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撮影:ベタ藤原


 【link】

「数多久遠のブログ」◆(2010/09/14)H23概算要求−その1_潜水艦増強

「週刊オブイェクト」◆(2010年07月25日)海上自衛隊,潜水艦を増勢へ

『これが潜水艦だ 海上自衛隊の最強兵器の本質と現実』(中村秀樹著,光人社NF文庫,2008.6)

 潜水艦艦長の経験を持つ著者が,潜水艦の任務の基本的な説明から,海上自衛隊の潜水艦の任務や日常までを解説した一冊.

 本書では大まかに分けて,「海軍の戦略とその中での潜水艦の役割」(序章),「海上自衛隊の潜水艦の任務や運用,日常」(第一〜三章),「海上自衛隊の実態,裏話」(第四章)と分けています.

 海自潜水艦の日常生活や裏話などの部分は面白かったです.
 例えば
・テレビ等で制服を着た艦長が制帽を後ろ向きにして潜望鏡を覗くシーンがよくあるが,実際にはさっさと作業服に着替えており,また制服のままだとしても制帽を被る事はない(P.191)
・写真などで潜水艦が海面上でウェーキを立てて航行している物があるが,あれはマスカー(潜航中,艦内の音が外に漏れない様にする為,か艦体を細かな空気の泡で覆う装置)をさせている(P.250)

 〔略〕

 本当の事かどうかは分かりかねますが.(一読者としては知りえないので)

 ただ,面白い所も多い本書ですが,読んでて「?」と思う所も多くて.

 例えば海自の護衛艦と潜水艦の対水上戦能力の比較では,護衛艦の対艦ミサイル攻撃の問題点として
1.敵味方識別
 遠距離での探索自体が困難であり,また探知できても重要な目標をどのように判別するのか.
 友軍が識別するにしても,航空機では撃墜される危険性があるし,潜水艦ならデータを送るより自分で雷撃する.
2.命中率
 ミサイルは妨害電波やデコイによってかなりの数が無力化される可能性がある.
3.ミサイルの破壊効果
 燃料と誘導装置の為に炸薬量が少なく,魚雷や爆弾に比べると破壊効果が少ない.近代化の遅れた海軍の旧式だが頑丈な大型戦闘艦が相手では多くの命中弾が必要になる.
4.弾数
 そもそも海自にはそんなに多くの対艦ミサイルが無い.
としており,一方で潜水艦は
1.魚雷の破壊効果
 ミサイルより炸薬が多く水中で爆発する為,その破壊効果は高い.
 特に艦底で爆発すれば,破壊効果はより大きくなる.
 そして一発でも命中すれば,大型空母でも無力化できる.
2.命中率
 現在の魚雷は誘導式であり,有線誘導も可能.
 ミサイルと違い至近距離まで探知されにくいので,魚雷は一発必中である.
3.雷数
 威力と命中率から大抵一発ですみ,魚雷発射管は六発あるので,魚雷を満載することは無くても予備の魚雷を使えば五隻,十隻を撃沈することが可能.
4.敵味方識別
 音響情報や潜望鏡の目視で確認でき,その後ならどんな攻撃方法も可能.
…というもので,なんか潜水艦に随分甘い考えじゃないのか,という疑問が湧いてきます.(P.47〜56)

 この他にも
・潜水艦に小型の対空ミサイルを装備すれば,対潜哨戒機に追跡された時,最終手段として使うことが出来る.(P.49)
・気化爆弾を搭載したり,敵国の中枢施設や核施設を精密攻撃する能力を持った巡航ミサイルを潜水艦に搭載すれば,日本でも戦略「非」核抑止力が可能であり,BMDの話でもこの方法で敵のミサイル基地を攻撃すれば政治的・軍事的にも有利ではないか.(P.43)
とか色々ありまして.
 著者が「潜水艦は最強である!!!!!!!!!!!!」と主張したいのはわかるのですが,う゛ーん.

 著者は本書の他にも
『本当の潜水艦の戦い方』(戦時中の日本海軍潜水艦部隊の戦史解説と海自が現在抱えるの問題の指摘)
『本当の特殊潜航艇の戦い』(日本海軍の特殊潜航艇や回天などの戦史解説)
という本があり,その本での戦史部分は興味深いのですが….

 本書が面白いのは確かです.ただオススメするかどうかは保留します.
 丸投げになってしまいますが,ご自分で判断してくださいませ.

――――――グンジ in mixi, 2008年06月15日17:00

 自衛隊で潜水艦長をやっていた著者が,自身の体験をもとに書いた本.
 一部抜粋してみます.

・(潜水艦は)無敵,万能の艦といえる.
・世界で最も厳重に守られた米空母さえ攻撃可能な潜水艦にとっては,あらゆる目標は標的に過ぎない
・潜水艦は無敵だからこれに勝つことは望むべくも無いが…
・頭の固い護衛艦乗りは「護衛艦が潜水艦より強い」という妄想を持っているようだが…

 また,訓練の際の航空部隊の記録,報告がいい加減で無礼だという話が,5ページの間に二回も出てきました.
 個人的にはこういう本は大好きです.

 元潜水艦乗りが,水上艦艇なんかに乗せられている哀れな連中をどう見ているか,というのが伺えて楽しい.
 著者は水上艦勤務暦もあるっていうし.

――――――軍事板

「ワレYouTube発見セリ」:自衛隊最新鋭潜水艦SS600「もちしお」出港


 【質問】
 潜水艦のことについていろいろ知りたいときは,どこに行けばいいんでしょうか?
 今年,海上を受験して内定もらえたら,潜水艦希望を出すので.

