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「Togetter」◆(2010/09/05)海上自衛隊の水中処分隊のはじまり

『海をひらく』(桜林美佐著,並木書房,2008/9/25)

■朝鮮動乱特別掃海史という資料

 本著のキモは,海幕防衛部が「秘」封印をはじめて解いた『朝鮮動乱特別掃海史』にあります.
 著者はこの資料をはじめ膨大な資料と関係者への丹念な取材を積み重ねるなかで,わが戦後掃海史を書き上げる,という試みに挑戦しました.

 強く感じるのは,海国日本にとって機雷が意味すること,掃海部隊が意味することをわかりやすく伝えておられる点です.
 一般向けの掃海啓蒙書としてもオススメできる内容です.

 読んで感じるのは,読み手を大きく包み込むような,ふっくらした文体だということです.
 真剣に描き出される掃海の歴史やドラマを読む中でも,どこかほっと安心させてくれる何かがあります.

 この印象をもたらしたのは,著者ご自身の個性が大きいと思いますが,女性であることも大きく関係していると思います.
 これだけの内容を女性が書き上げた意味合いは,非常に大きい気がします.

■戦死者

 朝鮮戦争時のわが掃海部隊の活躍について弊マガジンでは,「ある通信兵のおはなし」や,退役海将補の田尻さんがWEB上で公開された資料などを通じて紹介してきました.

 作戦参加最大の意義は,戦後日本の主権回復と国軍創設への道を開いた活動であったことでしょう.
 前者は達成され,後者は未だ達成されてません.

 最大の問題は,戦後日本が,作戦で戦死した方へのケジメを国家としてとっていないことです.
 朝鮮戦争時にこの作戦に参加したわが掃海部隊は,戦死者を出しています.
 そのときの模様も,本文中で詳細に描き出されています.

 この事実を言葉遊びで「戦死者ではない」としておくことが,驚くことに戦後日本では可能かつ通用するようです.
 でも現実は日本海軍として作戦に参加した結果としての「戦死」であり,それ以外の何者でもありません.
 現在もこの英霊は,国家が顕彰する施設に祀られていません.

 〔略〕

■オススメです

 要するに,

・膨大な資料,指揮官から兵士・技術者に至るまでの丹念な取材を通じ,
・戦後のわが国独立を見えないところで支えつづけてきた「掃海部隊」を,
・多面的切り口から「描ききった」

本です.

 キーワードは「わが掃海への顕彰」です.

 あわせて,著者ご本人の国防への熱き思い,わが自衛隊への愛情がビンビン伝わってきて,それも非常に好もしく感じられるところです.

 「掃海」とはいかなるものか?
 海国日本の独立・発展を図るうえで,掃海はいかなる意味を持つか?
 戦後日本は掃海をいかなる形で行ってきたのか?

 そういう問いかけに,地道な取材を通じて誠実に応えた労作です.

 わが掃海隊が掃海ゴロといわれた時代から,落合将補指揮下の部隊ペルシャ湾派遣までを丹念な取材による「ナマの声」を多数紹介するなかで描ききった内容は,資料としても,とても貴重です.

<国家が窒息しないように,息を殺して毎日,毎日,休みのない訓練を続ける彼ら掃海部隊の存在を,国民の多くが「知らない」ことは申し訳がなく,多くの日本人に知ってもらいたいと強く思う.
 これから,わが国の誇るべき「掃海部隊」の軌跡を皆さんと一緒に辿ってゆきたい.>(まえがきより)

 ともに辿ってまいりましょう.

 心よりオススメします.

――――――おきらく軍事研究会,平成20年(2008年)10月3日

 日本は海洋国家であるため,周辺の海を使えなくされるとあっという間に地獄がやってきます.
 今だにタンカーを越える石油輸送能力がある航空機は存在しませんから,タンカーが日本に入れないというだけで,日本人の飢餓は目に見えてくるわけです.
 そういう海を封鎖するために使われる機雷.
 これを処理していくのが掃海部隊の役割です.

 終戦間際の米軍による,飢餓作戦と称する日本の海洋運輸壊滅作戦の後始末から,朝鮮戦争のさなかに一人の犠牲者を出しながら行われた,米軍上陸のための機雷処理,そして今の海上自衛隊が出来て,湾岸戦争のペルシャ湾沖でイラク軍がもたらした機雷を処理するまで.
 我々が気楽に飯をくって,行きたいところに笑って車で遊びに行くとき,そこには機雷という船を沈めるためにじっと待ち構える,無言の兵器を相手に戦う人がいるのです.

――――――ちっち in mixi,2008年10月05日08:30


 【質問】
「掃海艦艇,強化プラスチック製へ」
となるそうです.
 民間ではもっと前から強化プラスチック使われていましたが,なぜ自衛隊は今まで木製で頑張ってきたのでしょうか?

 【回答】
 ちょうど12月の『防衛技術ジャーナル』に,木造にする理由が少し書いてあるので載せておく.
 掃海艇に使用する材質に求められるのは
1.非磁性体であること
2.音響透過性が低いこと
であるが,後者の理由によりアルミやFRPではなく,木が使われるとのこと.

 民間のプレジャー・ボートも,高級なタイプでは木製が今でもある.
 海自の掃海艇は,正確に言うと頑張っていたのではなく,他国が予算と建造技術者の関係諦めた事を延々と続けてきたわけで,ある意味贅沢をしていたとも言える(笑).

 ちなみにネタかもしれないが,まだ時代が昭和だったころ,
「なぜ掃海艇は木造なのか?」
と聞いたら,
「国産資源だけでも生産できるから,万一石油輸入が無くなったとしても,掃海艇だけは国内で生産して,最低限の水産資源は確保できるようにする」
という返答があった,

 ただ現在,使う木はアメリカのワシントン州でとれる松が90%だそうだから,どのくらい信憑性がある話やら.
 「技術保全」というのであれば,別に現在使用している木材が輸入材でも問題はないんだけれど.

