力産業の団体は,80km圏内に入るなという大統領の勧告には,根拠がないと批判的だ.
そして,米軍人関係に退避勧告出たっていう事と,実際危険度とは全然違う.
外国で勤務してるんだぜ.
少しでもリスクがあれば,我々よりも不安になるし,帰りたくになるに決まってるだろ.
米国政府だって放置していたら,後で厳しく責められる.
だから同じ事態だったら,日本政府だって同じ処置をするだろ.
「米関係者退避→実は相当危険な事態→政府が隠してる」とか思う奴が馬鹿なんだよ.
流れ的に,根拠つきの強い否定解答が付いて,「騒ぎをでかくしたい奴ら必死だな〜」なレスが付いたつー流れにしか見えない.
軍事板,2011/03/19(土)
青文字:加筆改修部分
【質問】
米軍兵士の中に,被曝した人はいるの?
【回答】
東北関東大震災で救援活動を実施している,米海軍空母ロナルド=レーガンの搭乗員が,被曝していた事が明らかになりました.
東日本大震災 米海軍,ヘリ乗員17人が被ばくしたため艦隊の位置を移すと発表:FNNニュース
救援活動中のアメリカ軍に被曝者が出たと発表される:ロケットニュース
被曝したのは,ロナルド=レーガンに搭載している,SH-60哨戒ヘリの搭乗員で,東北地方への物資輸送中の事でした.
ロナルド=レーガンは,事故が起きている福島第1原発の沖合に160kmの海上に展開していました.
おそらく福島第1原発から漏れた放射性物質が,気流に乗った放射性雲の下を,通過したものとみられています.
とはいえこれは,水と石鹸などで洗浄できたように,人体に全く影響のないレベルと思われます.
そもそも被曝したからといって大騒ぎする事でもありません.
図を見れば明らかなように,100マイクロシーベルト以上でなければ,健康被害はあり得ないのです.
今こうしてPCやテレビの前にいるだけでも,被曝しているのですから.
被曝 - Wikipedia
ですから放射能漏れが起きたからと言って,それだけで大騒ぎにならないよう,よろしくお願い申し上げます.
■追記
仮に100マイクロシーベルト以上でも,その放射線が発生している場所に滞在している時間によって,健康被害を及ぼす被曝を受けるかとうかにもよります.
ですから10000マイクロシーベルトの放射線量が,検出されて被曝しても,それが即健康被害に繋がるわけではないのです.
ちなみにCTスキャン一回だと,6900マイクロシーベルトの放射線が出ます.
▼ また,アメリカ・マサチューセッツ工科大学のジョセフ・オーメン教授は,福島第1原発での大量の放射能漏れは起きないと断言しています.▲
原発は確かに厳しい局面は迎えていますが,この試練は乗り切る事が可能なのです.
MIT研究者Dr. Josef Oehmenによる福島第1原発事故解説:BLOGOS
ですから変なデマを信じずに,落ち着いた行動をして頂くよう,よろしくお願い申し上げます.
バルセロニスタの一人 in mixi,2011年03月15日09:57
青文字:加筆改修部分
▼>アメリカ・マサチューセッツ工科大学のジョセフ・オーメン教授
すいません.これデマです.
ジョセフ・オーメン氏はMITの教授でもなければ,核物理学の専門家でもないです(専門はリスク管理).
彼は日本にいる家族のために,オンラインで調べたことをまとめただけです.
彼のこの文章はインターネットにセンセーションを巻き起こしたため,後にMITの核専門家チームが精査して改訂版を出しました.
その結果,軽水炉の仕組みに関しては,彼の説明はほぼ正しいとされましたが,「大量の放射能漏れは起きない」という彼の予測は,科学的には不正確であるため削除されました.
というか,その後の展開をみればこの予言が不正確であったことは誰もが認めるとは思いますが.
New Scientistがオーメン氏にもインタビューして,この一連の経緯をまとめています.
How Josef Oehmen's advice on Fukushima went
viral
バグってハニー in 「軍事板常見問題 mixi別館」,2011年03月28日 14:47
【関連リンク】
「arcの日記」◆(2011/03/16)MIT原子力理工学部による改訂版・福島第一原発事故解説▲
【質問】
被災事故後の,東電社員バッシングについて教えてください.
【回答】
「自家用車に"ひばく"とスプレー書きも」嫌がらせを受ける東電若手社員の本音
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1556685&media_id=53
コンな事書くと「東電の手先」だの「御用学者の先棒担ぎ」だの,楽しいメッセージが送られて来るので,本当は避けたいが,この件だけは黙っておけないので私見を述べる.
今回の原発事故について,初動から現在に至るまで,東電や政府の対応に不備や問題が多いのは確かだが,それについては後々しっかりと検証し,責任を負わせれば良い(ブタ箱入りも含めて)のであって,現在の感情に任せて末端の東電社員に怒りをぶつけるのは,完全にお門違いであろう.
現在,某巨大掲示板を中心に,マスゴミを経由した東電の発言とされる物に対して,一言一句について揚げ足をとるなど,「情報強者(笑)」による過剰な「東電叩き」が行われている.
中でも,堂々と顔を曝して本社に乗り込み,意見を開陳するならまだしも,凸電や捨てメアドによる嫌がらせメール,自家用車へのイタズラ書きなど,自分が傷付かない卑劣な手段を用いた物は,言語道断だ.
本人は正義感に駆られて「社会の為」にやっているつもりだろうが,コンなのはオナニーにしか過ぎない,いわゆるスラックティビズムである.
これが行き着く先は,ファシズムであろう.
現在,その兆候は既に現れており,「国民一体の努力」の美名の下に「節電」が「強要」され,それに異を唱えると即座に「非国民」扱いされる.
「夏場の電力危機 半袖開襟スタイル,うちわで乗り切ろう」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1556644&media_id=125
ところが,家庭用電源をいくら節電しても,夏場の電力不足回避への効果は限定的とのデータもある.
http://www.cyzo.com/2008/05/post_560.html
振り返ってみると,ナチスが政権を取った1930年代後半のドイツにおいて,反ユダヤ主義は最初から国民に浸透していたのではなく,戦争突入が契機となったとの説がある.
http://www.msz.co.jp/book/detail/07343.html
我が国でも,外交の失敗に因る国民のフラストレーションを,内部の権力抗争に利用した政党政治家,および陸海軍の各派閥と,さらにそれを商売に利用したマスゴミが増幅させ,ズルズルと全面戦争への坂を転がっていった.
本心では,そんな世情に違和感を持った人も居たようだが,表立って言えない「空気」があった.(特高警察や憲兵隊による思想統制もあったが.)
石原都知事は
「(太平洋)戦争の時はみんな自分を抑え,こらえた.
戦には敗れたが,あの時の日本人の連帯感は美しい」
と語り,花見の自粛を要請したが,実際は「自分を抑えざるを得なかった」のである.
(もっとも,自分達はとっとと東京を捨てていたボンボンだったくせに,どの口が言うという感もあるが)
海外メディアから,被災地での秩序の正しさが賞賛された日本人だが,この「草の根ファシズム」の危うさも同時に兼ね備えている.
「非実在青少年」問題の時は,石原都知事に反発していた筈の,サブカルチャ寄りの知識人や,「情報強者(笑)」連中の多数が,今回の「見当違いの東電バッシング」を行っているのはどうしたものか.
多様な意見を容認し,偏った考えの暴走を防ぐ事が,「言論・表現の自由」の意味ではなかったのか.
たった2ヶ月程度で,自分の立ち位置を変えるのか,アンタラ.
新所沢の三等兵 in mixi, 2011年04月03日16:10
先にUPした日記
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1700381679&owner_id=3408366
の続編みたいになるが,CNNが東電の社員寮に突撃した模様.
http://ow.ly/4rZAR
しかも,電信柱や寮の表札に何の加工もせず,場所が丸判りの映像を全世界に配信するという暴挙!
これを言論テロと言わず,何と言おうか.
原子力発電所の運営方針を決めていたのは,末端の社員ではない.
