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航空自衛隊の水タンク車
(撮影:へぼ担当)
「Togetter」(2010/10/16) とある日本の戦後兵器輸出(航空機)に関する呟き,純情派
「週刊オブイェクト」◆(2010年02月09日)多用途小型無人機TACOM試作機がエンジン停止で落下処理
「ダイヤモンド・オンライン」◆(2013-02-13) 「飛べない787型機」で露呈した 戦後日本の航空機産業の問題点
「ワレYouTube発見セリ」:Japanese Planes After WW2 : 戦後日本の国産機
「ワレYouTube発見セリ」:戦後日本の国産機 Butter-Fly
「 ワレYouTube発見セリ」:【ニコニコ動画】ウルトラマンの自衛隊機に燃えてみる動画.
『空中衝突』(服部省吾著,光人社文庫,2006.6)
『実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO』(佐藤守著,講談社,2010.7)
「UFOの積極的肯定派じゃなし,俺も見たことないけど,パイロット生活の中で部下たちはよく見てるんだよ」
というスタンスの一冊.
オカルト系UFO肯定論者からすると物足りないところが多そうだが,「UFOのせいとしか思えない計器故障」に見舞われたパイロットが,正確に報告してしまったあとの騒動が悲しい.
上司がT-3の構造的欠陥を,もみ消したようにも読める.
――――――軍事板,2010/08/03(火)
『操縦のはなし』(服部省吾著,技報堂出版,1992.11)
『登録記号から見た日本の旅客機』(イカロス出版,2016)
ここ最近,会社の行き帰りに読んでいた本です.
民間機にはregisterと呼ばれる記号が付いています.
日本の飛行機の場合,JA~と言う記号が胴体か翼の何処かに絶対付いていますが,戦前の日本は,航空機の運用もその黎明期から行っており,かつ,独立国として成立していたので,その接頭記号は「J」の1文字で,その次はハイフンが付き,現在の様に数字では無く,英国やドイツのように4桁の英字の組合せとなっていました.
しかし,第二次世界大戦で敗戦し,一端,航空機の運用,生産一切が禁止となった時に,登録記号「J」は剥奪され,1952年,サンフランシスコ講和条約で独立を回復した際に,改めて「JA」の記号が付与されました.
これ,ドイツやイタリアの場合は,戦前と同じく「D」と「I」が付与されているのとは対照的です.
他に一字の登録記号は,中国の「B」,カナダは「C」,ドイツは「D」,フランスが「F」,英国は「G」,イタリアが「I」,米国が「N」,北朝鮮が意外にも「P」,ジンバブエが「Z」になっていたり.
そう言う意味では,日本だけが敗戦を契機に割を食った格好だったりします.
それは扨措き,この本は,戦後の日本を彩った民間機,特に大手航空会社の機体の登録記号に関するうんちくを書いているものです.
最初に,その登録記号の命名基準について書いているのですが,当初は4桁の数字で,最初の数字が機体の大きさ,次の1桁がエンジンの種類や台数を表していたのが,その後,その記号を使い回すことが為されず,しかも,航空業界の発展に伴い,多くの航空機が導入されたことにより,その4桁記号方式は破綻してしまいました.
(これは最初の2桁に意味を持たせた結果,同じ機体が100機を超えてしまえば,別の数字を割り振ることが出来ず,しかも,0番代から9,000番代まで普く種類を割り振った結果,同級機が1,000機を超えると新たに番号を割り振れなくなったため)
そこで,日本の登録記号はほぼ自由化され,現在では2~3桁の数字に1~2桁の英字がくっつく形になっています.
例えば,日本航空は末尾に「J」が付きますし,全日空は末尾に「A」が付くと言う感じ.
しかし,自由化され,その番号が自動車のナンバープレート的な取られ方をすると,横取りされてしまうケースもあり,全日空が導入を進めていたB.777-200は731Aから始めたのですが,737Aがソラシド・エアのB.737-400に割り当てられてしまっていた(ソラシド・エアは737Aからアルファベット順に機体記号を登録していた)ので,いきなり777Aまで飛んでしまうというケースがあったり.