 【回答】
 具体的な話がないので
・潜水艦の見学を希望する(ちびヤンでたまに,知り合いの海上自衛官経由)
・地本に行ってサブマリンスピリッツというビデオを借りる
・呉の「てつののくじら館」に行く
http://www.jmsdf-kure-museum.jp/
・佐世保の資料館か晴海の船の科学館に行く
・世界の艦船の別冊で海自の潜水艦史が有ったような…

 現物見て椅子の下を覗く方が一番良い.

予備海士長 ◆0J1td6g0Ec in 自衛隊板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 自衛隊の潜水艦隊がどのような活動をしているのか興味があるんですが,それについて書き記した本ってあるんでしょうか?
 特に冷戦下,東側とどのように対峙していたのかに興味があります.
 ・・・・やっぱ機密の範疇なんでしょうか?

 【回答】
中村秀樹 著「これが潜水艦だ」

>特に冷戦下,東側とどのように対峙していたのか
といった具体的な作戦事例は載っていないが,海上自衛隊における潜水艦の意義,潜水艦の特性,艦内生活,艦船襲撃行動,対潜戦術等運用,思想面に関してはかなり充実している.
 しかも,文庫だから700円で買える.
 潜水艦に関する本で,これほどコストパフォーマンスが良いのは無いであろう,

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 『日本の潜水艦/対潜作戦能力は最高水準レベル』とはよく聞きますし,実際これだけ連続して自力建造している時点で,相当程度には高いだろうことは納得できるのですが,何がどう比較されて「最高水準」ということになっているのでしょうか?
 欧州のソレと太平洋のソレと東シナ海のソレでは,全然別物で比較対象にすらなり得ないのではないか,と思うのですが・・・.

 ちなみに米国の関係者(メーカ)にソレを聞いた奴が居て,その時の返答は,
『それを教えた場合,俺にはお前を殺す義務が発生する』(真顔)
だったそうです・・・
 潜水艦怖い.

2010年06月14日 18:58,ひな

 【回答】
 戦後半世紀近くも,絶え間なく航洋型通常動力潜水艦を作り続けている国って,日本とロシアとフランスくらいしかない.
 そんな国が,16年で潜水艦を使い捨てにして,いつも艦齢16年未満の新型艦ばかり揃えているのなら,そりゃ大抵の場合は最高水準にもなるな.
 海自の艦と比べれば,世界のほとんどの艦が,小型旧式なわけだから.

 そういうあれなので,厳密な比較ではないですよ,たぶん.
 日本人はロリが好きなんです.
 ゆえに最強なのです.

 対潜作戦能力について.
 P-3Cを80機揃えていたり,SH-60を100機揃えていたりする国って,他に無いです.
 その上,最新鋭の潜水艦がたくさんいて,それ相手に存分に訓練できる国も無いです.
 だからまぁ,だいたい世界最高水準“だろう”ってことで良いんじゃないかと思います.

2010年06月14日 22:27,極東の名無し三等兵

以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より


 【質問】
 自衛隊の潜水艦はずっと国産なの?

 【回答】
 戦後第1号の潜水艦「くろしお」はアメリカからの供与でした(元ガトー型SS-261「ミンゴ」)
 しかし,くろしお以降は一貫して国産潜水艦です.

 日本の場合,潜水艦運用の条件が厳しく,外国から輸入できる潜水艦と要求性能が合致しないのです.
 ドイツやフランス,スウェーデンなどが輸出している潜水艦は近海用の哨戒型潜水艦で,日本近海で行動する潜水艦としては問題が多かったのです.

 1960年代には返還されていなかった沖縄を除いても,日本列島は縦に細長く,潜水艦が哨戒すべき海域が基地から遠く,また,日本近海は海が荒れる事も多いので,上記の諸外国から輸入するのは要求性能に達しなかったからと思われます.(ただし,潜水艦用AIPエンジンや武装などは輸入してます)

軍事板

 当初から潜水艦(当初は水中標的とされていた)は国産で行く方針でした.
 但し,ギャップがありますので,参考にGuppy改造の潜水艦の貸与を受け,乗員の訓練と参考にしています.
 また,当時米海軍が整備しようとしていたSSKを参考にして基本設計を行っています.

 ちなみに,当初は手っ取り早く潜水艦を手に入れるために,佐世保沖に沈んでいた波201型潜水艦を引揚げようと言う動きもあったりしました.

眠い人◆gQikaJHtf2


 【質問】
 今日,神戸に行ってきて,遊覧船に乗って建造中の潜水艦を見てきました.
 現在建造中のほかにも潜水艦が停泊したり,ドック入りしたりしていましたが,その中に黒,赤の塗装が所々禿げ上がったいかにもオンボロな潜水艦がありましたが,あれは航海が長くなるとああなるのでしょうか?
 また,一応擬装用のネットがかけられてありましたが,機密保持という面では心もとないですよね?

 【回答】
 喫水線から上なら塗装も可能ですけど,喫水線から下はドックに入らないと塗装が不可能です.
 ハッチとスクリューに関してはカバーを付けているはず.
 同じ場所がグーグルマップで丸見えですから,まあそれなりです.
 スクリュー自体は何回か写真を撮られて居ます.

予備海士長 ◆0J1td6g0Ec in 自衛隊板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 海自潜水艦の国産第1艦建造決定までの経緯は?

 【回答】
 1954年初頭,海上保安隊第2幕僚監部(後の海上自衛隊海上幕僚監部)は,今後5年間の艦艇整備計画を立案します.
 それによると,供与艦6万トンを含む,10万トンの艦艇を整備する事とし,1953年度新造警備艦と米国からの供与艦の訓練用水中目標艇として,潜水艦2隻を米国から供与して貰う腹積りでした.