それをプライバシーを無視して,下っ端の社員しか居ない社員寮に突撃するとは,お門違いもいいところではないか!
こんな出来損ないの2ちゃんねらーみたいな事を,全世界にニュースを配信しているCNNが行うとは.
ネットのニュースで,震えが来るくらい怒りが込み上げたのは初めてです.
この事については,私は本気で頭に来ています.
新所沢の三等兵 in mixi,2011年04月03日18:29
あー,このれぽーたー,レイプレイ事件のマッチポンプやった女性レポーターだ.
野上 in mixi,2011年04月03日 19:02
すっかり忘れていましたが,イギリスで火が着いて(つか,日の無い所の煙っぽいのですが),鎮火したところを,CNNがキャンペーン張って蒸し返した事件でしたよね.
新所沢の三等兵 in mixi,2011年04月03日 23:37
【質問】
「Togetter」◆(2011/04/23)原発安全神話はいかに作られたか
……どうなんでしょう?
公開ヒアリングのあり方の問題と,統計的手法に基づく安全確率分析の問題とを,混同して論じているような気が.
2011年04月23日 20:57 消印所沢
【回答】
>壮大な規模で展開する3つの柱.
というあたりしか,考察に値しないのではないかと考える次第.
それさえも…
>1.電気事業連合会 反原発の報道や意見に対する抗議書の作成.関連報道に関する当会の見解として膨大な量が作成されている.
特定の政策を推進しようとする団体やら,政治家の圧力を受けた官僚なら,当然,それくらいは行なうであろう.
批判を向けるとするのならば,「膨大な量」ではなく,質的側面を語らなければいけないのでは?
>2.小学校の低学年からのエネルギー環境教育
原発是認教育が授業として実施された.社会,理科,総合などで教師が教え採点し,生徒の成績まで左右する.
自分自身が某原発所在県の出身であり,消防〜厨房時代が,その原発の建設の下準備機に当たっておりますが,左寄りの教師からの原発反対の意見を,社会や理科の時間において聞くことはいあっても,肯定的意見を授業中に聞いたためしはないですね.
>3.文化人起用のパブリシティ記事 著名な人々をめったに公開されない地下の原発施設などに案内して,ヘルメット姿で立たせて安全を語らせ記事にする.名の知れたあるTVキャスターは,原発問題は論理的に考えよう,と言った.
政府とか,東電の広報番組?
これもまた,工房以降,それなりに関心をこの問題に振り向けてきた人間の記憶にかからないような状態では,失敗してませんかね?
自分が工房までに5号炉まで,その原発のヒアリングなどが行なわれてきていますが,それと併行して,この手の番組があったかというと…記憶がないんですよね.
当時は,その県は民放が2局で,圧倒的に放映枠がなかったせいかもしれませんが.
思い出されるのは地元のニュースでの,ヒアリングなどでの反対派の罵詈雑言の浴びせっぷり,住民の人からぶちかまされる不満.
繰り返される,現地事業所への抗議行動.
たまに申し訳程度の,推進派の人の一言二言くらいだったような….
今の大半の人がそう思ってるように,国や東電のやってることはあやしからん…という印象が募るばかりでしたが….
個人の印象論ばかりではなんでしょうから,因みにの話をしますが,この県では,その後も東北電力の原発建設話が持ち上がりました.
しかし,地元で住民投票活動が盛り上がり,投票結果は,原発を容認せず…となりました.
そして,その町での原発建設の構想は断念されてますね.
政府・電力会社の広報活動,地元に対して全然大失敗してますね.
2011年04月24日 08:04 ソフトヒッター99
まあ,一度事故を起こした以上,原発に関してはありとあらゆることが今後袋叩きに合い続けるんでしょう.
この国では一度失敗したものに,二度目のチャンスはないんだから( ・・)/
2011年04月24日 09:01 緑川だむ
温故知新とは言いませんが,江戸幕府はかつての大名,改易や嫡子断絶で消えた大名なんかの,嫡流ではない傍流なんかを旗本で起用したり,上手いことその辺,まぁ由比正雪の乱以後ですが,やりくりしてたんですけどねぇ・・・
全く明治の小役人上がり共はry
2011年04月24日 10:32 Bernoulli
ミッドウェーの汚名返上を,南太平洋海戦で返したかった南雲さんもいるけど.
なぜか,日本陸軍は「汚名挽回」(誤字にあらず)が好きだったな.
つじーんとか富永とかむっちーとか.
2011年04月24日 10:52 tacticaltomahawk
むーちーなんか,
「儂が大東亜戦争を始めたからインパール作戦で終結を!」
汚名を増量したわけで・・・
2011年04月24日 11:55 島の人
出世コース仲間は,失敗をとがめられない.
非出世コースは使い捨て.
ノ モンハン以来の伝統でしょうか.
2011年04月24日 13:29 しまだ
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
【質問】
原子炉に対し,安全ルールは厳しくすればするほど良いのか?
【回答】
柴田俊一によれば,
・厳しくすればするほど不具合も多くなり,現実的ではない.
・不必要な恐怖心を助長する
・ルールの空洞化にも繋がる
という.
以下引用.
----------------------------
日本では放射性物質・放射能に対して,そういう区別(=危険程度による類別.引用者注)は明確にされていない.
原子炉の制御室に入るだけなのに,厳重な放射線防護策が講じられる.
男性の場合など,半裸体になって着替えさせられ,関所を通った後は飲食,喫煙,化粧が禁止になる.
出てくるときは本人はもちろん,持ち物,内部から持ち出そうとするものは,全て何百万円もする高級な放射線測定器で検査される.
外国で買ってきた夜光腕時計の放射線がOKにならず,処置に困っている場面に何回も出合ったことがある.
米国では研究用原子炉の炉室へは,一般に着替えも靴の履き替えも無しに入り,小学生のグループ見学では皆,原子炉プールの縁の柵に持たれ,柄つきの飴をなめながら,炉心のチェレンコフの光を眺め,説明を聞いていた.
厳密に安全を守るということだけを考えれば,いくら厳しくても問題は無い.
しかし,それによって起こる不具合も多いのが現実である.
あんなに離れた,密閉された建物から制御室まで,放射能が出てくるのですか,という質問は何回も受けた.
真剣に心配されている人と,まさかそんなことはないのでしょうが,という態度の人は混ざってはいるのだが.
まさか,という人は明らかに,税金とか税金に近い半公的なお金を無駄に使うなという気持ちを持っておられるようである.
どちらにしても,多少の差はあるにしても,不必要な恐怖心を助長していることは間違いない.
ところで,着替えも履き替えもなしに平気で原子炉プールのそばまで入れるので,無神経かと思ったが,そうではない.
同じ建物の中にある,原子炉で製造したRI(ラジオ・アイソトープ,引用者注)を使って実験する部屋は,厳重な着替え,履き替えを行い,汚染の検査も行っていた.
お恥ずかしい話だが,原子炉の「専門家」で(ある著者が,)「閉じ込めの先輩」としてDNA組換実験指針案の競う委員長をおおせつかったのに,米国に限らずヨーロッパ諸国でも,この級別に関してはっきりした表示を見たことも,説明を聞いたこともない.
物々しい番人も,滅多にいることはない.
実験者,取扱者自身が,備え付けられている設備を使って,必要なことを行うわけである.
分子生物学の専門家が,これは常識です,といわれたのと同じような事情が,外国の原子力,放射線の分野で普通になっていて,自然に作法のように皆が自身で守っているように思われる.
これに対して我が国では,実験などもある程度進んでいたが,範囲が限られ,経験も少ない中に,法律で規制することとなり,経験不足が原因と思われるが安全面,安全側という固い考えがエスカレートして,結局無難と感じられる,最も厳しい防護策に行き着いたようである.
いったん定まると,それほどの必要はないと分かってきても改められない.
良識の砦とも言うべき学術会議でも,妥当な線に改める案は,政府に対する勧告にする事は認められず,研究連絡委員会の活動報告としての公表だけは認める,という線に落ち着いた.
学術会議がこうであれば,国会も同様であり,政府当局も権限を減らすことに賛成するわけはない.