とまぁ,こうしたエピソードとトリビア満載の本です.
恐らく,飛行機ヲタにしか受ける本では無いのですが,巻末には日本の機体の登録記号一覧も掲載されており,それを片手にこれは何処の飛行機だろうとウォッチするのも面白いかも知れません.
もう少し欲を言えば,戦前のエピソードがもう少し欲しかった様な気もしますが,一瞬の徒花に終わった会社や機体も取り上げられていて,航空自由化以降に大手に挑戦しようとした死屍累々の歴史も学べるようになっていますし,様々な会社で使われた機体の来歴も知れる様になっています.
------------眠い人 ◆gQikaJHtf2,2016/03/10 23:28
【質問】
自衛隊の航空機のシリアルナンバーの付与規則について教えてください.
どの桁がどういう意味を持つのか,最大で何桁まであるのか,などです.
【回答】
基本は
○○-○○○○
と上2桁と下四桁に区切られて,左から
1番目が領収年の下一桁
2番目が登録順位
3番目が航空機の機種
下3桁が製造準の番号
となっています
登録順位は0~9までに分けられて
0:F-1,B747
1:T-3,T-400
2:YS-11,F-15,U-125A
3:MU-2,F-2
4:E-2,V-107,E-767
5:C-130,T-1,U-4
6:T-4
7:CH-47,F-4シリーズ
8:H-60シリーズ,C-1
9:T-2,U-125
と振り分け
例えば,「22-8810」だと,
・1982年もしくは1992年に領収された,
・F-15J要撃戦闘機の,
・810号機
と分かる.
まず,一番最初の数字は領収年(西暦)の下一桁.
その次の数字は機体の登録順位で,「2」はF-15,YS-11,U-125Aの三種.
ハイフンを挟んで四桁の数字の,最初の一つは機種別番号.「8」は戦闘機.
YS-11は輸送機,U-125Aは固定翼汎用機なので,ここでこの機体はF-15に確定.
ちょっと最初に戻るが,F-15は1979年以前には領収されておらず,2000年代にはもう調達を終了しているため,最初の数字は82年か92年と見当がつく.72でも02でもない.
そんで最後の三桁が製造番号.F-15Jの番号は801から965まで.
複座のF-15DJの番号は051から098までなので,この番号は間違いなく単座のF-15Jだね.
【質問】
航空自衛隊のシリアルナンバーについての質問です.
下4桁の最初の数字(機種別番号)について,どの数字にどのような機種が割り当てられているのか教えてください.
【回答】
1:輸送機
3:その他固定翼機
4:ヘリ
5:練習機
6:偵察機
8:戦闘機
【質問】
自衛隊機の派手なマーキングとか機首のイラストとかは式典なんかの限定で,後で消しちゃうんですか?
【回答】
魔法少女リリカルなのはStrikerS その288なの!
http://ex21.2ch.net/test/read.cgi/anime/1187229189/477,485,506
-----ここから引用-----
477 名前: 風の谷の名無しさん@実況は実況板で [sage] 投稿日: 2007/08/16(木) 21:24:32 ID:8uKXjsLB
>440>441
F-15乗ってますよ.知り合いのNAVYもStS見てるよ
485 名前: 風の谷の名無しさん@実況は実況板で [sage] 投稿日: 2007/08/16(木) 21:28:23 ID:x94AMj35
>477
ああいうマーキングとか機首のイラストとかは式典なんかの限定で,後で消しちゃうんですか?
506 名前: 風の谷の名無しさん@実況は実況板で [sage] 投稿日: 2007/08/16(木) 21:37:35 ID:8uKXjsLB
>485
スレチだから最後
トップの心持ひとつ,
派手な塗装の場合,許可が通らない場合が多い.
消す場合は塗料のコスト上,雨天で飛びまくって剥がす場合もあるんだぜ.
-----ここまで-----
しかし,アニメ板なのになんだ,この会話
【質問】
空自にこれまで配備あるいは配備が検討された外国製戦闘機には,F-4やF-15,F-22やEF-2000などがありますが,日本の国土防衛においては,どのような能力や性格を持った機体が望まれるのですか?
