c

「アジア別館」トップ・ページへ

「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ   サイト・マップへ

◆◆◆◆◆◆F-35
<◆◆◆◆◆F-X
<◆◆◆◆戦闘機
<◆◆◆装備
<◆◆航空 目次
<◆日本 目次
東亜FAQ目次

F-35@09年の豪アヴァロンエアショーで撮影

(Picture Prepositioning Ship : PPS@軍事板常見問題 mixi別館より)


 【link】

「とある軍事マニアの独り言」◆(2019/03/09) 松島はF-35Aの訓練基地として再出発か

「東京の郊外より・・・」◆(2013-04-15) F-35価格高騰:189億円で差額90億円をどうする

「東京の郊外より・・・」◆(2013-04-26) F-35:ソフト開発と技術移転が大課題


 【質問】
 F-35ってFXの中では,ラファールとかグリペンよりもありえないんじゃなかったっけ?
 冷静に考えて,やっぱりF-22以外は改めて採用するほどのメリットないよね?

 【回答】
 F-35は有力候補だよ
 F-22ほどではないが性能も申し分ないし,F-22と違ってアメリカも売る気を見せてる.
 まあ実質攻撃機だったりするわけで,その辺を空自がどう判断するかは分からない.

>冷静に考えて,やっぱりF-22以外は改めて採用するほどのメリットないよね?

 F-4も採用から40年,さすがに限界.
 機体の能力的に言えばF-22が最善らしいが,そもそも輸出許可が下りるのかといった問題がある.
 そして,F-4の減勢は待ったなし.
 まあ機体寿命を改修で延ばすウルトラCが無いでもないが(笑)

 購入時期や機体規模を考えると,F-35よりタイフーンのが良いかと.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問 kérdés】
 F-35導入にはどんなメリットがあるの?

 【回答 válasz】

 2015年10月,空自向けF-35A(F-35A「AX-5」)の胴体部分がノースロップ・グラマンのカリフォルニア州パームデール工場にて完成しました.
 F-35A「AX-5」の中央部胴体は,ロッキード・マーティンが製造している前方部胴体と,BAEシステムズで生産されている後方部胴体と結合されます.
 来年夏までに我が国に引き渡され,愛知県小牧市にある三菱重工小牧南工場のF-35FACO(最終組立検査)にて結合されると思われます.

小牧で最終組立される最初のF-35A用中央部胴体が完成 | FlyTeam ニュース

 このニュースで一番驚いたのは,F-35FACOに消極的だった三菱重工が,いつの間にか積極的になっているという事.
 恐らく三菱重工は日本向けのF-35Aの引き渡しを待っていたのかも知れません.
 いずれにしても,小牧南工場のFACOがようやく動き出したという事実は歓迎すべきでしょう.
 我が国に先駆けてFACOを開設したイタリアでは既に,空軍のパイロットによる飛行訓練がアメリカにて行われています.

 F-35をステルス機だけで見る傾向もありますが,F-35にはステルス性だけでなく,150kmの第4.5代戦闘機を探知し8.8秒でレーダーの探知範囲内で全ての目標を探知出来るAN/APG-81 AESAレーダーや,長距離での目標補足能力を持つ光学センサーのETOS,死角が全く与えない事から高機動による格闘戦の訓練が必要無くなったといわれている光学センサー・EODASがあります.
 また,F-35はリンク16に対応しており,これ等のセンサーやレーダーで捕捉した情報をAEWやAWACSと協力して友軍機や友軍艦艇に情報交換を行う事が可能になった他,発展型多機能データリンク(MADL)システムによりセンサーで捕捉したデータを僚機間での情報共有する事も可能になりました.

F-35 LightningⅡ ライトニングⅡ - EAGLET

 ただし,東シナ海や日本海,太平洋沿岸での海洋脅威の無力化については,日本本土(琉球列島も含む)の空自基地(または海自基地や陸自の航空部隊が駐留する駐屯地)からF-35Aを出撃させればいいのですが,南シナ海やインド洋までの脅威の無力化では,この地域にF-35Aを派遣するのは法的にも空自の兵站や人員からしても難しいでしょう.
 そのためにはひゅうが型護衛艦やいずも型護衛艦に最低でも4機のF-35Bをセンサー機として艦載する必要があります.
 上記のように日本近辺の海域ではF-35AがDDGのセンサーに成り得ても,南シナ海からインド洋まではF-35Aでカバーするのは不可能.
 この海域でのDDGのセンサー機を飛ばすとなれば,空自が解隊予定の偵察航空隊のリソースをを戦術航空団に回し,さらにF-35Bを導入して海自のいずも型やひゅうが型に艦載するというのが現実的と言えるでしょう.

 既に海外の識者は,いずも型やひゅうが型へのF-35B艦載を想定しています.
 たとえば
Does the Izumo Represent Japan Crossing the “Offensive” Rubicon? | Japan Security Watch
の他,英語版のWikipediaの記事でひゅうが型や8月に進水した「かが」の記事でも,陸自で導入される予定のMV-22の他にまだ導入計画はおろか,導入するという公式発表すら出されていないのに,F-35Bの艦載を想定する文章がみられます.
 英語版のWikipediaの記事が全てとは思いませんが,それが海外の軍事に関する識者の分析であるという事実は認識すべきでしょう.

ねらっずーり in mixi, 2015年10月12日
青文字:加筆改修部分


 【質問 kérdés】
 F-22導入に比べればF-35導入は戦力ダウンになるのでは?

 【回答 válasz】
 イタリアのF-35A最終組立点検施設 (FACO)が,来年度から伊空軍カメリア空軍基地内で稼働する事になりました.

First F-35 Assembled In Italy To Roll Out Early Next Year:Aviation Week

イタリアのFACO生産一号機は2015年ラインオフ,日本のFACOは?:航空宇宙ビジネス短信・T2

 我が国でもFACO施設が名古屋にある三菱重工の施設内で建設され,2017(平成29)年度から稼働が始まる予定です.
 これにより我が国では,F-2生産終了以来の戦闘機製造が開始される事になります.

 ところで右寄りな人の軍事系ブログを見ると,まだF-35よりF-22なんて意見を見かけます.
 そこでF-22とF-35のスペックを比較してみました.

F-22A Raptor:EAGLET

F-35 LightningⅡ:EAGLET

 低RCSとステルス性を高めるウェポンベイに搭載される装備で,AAMだとF-22が8発,F-35が4発と2倍の差があるものの,E-2Dや052D型駆逐艦の登場でステルス性の優位性が崩れたので,あまり比較しても意味はありません.
 一方でステルス性を落とすという条件で外部のハードポイントに搭載される兵器を含めると,F-22もF-35も12発のAAMが搭載する事が可能.

 ちなみにAIM-120の重量は150kg前後,99式空対空誘導弾の重量は220kgですから,どのパイロンにも搭載は可能です.
 これは巡航ミサイルや対艦ミサイルの飽和攻撃に対する迎撃では,F-15J以上に有利.
 F-15Jは最大で8発のミサイルしか搭載出来ないのですから.その意味からすればF-22もF-35も大差はありません.

 またF-35のペイロードは5850km,F-22のペイロードも4500kgが最小と言われていますが,こちらもあまり差がありません.