その結果,面倒なRI使用をなるべく避けることが,研究者の流行となってきた.
当初はRIを使用しないため起こってきた,研究上の遅れを問題にする研究者もいたが,最近では高レベル廃棄物処理関係の研究でさえ,放射能のない模擬試料を使うのが主流になっている.
模擬試料でも現象は分かると強弁する人が多い.
シミュレーターでの原子炉運転を見学してきた高校生に,あれは意味がないですね,という者がいた.
そして失敗しても,放射能も放射線も出ませんからねと理由を説明してくれた.
サイズが合わなくて着替え,装着が完全にできずにモタモタしている人に,
「それでけっこう,早く入ってください」
と促している番人を見たのは,一回ではない.
厳しすぎる規則は,出入りや検査の記録さえ残しておけばよい,という,ルールの空洞化にも繋がるように見えるのである.
強い規制だけが安全を守るのではない.
----------------------------『新原子炉お節介学入門』(柴田俊一著,一宮事務所,2005.3.25),p.272-274
規制を厳しくしすぎて,廃棄物研究もままならないとは,なんたる本末転倒.
【ぐんじさんぎょう】,2011/04/16 20:53
を加筆改修
【質問】
以下に書かれているように,原発の配管の溶接は,素人が古い技術で行っているのでは?
----------------------------------------
[略]
日本の原発は,絶対事故は起こりません,安全ですと,国とか電力会社は言いますね.
私に言わせれば,全くその通りなんですね.
日本の原発は安全です.
事故の起こる可能性はありません.
というのは,設計の段階までは,本当に立派で安全です.
だけど,設計だけではダメなんですね.
そこから先,施工,作るときからだんだんおかしくなるんです.
皆さんの家でも,いくら立派な一級建築士が設計していても,大工さんの腕が悪いと,素人だと,雨は漏る,戸は合わない,ガタガタになりますよね.
これが全く日本の原発なんです.
設計の段階では立派です.
だけど施工でおかしくなる.
たいていの人は,原発は最新の技術でやっていると思うんです.
だけど,悲しいかな,普通の科学プラントに比べると,10〜15年遅れた方法でやっている.
どうしてかというと,全部国の許認可制なんですよね.
許可して,許可を与えているということ.
一番分かりやすい例が,町の銭湯のボイラーを溶接するのに,通産省の溶接の免許が必要で,原子力発電所もボイラーがあります.
通産省の認可を受けた工場でやっているそれ以外に,原子力発電所というところは,配管から何から,何万箇所という重要な配管があるんですが,その溶接は何の免許もいりません.
誰がやってもよい.
町のお風呂屋さんは通産省の免許がないと,溶接をやってはいけませんよ,原発は誰がやってもいいですよ.
で,10〜15年遅れた方法でやっている.
というのは,申請するとき出す図面が,許可が下りるのに10〜15年かかるんです.
今,いくら新しい施工方法が見つかっても,新しい方法でやってはいけません.
新設工事の時にはまだいいですが,定検工事のときからおかしくなってくる.
国で決められた許容線量というのがあるんです.
いくら以上放射線を浴びてはいけませんよというのが決められている.
仮に配管の溶接をする場合,定検だけでも何百ヶ所と溶接しているわけです.
線量の高いところでは,だいたいそこに5分くらいしか,いることができない.
現場に入るときに,アラーム・メーター,フィルム・バッチ,ATLDをつけて入りますが,5分もすると,これがビーと,とんでもない大きな音がするんです.
そうすると,この人はもうやめて出てこねばダメで,仮に直径20cm位な配管を溶接するとすると,ま,この人が来て5分くらいで,次の人がこう行く,これが行く,これが行く,6〜7人かかってようやく一ヶ所できるんです.
溶接なら溶接で,ここが何百箇所も現場の中にあるわけですね.
そうすると,ま,これはいくらか腕がいいと,その次はマアマアだと,この辺なったらどうかなぁと,もうこの辺なったら誰でもいいでやれということになるんですね.
で,この溶接なら溶接というのが,その現場の会社の責任者が認定すればいいわけです.
認定ですから,認定ということは,1日か2日練習させて,よしよし,今日からお前,もう溶接工だと,それでいいわけなんです.
で,その線量があるために,とにかく人間,頭数で仕事をこなさなきゃダメなんです.
だいたい5分ぐらいでもう順番,で5分でこの人はもう,一日の仕事終わりなんですよね.
次の日もやっぱり同じでね.
そういうふうに,腕のいいのがいっぱいいないわけなんですよ.
------------------------『原発はこうしてつくられる』(平井憲夫著,出版 :きのこの会・アメーバーの会・豊橋ネットワーク ・放射能下労働調査会,1990.4)p.3-4
【回答】
私は溶接に詳しいわけではないので,この資格の実態は不明ですが,原子力発電所等の溶接について以下のような資格が存在するようです.
発電関連設備 溶接士技能・溶接施工法
私はほんの少し(全部で1mくらい)しかやったことはありませんが,溶接って難しいですね.
ほかの機械加工に比べて,多少でもまともな物にするには,結構訓練がいるように感じました.
2011年06月12日 02:03 冨田詩織
私は原発/プラントじゃなくて造船でしたけれど,鉄の管を切って繋ぐのに「20cmの溶接を5cmずつ」なんてやってたら,熱変形で割れてしまうというのが【常識】だったのですが・・・.
薄っぺらい商船の配管でさえそうなのに,原発主要部の配管をこの著者が言うような「素人」が溶接しているのだとしたら・・・
1時間保たずに爆発するのでは?
好意的に考えれば,「素人の会社」にいた著者も,間違いなく「素人」の一員だったはずなので,ただの支柱にすぎない「鉄パイプ」を,蒸気配管と勘違いしているだけでは?と思います.
(それでも,溶接未経験者を放り込むのは問題ですが)
2011年06月16日 00:26 けい
自動車産業ですが.量産品の溶接の場合,普通は人力では行いません.
溶接する鋼板自体は数mm程度ですが,溶接時に鋼板などが変形するのを防ぐため,厚み数センチの鋼鉄の冶具で固定し,溶接する道具も機械で毎回まったく同じように移動させます.
試作品で製造数がごく少量であっても,万力などを組み合わせて即席の冶具は作ります.
原発の圧力配管の場合,どんな道具を使っているのかというのも,一つのカギではないかと思います.
道具が完璧であれば,それこそ2〜3日溶接を練習した程度でも,言われた通りに電極をなぞらせれば,溶接ができますので.
2011年06月16日 00:51 労働者
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
私も今回の事故の件で調べ物をしていますが,すぐに分かる嘘もあります.
【1】
>設計の段階までは,本当に立派で安全です.
このような見解は,設計自体の妥当性に問題を見出してきた,他の反原発論者の見解を否定するものです.
また,「立派で安全」なら,運転開始後に発生した不具合に対しても,施工方法のみ変えれば良く,後述するように,設計から変更したりする必要はありません.
言葉尻かもしれませんし,私が逆に初期のプラントの欠陥を強調しているように見えるかもしれませんが,これは原子力の歴史を,少し調べれば分かる話でしょう.
【2】
>申請するとき出す図面が,許可が下りるのに10〜15年かかるんです.
> 今,いくら新しい施工方法が見つかっても,新しい方法でやってはいけません.
初期のプラントは,申請から10年もすれば,既に運転を開始しています.
福島第1が6号機まで完成したのは1970年代末ですが,6号機で配管どころかプラントの型が改まっているのは,調べれば分かること.
【3】
NDL-OPACで各原発の名前を入れて検索すれば分かりますが,設置許可申請というのは,どうやらかなり頻繁に改版されているようです.
これは,新たな工作物を設置したり,設計を変更していることの一つの傍証ではないでしょうか.
【4】
配管限定ではないのですが,格納容器の技報の中には,
「今回から自動溶接を大幅に採用」
と書かれた物があります.
一例として,石川島播磨技報第23巻3号(昭和58年5月)
或いは「溶接の自動化」『東芝レビュー』33巻12号(1978年)
NDL-OPACでの検索で,「原子炉 溶接」で調べても,溶接の技報は山のように出てきます.