 それが更に高じて,1957年度に訓練用水中目標用潜水艦1隻を新造整備すると言う計画になっています.
 この計画は,旧海軍の潜水艦技術陣や造船会社を奮い立たせる事になりますが,戦後10年以上経過し,潜水艦は水上艦以上に発達しており,失敗は乗組員の生命に直結する事から,周到な事前準備が為される事になりました.

 夏になると海上幕僚監部による潜水艦研究準備会が開催されます.
 その席上,海上自衛隊側からは,以下の話がありました.
 日本近海で使用する水中目標艇は,余り小型化すると技術的に高度化して不安であり,訓練用として,ソ連が250t艇を実用化しているみたいだが,潜航深度の要望からして,そんな小さなトン数で足りるかどうか不明である.
 佐世保沖には旧海軍の波号潜水艦が沈んでおり,これを引揚げて整備すれば,350tの潜水艦が入手出来る.
 新造するならば,安全第一の艇として排水量500t程度の艇になるであろう.
 自衛隊側は使用目的を単一化するので,業界側は国内技術水準見通しの情報を提供して欲しい.

 これに先立ち,4月末に第2幕僚監部から装備局へ,潜水艦設計研究の要請があり,旧海軍の潜水艦建造の権威で装備局嘱託だった徳川武定氏も加わり,大凡の基本線が策定されました.
 是に於て,先ずは,国産最初の潜水艦を成功させるのが肝要で,性能は二の次とし,技術的な新機軸の追求は第2艦以降とする方針が立てられます.
 と言うのも,自衛隊に対する風当たりの激しい時に,その艦が失敗作に終わったり,万が一に事故を起こした場合,日本では二度と潜水艦が建造出来ない事を恐れた為です.

 一方,現用の潜水艦についての調査を行い,Guppy改造された米国海軍潜水艦Wahooの性格,高速船形,主機の仕様とSnorkel装置の説明,電池の仕様と充放電の仕組み,聴音機や探信装置の技術説明が行われています.
 更に当時,米国が開発を進めていた対潜潜水艦(SSK)の聴音機と船体に関する技術的説明も行われており,戦後の空白を埋めるべく努力しています.

 また,潜水艦の運用に欠かせない救難装置についても,米海軍のASR-10を例にして,Diving Bell,潜水病治療タンク,装備などの学習会が行われました.

 こうして潜水艦の準備企画案が煮詰められて行きます.

 文献を頼りにしたり技術的な説明を聞いたりしても,水中高速や潜航深度の程度は未知であり,更に日本では用兵的研究検討を行う程度の状況なので,技術開発の対象を明確にする必要があります.
 当初,其の内の必要なものについては,1955年頃に50t程度の潜水実験艇と,米国から供与される潜水艦を使って実験をすべきと考えたのですが,とても技術陣にその余裕はなく,最終的に新造艦をテストベッドにするしかありませんでした.

 徳川嘱託からは,旧海軍と比較した現代の潜水艦の比較,主要性能をオペレーションズ・リサーチの結果が報告され,間接的に必要となる技術開発問題の提起が挙げられています.

 6月から7月にかけては,三井造船が650t型を,川崎重工が500t型を,それぞれ設計し,提案されました.
 技術調査は,6月から9月にかけて,米国潜水艦の各種放電率時の性能,シュノーケル速力とスクリュープロペラ回転数の関係との関係などの技術資料の紹介,Guppy型SSKのソナー,ハイドロフォン等の船体に於ける位置,大きさ,取付方法の解説が米軍側から行われ,一方では水中高速に伴って必要となってくる自動操舵技術の開発とその動力源となる油圧装置,騒音問題などが内部で活発に議論されていました.

 こうして,秋になると研究設計がいよいよ本格化していくのでした.

眠い人 ◆gQikaJHtf2 in mixi,2007年09月23日21:14


 【質問】
 日本が得意な炭素繊維複合材を使った潜水艦を建造する事はできないのでしょうか?

 【回答】
 炭素繊維以前に,繊維のような材料は,潜水艦の耐圧殻を造るには向かない.
 あの手の構造体には,主に圧縮強度の強い材料が必要だけど,繊維系の材料では,それを満たせない.
 加えて,炭素繊維は,靭性が決定的に不足してるので,圧力を受け止める構造体には不向き.
 その上,良い炭素繊維を作るには,チタン以上にコストがかかるので,コストパフォーマンスが最悪です.

 耐圧殻以外の別の部分に使われる可能性は否定しないけど,潜水艦の主構造材にはなり得ないだろう.

軍事板


 【質問】
 海自の潜水艦16隻ってのは,多くて贅沢な話だと思いますが,だいたい艦齢15から16年で退役ってのは,もったいないんじゃないですか?
 世界最強レベルの潜水艦を,なんでまだ使えるのにスクラップにしちゃうんですか?

 【回答】
 常に世界最先端の物を持っていたいと思うと,定期的に新しいの作る必要がある.
 じゃあ保有数増やして古いのもとっとけば,と思うかもしれないが,潜水艦の乗組員を養成するのは大変なのに,最新型に載れる訓練して旧型に載せていたのではもったいない.

 大陸中国なんかは骨董品級の旧世代艦を大量に持ってたりもするが,基本的に潜水艦は「ハイテク」がものをいう兵器なので,古いものをただ「数も力」とかいって持ち続けてもあんまり意味はない.

 また,中国の想定してる使い方みたいに
「自国の海岸線の沖にばら撒いて,近寄ってくる敵国の艦船を攻撃する有人機雷」
とするなら,古いのが沢山あった方がいい
(性能の低さは数でカバー.例え一方的に発見されて一方的にやられてしまっても,潰す手間だけで敵は一苦労)
けど,海上自衛隊のような少数精鋭的任務に使うには,常に最新鋭のものが揃っていないと意味がない.