JSF(Joint Strike Fighter )統合攻撃戦闘機計画:Hyper Arms

F-22A Raptor Advanced Tactical Fighter, United States of America;Airfoce technology

 格闘戦やネットワークの戦いにおけるBVR(視覚外戦闘)を行うための戦闘行動半径に到ってはF-22が759km,F-35Aが1100kmでむしろF-35Aが上回っています.
 恐らくこの事実があったからこそ,F-22よりF-35の生産に力を入れるという事になったのかも知れません.

 しかしやはり単一機種だけに防空や阻止攻撃を託す行為は危険でしょう.
 当方としてはX-32の同時採用も試みるべきではなかったかと思います.

 いずれにしても空自にF-35Aが納入されるのは予定通りになりそうです.

 こちらは東京都内に建設される予定のF-35AのF135エンジンのFACOに関する動画

ねらっずーり in mixi, 2014年12月13日
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-4の後継機の話で,F-35は時期的に無理,という人がいるんですが,どういう事なんですか?

 【回答】
 日本がF-4EJ改の後継(F-X)にF-35を導入する事は,時間的に間に合わないから.

 何故なら,ロッキード・マーティンによれば
「JSF非参加国の日本がF-35を導入できるのは,早くても2015年以降.
 シンガポールのようなLevel2,3及びSCPパートナーでも,早くて2012年から.
 アメリカやイギリスのようなLevel1パートナーでさえ,F-35の引き渡しは2009年度から(アメリカのF-35AのIOC獲得は2013年第1四半期末)」
とされているからだ.

 日本は2009年に予算化するから,少なくとも予算化から導入まで6年は待たなければならず,その間,2008年にはF-4EJ改が本格的な減勢段階に入ることから,戦力の空白化が起きかねない.
 また,選定時期にまだ量産型の引き渡し自体が行われておらず,当然何処の国も実戦配備を行っていない.
 全く実績の無い機体であり,あまりにもリスクが大きすぎる.

 上記の根拠として,まず「軍事研究」2005年9月号の記事,「パリ航空ショー戦闘機最新情報 日本のF-Xに欧米のアピール」(青木謙知)から引用する.

   (略)

 最初に初度作戦能力(IOC)を獲得するのはアメリカ海兵隊で,F-35Bが2012年第2四半期にIOCとなることが計画されている.
 続いて2013年第1四半期末に空軍でF-35Aが,2013年第2四半期に海軍でF-35Cが,それぞれIOCを獲得することを目指している.
 またJSFの国際共同パートナー諸国がSDD期間中にF-35の採用を決定すれば,最も早ければ2012年からそれらに国に量産期の引き渡しが開始される.
 さらに国際共同パートナー意外の国からの発注分に関しては,やはり早ければ2015年からの引き渡しが可能と,ロッキード・マーティンではしている.

   (略)

 その一方でこの中期防衛力整備期間内に,F-4EJ改の後継となる新戦闘機の調達を行う事も盛り込まれていて,まず7機を導入する事を目指している.これが,次期戦闘機となるものだ.
 こうした事から,次期戦闘機の調達は,遅くとも中期防衛力整備期間の最終年度である平成21年(2009)年度に開始しなければならない.
 あるいは,まず,評価・試験用機体(通常は2機)を先に取得するとなれば,その2機を平成20(2008)年度に予算化し,残る五機を平成21(2009)年度に予算化する事になる.
 仮に後者のスケジュールで進めるとなると,機種選定は平成20(2008)年度の概算要求を提出する,平成19(2007)年夏までに終える必要がある.
 機種選定作業に一年余りを必要とするとすれば,平成18(2006)年度始め(2006年4月)には検討対象機種のメーカー等に提案要求書(RFP)を発出することになる.
 F-X作業に開始は,意外と迫っていると言えよう.
 平成21(2009)年度に7機を一括発注するのであれば,これらの作業は一年送れで進むことになるであろう.

    (略)

 また,アメリカで開発が進められているF-35JSFは,スケジュールの点で間に合いそうもない.
 前記のようにF-Xは,早ければ平成19(2007)年度夏,どんなに遅くなっても平成20(2008)年末までには機種選定を行わなければならない.
 しかしF-35は,その時点で飛行試験には入っているものの,量産型の引渡しは始まっていないし(2009年度第2四半期開始予定),当然実戦配備も行われていない(初度作戦能力の獲得はF-35Aは2013年第1四半期末).
 実績のない機種を採用するのはかなりリスクが高く,防衛庁もそれは避けるであろう.
 またロッキード・マーティンでは,仮にF-35に今発注があっても,引き渡しを開始できるのは2015年からとしている.
 F-Xが発注から5年後に引き渡される事でよいとしても,2009年に発注した場合でも2014年には受領することになる.
 この点でもF-35は,F-Xの日程に合わないという事だ.

 したがって,現実的な候補機種は,ボーイング一機種(F-15EまたはF/A-18E/F),F/A-22,ラファール,タイフーンの四機種に絞られていくことになると考えてよい.

 また,JDW誌2004/3/24号(Koiji.netにて)にはこう述べられている.

 シンガポールは,SCP (Security Co-operation Participant) に基づき,F-35JSF 計画に公式参加した.
 SCP による JSF 計画への参加は,イスラエルに続く 2 ヶ国目の事例.
 この SCP により,シンガポールは F-35 が自国空軍の要求に合致するかどうかを調べるために,計画の詳細情報にアクセスできるようになるほか,自国の要求に合わせたシステムのインテグレーションを行うための研究を実施できるようになる.
 さらに,2012 年以降に F-35 の早期調達を要求することも可能になる.

 以上の事から,F-35の導入は非現実的といわざるを得ない.

(オッポレ in FAQ BBS)

ニッポンの皆様,こっちのJSFで我慢してやってください
(ロッキード・マーティン販売部より)
(画像掲示板より引用)


 【質問】
次期主力戦闘機:空自,F-35軸に検討へ
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090801ddm002010053000c.html

 まぁ,F-22が駄目なら代案は考えておかないとですしねぇ・・・
 調達時期の問題とか考えてなさげな発言ではありますが.

 F-35にするとして,早期に入手できる手段って何かありましたっけ?

seld in 2009年08月01日 23:49

 【回答】

 純減という最悪のシナリオを考えると,いつまでもまだ完成してない餅にこだわるより,とにかくモノは出来てるF-2かF-15FXか台風じゃないかと思うんだけど,空自の中の人は女房を質に入れてでもステルスなのか?

Tono in 2009年08月02日 02:31

 中の人は純減もやむなしと考えているのか,それともつなぎとして悪癖である五月雨式のF-2発注(飛行教導隊他あるでしょうが)でしのぐつもりなのかもしれませんが,何を考えているのかよく分かりませんね.
 某幕の内弁当の人は「とっぷ・しーくれっと」と言うことで,当然ながら何も話してくれませんが,内部で激しい議論があり,防衛基盤維持のための懇談会・聞き取り調査を巡っても激しいやりとりがあるようです.

へぼ担当,2009年08月02日 15:19

 ていうか,こんだけ生産があちこちの国に分散してるプロジェクトに,あとから割り込むのも無理ぽいよなあ.
 カネだけむしられて,完成機輸入以外は一切認めないとかのオチになりそうだが.

緑川だむ,2009年08月02日 19:52

 そこでこの記事ですよ.

【コラム】ビジネス視点で防衛産業ウォッチング
(2) 世界各国で開発費用の負担と引き替えに生産も分担するF-35
http://journal.mycom.co.jp/column/defence_industry/002/index.html

JSF,2009年08月02日 20:32

 金を出せば,生産分担が増えるとな?