改める必要を認めていないのなら,この結果は何ですか?,と.
アブストにも「品質の維持」「現地作業環境への配慮」と書かれてますが.機械任せに出来るなら,被曝量は下がりますわな.
http://opac.ndl.go.jp/Process
雑誌記事索引 一覧表示
検索条件: 論題名=(原子炉 and 溶接)
結果件数: 雑誌記事索引 127件
【5】
>何万箇所という重要な配管があるんですが,その溶接は何の免許もいりません.
>誰がやってもよい.
多分これも嘘でしょうね.
ああいう大企業だと,法的に誰がやって良くても,社内資格などで規制していることが多いです.
勿論,それがザル制度の可能性はあります――実際,その種のザルをついた反原発本を後述します――が,平井氏の論は,ザルすら無いという論なので問題外.
で,これも格納容器の技報にありましたので引用します.
格納容器に配管はつき物なので,似たような制度下にあったと思います.
――――――
さらに,本容器の製作に先だって,溶接施行法確認試験と溶接士の技量確認試験が,通商産業省法令とASME規格の両方について実施され,確認された溶接士による確認された溶接方法によって,全ての溶接が行われた.
製作過程において,本体付の溶接施行試験板を設け,最初に確認した技能が維持されているかどうかをチェックした.
――――――「東京電力株式会社福島第一原子力発電所6号機原子炉格納容器−新形格納容器の構造と問題点−」『石川島播磨技報』16巻第2号 昭和51年3月
【6】
後々の調査で注目したいのが,改良標準化です.
初期のプラントに,溶接以外にも様々な問題があったことは否定しませんし,当時から世間でも役所でも知られていました.
70年代半ばには稼働率が下がって,政策レベルで問題となりました.
ですが,折からの石油危機による脱石油政策もあり,問題を感じた当時の関係者は産官学で,改良標準化というプロジェクトを,1975年度から85年度までの11年間,3次に渡って実施しました(下記リンク).
http://www.engy-sqr.com/member_discusion/techterm/term/aging_term/4reliablity/42.htm
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/hakusho/wp1978/sb2010103.htm
上記は概要のみですが,参加したメーカー技報には,溶接の改善について述べているものがあります.
ちょっと引用してみます.
――――――
配管,サポートについても改良を加えた.
配管に関しては,被ばく提言及び信頼性向上を目的として,曲げ管を大幅に採用した.
曲げ管については,先行MARK-II型では主蒸気管,主給水管,原子炉再循環配管のヘッダに相当する部分で,曲げR(半径)が10D(配管外径)以上の場合にだけ採用されていた.
2号機の場合,曲げ確性試験,減肉率,残留応力,(材料)組織の調査を実施し,信頼性を確認の上,炭素鋼管,ステンレス鋼管ともに3.0Dまで使用可能とした.
この曲げ管採用により,溶接線数を先行MARK-II型に対し,約75%まで減少させた.
また,配管熱応力低減のため,配管分岐部に特殊形状継手を採用しているが,先行MARK-II型では輸入品を使用していた.
今回,素材制作メーカーと国産化を検討し,(中略)形状選定に当たっては,溶接線が極力減少するように検討した.
――――――「改良標準型MARK-II原子炉格納容器」『日立評論』66巻4号(1984年4月)
【まとめ】
つまらない官僚主義が蔓延していること自体は否定しません.
官庁だけでなく大企業や企業連合同士でも,稟議で時間がかかることはあるものですから.
平井氏がこの話を出したのは1990年です.
今のように建設に異常な長期間がかかる直前の時期で,彼の体験はそれ以前のものである筈.
従って,10年間全く採用がない,は誇張ではないかと思います.
平井氏よりは遥かにまともと思われるのが,田中三彦『原発はなぜ危険か』(岩波新書)ですね.
この本の場合,制度の抜け穴や納入先への隠蔽的,高価な部品は作り直しが効かないという,心理的な重圧などといった内容が書かれていますし,反原発とは言え,問題点の是正程度はやるべきと言った,反対派にしては柔軟な問題提起もしていますから.その辺はさもありなんとは思いましたね.
【補足】
なお,石川島播磨技報第23巻3号を読むと,格納容器の溶接を規定する国の規定は,下記のようなものがあるようです.
その詳細は知りませんが,ご参考に.
※電気工作物の溶接に関する技術基準を定める省令(通商産業省令81号,昭和54年3月)
※ASME Boiler & Pressure Vessels Code
Sec III
注)日本の原子炉の初期の物は,アメリカから導入して国産化したため,原設計でアメリカの仕様を満足するようになっている.
日本の方しか知りませんが,省令の場合,大抵の官庁ではデータベース検索システムが公開されていたと思います.
今載っているのは最新版でしょうが,法律のデータベースですと,改正の履歴は全部載っていたかと記憶しています.
同じ様な仕様であれば,省令のデータベースでも載っていると思います.
軍事板住民 in FAQ BBS,2011/6/12(日)
青文字:加筆改修部分
【追記】
「電気工作物の溶接に関する技術基準を定める省令」は,今は名前が変わったみたいですね.
中身も5条ほどしかないので,具体的な内容は別に決めるやり方をしているのでしょう(一例として,鉄道業界などではそういう方法を良く取ります).
ウィキペディアから試験団体のページを見た程度ですが,ガス溶接もアーク溶接も,有資格者がするようです.
ただ数日の講習を受ければ良いと言う.
しかし,これだけではペーパードライバー.
前に技報も引用して紹介したように,実務は経験と社内資格,別の規制でハードルにしていると思います.
企業は人なり/IHI−多機能工育成,仕事を標準化
上記のように思って,少し調べたらすぐ出てきました.
溶接管理技術者,溶接技能者資格,非破壊検査技術者などという資格もあり,更にそれらがアルミだ,ステンレスだと細分化されているようですね.
http://m.jwsc.or.jp/top/school/Qualification.html
http://www.jwes.or.jp/mt/shi_ki/wo/archives/00/
極めつけはこれ.
発電関連設備 溶接士技能・溶接施工法
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格※
「受験資格」は万人に開かれているかもしれないけど,コンビニのバイトかのように,誰でも出来るなんて,明らかにインチキですわ.
もう一つ,平井氏を支持する反対派の行動で問題だと思ったのは,反論していた電力会社の人のHPをその会社に告発し,潰してしまったことです.
このことに対して,比較的知識のある反対派達も,暴走を咎める様な動きがまるでない.
「私は中の人なので,こんな機密を知ってます」
などと,枕詞のごとく読者を煙に巻かず,必要最小限の内容を淡々と述べているHPだったので残念です.
(ただ,勤務先まで明記していたのは無用心でしたね)
JSF氏と周囲の空気の話をした私が書くのも何ですが,彼等も気に食わない言論は理屈抜きで潰したい訳ですね.
軍事板住民 in FAQ BBS,2011/6/15(水) 0:15
青文字:加筆改修部分
※ この規格も数年程度で変更され続け,都度意見募集や原子力安全・保安院により技術評価書のリリースも行われています.
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S NB1-2001)」に関する技術評価書
http://www.meti.go.jp/report/data/g50830fj.html
本文はかなり長く,専門知識と溶接の実務経験が無いと難しいのだと思われます.
軍事板住民 in FAQ BBS,2011/6/25(土) 22:36
青文字:加筆改修部分
【質問】
以下の記述にあるように,原発における溶接の検査は,いい加減なのでは?
-------------------------------------------------
さっき私,ナイジェリアに行ってた話しましたよね.
ナイジェリア,アフリカ.
ここはね,国営の電力会社なんです.
ナイジェリアなんかは日本と比べると,技術も何もないですよね,はっきり言って,知識もない.
で,この下にコンサルタント会社があるんです.
コンサルタント会社で,この下に土木.
発電所作るための土木は,これはフランスから来ていた.
それで,この建物は韓国で,機械とか配管は日本がやる.
ま,こういう風になってる.
それで,このコンサルタント会社言うのはイギリスから来てます.
ここの国の発電所の全部の権限を,ここが持ってるんです,コンサルタント会社が.