軍事板


 【質問】
 掃海艦は他の護衛艦よりも,遠洋航海に行く機会は少ないのでしょうか?

 【回答】
 掃海艇がペルシャ湾に1回行っている.
 掃海母艦は様々な任務で海外に行っている(PKOやテロ特措法)
 掃海艦は海外に行った記憶は無い.

 掃海艦艇は小型なので,沿岸での任務が基本.

予備海士長 ◆0J1td6g0Ec in 自衛隊板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 海自,実戦用機雷の備蓄あるや?
「備蓄がなくて 機雷作戦能力なし」に100万円.

(名無しさん@とけてる)

 【回答】
 機雷の種類はけっこうあります,古典的な触発機雷のイメージだけでは不十分です.
 磁気機雷・水圧機雷・音響機雷・キャプター機雷(ホーミング魚雷等射出形)・・・ そしてそれらの複合形機雷など.
 音紋を記憶し特定の艦種を狙う,水圧を感知して何トン以上の艦を狙う,あるいは,魚雷を内蔵していて一発で広範囲をカバーする,時限式に効力を消滅・復帰したりする,むろん,それらを組み合わせた複合機雷が主流だ.
 例えば,小型艦には反応せず,三千トン以上の艦が三回目通過したときに爆発する,なんて事ができる.
 先頭艦が無事通過した海域で,後続艦が触雷!沈没なんてあたりまえ.
 又,特定の海域で,海底に集音マイク網を設置しキャプター機雷を連動させておく,これだけで,敵性艦はその海域を通過できなくなってしまう.

 近代海軍で機雷戦能力は必要不可欠,もちろん厚い秘密のベールに包まれているが,海自に,機雷戦の用意が無いなんて,全く考えられんよ.

 で,海自の機雷は,舞鶴のほうで毎年せっせと作ってる.
 裏日本にある日立造船の関連会社がメーカー.社名は忘れたが,中小企業でぜんぜん儲かっていない.
 キャプター関連装備は,三菱長浜になるのだろうか?

海自の場合は,備蓄量より機雷調整能力のほうが問題.特技者少ないぞ.

(HN「民間人」他 in 軍事板)

 備蓄量は防衛機密なので,マニアレベルの人間に知る方法無し.

 九九年の「自衛隊装備年鑑」によれば,以下の装備アリ

〜係維式機雷〜
 製作 石川製作所,日立造船
 備考 発火機構が海中に係維された状態に敷設されている.つまり,重りが海底にあり,発火機構のある缶体がワイヤーで重りに係維されていて,触発式と感応式の二種類がある.
 国産に八〇式,八三式,九一式がある.

〜沈底式機雷〜
 製作 石川製作所,日立造船
 備考 船体の磁気,水圧,推進器音に感応して爆発するようになっており,航過計数機により自在に爆発時期を調整することができる.

〜機雷敷設装置 三型〜
 諸元 軌条数12 昇降機2 シャトル2 シフタ12 ヒンジトラック12
 製作 日立造船
 備考 「うらが」型掃海母艦に装備され,各種機雷をその敷設間隔および艦速に応じて自動的に敷設する装置で,昇降機部,シャトル部,軌道部,油圧ユニット部および制御部に大別される. 

 画像つき解説のあるサイトを.以下に紹介する.

感応式沈底機雷 MK52(N)

訓練用沈底機雷 M/T

触発式係維機雷 K-13

 さらに,321Pに「海上自衛隊が研究開発を急いでいるものに…(中略)…”新型機雷システムの開発”があげられる」と書かれています.これが九九年以前(五年前)の話です.

 ちなみに毎年,香川県の金毘羅宮(航海安全の神様)において,旧海軍記念日に「掃海殉職者慰霊祭」が営まれ,その関連で高松港に掃海艦隊が寄港,掃海母艦・掃海艇の一般公開,掃海艇の体験航海が行われます.
 その際,必ずといってよいほど,掃海母艦のヘリ甲板上において,2〜3発の触発機雷の展示が行われます.
 これは全国的に見ても,希な例ではないでしょうか.

 この展示では,「ガルフ・ドーン作戦」において捕獲したイラク軍の触発機雷には,詳細な説明がついている一方,海自現用の機雷には,名称以外に説明らしい説明がついておらず,詳細は乗員の方に質問するしかないのですが.
「この触発機雷の威力はどのぐらいですか?」
という質問に対しては,
「このフネ(掃海母艦)がへし折れます」
と,回答を頂きました・・・.

 一〇〇万円はこのサイトの運営資金ということで,どうでしょうか?

(極東の名無し三等兵◆5cYGBbCsjQ & ナンバーテン in FAQ BBS)

 わあい,当サイトの赤字解消ですね!


 【質問】
 機雷についてですが,どのような種類のものを装備しているか公表しないのでしょうか?
 それは海自に限ったことなのでしょうか?

 【回答】
 全く非公開と言うわけではないですよ.
 訓練用機雷や展示用の機雷は公開されています.
 沈底機雷や係維機雷は見たことが有りますが,ホーミング機雷は見たことはありません.
 掃海母艦や航空機から敷設する機雷は見たことがありますが,潜水艦から敷設する機雷は見たことがありません.

 外国に武器輸出している国では商品として宣伝までしていますが,日本は武器輸出がほとんど出来ない状況なので,そういう意味でも公開が少ないですね.

予備海士長 ◆0J1td6g0Ec in 自衛隊板
青文字:加筆改修部分


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