 じゃあ,米国並みの金を出して,エアインテイクと機種周りの生産分担をMHIあたりにもぎ取ってもらいましょう.
 あと,主翼前縁あたりとかも.

 …………いろんな意味で無理だよなあ.

ゆきかぜまる,2009年08月02日 20:43

 単純にアメリカで生産してるのを,日本にライセンスするという話じゃなくて,すでにあちこちに分散した生産を日本に持ってくるってのがなあ.
 というか鳩山政権が武器輸出の緩和をするとも思えないし.

緑川だむ,2009年08月02日 21:07

 現実問題,すでに生産の割り振りはできているので,落としどころは
「日本で調達することで増えた分について,○○のコンポーネントについては日本 "でも" 生産する」
という形でしょうねえ.
 機体構造なら,中央部胴体とか尾翼とか.

 そもそも,ステルス性に関わる重要部分の製造を LM が他社に渡すはずもなく.全部のコンポーネントを日本で製造するって訳にはいかんでしょう.
 効率も良くないし.

井上@Kojii.net,2009年08月02日 21:15

 ググって調べたところ政府・自民党は武器輸出三原則を緩和する方針なので,参加は可能らしいです.
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090524AT3S2300Y23052009.html

 ただ,参加レベルはどこからがいいのかと言うと正直,答えに窮します.
 既に生産の割り振りは出来ているという井上@Kojii.netさんの話からすると,Security Cooperation Participationを選択して,井上@Kojii.netさんの言うように日本で調達することで増えた分について,○○のコンポーネントについては日本 "でも" 生産するがベストでしょう.
 そしてF-35が量産開始するまで純減するのか,繋ぎを入れるのかも焦点.
 『軍事研究』誌によれば(ただし立ち読みでしたが.何分給料日前なんでorz),F-2再生産・増産を期待する声もありますし,私もそれがベストなんですが,F-35のLEVELⅠに参加してるBAEのコネを使ってタイフーンをリースするというのも,手かとは思いますけどね.
 ただリースはあまりいい案とは思えないのですが・・・.

トランスフォーマー7,2009年08月03日 08:27

 いざ日本が腹決めたとたんに,「やっぱり開発失敗なんでやめます」とか言い出したりせんだろうなあ.

緑川だむ in 2009年08月02日 00:00

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【質問 kérdés】
 空自のF-35A調達にあたって越えなければならなかったハードルは?

 【回答 válasz】
 ロッキード・マーティンがパリ航空ショーにおいて,F-35をFMS(有償軍事援助)で導入を決定した国の機体も紹介.
 英伊などの共同開発国の他に,我が国の空自に輸出されるF-35A初号機「AX-1」も紹介されました.

航空自衛隊のF-35A初号機,来年夏にお披露目へ | Tokyo Defence and Aerospace Review

 そんな中,イタリアと並んでFACO(最終組立・検査)の施設の設置が決まっている我が国の三菱重工小牧南工場ですが,去年の報道では当面の間見送りとの事です.
 また,FACOにはオーストラリアも決定し,北部太平洋地域は日本,南部太平洋地域はオーストラリアが担当する事になります.

日豪韓導入の「F35」戦闘機,整備拠点は日豪に 韓国は日本整備拒否との予想も | ニュースフィア

 なお,韓国はF-35Aの選定を決定していますが,この国特有の反日感情により,日本での整備は行わないとの事.
 そうなると北部太平洋での我が国の担当は,空自の他に在日・在韓米軍機やハワイ・米西海岸の米海空海兵隊機を担当する事になるかも知れません.

 本題に戻りますが,三菱重工がFACOの設置に難色を示している理由として,工作機械などの100億円の設備投資が必要であり,政府に補助金を要請したものの,財務省は財政健全のために拒否し,防衛省も海外向けの機体には補助金は出せないとの事で暗礁に乗り上げています.

 また,F-35のFACOが決定しても製造の下請けという役割上,F-4EJやF-15Jのようなライセンス生産のように技術を得られる恩恵は少ないとの事.
 実際,共同開発国で最初にFACOを開始したイタリアですら不満を述べているぐらいですから.

日本に設置されるF-35の”整備拠点”と武器輸出三原則見直し(dragoner) - 個人 - Yahoo!ニュース

 一方で,F-35の開発責任者であるクリストファー・ボグダン米空軍中将は,F-35のFACOにより15万時間の作業で,3000万ドル-3500万ドルの経済効果があると述べています.
 そう思えば魅力的な事業であるのもまた事実.
 そこで三菱重工の設備投資分を国庫債務負担行為で負担出来ないでしょうか.
 国庫債務行為とは国が財政上の必要経費を調達するために債務を負うことで,国会の議決が必要になります.
 国庫債務負担行為は防衛費の武器の調達に多用されています.

国庫債務負担行為とは :弁護士ドットコム

国庫債務負担行為(こっこさいむふたんこうい)とは - コトバンク

 防衛費の武器の調達に多用されてきた国庫債務負担行為を活用して,F-35のFACOに必要な工作機械などの設備投資分を負担すべきでしょう.
 ちなみに100億円ならば空自のF-15J1機分で,償還期限は短くて済みますので,財務省もあまり口は出さないでしょう.
 また,上記のように北部太平洋地域の整備を担当するから,懸念されたイスラエルなどへの武器輸出の可能性は極めて薄いと言えますので,防衛省も神経を使う必要はないでしょう.
 現在,国会は安保法制で空転の状態が続いていますが,F-35の導入は民主党政権時代に決定した事であり,反対するとはちょっと考えにくいと言えます.

 三菱重工も私企業である以上,やはり独自で行うにも限界があります.
 MRJの生産もありますし,それ以外にもF-15JやF-2の改修の事業もあります.
 そのあたりは国がバックアップしていくべきでしょう.

ねらっずーり in mixi, 2015年07月12日
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「武器輸出禁止条約に触れる」と言う口実で,JSF計画には日本は参加が出来なかったんじゃないか?
 ミサイル防衛は良くて戦闘機は駄目,と言う理屈は変では?

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年02月11日 17:43:40

 【回答】
>「武器輸出禁止条約に触れる」と言う口実で参加が出来なかったんじゃないか?

 そうですよ.
 JSF計画に共同出資すると言う事は,共同開発するということ.
 これを他国が購入する場合,武器輸出に当たる恐れがあったからです.

>ミサイル防衛は良くて戦闘機は駄目,と言う理屈は変

 時系列をよく見てください.
 JSF計画よりもMDは後です.
 MDを共同開発する事に決めた頃には,既にJSF計画は参加の締め切りが過ぎていました.

 そしてMDはアメリカとの共同開発であり,多数の国が参加するJSF計画とは違います.
 日米共同開発はF-2の時に経験済みで,武器輸出関連の問題に付いても特例として認められています.
 F-2とMDの違いは,MDは日本だけでなくアメリカも使う事,そして他国も購入する余地があることです.

 しかしこのハードルは,北朝鮮ショックにより簡単に乗り越えてしまいました.
 なにしろ偵察衛星まで打ち上げてしまったほどの影響力です.
 MD導入はすんなりと決まってしまいました.
 MDは,政治的にも速やかな導入が求められました.

 しかしJSF計画は緊急性はないのです.

 MDとJSF計画をを同列に扱おうとする事は,これら政治環境の変化を考慮していない,意味の無い仮定でしょう.
 MD導入決定の後なら,JSF計画の参入も出来たかもしれませんが,時既に遅いのです.