ここへ来ている人ですね,コンサルタント会社の人は,現場を見ているんですが,全部,私が見た限りでは,叩き上げの職人さんです.
溶接は溶接の専門屋さん,電気は電気の専門屋さん,とにかく,その道の専門家が来てる.
全部もう目を光らしてあるんですよね.
だから,溶接であろうが何であろうが,日本の溶接屋が現地人を教えながら,こうやってるわけなんです.
溶接棒いうのがあるんですが,これは何度の温度で乾燥して,いつも乾燥させなさいと.
それで,一本ずつ出して溶接しなさいよと.
まぁ,これが普通なんですね.
それが,日本人というのはせっかちで,大工さんでも日本では釘を口いっぱいに入れてトントン仕事をする.
あれと同じように,溶接棒こう手に持ってこうやってたわけですね.
それを見つかってね,一本ずつ持って使いなさい,いうところを,5〜6本持ってるとこ見つかったもんで,全部溶接の終わっている所切ってやり直しなさいというんで,そこのラインの配管,全部切ってやり直し喰ったんですよ.
プロが見ると分かるんですよ.
それじゃ,日本の原子力発電所の組織は,どういうふうになってるか言うと,一番上に通産省資源エネルギー庁ね.
ここに,原子力専門官いう人が,あの各原子力発電所の設備に今は一人ずついるわけなんです.
で,これがね,6〜7年前から,事故がボロボロ起きだして,一人ずつ置いたわけですね.
この下に熱管理協会,通称マルネといいます.
通産省の定年退職した人が,ここへ天下ってきてる.
で,この下に電力会社がある.
いわゆる原子力メーカー.
で,この下に工事会社が,こう繋がっているわけですね.
私はテレビの中でも言ったように,とにかく日本の役所の仕事いうのは,もう,とにかく印鑑が欲しいんですね.
ハンコが.
今言うように検査をやりますよね.
そうしたら,ここからここまで,先ほどみたいな会社の監督が検査しましたよ,ということで,ハンコ押して書類上げるわけですね.
ここがまた,見てハンコ押すと,ここまではいいんですよ.
だけど,ここから上ですね,問題があるのは.
この電力会社いうのは問題外ですよ.
で,ここ,日立なら日立,東芝なら東芝,三菱なら三菱,ここへ指導員いうのが来てるんです.
この指導員いうのは,全くの素人が来てるんです.
そういう人が指導員として現場へ来てるわけです.
どうしてかいうと,こういう大きな会社というと,組合が非常に強いですね.
で,誰だって,そんな放射能浴びて仕事したくないわけなんです.
だけど自分のとこの会社がやってるんだから,交代で行かなければいけないわけなんです.
だから,絶えず素人が来てるわけです.
全体が,それが指導員です.
本当に仕事してるのは,そこから下なんです.
マルネという,熱管理協会が一番しっかりしなければいけないんですよ.
配管にしろ,鉄筋にしろ,これが全部チェックするんですよ.
材質,これを全部ここがチェックして,配管,パイプに,マルネという刻印を押しているんです.
パイプにマルネという刻印がないと使えないんです.
マルネという人は,通産省で定年退職した人,はっきりいって,老眼鏡かけて虫眼鏡を持って,それでもまだ見えない,それぐらいなお年寄りの人が,現場に見に来る.
一番しっかりしなきゃダメなのが,そういう人なんです.
だから,私がいつも言うのは,ここのポストへ学校出てなくてもいいから,叩き上げの職人さんを置きなさいというんですよね.
そうすると手抜きなんてできないんですよ.
変な溶接をしていても,上から見てると分かるんですよ.
溶接でも配管でも,いかにして無理をしているか分かります.
何も知りません.
ましてや,ここ(通産省)を定年退職した人ですよ.
-------------------------------------------------平井憲夫著『原発はこうしてつくられる』 ,p.7-9
【回答】
検査制度の詳細は私も存じていませんが,東電で10年ほど前にあったデータ隠し,浜岡で5年ほど前に発覚したコンクリート骨材試験の虚偽など,建設・運用する過程に抜け穴があったのは,事実として受け入れなければならないでしょうね.
軍事板住民 in FAQ BBS,2011/6/15(水) 0:15
青文字:加筆改修部分
私には,平井憲夫氏の記載内容が事実であるかどうかは判断できません.
とりあえず,記載内容に対して一般論でツッコミを.
>変な溶接をしていても,上から見てると分かるんですよ.
溶接検査を真面目に行うのであれば,X線や超音波などを使って表層・深層すべて確認をします.
外観目視+勘に頼った検査を行っているのであれば,その検査方法自体が危険です.
>それが,日本人というのはせっかちで,大工さんでも
>日本では釘を口いっぱいに入れてトントン仕事をする.
私が量産製品を見ているからかも知れませんが,自動化していないどころか,位置決め冶具も無しに溶接という方が不思議です.
>絶えず素人が来てるわけです.
放射線下で何回も作業して,熟練するのが難しいというのは同意しますが.それがわかっているなら,事前に似たような演習場を作っておいて,練習しておくべきでしょう.
季節労働者 in 「軍事板常見問題 mixi別館」
2011年07月06日 00:18
▼〔略〕
> それが,日本人というのはせっかちで,大工さんでも日本では釘を口いっぱいに入れてトントン仕事をする.
> あれと同じように,溶接棒こう手に持ってこうやってたわけですね.
・・・( ̄◇ ̄;)
溶接棒の管理ができないだとぉ?
そんなヤツ見つけたら,業者ごと出入り禁止でしょう?
> それを見つかってね,一本ずつ持って使いなさい,いうところを,
>5〜6本持ってるとこ見つかったもんで,全部溶接の終わっている所
>切ってやり直しなさいというんで,そこのラインの配管,全部切って
>やり直し喰ったんですよ.
・・・・はぁ?!
僕がそれ見つけたら,管の手配からやり直ます.
切って溶接をやり直す?
管理できてない溶接棒の影響部分(空気中の水蒸気を含むことで,溶接部に水素が入って脆くなる)切り取ったら,管の長さが足りません.
そもそも溶接棒を管理しなきゃいけない高張力鋼とかの配管を,現場で手溶接ってコト自体があり得ないのですが・・・
応急修理なら分かりますが,一番「手際」が求められる応急処置に素人投入なんて,潜水艦事故じゃあるまいし・・・.
〔略〕
> 配管にしろ,鉄筋にしろ,これが全部チェックするんですよ.
・・・鉄筋と配管をごっちゃにする人間の言うことなんざ,信用に値しません.
> だから,私がいつも言うのは,ここのポストへ学校出てなくてもいいから,
>叩き上げの職人さんを置きなさいというんですよね.
材料工学disってる?
> 変な溶接をしていても,上から見てると分かるんですよ.
X線が見えるとか,超音波が聞こえるとか?
それは幻覚です.
病院でご相談ください.
2011年07月12日 23:06 けい
平井憲夫氏の書いている溶接に関する話は,世間の一般常識では考えられないほど超低レベルです.
ですが,それだけを根拠に,この著書がすべて嘘だと断言することはできないでしょう.
平井氏のwikipediaの項目が消されているため,詳細は分かりませんが,講演などの記録を見る限り,1995年の時点では相当な高齢です.
原発関係で20年間勤務したという話が本当なら,おそらく,勤務時期は1960年〜1970年代の,初期の原発建設の頃の話でしょう.
当時は検査器具のレベルも低かったでしょうし,本当に目視でチェックして終わりだったのかもしれません.
2011年07月13日 21:45 季節労働者
平井氏の本の内容もツッコミ所満載ですが,東電の事故対応もツッコミ所満載なので,信頼度と言う点ではドングリの背比べでしょう.
実際に現場を知っている人からの情報が欲しいです.
2011年07月13日 21:53 季節労働者
> 原発関係で20年間勤務したという話が本当なら,おそらく,
>勤務時期は1960年〜1970年代の初期の原発建設の頃の話でしょう.
確かにそうなのかもしれませんが・・・
そもそも溶接欠陥が誘発する亀裂は,かなり早く配管を折損させます.