【回答】
・長い間飛べる(日本は南北に長いです.離島も多いです.航続距離短いと死ねます)
・強い(中露の軍事力は怖いです.日本では人の命が高価です.弱い戦闘機だと空自ピンチ)
・お値段はお財布と相談してね(行動経済成長期以降,航空機に金かけられるようになりました.高い金出して高い戦闘機買う.これ一番です.だけど最近は財務省の目が怖いです)
要撃戦闘機について言ってるとして・・・
日本はヨーロッパ諸国と比べて防空識別圏が相当広く,しかもそれが南北に細長く広がっているにもかかわらず,スクランブル部隊を置いている基地が6箇所(うろ覚え)しかない.
また政策で縛られているため,機数も防空識別圏の広さと比べてかなり少ない.
つまり,航続距離と高い巡航速度と生存性と視界内外両方における高い空戦能力が求められる.
空自がやたらアメリカから高性能の制空戦闘機を買いたがってるのも,贅沢なのではなくそういう事情による.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
2005年現在,日本では戦闘機用エンジンの開発は行われていないのですか?
【回答】
行われていません.
現在行われているのは,研究終了が平成23年の,技本の実証機の流れを汲む,実験試作用のエンジン.
推力が7tとか何とか.
まあ確かに最終目的は戦闘機用ですが.
と言うか戦後50年間にあの程度のヒト・モノ・カネの投資で,これ以上のモノを生み出せる訳がないのに,まだ不十分だと言うのが無茶ってもんです.
ま,そう言った諸々の事情を考えるとF-2は良い機体ですよ.
確かに防衛庁や財務省の理想からすればほど遠い機体ですが,日本の戦略環境から世界中を見回して見ても,F-2以上にFSに適してる機体なんて数える程もありませんよ.
(2005年02月14日 19時50分31秒)
どむどむ
防衛庁ではアフターバーナー付きのターボファン・エンジンの研究が平成23年に終了します.
http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2003/2003/html/15514200.html
http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2004/2004/html/165142.html
コレが技本の実証機からのエンジンなのだろうか…?
>と言うか戦後50年間にあの程度のヒト・モノ・カネの投資で,
>これ以上のモノを生み出せる訳がないのに,
予算も,技術者の数も足りないようですね.
いやはやなんとも…
(2005年02月14日 20時07分24秒)
ゾラック
あ,それです.
http://www.jda-trdi.go.jp/top/topics.files/topi1503.htm
元々は技本でやってる技術実証機だったんですが,2002年頃に凍結されちゃって,細々とエンジンだけ研究してるって奴です.
ちょっとぐぐったら推力5t,マッハ2.5を目指すとか……
7tもなかったorz
(2005年02月14日 22時48分25秒)
どむどむ
以上,「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年02月13日付より
青文字:加筆改修部分
【質問】
日本では純国産ジェット機はエンジンが作れないから無理という話を聞きますが,日本車のエンジンは外国産に比べて燃費がよくて優秀なように思えます.
どうしてジェットエンジンではお話にならないほどに劣っているのでしょうか?
【回答】
自動車用エンジンとジェットエンジンとでは,要求されるノウハウの深さが大きく違います
日本はジェットエンジン開発のノウハウ蓄積がまだまだ足りないのです.
三等自営業 ◆LiXVy0DO8s in 軍事板
日本のガスタービンエンジンの技術は,「お話にならないほど劣っている」どころか,かなり優秀な部類です(特に要素技術).
しかし実際に実用できるエンジンを作るには,その技術の上に相当のコストと年月を必要とします.
つまり売れる(搭載される)あても無いエンジンに それだけのコストとリソースをおいそれと割くわけには行かないのです.
実際に作らないと得られないノウハウやインテグレーション技術という点では,どうしても開発と資金のサイクルの回っている(GE,P&W,RRといった)欧米のメーカーに劣ってしまいます.