 海自の側からすると16隻と決められた当時,昭和50年代においては「多い」ってことにはならない.
 当時は小型で旧式の潜水艦も含めて,やっと16隻になったところだったので.
「定数どうしよっか?」
「今16隻だからそれでよくね?」
で,16隻に「されてしまった」という経緯がある.

 定数が先に決まってしまったので(なにせ1000トン以下とか涙滴型以前の2軸艦もあった)戦力増強は数量ではなく,その範囲内での性能ということになってしまう.

 結果,通常動力潜水艦であるにもかかわらず,ソビエトの原潜と張り合うという無謀ともいえる前提の下,性能向上を続け,他所の国が
「通常動力潜水艦の使い方ってこうだよね?」
と想定するものとは似ても似つかない日本独自の恐竜的進化を遂げる.
 排水量で見るならドイツが売っている潜水艦の2〜3倍,オーストラリアのコリンズ級やロシアのキロ級よりもさらにでかいというのが,自衛隊の潜水艦です.


 中古を輸出できればスクラップにすることもないのだが,そうもいきません.
 これを中古で売ろうとしても,小型の潜水艦よりも経費がかかりますから,ドイツの潜水艦を買ってる客層には売れません.
 熱烈に欲しがる国があるとしたら,
「原潜が欲しいけど作れない買えない国」
ってことになるので,それは
「安全保障上どうよ?」
とならざるを得ません.
 近所に配るなんてのは,相対的な軍事的優位を自分で崩すので,もってのほかです.

 かといって保存していてもコストがかかるし,新しいの作る予算が承認されないし.

 なんで,現状の定数をいじらないならば,国内で解体するのが正解です.

ふみ(黄文字部分)他 in 軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 自衛隊の潜水艦は16年ごとに退役してしまうと聞いたのですが,退役したらどのくらいで解体されるのでしょうか?

 【回答】
 海上自衛隊の潜水艦は,就役して16年で練習潜水艦(旧:特務潜水艦)に種別変更され,2年程度使用の後,除籍,と言う形を取っていました.
 ただし,近年は艦齢の若い「あさしお」TSS-3601が,各種新装備のテストベッドとして練習潜水艦に種別変更されたため,練習潜水艦になることなく除籍される艦も出てきました.

 退役後数年は係留されて解体の時を待ちます.
 この際,一般見学者のために内部を公開されることもあります.
 本来なら,除籍後すぐに解体すればいいのですが,海自の潜水艦は機密性が高く,過去に一度解体中の潜水艦の写真が発表された際に,その性能が推測できるとして大問題になったことがあります.

 このため,解体業者に対して海自から解体方法について厳しい指導があり,そのため解体費用が嵩むことになってしまい,業者が潜水艦の解体に及び腰になっているのが現状です.

(名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)


 【質問】
 海自の潜水艦は16隻で足りるんですか?

 【回答】
 一応,実戦部隊に配備されてる艦の他に訓練・実験用の艦がある.
 なのでよく言う「*隻体制」よりは実際はほんのちょっとだけ多い.

 ただし正直言って 戦闘機を削られすぎて,隣国空軍が強大になって,オホーツクも日本海も東シナ海もP3Cがのんびり飛んでいられる状況ではなくなり,中露のそれぞれ60隻前後ある潜水艦を潜水艦で追尾するとなると,50隻以上必要になる.
 今,16年で捨てている潜水艦を,米独なみに35年使い,1隻乗員を半減すれば,35隻にはできるが,まだ足りないだろうね.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 自衛隊は,何故原子力潜水艦を配備しないのかな?
 昔,原子力船「むつ」というのがあって,あちこちたらい回しされていたというのは聞いたことがあるが,それも何か関係あるのかな?
 教えて下さい.

 【回答】
 作る技術がないから.
 潜水艦用の小型原子炉のノウハウなんてたぶん一から開発だ.いくら金かかるか分からんよ.

 あと,建造費も運用費も原潜は結構高くつくんだよ.それを補うほどの利点を,原潜は,日本にとっては持ってないの.

 海自の潜水艦の運用法見る限りは,原潜は要らないよね.

軍事板出張スレッド in コヴァ板

 また,原潜(というか原子力艦)の保有が無理という答弁がなされている.
 これは昭和40年4月14日の科学技術復興対策特別委員会での答弁.
 ここで「原子力基本法第2条があるため自衛艦の推進力として使用されることは現状認められない」との見解が示されている.

 ただしその後
「推進力として原子力が使用されることが普遍化した場合は,自衛艦への使用も可能」
ということも言っている.

軍事板


 【珍説】
 中国が沖の鳥島を島と認めないで,自由に海底調査をしようとしている. 潜水艦部隊の展開を念頭に置いた活動だ.

 やはり日本もSSNの開発配備を始めるべきだろう.
 中国が配備したら日本も配備して不毛な軍拡競争になると警告するためにも,建造配備の能力があることを証明しておくべきだ.

(キムコ)

 【事実】
 中国の調査船に対しては,普通に海保が取り締まれば済む話だと思うんですが.

 そもそもSSNが必要ないという話もあるし,10年ほど前に「中国は海洋大国」とか言って海軍拡張に大乗り気の国相手に,ちびちびSSNなんか作っても,連中をムキにさせて安全保障のジレンマを引き起こすだけ.
 何のメリットもない.