福島原発が建設後,40年にわたって「溶接欠陥に起因する爆発はしていない」という事実だけでも,「素人で溶接棒の管理もできない工員と監督ばかりの仕事」という説は否定できるでしょう.
> 当時は検査器具のレベルも低かったでしょうし,
>本当に目視でチェックして終わりだったのかもしれません.
目視で一定の品質がチェックできるということは,見た目と中身が比例する程度には,溶接に熟練した作業者を手配できている,ということになります.
つまり目視のベテランが役にたつなら,作業者は素人じゃありませんし,著者の言うド素人作業員が作りがちな,「表面だけキレイなハンダ付けのような溶接」なら,どんなベテランが見ても分かりはしません.
(そうやって作られた初期の中華部品には,度々痛い目を見せられたモノです.)
2011年07月17日 04:06 けい
可能性の話ばかりして申し訳ありません,と先に謝罪させていただきます.
>亀裂はかなり早く配管を折損させます.
新築時は加圧テストぐらいはしたでしょうから,大きな溶接ミスは潰せただろうと思います.
また,管の破損はゼロでは無いようです.
http://sociologio.at.webry.info/201105/article_75.html
>素人で溶接棒の管理もできない工員と監督ばかりの仕事
新築時は熟練工を使えていたが,以降の修理では被曝問題があるので,素人の比率が増大する一方・・という状況なのかもしれません.
2011年07月17日 08:09 季節労働者
> 可能性の話ばかりして申し訳ありません,と先に謝罪させていただきます.
いえ,こちらこそ申し訳ありません.
原発の話は,「知ってる人は話せない」んですよね.
まあ家電でも何でも,核心を話すのはタブーに決まってるんですが・・・.
> 新築時は加圧テストぐらいはしたでしょうから,
>大きな溶接ミスは潰せただろうと思います.
>また,管の破損はゼロでは無いようです.
熱交換器の管は,修繕と言っても漏洩パイプを栓で塞ぐだけで,漏洩部が多くなったら熱交換器ごと全交換だと聞いていましたが・・・.
原発はどうなのでしょうね?
船舶ボイラーはプレート式で,漏洩部品だけ取り替えれば済むのですが,原発じゃ圧力的にそんなモノでは保たないでしょう.
> 新築時は熟練工を使えていたが,以降の修理では被曝問題があるので
>素人の比率が増大する一方・・という状況なのかもしれません.
ココは本当に分からないですね.
合理性だけ考えれば,熟練工ばかり投入したほうが,時間がかからないので被曝も少ないし,コストも安い(時給が高くてもそれ以上に早く終わる)はずなのですが,「地元にお金を流す」という意味では,そうそう本社の熟練工ばかりを投入するわけにはいかないはずなんですよね.
まあ,コレばかりは,知ってる人は話せないでしょうし,知らない人は知りようがありません.
2011年07月20日 00:57 けい
▲
以下,情報が入り次第,追記予定.
【質問】
福島第1原発からの低レベル放射性物質の海洋投棄は,国際法違反なのか?
【回答】
国家には,自国領域の使用に際し,他国の,領域や国際法上の権利を侵害しないよう注意する義務を負っており,国際海洋法条約は締約国に,
「海洋環境を保護し,及び保全する義務」(192条)
を一般的に課し,
「あらゆる発生源からの海洋環境の汚染を防止し,軽減し及び規制するため,利用することができる実行可能な最善の手段を用い,かつ,自国の能力に応じ,単独でも又は適当なときは共同して,この条約に適合する全ての必要な措置をとる」(194条1項)ことや,
「自国の管轄または管理の下における活動が,他の国及びその環境に対し,汚染による損害を生じさせないように行われること,ならびに自国の管轄または管理の下における事件または活動から生じる汚染が,この条約に従って,自国が主権的権利を行使する区域を越えて拡大しないことを確保するために,全ての必要な措置をとる」(194条2項)こと
を義務付けている.
しかし植木俊哉によれば,これらは極めて一般的,概括的なものであり,福島のケースが違反するか否かは明確ではないと言えるという.
海洋投棄の規制に関しては,1972年の,海洋投棄に関するロンドン条約と,1996年の同条約議定書とがあり,放射性物質の海洋投棄は完全に禁止されているが,しかしこれら条約の定義によれば,投棄とは
「船舶,航空機またはプラットフォームその他の人工海洋構築物」からの処分のみとされており,福島原発の場合のような陸上からの投棄は,禁止の対象外となるという.[1]
一方,佐藤優は「陸上からだから投棄ではない」とするのは詭弁だとしており――もっとも,詭弁がまかり通ることも,しばしばあるのが国際社会の現実ではあるが――,少なくとも周辺国に対して,事前説明すべきであったとし,これについての外務省の当事者意識が薄いことを問題視している.[2]
【参考ページ】
[1]植木俊哉「東日本大震災と福島原発事故をめぐる国際法上の問題点」 『ジュリスト』
2011 8/1 & 8/15 合併号,p.115-116
[2]佐藤優『3.11クライシス!』(マガジンハウス,2011.4),p.64-67
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/17 20:40
を加筆改修
【質問】
原発被害にかかる漁業補償は,どのように行われるだろうか?
【回答】
現在進行中の事案であり,補償対象の定義もまだないなど,不明な点が多いが,以下に参考までに,原子力船「むつ」の母港を建設する際に行われた,関根浜漁業組合への漁業補償額の算定方式を挙げる.
なお,これは「公共用地の取得に伴う損害補償基準」に基づいて算出されたものである.
●漁業権等の消滅補償
補償額=平年漁業金額[1]×収益率[2]÷年利率[3]×漁場依存率[4]×依存度率[5]
[1] 平均漁業金額=過去5ヵ年の平均漁獲高×魚価
[2] 収益率=(平均漁獲金額―年間漁業経営費)÷平均漁獲金額
[3] 年利率=8%
[4] 漁場依存率=2つ以上の共同漁業権のある漁場における,漁場別の漁獲高の割合
[5] 依存度率=消滅しようとする漁場への依存の割合
●制限補償
工事期間中の漁業権等の講師の制限に対するもの.
補償額=平年漁業金額×収益率÷年利率×漁場依存率×制限率
●影響補償
漁業権等の消滅区域および制限に区域外で,工事に伴う漁業への影響がある場合.
補償額=平年漁業金額×収益率÷年利率×漁場依存率×影響率
●漁業経営上の損失補償
漁業権等の消滅により,通常生ずる損失があると認められるときは,実態を調査の上,補償.
【参考ページ】
『開発記録 原子力船「むつ」』(井上啓次郎著,ラテイス,1986.3.15),p.140
【ぐんじさんぎょう】,2011/06/17 20:50
を加筆改修
漁業法詳解に記述された,漁業権補償算定方式;
1 漁業権の消滅
雑収入−経費(自家労働を含む)/利率(0.08)=年純益×12.5年
これに,水産資源の将来性等を考慮した額.
2 漁業権の制限
消滅の算定額×[被害率×{(1+r)^n−1/(1+r)^n}]
r=利率,n=制限年数
3 電発補償方式
年収入−経費(自家労賃を含まない)/年利率(0.08)×80%=年収益×10年
ただし,今回の福島原発での補償は,関連法案等により,変わってくる可能性がある.
ぎんなんそう in mixi,2011年06月13日22:55
青文字:加筆改修部分
【質問】
原子力施設の事故により,国境を越えた損害が発生した場合の,賠償責任に関する条約は?
【回答】
・1960年にOEED(OECDの前身)が採択した,「原子力の分野における第三者に対する責任に関する条約」,いわゆるパリ条約
・1963年にIAEAが採択した,「原子力損害の賠償に関する民事責任に関する条約」,いわゆるウィーン条約
・ウィーン条約見直しを基礎として,1997年に採択された,「原子力損害の補完的補償に関する条約」(CSC
: Convention on Supplementary Compensation
for Nuclear Damage)(未発効)
などがある.