――――――Posted by JSF at 2006年02月11日 19:50:40

「週刊オブイェクト」コメント欄,2006年02月05日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 どうして日本はF-35のプロジェクトに一枚噛んでないのでしょうか?

 【回答】
▼ 日本がMEADS計画やJSF計画に参加しなかったのは,武器輸出が禁止されているからです.
 開発計画に出資すると言う事は共同開発であり,その兵器が他国に販売された場合は,
「日本の開発した兵器が海外に販売された」
となるからです.
 F-2の時は対米に限り緩和されましたが,F-35となると多国間ですので,ハードルはより高い.

JSF in 「軍事板常見問題 mixi支隊」,2009年08月02日 19:38

 また,日本はJSF(F-35)を必要ないと思っていたから.

 ハリアーは使っていないからハリアーの後継は要らないし,戦闘機はF-15がある.
 空母を持っていないから次世代艦載機も要らないし,支援戦闘機はF-2が完成する.
 そもそも日本にとって「戦闘攻撃機」(自衛隊用語だと支援戦闘機)に必要とされるのは,対艦ミサイルを持てるだけ抱えて洋上の敵上陸船団を攻撃すること.
 F-35はそうした用途に不向きなので,日本にとっては導入するメリットがない.
 なので計画にも参加しなかった.

 完成機輸入の目が全く無いわけでは無いが,基本的に空自は戦闘機については国内生産(ライセンス国産)を重視してる.
 数多の国で運用される予定のJSF計画に関し,日本が製造分担を行うほど深くコミットする事は,アメリカ以外の国とも共同開発することになり,武器輸出を自粛している政策に反するし,小額の開発資金を拠出する程度の浅いコミットではメリットが無い.


 【質問】
 F-35に関し,日本は「レベル3パートナーにすらなれない状態」というのがよく分かりません.

暫定遊び人

 【回答】
 単純に締め切りが過ぎちゃったんですよ.2年前くらいに.
 今からどれだけ大金を提示しても,開発に口を出せるレベルのパートナーにはなれません.
 もう開発は方向性が決まってしまっていますから.

 ですから,今から日本が参加できるのは,開発に口出しできないが資金提供をするというレベル4パートナーまでとなります.
(2005年01月02日 23時57分43秒)

JSF

2004年12月25日付「週刊オブイェクト」コメント欄


 【質問】

――――――
「F-35性能情報料」で10億円 米国,日本に異例の要求

 航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)選定で,日本が有力候補に位置付けている次世代戦闘機F-35の性能に関する情報提供料として,米政府が約10億円を要求していることが3日,分かった.
 複数の日米関係筋が明らかにした.
 レーダーに捕捉されにくいステルス性能については,購入が決まった段階で提供する意向も伝達した.
 今月20日に来日するゲーツ国防長官と北沢俊美防衛相の会談で,F-35採用を軸に調整する見通しだ.

 輸入する装備で,情報提供として高額な代金を求められるのは異例.
 F-35が米国に英豪などを加えた共同開発のためで,10億円を支払った場合,開発費の負担割合に応じて各国に配分されるとみられる.
 この要求に日本側では「足元を見られている」(防衛省筋)との受け止めも出ている.

 〔略〕
 政府は情報提供料の支払いに応じるとともに,2011年度予算案からF-35の購入経費を計上する方向で本格的な検討に入る.

 米側が約10億円の支払いを求めている情報は戦闘機の詳細な攻撃能力に加え,一定の時間にどれだけ早く旋回できるかなど機動性に関する性能のデータとみられる.
 ステルス性能は高度の軍事機密のため,米側は購入が確定した時点で開示する意向を伝えたという.

 F-35はことし5月の日米防衛相会談で,ゲーツ長官が日本に推奨し選定が本格化した.

2009/10/04 02:04 【共同通信】
――――――

 ほぼ決まりなんですかね?

2009年10月05日 08:58,bernoulli

 F-35で決定・・・なの?
 性能情報料と言う名目で,開発負担金なのかなぁ?

2009年10月05日 02:20,seld

 【回答】
 現実問題,「ステルス機が欲しい」と考える限り,他に選択の余地はありません.

 ちなみに,レベル 3 パートナーで $125m~$150m 出してますから,それと比べると一桁少ない額だったり.
 情報アクセスと生産参画のためには,パートナーとして参画した上でカネを出す,というプログラムですから,単に情報照会でも他国とのバランス上,タダではやれないということかも.

2009年10月05日 07:39,井上@Kojii.net

 DLしたらおためし期間にも金のかかるソフトみたいなもんか.

2009年10月05日 07:52,ゆずこせう

第3回戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会使用資料
http://www.mod.go.jp/j/delibe/sentouki/sonota/index.html

 最低でもF-Xはラ国できないと,F-XX選定の頃には国産能力は無くなっていそうですね.
 ラ国でもかなりのメーカーが撤退することになるんでしょうけど.

2009年10月06日 22:21,Kotei

http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009112201000383.html

( °д°)

(°д°)

たれ,2009年11月23日 05:09

> 次期戦闘機F-35採用・約40機の導入想定

 このF-35A採用にしても微妙すぎる数が....
 この数とこの時期ではライセンス生産はほぼ無理でしょうから,何らかの部品レベルに留まるのか,完成機の輸入になるでしょうね.
 そうなれば現在の戦闘機生産基盤を放棄することにもなりかねませんが,果てさて.

 一方,政治的にも先が見えない中,ステルス性が要求される必要最低限として,40機という数字を出したことは,限られた予算の中で最大限の防衛力の実効性を確保する上では,正解なのかも知れません.

 当然のことながら,これだけの数ではF-XXには全く足りませんし,導入時期も不透明でしょうから,それまではF-15J MSIP機の近代化改修やF-2の継続的な改善(フォローアップ)を徹底的に行うのでしょう.
 それであればかなりの時間を稼ぐことが出来ますので,またF-XXの選択に当たって有る程度のフリーハンドも確保できるわけで.

 以上が前提ですが,この観測気球の狙いはそれほど的外れではないと考えます.
 ただし,国内戦闘機生産基盤の放棄を意味する,重大な決断を伴うものでもありますが,果たしてどうなる事やら.

 とりあえずF-15J MSIP機の近代化改修がどのように進められるか,F-35A採用と同時並行で行われるのかどうかが,試金石と考えます.

へぼ担当,2009年11月23日 06:59

 とりあえずF-Xで第5世代機を調達しつつ,F-15JのpreMSIP機の徹底的な改修(一部の再生産を含む)とF-35の一部国産化とノックダウンで生産基盤は維持・・・?
 某所で言われていた,J型のDJ化とかもやるのかなぁ・・・.

hide@RJTJ ,2009年11月23日 07:09

>J型のDJ化

 Patria が F/A-18C のニコイチ改造でやったみたいに,前部胴体だけ捜してくるのかなあ.と思ったけれど,15 の場合,キャノピーだけで済むかも.

井上@Kojii.net,2009年11月23日 07:26

 予算が潤沢であればすんなりF-XXに行きそうですが,実際にはF-15J preMSIP機の徹底的な改修
(疲労部位交換などの再生産含む;もっともpreMSIP機で近代化改修相当を行おうとすると,配線(ハーネス)を根本からやり直さないと...とのこと.そのため,手を付けると「再生産」と同等程度の手間がかかるそうで:某メーカーの中の人談)
もやらないと,間に合わないのかも知れませんね.