 ただし,日本の法律では臨検って武力攻撃事態認定が出ない限り出来ない筈.
 それと,EEZ内での侵犯行為に対し強制措置を取ることは国際法上認められていません.
 (領海内部なら航行を停止させる権利があり,日本の国内法でも船体射撃を含めた武器使用が可)

 沖ノ鳥島の調査船の場合,監視と外交ルートによる抗議を続けるしかないでしょう.
 それこそが「対抗措置としての主権の主張」に他ならない訳だし.

 ところで,沖ノ鳥島にSSN配備して何するつもりなんだろ?

名無し四等兵 ◆clHeRHeRHo他 in コヴァ板


 【質問】
 海自の潜水艦の乗員数が,海外のそれよりも比較的多いように思えるのですが.

 【回答】
 日本潜水艦はまず諸外国に比べてもかなり大型です.
 そして諸外国の潜水艦と比べても,長期かつ遠方の行動能力が求められています.
 よって,諸外国の潜水艦と比べても,任務が比較的過酷であり,諸外国の潜水艦では不要な装備もあるのです.
 これらを使いこなすため,また非常時の対処など,様々な理由から省力化がスローペースなのです.

 特にダメコンは人力がものを言います.
 軽度のトラブルなど,まさに大人数がいればこそ,安心して対処できるのです.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 ディーゼル潜を使用してる国の中で,海自の潜水艦が群を抜いてでかい気がするんですが,何故なんでしょうか?

 【回答】
 海上自衛隊の潜水艦には日本周辺の沿岸海域だけで無く,より広範な海域で行動できる航続力や居住性が求められている為です.
 更に,日本近海の作戦環境にあっては,大きな艦形の方が都合がいいのです.
 日本海の波は荒く,荒天下のシュノーケル航行では,水上排水量1,600tの「あさしお」型ですら,半分程度の「なつしお」型同様に,波によっては海面上まで持ち上げられてしまう事があったそうです.
 また,日本列島は南北に細長く,潜水艦が哨戒すべき海域が,潜水艦の基地のある横須賀や呉から遠く離れて居る場合もあり,基地からの進出や帰還に相当の日数を要する事もあります.
 小型の潜水艦では,その間の長期に渡る作戦航海の間の,乗組員達の居住性に非常に辛い物があります.
 居住性を良くする為には艦内スペースの増大が不可欠であり,そのスペースを作れば当然,艦形は大型化します.

 運用する側にとっては,潜水艦の艦内スペースは常に不足する物であり,サブ・ハープーンのような新たな兵器の導入や,各種センサーの充実や新型化によって,より大きな艦内スペースが求められますから,潜水艦が大型化していくのは必然とも言えます.

 詳しくは月刊「世界の艦船」644集「海上自衛隊の潜水艦オペレーション50年」(岡部いさく著)を参照してください.


 【質問】
 海自の潜水艦のライスボイラーが,最近の艦から交流式になったという話を聞いたのですが.

 【回答】
 極めてマニアックなのですが,電気ボイラーは簡単なように見えて実に面倒な代物だったりします.
 一番簡単なのは,昔から有る電気ヒーターを利用する,家庭用電気温水器のお化けです.
 ただ,当然,蒸気を得るためには沸騰が必要です.
 電気温水器なら静水で,振動をそれほど重視せずに済み,その分何かと楽なのですが,ボイラーの場合,沸騰に伴い振動も考慮する必要がありますので,とたんに面倒なお話しになります.
 一方,産業用の電気ボイラーではyahoo知恵袋ではありませんが,真面目に水の中に電解質(苛性ソーダ他)を混ぜて,そこに電極をつっこみ,水の中に直接電流を流して加熱・沸騰させるものがあります.
(以前は東レが隠れた得意分野だったものです).

 どれもこれも一長一短有り,使用する蒸気に求められる性質(例えばpHが中性であること他)にも依り,選択が為されることになりますが,海自の潜水艦のライスボイラーが,どのタイプを用いているのかは不明です.

Posted by: 担当 | Jun 09, 2011 at 11:48 PM

 元ネタを確認してみたら,
「直流だと電池 (航行用の二次電池ですよね) の電圧変動に影響されるが,交流だと性能が安定する」
という話.
 交流に変換する過程で変動を吸収するのか,交流だから安定するのか…

井上@Kojii.net | Jun 10, 2011 at 09:52 AM

> 「直流だと電池 (航行用の二次電池ですよね) の電圧変動に影響されるが,交流だと性能が安定する」

 なるほど,それなら結論は簡単です.
 「交流に変換する過程で変動を吸収する」が正解.

 現在の海自の潜水艦がどのようになっているのか,正確には承知していませんが,最新のシステムを求めるのならディーゼル交流発電機駆動・直流電池蓄電・VVVF装置駆動交流電動機推進と考えるのが,メンテナンスを極小に出来る訳です.
 直流発電機や直流電動機のメンテナンスの複雑さは,井上さんにはもはや説明するまでもないと思いますが,潜水艦であっても(潜水艦だからこそ)極めて面倒な訳であり,VVVF装置駆動交流電動機推進の優位性は新幹線の駆動電動機の考え方と全く同じです.
 従前はそれだけに耐えうるパワートランジスタ(VVVF装置:最近はIGBT)が無く,小規模な物から始まった訳ですが,現在では新幹線やそれ以上の物でも実用化が為されており,潜水艦クラスに波及しても驚かないところです.