【参考ページ】
植木俊哉「東日本大震災と福島原発事故をめぐる国際法上の問題点」 『ジュリスト』
2011 8/1 & 8/15 合併号,p.114
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/13 20:40
を加筆改修
【質問】
原子力施設の事故により,国境を越えた損害が発生した場合の,賠償責任に関する諸条約の特徴は?
【回答】
第1に,原発事故の被害者個人による,民事上の賠償責任に関する規則であること,
第2に,これらの条約は,これらの損害賠償訴訟の裁判管轄権を,事故発生地の国の国内裁判所に限定していること[1]
などが実質的特徴.
日本はこれまで,東アジアの周辺諸国がこれら条約のいずれにも加入していないことを理由に,条約加入に消極的だったが,福島第1原発事故に関する損害賠償訴訟が,諸外国の国内裁判所に提起されることを,可能な限り防ぐため,CSCへの加入を急ぐべきであるという意見が強まっているという.
しかし植木俊哉によれば,仮にCSCに加入したとしても,時系列を遡って条約を適用させるのは困難だという.
まあ,法の不遡及原則に照らせば,当たり前の話だな.
[1] 道垣内正人「国境を越える環境被害に対する民事責任」 西井正弘=臼井知史編『テキスト国際環境法』(有信堂高文社,2011) p.138-152
【参考ページ】
植木俊哉「東日本大震災と福島原発事故をめぐる国際法上の問題点」 『ジュリスト』
2011 8/1 & 8/15 合併号,p.114-115
【関連リンク】
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/09/02)【岸博幸のクリエイティブ国富論】野田新政権は東電破綻処理を急げ このままでは日本は中国やロシアからの 巨額賠償請求の餌食になる
【ぐんじさんぎょう】,2011/10/15 20:20
を加筆改修
【質問】
現代の科学もまた,「科学の成果」という賄賂をばら撒いてバカを繋ぎとめている,という意味では,宗教とあまり変わりませんね.
だからバカは原発事故で,あんなに怒ることができるのでは?
「利益が出るって聞いたから信じていたのに!」と.
【回答】
このような議論は抽象論,水掛け論になりやすいので,なるべく具象で議論したほうが有益かと存じます.
その上で御質問に答えますと,
「別の見方もあるので一概には言えない」
ということになろうかと.
例えば竹内薫(科学作家)は,原発アレルギーの原因として,ヒロシマ・ナガサキの記憶や,スリーマイルやチェルノブイリ,JCO等,実際に起きた事故によるネガティヴ・イメージの他に,マスコミの報道姿勢を挙げています.
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原子力安全・保安院は,柏崎刈羽原発の中越沖地震被災事故について,
「安全に影響を与えない事象」
だったという報告を纏めた.
つまり,マグニチュード7の地震でも安全だった,というのである.
この判断は正しいだろうか?
あえて言わせていただくが,私は正しいと思う.
実際,私の周囲の科学・工学関係の人に話を聞いても,被災当初から,
「柏崎刈羽原発は,よく持ちこたえた」
という意見が圧倒的で,
「原発の危険性が高まった証し」
という意見はほとんど耳にしない.
しかしマスコミも含めて,国民の多くは全く逆のイメージを持っているようだ.
なぜ,このようなギャップが生じてしまうのだろう?
一つはテレビの報道姿勢があるかもしれない.
日本における原発事故のテレビ報道は,非科学的なことが多い.
放射能漏れの報道にしても,肝心の放射能レベルより「漏れた」ことだけを連呼する傾向がある.
自然界にはいくらでも放射能が存在するし,今この瞬間にも宇宙から,放射線は我々の頭上に降り注いでいる.
大切なのは漏れた放射性物質のレベルと量なのだが,この点が報道で強調されることは少ない.
---------------------------------------------------『なぜ「科学」はウソをつくのか』(竹内薫著,祥伝社,2009.11.5),p.77-78
---------------------------------------------------
「日本は地震国であり,現に原子力発電所の近くに新たな活断層が発見されているではないか」
という議論はある.
しかし柏崎刈羽原発の場合,日本の原子力安全・保安院だけでなく,国際原子力機関(IAEA)も,その安全性にお墨付きを与えている.
なのに新潟県中越沖地震の際に,国民の不安を煽るようなニュースを散々流したマスコミは,この「安全宣言」については,あまり積極的には報道しない.
それどころか,
「深刻な損傷は見つからなかったものの云々」
といった,ネガティブ調の報道や社説ばかりが目に付く.
---------------------------------------------------同書 p.85-86
---------------------------------------------------
マスコミや反原発活動家の反応に過敏になりすぎるあまり,原子力の関係者は(全員ではないにしろ),
「なるべく情報を出さないで,波風立てない」
という姿勢をとりがちだ.
それはマスコミや反原発活動家ではない,僕のような人間の目から見ても,「隠蔽体質」と映ってしまう.
これでは,味方の人間にわざわざ余計な疑念を抱かせて,場合によっては敵に回す恐れさえある.
---------------------------------------------------同書 p.83
---------------------------------------------------
電力会社とマスコミの間に「相互不信」が存在する限り,日本の原子力発電の未来は暗い.
双方に状況の改善を,強く望みたい.
---------------------------------------------------同書 p.87
この背景として竹内は,日本のマスコミ,特にディレクター級の人材に理系が殆どおらず,そのためにマスコミ全体が科学音痴であることも指摘しています.
(同書p.19-20)
2011年05月08日 07:59 消印所沢
また,
『原子力と報道』(中村政雄著,中央公論新社,2004.11)
という本がありまして,原発報道の不公正さ,煽りばかりの誇大報道ぶりが,実例をいくつも交えて載っておりますので,お読みになるとよろしいかと.
2011年06月19日 09:31 消印所沢
▼ 以下も,マスコミの情報精度の一事例:
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NHKテレビで,JCO臨界事故の原因についての特集≠ニいう内容の番組(NHK特集「東海村臨界事故への道」)が放送された(2003.3.9).
連載でも取り上げたことがある話なので,その反論もあるのかと思い,見せてもらった.
が,内容は何のことはない.
相も変わらず芸能週刊誌並みのゴシップの羅列に過ぎず,「原因」とは程遠いものであった.
手続きをしなかったとか,意見が通らなかったとか,企業の利益重視の姿勢があったとか,が「何」かのために都合よく羅列されていた.
手続きがされていれば,こういうように指導したはず,とかこういう意見を無視したのは,こういう考えであったというような説明が,全くない.
大いに失望した.
臨界事故を防ぐため,「ウラン」の溶液の容器を,長細い円筒状にするというのは理にかなっているが,事故を起こしたタンクは,そういう細い円筒状になっていなかった,と他人事のように説明があった.
そういう形にしたいきさつ,理由や,それに応じて必要な配慮は,どのようにしたか,そして,それを決めたのは誰であったか,が分からない.
安全審査ではチェックをしたはずだが,その責任の所在が明らかでない.
工程を急ぐ必要があったので,というような理由が述べられたが,その形にする必然性の説明がおかしかった.
そもそも「混合」するためのタンクまで細い円筒状にするということは,常識的におかしい.
球形とか,それに近い形状に,均等に混合することを狙うのが普通である.
細い円筒形から丸い形にしたことが,事故の原因のように匂わせる言い方は,おかしいのである.
「ウランの農道が高くなると,臨界になりやすい」
と説明があったが,濃いとは濃縮度の高いことなのか,減速材として働く水の量に対してウランの量が多いことなのか,分からない.
専門家ではないテレビ局の人に対して,こういうことを言うのは適当でないことは分かっているが,天下に向かって「技術のレベルの高い日本」の報道機関の説明がこれでは,問題がある.
安全のための規則とか手順書までもが,このレベルで表現されているのでは,事故が起こるのは当然なのである.
現場の作業員はおそらく,臨界についての理論とか,実際の臨界実験を学習し,経験してはいなかったと思われることも問題である.
米国では,最も多い時期には,全国の大学で約80基の教育研究用原子炉が稼動しており,原子炉自体の専門家でない,核燃料製造関係の仕事に就く者でも,大学では臨界実験から始まる基礎実験を経験している.
核燃料を増やしていって,臨界に到達する様子を,直接経験して知っている.