 ただ,J型のDJ化のメリット,用途があまり思い浮かびません.
 素人目にはせいぜい飛行教導隊で酷使し続け,入れ替えを行っている分と,RF化した機体ぐらいしか複座の必要性を感じないのですが,リードイン教育分以外,各飛行隊でDJが不足するほど逼迫しているのでしょうか.
 先達の方々共々,差し支えない範囲でご教授いただければ幸いです.

へぼ担当,2009年11月23日 08:22

 大臣会見の公式発表でますた.

――――――
http://www.mod.go.jp/j/kisha/2009/11/24.html

Q:F-Xの話なのですけれども,一部報道でF-35の方向だということなのですけれども,現在の検討状況というのはどうなのでしょうか.

A:あの報道は全く根拠がありません.
 従来,我々が内閣を引き受ける前に,色々と省内で検討したりしたことがあったことのパッチワークのような話が出ただけで,あれについてコメントする気もありませんし,防衛省の方針があそこに表れているということは全くありません.
――――――

 ホッとした気持ちが半分,いい加減早く決めてあげてという気持ち半分(´・ω・`)

びちお,2009年11月24日 14:07

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分

▼ 2014年11月には米国防総省とロッキード・マーティン社はF-35AのLRIP ロット8の生産に関する契約に合意しました.
 調達は2016年度になります.
 これには空自向け4機分も含まれており,いよいよF-35開発計画は10年の歳月を経てゴールに向かってラストスパートが始まりました.

DOD and Lockheed Martin Announce Principle Agreement on Purchase of F-35s:Lockeed Martin

今週の軍事関連ニュース (2014/10/31) :kojii.net

 機体単価も93.3百万ドル(約100.8億円)まで下がるので,予備エンジン等の兵站支援の分を含めた価格も下落していくと思われます.
 そうなると,防衛省によるF-15J非改修機の後継として追加調達される可能性も現実味を帯びてきました.

Lockheed, Pentagon Agree On Latest F-35 Production Lot:Aviation Week

F-35機体価格の最新動向 航空自衛隊機体含む:
航空宇宙ビジネス短信・T2


 そして航空宇宙ビジネス短信・T2管理人でもあるmoneyfreedomさんが提言しているように,米空軍ACC司令官の言うF-35AとF-15JやF-2との融合(統合と言うべきか)した運用の必要性が出てきます.

ACC’s Gen. Hostage: On Fifth Gen Combat Cloud And Syria:BREAKING DEFENCE

ACC司令官が見る 空軍力の現状と未来:航空宇宙ビジネス短信・T2

 F-35Aはリンク16に対応しており,空自のJADGEもリンク16に対応,また空自のF-15J J-MSIP改修機もリンク16に対応しています.
 ただ,F-2はリンク16に対応していないので,自衛隊デジタル通信システム(戦闘機搭載用)が搭載される予定となっています.
 これはF-2にはリンク16用の戦術データ交換システム端末(MIDS-FDL)の搭載が出来ない事によるものです.

自衛隊デジタル通信システム(戦闘機搭載用):防衛省(PDF注意)

 しかし軍事ライターの井上孝司さんのお話ですと,自衛隊デジタル通信システムとMIDS-FDLの互換性はないという事.
 これは2013年6月号の『丸』で述べられています.
丸 2013年 06月号:amazon.jp

 そうなると,E-767やE-2CなどのAWACSやAEWが中継を行う役割が出てくると思います.

 いずれにしてもF-35Aが開発完了・量産に向けて動き出した事,そして空自には予定通り2017年度にはF-35Aがデリバリーされる事は,歓迎すべきでしょう.▲

ねらっずーり in mixi, 2014年11月01日
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 もし
F-35が空自に配備された場合,ライセンス生産はできないのではないのですか?

 【回答】

 F-35は,御存知の通り国際共同開発のため,機体丸ごとライセンス生産できるわけではありません.
 各国の技術に生産分担も決められており,特許などの権利もあるので,ライセンス生産が出来ないという事情もあります.
 本当なら日本も法改正して参加すべきだったのですが,今更過ぎた事を言っても仕方ありません.
 そこでイスラエル式に,ノックダウン方式による生産と,兵站支援の拠点の整備という形に収まりそうです.
イスラエル向け F-35:Kojii.net ココログ別館
ノックダウン生産 - Wikipedia

 とはいえ,全くライセンス生産が出来ないというわけではありません.
 例えばアメリカが生産分担しているエンジンについては,ライセンス生産は可能かも知れません.
 F-35のエンジンにはプラット・アンド・ホイットニー F135エンジンが使用されていますが,F135は米国のプラット・アンド・ホイットニー社が生産しており,各国の共同開発というわけではないのです.
 これなら米国との協議で,ライセンス生産が可能となります.
プラット・アンド・ホイットニーF135 - Wikipedia

 F135は,F-22に搭載されいているF119の改良型で,これは純米国製です.
 これなら各国の生産分担や技術,権利が入る余地もないので,ライセンス生産は可能かと思われます.
 特にエンジンの部分は,空自の飛行時間の体系からすれば,是が非でもライセンス生産を認めて欲しい部分の一つだけに,これを米国が生産分担とした(というか,この分野でば米国しか生産分担が出来ない)のは,不幸中の幸いと言えるでしょう.

 なお,F135の他に互換性のあるGE/RR F136エンジンも開発中ですが,こちらも米国と英国との協議次第では ,ライセンス生産も可能となります.
ゼネラル・エレクトリック/ロールス・ロイス F136 - Wikipedia

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年12月22日10:10
青文字:加筆改修部分

 続きです.
 F-35計画における生産分担をちょっと調べていたのですが,ちょうど私のマイミクでもある,プロライターの方が去年書いた,とある記事を見つけました.
 以下引用.

――――――
ビジネス視点で防衛産業ウォッチング 井上孝司 2009/07/24:マイコミジャーナル

具体的な生産分担の例

(略)
中央部胴体 : ノースロップ・グラマン
中央部胴体で使用するパーツの一部 : TAI(Turkish Aerospace Industries Inc.)
後部胴体,垂直尾翼,水平尾翼 : BAEシステムズ
尾翼で使用するパーツの一部 : テルマ,マゼラン・エアロスペース
複合材料製の機体構造部品 : コングスベルク
エンジン : プラット&ホイットニー
垂直離着陸型用のリフトファン : ロールス・ロイス
レーダー : ノースロップ・グラマン
ヘルメット装備ディスプレイ : VSI(Vision Systems International)
射出座席 : マーティン・ベーカー
――――――

 この内,アメリカとイギリスが分担している部分として,
中央部胴体(ノースロップ・グラマン:米),
後部胴体・垂直尾翼・水平尾翼(BAEシステムズ:英),
先週の日記でもお伝えしたエンジン(プラット&ホイットニー:米),
ヘルメット装備ディスプレイ (Vision Systems International:米),
射出座席 (マーティン・ベーカー:英)
などがあります.

 こう見ていると,主な部品はほとんどが,米英によって生産されています.
 ただ,一部のパーツはトルコやデンマークの企業で生産されているので,こちらは輸出という事になりそうですが,上に挙げた部分なら,交渉次第ではライセンス生産は可能かも知れません.
 ただ,もちろん100%ライセンス生産というわけにはいかないとは思いますが,高稼働率を維持するのに必要な部分が多いだけに,こちらは交渉の価値はあります.