(実際 官による研究開発と並んで民間の下請けビジネスが要素技術を支えている)
それでも10年スパンくらいで官費によりデモンストレーションエンジンを開発,そこから実用エンジンに発展した例も結構あります.(FJR700=V2500とかXF-7(まだ開発中)とか)
技術開発継続の必要性は官も(民も)判ってはいるのですが……
軍事板
【質問】
純国産で10トン級の馬力を持つ航空用エンジンを開発するにはあと何年位掛かるのか?
そもそも可能なのか?って事が知りたいです.
【回答】
可能でしょう.
でもそのころには,軍用ジェットエンジンは推力15トンとか20トンの世界になってると思われ.
趣味でなく,実用にしたいのなら,出力だけでなく,
燃費
重量
コスト
信頼性(平均点検間隔)
整備の容易性
寿命
対サージ性能
高迎え角時の燃焼安定性
ステルス性(電波反射,赤外輻射とも)
などの条件も満たす必要がある.
できれば,ついでにクリーンな排気,少ない騒音も.
【質問】
F-2などの、F-16のコピーを高額で米から買っていますが,
アメリカ製の戦闘機のエンジンなどを三菱あたりがコピーして量産したら駄目なの?
【回答】
とりあえず,今の日本の航空工業界には戦闘機用のジェット・エンジンをコピーするだけの能力がない.
やってやれない事はないだろうが,オリジナルよりも性能も耐久性も低いまがいものが出来上がるだけかと.
実際の物を見るのと,それにつぎ込まれた生産ノウハウと品質管理を学ぶことは別物だからな.
誰だってボールペンを分解できるし,素人でもかなりの所まで素材や工法はわかるだろう.
でも,それをパイロットやパーカーと同じ市場価格で供給しろ.って言われたら,そりゃもう絶対不可能
なのと話は同じ.
そもそも,自分たちが作ったものでなければ,バラすことすらできないことがほとんど.
どこの部分にどんな素材を作ったのか解らなければ,コピーする事そのものが出来ないし,素材が判明しても,その素材を作る技術が自分たちにはなかったりする.
また,形だけコピーしても,エンジンを制御する装置がコピーできなければ,最近の高度に電子化された機械は動かす事が出来ない.
大陸中国あたりがガンガン日本製品をコピーしてるから,工業製品のコピーというのは簡単なイメージがあるのだろうが,ジェット・エンジンは現在の工業製品の中でももっとも高度な総合工業技術を必要とする品.
今だに自前でマトモな超音速戦闘機を作る技術のない日本では,不可能といって良い.
もっとも,バラしてみるだけでも技術の向上に役立つ事にはかわりないが.
これが,「作り方」の手順を教えて貰えるなら,作れますよ.いわゆる「ライセンス生産」です.
ただしライセンス生産では通常,作るたびにライセンス料金を取られます.
なおエンジンなどのような高度工業製品ではたとえ作り方を教えて貰っても,そこから更なる発展への設計・開発能力には直結しません.開発過程で学習するものや試行錯誤を一切体験できませんから.
それに,もし無断でコピーしたりしたらアメリカが黙っていないだろう.壮烈な報復措置を実行されるのがオチだ.
【質問】
何で自衛隊機は離陸時にアフターバーナーを使わないの?
米軍機は景気が良いから使ってるの?
【回答】
空自は周辺自治体と基地協定つーのを結んでいて,その中でF-15の騒音対策としてアフター・バーナーを使った離陸の許される回数,時間帯を決めてられている.
だから,日常は離陸でバーナーは使えない.
スクランブル出撃の場合,出撃時間帯の制限は緩和されてるが,その分も年間制限回数にはばっちり含んでいる協定が大半.
で,夜間にバーナー離陸すると苦情がすごいので,めったにやらないし,それですんでいるところが空自のアラートのうさんくさいところだ.
逆にいや,夜間,空自機がバーナー発進したら,マジでヤバい何かがあったってことだけど.
【質問】
航空自衛隊には,『エースコンバット0』のガルム隊(?)みたいななものはあるの?
【回答】
基本的に空自の部隊に「公式」のニックネームはない.
ただ,部隊内の士気高揚のため,非公式に「チーム名」のような感じで部隊にニックネームをつける場合はある模様.