実際に,理論的なことを完全に習得しているとはいえなくても,臨界はどういうふうに起こってくるかを,体で理解している.
「ウランが濃くなると臨界になりやすい」
などといういい加減な表現でも,これは濃縮度が高くなるということであって,水を混ぜる場合では,水の量に対して,あまり燃料が多くて濃すぎると,かえって中性子減速が十分に行われず,臨界にはなり難いこともあるというように,条件に応じて自分なりに補足して理解できるが,全く経験のない人では,おそらく十分な理解は無理であろう.
臨界警報の設備もあったようだが,中性子源や検出器を適切に配置していなかったとすると,計数が増え始めたら手遅れで一巻の終わり,すでに臨界超過で大抵間に合わないのである.
事故の原因は実は,こういうところに始まっている.
申請書の工程とか,作業内容の記載の変更が,正規の手続き無しで行われたとか,それは良くないと注意したが無視されたとか,長々と説明があったが,書類を書き換えただけで事故が起こるわけはない.
それによって何が変わり,それに伴い,何をどう変えるべきであった,ということが重要なのだが,そういう説明はなかった.
例によって,利益を追求することが第一で,工程を急ぐ必要が生じた,という説明があったが,臨界実験の経験者なら,急いでやれる部分と,やってはいけないことは区別できる.
[中略]
その工程の安全のために必要な設備についても,何が重要か分かっている.
「バケツ」がいけないということはなく,原理的なことが守られないところに問題がある.
繰り返し述べておくが,炉心部(この場合,混合槽,沈殿槽)に中性子を打ち込む中性子源と,その中性子の増倍の状態を監視する中性子測定器を備えない限り,確実に臨界近接を知る方法はない.
「ウラン量」を制限することで防げる,というのは,紙の上だけで勉強した人の言うことで,ウラン235の量か,ウラン全量か,化合物の全量かは,現場では取り違えるとか,物の判断ができないこともある.
経験者の専門家の中でも,絶えず確認し合うのが普通である.
物質名の表示を確認せよ,といっても,その表示が間違っていることもあり得る.
究極的には,自分の責任で作業しながら確かめることが必要だと,私は考えている.
何十年も前,そういう初歩的な注意は,途上国では必要だが,我が国では必要ないという人があった.
しかし,防ぐ方法としては,上に述べた少々まだるこい方法しかない.
さらに重要なことがある.
臨界事故というのは,間違って起きても瞬間的,またはごく短時間で終わる.
事故発生によって,燃料が変形あるいは破損したり,減速材としての水が,瞬間的な大出力で熱せられて,蒸発したり飛び散ったりして失われるため,連鎖反応を起こす炉心としての機能がなくなるからである.
JCO事故のときは,ウラン燃料は水に溶けていて,燃料要素の変形に相当することは起きないが,ウランと水の溶液が飛び散らなかったため,事故は世界中が驚くほど長時間続いたのである.
そのニュースを聞きながら,気になることを思い出した.
20年ほども前のことだが,研究炉の安全基準というものが制定された.
臨界実験装置を含めて,研究炉の目的・構造は千差万別で,とても基準など決められるものではないと判断したが,賛成の「専門家」ばかりを集めて強引に作られた.
作業の最終段階になって非公式に,案についての意見を求められた.
すでにできているものでも適合していないところもあるくらいで,これでは将来,不必要な制限がかかり,新しい発達を妨げる恐れがある,と反対した.
特に気になったのは,軽水減速炉心一時冷却水を漏らさないこと,という表現であった.
上にも述べたが,減速材としての水がなくなると,反応は衰えるから,一般に安全側へ行く.
しかし紙の上だけの専門家は,「濾水」を猛毒物のように考え,漏らして外に出ると,どんな大事に至るか分からない,と考えたようである.
厳密に言えば,水面が空間に開放されている研究炉は全て,蒸発によって漏洩に相当する現象は避けられないにもかかわらず,である.
さらに密閉した容器の場合,普通は異常な圧力上昇による破損を避けるため,安全弁を設けるのが技術的な常識であるが,それさえも,漏洩不可となれば付けられなくなる,と強く反対した.
しかし,基本的には修正されなかったようである.
おそらく,JCOの混合槽とか沈殿槽は,同種の基準が適用されたと考えられ,漏れ出すところがない構造であったと思われる.
配管類が本体につけてあるので,臨界事故で高出力を発生し,炉水が沸騰した場合,その配管等を伝わって飛散し,反応部分の量が少なくなって反応度が下がり,それに伴って出力が減少し,一時的に沈静化に向かう.
ところが「絶対漏れない構造」のため,飛び散った水(ウランを含む)は次第に元に戻ってくる.
配管の構造によっては,水がどこかに溜まって戻れないこともあるが,戻ってきた分で再び臨界超過に達し,また事故の形になる.
戻れない部分が満たされてしまうと,後は永久に繰り返されるわけである.
密閉状態が変えられないとすれば,別の構造に変えるしか方法はない.
原子炉の反射体のような役割をしていた,周りの冷却水の部分の水を抜いて,反応度を下げた,という話を聞いた.
何人かがこの事故についての,それぞれ自分の発言とか,関与したことについて証言されていたが,その人達の中に,上述した「基準」作りを熱心に進めた人がおられたように思われた.
テレビ「特集」は全体として,製造会社側の責任になるような流れになっていて,あの時私はこう言った,というような話ばかりを,外部の何人かがされた.
しかし,「あれはこうすべきであった」という具体的な方法を示さず,そういう具体的なことにまで関わることはできなかった,という言い訳とか不満ばかりであった.
しかし一般社会では,そういう発言だけでことは片付いたと,簡単に信用されることはない.
誤った理解と,不信感だけが強く残ってしまうのである.
故・向坊隆先生は,かつて原子力学会の大会で,
「原子炉の構造について,新しい工夫の話を聞き,なかなかいい考えだね,と褒めたら,これは米国で考えられたものですと説明されて,がっかりした.
日本独自のものを作り出すことを考える必要がある」
という話をされたことがある.
「安全審査」といっても,実は設計図面が審査されるわけではない.
簡単にいうと,こういうようにします,こうなっています,という言葉だけの申請で,図面は言葉だけで表現できないことを,補足して説明するための概略の形を書いたものだけで,細部の形や寸法などは入っていない.
図面だけから安全かどうかを判定するのは,確かに困難なことであるが,実物を作る前なら,何もないよりましである.
しかし,なかなか実現しない.
理由として,企業秘密の漏洩防止とか何とでも付けられる.
しかし,その「企業秘密」の実態は,上述の向坊先生のお話から,おおよそ理解できよう.
新しく考え出した構造・機器が,予定通り作動し,機能を発揮するかどうかの判断には,おそらく何かの形の予備試験などが必要になると思われるが,少なくともJCOの事故のように,激しい反応が繰り返して長時間続くような構造は,一目で分かる.
しかし,何年に一回か,いや,もっと確率の小さな事故を防ぐために,そういう図面を提出させることになると,自動的に他の細かいトラブルまでが全て,許可する側の責任範囲に入る可能性がある.
こういうことは(自分たちの立場が)危険であると考えられているのではないか.
担当の人達は,色々と実際に調べることが必要だが,そういう機会は殆ど与えられていない.
不満だが,責任はとらなくてよい.
ことさら周りと争ってまで,責任をかぶることはない,と我慢辛抱する.
どうせ確率的には何百万分の一という計算である.
滅多に遭遇することはない.
こういう具合に,誰も責任をとる人がいない,反省する人もいない,責任の自覚もない.
これが本当の原因なのである.
-----------------------------------------『新原子炉お節介学入門』(柴田俊一著,一宮事務所,2005.3.25),p.345-351
以上,かなり専門的な情報,内輪の情報を含んでいるので,それら背景を理解してもらうため,かなり長い引用になってしまったが,ご容赦願いたい.▲
また,責任の所在を巡り,官邸,政府関係機関,東電が,互いにそれを押し付けあっているかのような状況も,悪い印象を与えている.
「海水で再臨界」を巡るゴタゴタなど,その典型例だろう.
以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分
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