 まあ,潜水艦の推進用電動機の制御方式は別としても,艦内で使用される交流電源程度は,一般工業用に供給されているCVCF装置で十分な訳であり,どでかい蓄電池を抱えたUPS装置(高級な常時交直流変換運転モード)が付いているのが潜水艦,と考えてもほぼ間違い有りません.
 つまり,ディーゼルエンジン稼働時は別としても,放電と共にへたる直流蓄電池出力(特に電圧)が変わっても,CVCF装置で交流電圧周波数一定制御を行えば,乱暴に言えば後は電池の容量次第で持続時間が決まるだけ.
 CVCF装置容量や蓄電池出力による上限があっても,CVCF装置が頑張って変動を吸収しようとしますので,正解は
「【交流一定出力となるように制御する】過程で変動を吸収する」
というわけです.

Posted by: 担当 | Jun 10, 2011 at 07:15 PM

以上,kojii.net cocolog別館より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 日本の最新鋭の潜水艦は水中で何ノットぐらい出るのですか?

 【回答】
 昭和46年就役のうずしおから,現在建造中のおやしお型まで,一貫して水中速度20ノット・水上速度12ノットが出ると「世界の艦船」は発表してます.
 実際に20ノット以上出るかどうかは,部外者は知らないし,関係者は知らないことになってます.

鷂◆Kr61cmWkkQ


 【質問】
 海自の潜水艦乗りは,食事面で優遇されているのか?

 【回答】
 『これが潜水艦だ 海上自衛隊の最強兵器の本質と現実』(中村秀樹著,光人社NF文庫,2008.6)によれば,優遇されている模様.

 例えば,潜水艦で人気があるメニューとしてステーキがあげられており,月何回かのレベルで食卓についてから焼き始める(事になっている)とか.
 但し焼き加減は期待できるものではなく,レアもミディアムも大して違わないとか.
 また著者が現役時代,日曜の停泊当直士官だった時には,昼食から「そのまま十分にステーキで通用する大きさの」肉を好きなだけ焼いて,焼肉のたれで食べる事もあったとか.
 またカレーにも言及されていて,カレー自体はともかく副食については潜水艦のはれっきとしたサラダやゆで卵や目玉焼き等の卵,魚やハムがついており,護衛艦では「気の利いたウサギならそっぽを向く」,サラダとは名ばかりのキャベツの千切りがつけば良いほうだとか.
 ちなみに海自の食事で一番不味いのは旗艦のDDHで特に群司令部のは一番だとか.その理由として調理室から物理的に一番遠い事と心理的な距離感(調理員の曹士は士官室の幹部や群司令部には情が薄い,としている)にあるとか.(P.167〜172)

 詳しくは同書を参照されたし.

グンジ in mixi, 2008年06月15日17:00


 【珍説】
 私が,自衛隊について否定的では無い(肯定ではない)のは子供の頃,夏休みにテレビを観ていたとき,台風の時の自衛隊の活躍だった.
 〔略〕
 ところが最近での印象は,潜水艦なだしおの事故の時に,目の前で溺れている人を甲板から眺めている自衛隊員の,なんとも情け無い姿だった.命令が出なくては動けないというらしいが.

(ぼたんの花)

 1988年夏に帰国した日本の状態は,〔略〕親殺しや子供殺しのニュースが続き,溺れる者を目前で見捨てた自衛官や警察官の報道が連日行われていた.
 「溺死を見過ごした事件」とは,同年7月の潜水艦「なだしお」の衝突事故,溺れる子供を横目に通り過ぎた警官隊の事件である.
 〔略〕
 つまるところ,みんな薄情だったのである.
 このようなことはペシャワールでは考えられない異常な事件であった.車がエンストすれば,たちまち黒山の人だかりができて,みんなで押し始めるペシャワールの光景からはあまりに遠かった.
 全てがカネに換算されて評価される「カネさえあれば」という露骨な風潮と,およそ非情な,過度に組織化された機構とが,無気味な対照をなして目についた.

〔略〕

 帰国時,この絶望的な状況を考えると暗い気持ちになったので,せめてもの憂さ晴らしに時々,冗談を言った.
「郷土九州は今や東京の植民地と化し,東京の金で蹂躙されている.
 関門海峡を封鎖せよ.
 九州にはまだ自然も人情も食べ物もある.東京と心中する事はない.
 郷土防衛のためアジア諸国と結び,九州解放戦線を結成し,東京とワシントンを撃て!」
 皮肉を込めた軽々しい冗談に顰蹙を買うと思ったら,以外に喝采する者もあった.

(ペシャワール会・中村哲医師「ペシャワールにて」,石風社,1989/3/25, p.209-212)

 【事実】
 .誤報を鵜呑みにしている.

昭和六十三年十月二十五日 第113回国会 内閣委員会 第8号
昭和六十三年十月二十五日(火曜日)
板垣正議員の発言
事故直後のまだその原因や責任の所在が明確でない段階において,潜水艦「なだしお」側に一方的に非があるとされ,特に「なだしお」の乗組員が遭難者を見殺しにしたとする自衛隊たたき,「なだしお」たたきの報道や言論がはんらんし,中には自衛隊のあり方の本質に触れ,あるいは自衛隊員の人間性そのものの否定にもつながるような報道,言論のあったことはまことに遺憾であります.
 このことによって,長年にわたって培われてきた自衛隊に対する国民の信頼がいかに大きく損なわれたか,さらに黙々として日夜訓練に任務に精進している自衛隊及び隊員の名誉がいかに深く傷つけられたか,まさにはかり知れないものがあったと思われるのであります.
 本委員会において過日,海上保安庁長官から,「なだしお」は当時の状況に応じて人命救助を行ったこと,第一富士丸の女性乗務員の発言は誤りであったこと,目の前でおぼれている者がいるのに自衛隊員が何ら救助をしなかったというような報道は事実ではなかったことが公式に明らかにされました.
 私は,自衛隊は田澤長官のもとにこの不幸を乗り越え,高い士気のもとに日夜精進しておられると信じますけれども,しかし果たして自衛隊の隊員たちの名誉が十分に回復されたかどうか,その士気や上下の信頼関係において後遺症が残っておるのではなかろうか,その点の懸念にたえないわけであります.
 この際,自衛隊の最高指揮官であられる総理の御見解を承りたいと思います.