 ただ,そうなると日本も,自国の技術力を提供しなければなりません.
 現在,防衛省や民主党外交・安全保障調査会,自民党などが推進している武器輸出規制緩和が実現すれば,それは可能になります.
 とはいえ,今からの参加になるとSecurity Cooperation Participation,つまりオブザーバー扱いとなります.
 あのイスラエルですら,その地位にいるくらいです.
 ただし,日本の技術力が評価されれば,開発遅延の防止のため,レベル2パートナーとして招いてくれる可能性もあります.
 アメリカ政府が執拗に,日本にF-35の選定・調達を迫っているのも,そのためでしょう.

 この記事については私が調べた限りなので,実際は違う事情もあるかも知れません.
 そうだとしたら,是非とも指摘して頂ければ幸いです.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年12月29日12:14

 さて,前の日記では米英が生産分担している部分のライセンス生産の可能性を指摘しましたが,一部のパーツはトルコやデンマーク,ノルウェーからの企業が担当しており,これらの企業がおいそれとライセンス生産は出来ないでしょう.
 また,ステルス技術などアメリカが,とても他国にライセンス生産など認めない部品もあります.
 となると輸入という事になりそうですが,空自の高稼働率維持の方針を考えると,どうしても大量輸入という事になりそうです.

 そこで三菱重工の製作所がある小牧を拠点に,航空貨物便を毎日最低でも2便ぐらい飛ばしてみてはどうでしょう.
 小牧基地は名古屋飛行場に隣接しており,かつては国際空港だった事もあり,貨物機の離着陸は可能なはずです.
名古屋飛行場 - Wikipedia
三菱重工|名古屋航空宇宙システム製作所 小牧南工場

 大量輸送で備品をストックしておけば,整備も問題はないはずです.
 そこから,F-35が配備されている基地に,C-130で空輸すればいいだけの話なのです.

 さて,ここまでF-35のライセンス生産の可能性を書いてきましたが,それでも輸入によるノックダウン生産がF-15よりも多く見られる以上,機数はやはり60機ぐらいが限度かと思われます.
 これがおそらく空自の高稼働率を維持できる,最高限度の機数でしょう.

 ただ,純ステルス機の導入には大きな意義があります.
 中国は何しろそれを脅威に感じているのですから,政治的にも意味はあるかと思われます.
【軍事】これはありがたい懸念(2)

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年12月31日00:39


 【質問】
 日本のF-XがF-35に決まる可能性についての,中国の反応は?

 【回答】
 サーチナでF-35に関する記事が,やたらと取り上げられていますが,どれを見てもF-35にはやたら否定的解釈が多いなあと.
日本がF-35を購入へ アジアの空を高く飛ぶのは誰か(1)=中国:サーチチャイナ
日本がF-35を購入へ アジアの空を高く飛ぶのは誰か(2)=中国:サーチチャイナ

 F-35で,日本の戦闘機産業が衰退するって・・・
 兵站支援でノックダウン生産やライセンス生産が,ある程度認められる可能性があるのを,知ってて書いているんですか?

■関連記事
【軍事】久しぶりのF-X話

 それに防衛省は,F-35の開発が終わり,量産段階に入るまで,F-2の増産を検討されていますし,F-2が無理ならユーロファイター・タイフーンの選定による繋ぎも,視野に入れています.
 ですからこの記事は,やや先走っているとしか思えないのですが.

 さらに検索してみると,中国メディアでは活発に,F-35に関する記事が取り上げられています.
 F-35の調達は,アジアに災いをもたらすとまで書いています.
 この記事を見ると,どうも中国はF-35に懸念を抱いているのは確かでしょう.
 つまり中国が開発しているステルス戦闘機は,性能はF-35には及ばないと自白したようなものです.
 何しろF-22の対日・対豪輸出をロビー活動で,止める運動をしたという実績がありますから.

 しかしF-35はさすがにロビー活動をしても,対日輸出は止めるのは無理です.
 F-22は米国の安全保障上,やむを得ない面がありましたが,F-35はさすがに中国に譲るわけにはいきません.
 10年以上前からのプロジェクトなだけに,これだけは中国の意見を聞くのは問題外です.
 ですから中国のメディアの,F-35に対する敵意も当然の事になるのです.
 中国の第5世代戦闘機より性能のいいF-35が,日本に配備されれば,中国が航空優勢を得るのは永遠に不可能です.

 ところで内容を見ると,ユダヤ陰謀論者とあまり変わらないような気もしますが.

――――――
「F-35」の購入がアジアにもたらす災い:中国網日本版

 例えば,1000機の「F-35」は何を意味するか?
 他でもない,1000億米ドルの利益だ.
 米国はこれで数十万どころか,数百万を越す雇用チャンスをつくる事ができる.
 逆に日本にとって,200機の「F-35」を購入することは,100万台の自動車を輸出することに値する.
 韓国の場合,100機の「F-35」は数百万トンもの船舶輸送貨物に,インドでは150機が1千万人以上のGDP1年分に相当する.

 また,「F-35」が大量にアジアに入っていけば,米国のアジア戦略の把握にも大きな得になる.
――――――

 これ,2chで「F-35は植民地仕様で,ユダヤ資本に日本の富が吸い上げられている!」という珍説を開陳していた2ちゃんねらーと,どこが違うのですか?

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年11月16日08:57
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 以下の意見はどうでしょう?

―――――
次期大綱でF-35は導入できるか.:清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所

 個人的には空自が想定している通常型のA型ではなく,VTOLのB型の採用を検討すべきだと考えます.
 B型であれば海自のヘリ空母での運用も可能であり,また滑走路の不備な離島での運用も可能です.
 そのためには22DDHなどに,改良を加える必要はあるでしょうが.
 B型はA型などに比べれば,能力的な限界がありますが,運用の柔軟性が高まるし,島嶼防衛に際しての抑止力も期待でます.
 何しろ中国にしてみれば,通常の戦闘機と違うので,対策をあれこれ講じないとなりません.
 非常に剣呑でしょう.
 ここで我が国が開発と調達に名乗りを挙げれば,関係各位に恩を売れます.
 交渉次第ですが,かなりいい条件を引き出せるのではないでしょうか.
 共同開発に関しては,ミサイル防衛同様に「特例」とすれば問題ありません.
 内閣法制局長がウンといえばそれでOKです.
 で,FXはスーパーホーネットかユーロファイターでライセンス生産し,F-35のプロジェクトに参加するならば,防衛省と空自が毀損した,戦闘機生産関連企業の信用を取り戻す一助ともなります.
――――――

 【回答】
>B型であれば海自のヘリ空母での運用も可能であり,また滑走路の不備な離島での運用も可能です.
>そのためには22DDHなどに改良を加える必要はあるでしょうが.

 清谷さんが海自艦隊派の理解者だというのは,以前から知っていましたが,まだ諦めていなかったんですね,この人も.
 F-35Bの,ひゅうが級や24DDHへの艦載は無理です.
 スキージャンプ台を設置したとしても,重量があるので,イタリア海軍軽空母の「カヴール」やスペイン海軍空母の「ファン・カルロス二世」での運用が厳しくなっています.
 その気になれば出来ない事はないのですが,そうなると中国原潜に対する対潜ヘリの運用にも支障が出ますし,何より整備はどうするのか.
 海自が行うのか空自が行うのか.
 それによっては空自基地での,整備要員の人員に問題が出てきます.