以前見た航空物のビデオでは,306飛行隊のオペレーションに「GOLDEN
EAGLES」の看板が掛かっていた.
軍事板
【質問】
米軍がフライト・ジャケットをオレンジからグリーン,次いでヴェトナム戦争の戦訓により,表がグリーンで裏がオレンジのリバーシブルに変更したのに,空自がオレンジ色のモノを使い続けたのは,空自が実戦とは無関係で,のほほんとしていたから?
【回答】
耐寒服もしくは耐水服があるとはいえ冬の海に着水した時等を考えれば目立つ色でも妥当であったかと考えます.
空自がフライト・ジャケットをオレンジからグリーンへと変更するに当たって理由の一つに,救難能力の向上により,視認性の高い物を着る必要がなくなったことが挙げられています.
そして特に空自だけがオレンジ(装具の全てでは無いと思います)だった訳ではなくNATO加盟国のいくつかでもオレンジを採用していました.西ドイツやノルウェー等.
西ドイツは早くにオレンジを止めていますが最近のはノルウェーの機体の写真でも一部確認できます.
実戦とは無関係でのほほん云々だったから色がどうのこうのというのは関係無いですね.
また実戦の時の話で言えば米軍と空自其の他オレンジを採用していた国で,
「脱出して地上又は海に降りて来たときに,そこはどこなのか」
も考慮に入れる必要もあります.
ちなみにヘルメットに関しては,空自は1980年代中盤には白色メットやめてます.
米空軍は'80年代前半からお馴染みのグレータイプの物に.
海軍ではグレータイプの物は一部の部隊にのみ支給されて,現在でも大半は白のようです.
但し迷彩柄等のヘルメットカバーがある模様.
したがって,別に空自がフライト・ジャケットその他,身に着けるものに関して特に無頓着だったわけではないと思うのですが.
【質問】
自衛隊のフライト・ジャケットは何故オレンジからモスグリーンに変わったのか?
【回答】
オレンジだったのは,海上での緊急脱出時に視認性を高めることを第一に考えていたからだったが,有事の際の任務では目立ちすぎること,装具のオレンジがキャノピーに反射して操縦に支障が出る恐れがあることが理由.
他の官公庁では依然としてオレンジ色の物を使用している.
詳しくは「航空ファン」 2006年4月号,p.110を参照されたし.
【質問】
実は旧友との話の流れで,来週関東から青春18キップを使って,松島航空祭に行く事になりました.
40歳超えてるのに,何が青春か(笑)
で,航空祭でコレだけは見とけ!とか,この写真撮ってこい!とか,コレだけは食っとけ!みたいなモノありますか?
アドバイスがあれば御教授願います.
EF63-24,2009年08月16日 23:17
【回答】
私が高校2年の頃ですから,今でもやってるかは知りませんが,ブルインの曲芸飛行,F-15Jの機動飛行,三沢からのF-16の紹介は,私個人としてはオススメです.
確か三沢のF-16は,最近では機動飛行もやってますね.
是非とも写真に撮ってみてください.
あと運が良ければの話ですが,松島基地のある矢本から仙石線で石巻まで出て,そこから石巻線で小牛田に出れば,ターンテーブルがあるのでそこでD51が見れるかも知れません.
まぁこれは多分,ご存知かとは思いますが(笑)
何で知ってるのかって?
私の父方は涌谷町,母方は小牛田町出身ですから(笑)
トランスフォーマー7,2009年08月16日 23:45
航空機写真(航空展示)の方は非常に難易度が高く,それなりの装備(まともにやれば20万円コース,へたをすれば車1台)も要求されますので,無理に撮影されようとは考えずに,自分自身の目でしっかりその迫力を味わうことをお勧めします.
撮影ばかり(大体,私の場合1日で1000~2000ショットとなります)に夢中になっていると,せっかくの迫力もフルに楽しむことは出来ませんので.
航空機の細かな写真については,地上展示の航空機でも十二分に堪能できますし,そちらの方からはじめてみても,きっと満足できるかと思います.