参議院会議録情報 第113回国会 内閣委員会 第8号

自衛隊の士気を低下させたマスコミの誤報 昭和63年10月

 本年7月に横須賀沖の東京湾で発生した,海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と釣り船「第一富士丸」の衝突事故で,わが国のマスコミは,また大変な誤報をしてしまった事がこのほど明らかになりました.
 私も当初から「第一富士丸」乗員の言い分を鵜呑みにして,自衛隊叩きをしているマスコミには,事故原因を判断する資格もないにもかかわらず,自衛隊側を黒と決め付けた報道に疑問を感じていました.

 その誤報とは,海に投げ出された「第一富士丸」の女性乗組員の「潜水艦乗組員は溺れる人を目の前にして何もしなかった」「助けてと言いながら,何人も海に沈んでいった」との事故当時の記者会見の席上での衝撃的な証言は誤りである事が分かったことです.
 しかし,普段から自衛隊に対して冷淡な態度をとり,自衛隊員の士気を失わせ,わが国の防衛力を弱体化させようと画策している人々や,マスコミが飛び付くような証言であった事は否めない.
 だからと言って,衝突事故の一方の当事者である「第一富士丸」の乗員の「10メ−トル位の所に潜水艦がいたのに助けてくれなかった」との証言を聞いて,何ら信ぴょう性を確めることなく,疑問を持たずに報道したことは許しがたいことです.

 今回の衝突事故で,自衛隊の士気の低下が心配されるが「第一富士丸」の乗組員の証言は誤りであった事が最近になってやっと分かっても,事故当時の凄まじい自衛隊叩きの報道は,一つの事実として残ってしまうのです.
 誤った証言をした「第一富士丸」の女性乗組員は,事故直後で興奮していたとはいえ,大変な証言をしたものだが,私はこの女性乗組員を責めることはしたくない.
 それよりも証言の裏をとることなく,その何倍かで自衛隊を叩いて国民の自衛隊に対する信頼を低下させ,何ら恥じることないマスコミの厚顔無恥の態度には呆れてしまう一人です.

 海上保安庁長官から,「なだしお」は当時の状況に応じて人命救助を行ったこと,第一富士丸の女性乗務員の発言は誤りであったこと,目の前でおぼれている者がいるのに自衛隊員が何ら救助をしなかったというような報道は事実ではなかったことが公式に明らかにされました.
 これで十分ですね.
 ちなみに,海保と海自は仲が悪いことで有名です.

 また,「(自衛隊が)命令が出なくては動けないというらしい」というのは「文民統制」(シビリアンコントロール)の基本です.

HN: 『某S氏』

 潜水艦の行き足がついている間は,下手に飛び込んでも,潜水艦の形状から来る水の流れで艦尾に向かって流される危険が非常に大きいので,それまではどうにもならなかったというのも定説です.

(DD in 軍事板)

 ……それにしても,中村医師の頭の中は60年代で停止中のようですな.
 そして,「喝采した」という,その取り巻き連中も.
 でもって,「アジア諸国と結び」というフレーズ――中国が日米分断を狙ってよく使う文言です――といい,中国軍について「中国の解放軍」(「ペシャワールにて」,p.204)と書いちゃったりしていることといい,冗談一つでお里が知れるというものです.


 【質問】
 なだしお事件が海自に与えたマイナスの影響は?

 【回答】
 潜水艦にレーダー反射板を取り付けさせられたという.
 以下引用.

 証拠物件であるあの船は,保管に困るという理由で「即時解体され」,機密を本務とする『なだしお』には,漁船などから位置が分かるようにせよ,という理由でレーダー反射板を取り付けられたから,米軍は勿論,世界の海軍から物笑いになった.

「衝突した,得体の知れない奇妙な構造の民船は,裁判が始まる前に急ぎ解体して重要な証拠物件を隠滅し,隠密を要求される潜水艦に“提灯をつける”決定を国がするとは!?」
 〔略〕

「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」,2006/9/5

▼ ただしレーダー反射板(コーナーリフレクタ)は,米海軍の原潜も入港時などには使います.
 たとえば
http://www.navy.mil/management/photodb/photos/070522-N-0780F-004.jpg
にある丸くて白く見えるものがそう.
 形状は他にもあるようですが,取り外し可能で入港時など取り付けて使用します.

 もし常時装着するようになっているのなら,ディーゼル潜でもあり批判は当たりますが,そうでなく米海軍のような運用なら,少なくとも米海軍はやっていることになります.

BMP in FAQ BBS


 【質問】
 2006年11月の,宮崎潜水艦事故の原因は何だったんですか?

 【回答】
 報道によれば,マスキング現象が起こったためとされている.
 以下引用.

<宮崎潜水艦事故>原因はマスキング 2隻の船交差し音隠す

 宮崎県日南市沖で,海上自衛隊の練習潜水艦「あさしお」(艦長・隈元均夫(なりお)2佐,2900トン)がパナマ船籍のタンカーと接触した事故で,潜水艦の左前方をこのタンカーを含む2隻の船舶が平行にすれ違っていたことが分かった.
 この際,遠ざかる船舶の音が,近づいてくるタンカーの音を隠してしまう「マスキング」と呼ばれる状況が起きていた.