 そりゃ,清谷さんも嫌っている民主党政権が倒れて自民党政権が出来れば,軍拡もあり得そうですが,それでもやはり人員の問題は避けられないでしょう.
DDH-181「ひゅうが」進水:週刊オブイェクト

 まぁ,強いて言えば,南シナ海での中国海軍の進出に対抗するために,空自と海自の統合作戦で,空母にするという話も納得できるといえば納得は出来ます.
 現にイギリス海軍では,シーハリアー退役後は空軍のハリアー部隊を,空母に艦載しています.

 しかしそうなると,空自の防空網に穴が開くのは避けられません.

>B型はA型などに比べれば,能力的な限界がありますが,運用の柔軟性が高まるし,
>島嶼防衛に際しての抑止力も期待でます.

 あの・・・下地島や石垣島,宮古島の空港を都合よく忘れていませんか?
 尖閣有事になれば,これらの空港は防衛省が接収して,空自や海自の基地にする事ができます.
 さらに清谷さんも指摘していますが,F-35BはF-35AやF-35Cに比べて戦闘行動半径が短く,日本の広大な 防空識別圏をカバーするのは難しいのです.

 F-35 (戦闘機) - Wikipediaより
F-35A:1092km
F-35B:833km
F-35C:1111km

 F-35Bの戦闘行動半径は確かにF-2並みですが,空自としてはF-2以上の戦闘機を求める以上,これは受け入れられないでしょう.
 それにVTOL機を空自が入れるとして,どういうドクトリンがあるのかを全く示していません.

>ここで我が国が開発と調達に名乗りを挙げれば,関係各位に恩を売れます.
>交渉次第ですが,かなりいい条件を引き出せるのではないでしょうか.

 まぁ,これは確かに同意は出来ますが,アメリカ側としてはF-35の計画自体を早く進めたい以上,F-35AだろうがF-35Cだろうが,とにかく参入してくれ,というのが本音に見えるのですが.
 ただ,この提案については悪くはないかとは思います.

>同開発に関してはミサイル防衛同様に「特例」とすれば問題ありません.
>内閣法制局長がウンといえばそれでOKです.
>で,FXはスーパーホーネットかユーロファイターでライセンス生産し,F-35のプロジェクトに参加するならば,
>防衛省と空自が毀損した戦闘機生産関連企業の信用を取り戻す一助ともなります.

 これについては清谷さんに同意です.
 既に北澤防衛相と安住副防衛相,民主党外交・安全保障調査会は特例でF-35計画参加したがっています.
 自民党でもこれに賛成こそすれ,反対する議員はいないでしょう.

 ただ,この人,F/A-18E/Fに何でこだわるのでしょう?
 ロバート・ゲーツ米国防長官は,F-15Eも選定対象にして欲しいと話していますし,ボーイングとしてはF-15カスタマーでお得意さんにして,ライノより高いF-15系統を進めたいでしょうし.

バルセロニスタの一人 in mixi,2011年02月01日10:42
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-35の性能情報の秘密保護に関する公文交換について教えてください.

 【回答】
 前原誠司外相とルース駐日大使は,次期F-Xの選定で有力視されているF-35の,性能情報の秘密保護に関する交換公文に署名しました.
 これは次期F-Xにおいて,F-35でほぼ決まりと見ていいでしょう.
外相と米大使,F35の秘密保護で署名:日本経済新聞

 アメリカ政府は,F-35の情報提供を望む国には,秘密保護協定の締結を求めており,それが実現した格好になりました.
 F-35の性能情報の秘密保護協定に,日米両当局者が調印したという事は,F-XのF-35への選定がほぼ決まったと見ていいでしょう.
 もし選定する気もない国に情報を提供したら,F-35の情報が中国やロシアなどに漏洩する可能性もありますので,アメリカがそんな馬鹿げた事をするわけもなく,明らかに選定を目的とした協定と見ていいでしょう.

 また,先日来日したロバート・ゲーツ米国防長官は北澤防衛相に,F-Xの選定はF-35,F/A-18E/F,F-15のどれかにして欲しいと要請,F-35がF-Xとして選定されそうな現在では,F-Xの「繋ぎ」は騒音と加速性能に劣るF/A-18E/Fではなく,F-15SEになりそうです.
Gates Pitches F-35, Hornet and Eagle for Japan:DEFENCE NEWS

 防衛省の選定から外れたF-15SEなどのF-15系統が,再び「繋ぎ」として表舞台に出てくる可能性が出てきました.
 普天間問題で散々日米関係をかき乱してしまった民主党政権としては,そのお詫びとしてF-15SEなどのF-15系統を「繋ぎ」として調達する可能性は,十分にありえます.
 これが麻生政権などの自民党政権だったら,ユーロファイター・タイフーンを繋ぎとして採用していた可能性もあったのですが,仕方ありません.
 民主党政権,というより鳩山政権があまりにも無能過ぎた結果がこれでした.

 民主党政権で対米自立!日本独立!とか言っていた人は,これを見てどう思うのでしょうか?
 何とも思わないのだろうなあ・・・.
 この手の人々は単に,日米軍事協力が気に食わないだけなのですから.
 海自部隊のインド洋派遣や,陸自・空自のイラク派遣そのものが,アメリカへの協力だから気に食わないわけですしね.

 だったら最初からそう言えばいいのに,何で911陰謀論とかに走るのだろう?

バルセロニスタの一人 in mixi,2011年01月19日10:27
青文字:加筆改修部分


 【質問 kérdés】
 F-35Aの日本国内の製造・組立は,何を担当しているの?

 【回答 válasz】
 空自の次期F-Xに選定されたF-35の日本国内製造部品はエンジンとレーダー,後部胴体と主翼,脚になると米政府が認めたようです.

F35の24部品,日本で製造 価格は1.5倍に:朝日新聞

 それにしても主翼や後部胴体,エンジンについては生産が認められるとは想定していましたが,レーダーの信号受信機までも生産が認められるとは意外でした.
 アビオニクスは完全輸入になるだろうと思っていたからです.

 EODASやステルス性が伴う前部機体などはさすがに生産が認められませんでしたが,これはやむを得ないでしょう.

 ともあれ,F136エンジンのライセンス生産やステルス戦闘機の生産分担,レーダーの信号受信機の生産は,我が国の航空産業にも寄与するのは間違いありません.

ねらっずーり in mixi, 2013年09月01日
青文字:加筆改修部分

 F-35Aの日本国内組立が2015年12月15日からスタートしました.
 名古屋で行われているという事ですが,恐らく三菱重工小牧南工場(愛知県西春日井郡豊山町)のFACO(最終組立・検査:Final Assembly & Check Out)施設でしょう.
 2017年時点で生産されているのはA型のみで,行われる工程は,ノースロップ・グラマン製の中央部胴体,ロッキード・マーティン製の前部胴体・コックピット・主翼,BAEシステムズ製の後部胴体,IHIのノックダウン生産したエンジンを組み上げ,エレクトリック・メイト&アッセンブリー・ステーション(EMAS)での工程を経て機体をロールアウトするというものです.

 三菱重工についてはF-35AのFACOには消極的な姿勢に関する報道がありましたが,いつの間にか問題が解決し,FACOが開始されました.
 ただし,初期に後部胴体を含む4割近いライセンス生産も検討されていましたが,三菱重工業側が採算性の問題から拒否しており,国内生産は部分的なパーツに留まっています.

 今年だけでもF-35Aに関する動きはかなり活発で,開発は以前に比べて進んでおり,米空軍や英蘭などの一部の国ではF-35の飛行隊も発足しています.