 〔中略〕

 海自関係者によると,潜水艦は前部のソナー(音波探知機)によって海上,海底の音を聞き,船舶の場合はエンジンの回転音やスクリュー音を水測員と呼ばれる隊員が聞き,距離や速度,船の種類を分析している.

 今回の事故では南東方向に進んでいた潜水艦が,まず北東方向に進んでいた船舶のエンジン音をソナーで確認した.潜水艦の進行方向を横断して,遠ざかっていくのが分かり,浮上を始めた.
 ところが,この船舶とほぼ平行にタンカーが南西方向に進んできたという.潜水艦は海面十数メートルで潜行を始めたが間に合わず接触した.
<図解>

 ソナーは船舶後部のエンジン音やスクリュー音をとらえるために,遠ざかる船舶の音を中心に認識してしまい,交差して迫ってくるタンカーの音が重なり,気づくのが遅れたとみられている.
 しかし,ソナーの計器類には異常はなく,複数の音を聞き分ける水測員がどの時点で,近づいてくるタンカーの存在に気づいたかや,艦長が浮上の判断をいつしたか,海保や海自が詳しく調べている.
 〔略〕

反田昌平,大塚仁 in 毎日新聞,2006年11月28日15:10

 より信頼性の高い分析は,「世界の艦船」にでも出ているのではないか,と.


 【質問】
 2ちゃんねるでよく見るソース不明の噂「訓練で海自の潜水艦が米空母を撃沈」って話は本当なのですか?

 【回答】
 その話,どこかで読んだ事がありましたのでソースを探してたんですが,このたび発掘に成功しましたので報告しますね.

 世界の艦船第644号(2005-7月号)の「海上自衛隊の潜水艦オペレーション50年」(岡部いさく)より引用.

 〔略〕
 リムパック演習で海上自衛隊の潜水艦が,米空母ミッドウェーMidwayCV−41を捕捉し,魚雷発射可能な距離まで,全く探知されることなく接近した,という話も伝わっている.
 実はその話はほぼ事実で,筆者は潜水艦長経験者から,米空母を潜望鏡にはっきり捉えた写真を見せてもらったことがあり,その写真には,『Undetected(探知されなかった)』と書かれていた」(P.94)

 少なくとも,事実としてあったことは間違いないようですね.

ナオ in 「軍事板常見問題 mixi支隊」


 【質問】
 海自は対潜哨戒能力に特化していると聞きますが,本当でしょうか?
 たしかに優れていると思いますが,他の分野はダメダメなの?
 個人的には他も優れていて対潜分野に特出していると思いたいんですけど.

 【回答】
 大まかな指標です

 優れてるちゅうても,第2次大戦後,本格的な対潜作戦をやった国がほとんどない――フォークランド紛争のイギリスくらい――ので,対潜能力が実証されているわけではありませんが,いちおアメリカその他からの評価は高いとか.

 アメリカに次いでイージス艦の運用に長じているので,空母を持たない国としては非常に高い防空能力を持っていますし,空母を持っていても日本に及ばない防空力しかない国も多いです.

 対艦ミサイルのハープーンも主要艦にはきちんと装備されていますので,対艦攻撃能力は並み以上.

 機雷戦については,機雷敷設能力は充実した戦力を持っていますし,掃海・掃討能力は,やや機械化が遅れているもののこれも高いといわれています.

 潜水艦は原子力推進のものがないのでやや能力が限定されます.
 ただ,通常動力潜しか持っていない国としては隻数も多く,重要海峡での作戦はどうにかこなせるなどともいわれているので,まあ,水準以上でしょう.

 問題は対地攻撃力がほとんどないことです.
 自衛隊が他国への遠征を考えていないため必要ない能力とも言えるのですが,弱点といえば弱点です.

軍事板


 【質問】
 日本の対潜能力は高いそうですが,どれくらいの水深までの潜水艦を探知できるのでしょうか?
 航空機から… でお願いします.

 【回答】
 対潜能力が高いというのは,装備の充実度や,護衛艦・哨戒機等の数による評価です.
 潜水艦を探知する機材の性能が,他国を圧倒しているわけではありません.

 航空機(対潜哨戒機)の探知深度は,海面に投下して探査を行う,「ソノブイ」と呼ばれる探知装置を使った場合で,約300mとなります.
 一般的な潜水艦の安全潜水深度は300m〜400mと言われており,1個数百万円もするソノブイを使っても,そう易々とは補足できません.

 海自では投下したソノブイを可能な限り回収するそうですが,回収率も100%ではないので,昨今の予算不足・燃料高騰の折,積極的な哨戒活動に支障がでています.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 先週発売された「週刊新潮」の桜井よしこの記事で,平松茂雄からの引用を用いながら
「海自はロシアのキロ型潜水艦のスクリュー音が探知できない」
みたいな事が書かれてたんですが,本当ですか?

 【回答】
 原文を見ないと何とも言えんけど,結論を先に言っちゃうと
「そもそもそんな風に二元的に言い切れる話ではない」

 潜水艦に限らず兵器というのは,彼我の状況も含めて使用される環境が多岐に渡るから,単純に「できる,できない」では言い切れない.
 極端な話,相手が第二次大戦中の潜水艦でも,海底に沈座されたら探知するのはほぼ不可能.
 逆にどんなに静粛性を誇る潜水艦でも,高速(20ノット以上と言われているが)を出せばほぼ確実に探知されてしまう.

 あまりこういう言い方はしたくないが,ロシアが積極的にキロ型を輸出する姿勢なのと,中国がそれを購入している事を挙げて中国脅威論をこねくっているうちに
「中国がロシアから輸入した最新鋭潜水艦は探知不可能!」
てな方向に行ってしまったのではないか.

軍事板


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