First Japanese-built F-35 Begins Assembly:Defence News

ねらっずーり in mixi, 2015年12月23日
青文字:加筆改修部分


 【質問 kérdés】
2019年4月の空自のF-35墜落事故の原因は?
Mi az JSDF F-35 vadászrepülőgép szerencsétlenségi okozza 2019. áprilisban?

 【回答 válasz】
 やはり空間識失調(バーティゴ)でした.

> 空自三沢F35A墜落,人的エラー原因か|事件・事故|青森ニュース|Web東奥
> https://www.toonippo.co.jp/articles/-/202611

 記事ではバーティゴは人的エラーとされていますが,バーティゴは人的なミスとは言えず,責任能力があろうがなかろうが誰にでも発生する感覚と言ってもいいでしょう.
 例えば濃霧が発生した道路を車で走るとバーティゴになる事があります.
 私事で恐縮ですが,スマホの空戦ゲームで曇り空を上昇中に,やはりバーティゴになりかけた事がありました.
 このようにバーティゴは誰にも起こる,注意していても発生する感覚と見ていいでしょう.

> 空自F-35墜落は人的要因「バーティゴ」か 推定の根拠と経験者に聞くその恐怖 | 乗りものニュース
> https://trafficnews.jp/post/86904

 このバーティゴを防止するため,自動操縦を応用したパニックボタンと呼ばれるシステムがあります.
 第4.5代戦闘機以降の戦闘機や第4世代戦闘機で改修を受けた機体にはパニックボタンが必ず装備されています.

> 航空機とIT(48) 飛行安全とIT(1)自動化による安全性向上
> https://news.mynavi.jp/article/airplane_it-48/

 空自は夜間の飛行中に少しでもおかしいと感じたならばパニックボタンを押すように教育や規則を出すべきでしょう.
 F-35のEODASも夜間の海上の上空では,近くに船舶でもいない限りは映像を感知できないと思われます.
 今回の事故もそれが原因と考えられます.
 機械も万能ではありません.

 最後に,亡くなられたパイロットのご冥福をお祈り申し上げます.

ねらっずーり in mixi, 2019年06月16日
青文字:加筆改修部分

 【関連リンク】
バーティゴ(空間識失調)を認められない元朝日記者 - Togetter


 【質問 kérdés】
 F-35Bは空自にとっても有用?

 【回答 válasz】

 私事になりますが,先々週の土曜日に秋葉原の書泉ブックタワーで,故・江畑謙介先生の遺作ともなった「日本に足りない軍事力」(青春出版社)を購入しました.

 その中に,イスラエル空軍は次期F-XでF-35Aを考えていましたがヒズボラやハマス,さらにはイランからの地対地ミサイルやロケット弾の攻撃で滑走路が破壊される危険性が高まった事から,F-35Bの導入も検討しており,空自の次期F-Xでも中国や北朝鮮の弾道ミサイルで空自基地の滑走路が破壊される危険性があるから,F-35Bも検討すべきという主張がありました.

 その後イスラエルはF-35Aの導入は決定したものの,F-35Bの導入の話は当方が浅学なのでその後の情報は聞いていませんが,この提案は高く評価されるべきでしょう.
 というのも,確かにBMD網の整備やBMDに必要な装備と運用が図られた事により,弾道ミサイルや巡航ミサイルによる滑走路破壊の可能性は薄れたものの,自然災害という基地機能を確実に破壊する存在が浮上してきたからです.

 2011年の東日本大震災では空自・松島基地が津波被害で基地機能がマヒしたのは記憶に新しいところ.
 幸い,基地内にいた隊員は屋上に避難したので全員無事でしたが装備のF-2BとT-4,UH-60JとU-125Aが流されて破損し,滑走路や誘導灯など基地としての機能は完全に止まってしまいました.
 松島ではその後,人工の高台にハンガーを設置しました.
 このような措置は津波被害を受けやすい小松,築城,芦屋,那覇でも行われるべきでしょう.

松島基地へ行って来た(前編):カンクリのミ〜ハ〜Days

 ただ,上記でも述べたように滑走路や誘導灯などは破壊されるか,しばらくは水浸しになる可能性は高いでしょう.
 また,津波被害のない基地でも例えば千歳などは樽前山か噴火した時には,火山灰の降灰により要撃機が離着陸出来ない可能性があります.

 そこで航空総隊司令部飛行隊のF-35Bを派遣して捜索救難やアラート任務の代行を行うというもの.
 津波被害では高台のF-35B専用パットを作って離着陸は可能ですし,樽前山の火山灰の影響を受けないであろう上富良野演習場に臨時のハンガーとパットからなら離着陸は可能でしょう.
 F-35Bは推力偏向ノズルだけでなく胴体下のリストファン,さらには両翼からの排気口からの推力により推力偏向ノズルだけでVTOLを行うAV-8Bやティルド・ローターで,一時期は安全性が疑われたものの,今ではその汚名を晴らしたV-22より安定したV/STOLを実現させています.


 また,VTOLではアフターバーナーを使わないので騒音もかなり軽減されるでしょう.

 ただ,F-35Bは安定したVTOL性能を維持するために航続距離・戦闘行動半径がF-35AやF-35Cに比べて短いのが難点.

 とはいえ捜索救難やアラート代行など,一時的な基地機能代行任務には向いているかと思います.

 また,VTOL機能があるので高射隊や警戒群の分屯基地への連絡業務も可能です.
 例えば防衛省から横田の航空総隊司令部に機密の技術がインストール出来るCD-ROMを分屯基地への輸送が可能になります.
 地上からだと時間がかかりますし,スパイに行動を察知される可能性もありますからね.

 さらに,海外派遣でもVTOL機の方が配備しやすいかと思います.
 米海兵隊がAV-8BやF-35Bの導入の理由としては,海外の駐屯地からでも離着陸が可能で近接航空支援が可能というがあります.
 アフガンではNATO諸国はかなり無理をして空軍部隊を出しており,ドイツですらもトーネードECR偵察・電子戦機を6機派遣しています.
 日本の場合,空自の防空体制の維持もあって,なかなか海外派遣に空自戦闘機の派遣は難しかったのですが,F-35Bの導入ならそのハードルは下がるかも知れません.

 こうした観点からも航空総隊司令部飛行隊のT-4の後継にはF-35Bも検討されるべきでしょう.
■追記
 このページのフォロワーでもあり当方のマイミクでもあるTACCOさんのご指摘で,航空総隊司令部飛行隊は「連絡飛行隊」で単座の機体は導入されないとの事です.
 そこで記事の題名を「F-35Bを航空総隊司令部飛行隊に配備を提案」を変更します.

 また,新しい提案として,航空方面隊司令部飛行隊の設置を提案,
 F-15J電子戦型とF-35Bはこの部隊で運用すべきでしょう.
 現在航空総隊司令部飛行隊のYS-11EAやEC-1などの電子戦訓練やF-2部隊のエスコートジャミングやスタンドオフジャミングは,航空方面隊司令部飛行隊のF-15電子戦型に,F-35Bは記事で書いた任務の他にレーダーサイトの 対ステルス機探知訓練も行ってみてはどうでしょうか.
 まぁ,YS-11EBのようなELINT機はMRJ改造の電子情報収集機に更新されて,航空総隊司令部飛行隊に委ねられるでしょう.

ねらっずーり in mixi, 2013年06月30日
青文字:加筆改修部分


目次へ

「アジア別館」トップ・ページへ

「軍事板常見問題&良レス回収機構」准トップ・ページへ   サイト・マップへ