一方,青春18キップ使用と言うことで一安心ですが,松島は絶対に車で出かけてはいけない飛行場の1つです.
今でこそ多少道路状況は良くなりましたが,観光シーズンとかち合っていますので,車は早朝でもほぼ絶望的です.
駅からタクシーという手段もありますが,こちらの方は状況次第ですので,約15分歩く覚悟は必須かと思います.
まあ,何はともあれ,非常に暑い盛りでの航空祭のため,熱中症には最大限警戒され,水分補給だけは絶対に忘れない(水分はいくら取っても全て汗となってしまいますので)とともに,日焼け止めなどの万全の暑さ対策を持って,無理なく楽しまれることを祈念しております.
へぼ担当,2009年08月17日 00:28
27歳の時,月曜日に休みをとって土日月の三日の予定で,東京から三沢の航空祭に青春十八切符使って行きました.
岩手から青森までは,なんとか高原鉄道使わないと,その日のうちには行けなかったので,厳密には全部十八切符ではありませんが.航空祭では入間では見たことの無いF2の機動飛行をみることができて感動しました.
F-16も一機だけですが機動飛行をして,終わった後パイロットが降りてきて,観客スペースまで歩いてきて握手会でした.
その時はまだ,ロック岩崎氏のアクロバットショーもやってました.
航空祭終わった後は近くの航空博物館まで歩いて行き,その日は青森市内に泊まりました.
帰りは同じルートなら1日で帰れたのですが,太平洋沿岸の路線をまわり,いかにも青春18切符的な鈍行に乗っていたら,接続が悪くて二時間待ちなどが重なり,遅くなってしまい,その日の内に上野まで辿り着くのが絶望的になったので,仙台で泊まりました.
ついでに気仙沼通ったときに,大島も観光しようと思ったのですが,ぎりぎりの時間っぽいので目の前にしながら泣く泣く諦めました.
翌朝,ついでだから東に行き松島の島巡りに観光に行ってると,航空祭の予定はないのに,遠くの空にT4の編隊とスモークが見えました.
どうやら練習中だった為に見れたらしいのですが,松島の青い海面と緑の島々とT4の組み合わせはとても綺麗に見えました.
もし航空祭の前日に行く余裕がおありでしたら,その日も練習している筈なので,みれると思います.
持ち物としてあると良いもの・・・仙台グルメマップでしょうか.
青春18切符の利点は,どこでも気軽に降りられることにあるので,ご当地ラーメン食べまくり国めぐりなんかすると達成感満腹(あれ,旅の目的なんでしたっけ?)
それと無線機と,イカロス出版の航空無線またはエアショーガイドというムックを持って行って,無線を聞くと,・・・・まぁご存知ですよね.
では,どうぞ楽しんできてください.
Fabius (KT),2009年08月19日 23:10
以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分
▼ 余談の範疇ですが,前後に時間的余裕があるのでしたら,
石巻 石ノ森萬画館
(故:石ノ森章太郎の記念館)
萬画神社
(石ノ森章太郎他漫画関係者を祭神とする神社)
塩竃 塩竃神社博物館
("伊達者"の斬馬刀等,興味深い史料を各種展示)
長井勝一漫画美術館
(初代「ガロ」編集長の記念館)
仙台 ガンダムショットバー ZION
(ジーク ジオン!!)
あたりを巡るのも面白いのではないでしょうか.
首都圏から三沢まで各駅停車で行かれるのでしたら,”北海道&東日本パス”も検討範囲に入ると思います.
青春18キップとどっちが便利かは,甲乙付けがたいところはありますが,いわて銀河鉄道+青い森鉄道+北越急行+富士急行もコミで(連続5日間)1万円なのは,目的地によってはいい切符かもしれません
(おまけで,三陸鉄道1日フリー券優待購入&ユースホステル宿泊割引特典が付いてきますし).
2009年夏は9/26まで発売,9/30まで利用可能です.
http://www.jreast.co.jp/tabidoki/service/hokkaido_higashinihon/index.html
その昔,いまは亡き,青森発・上野行各駅停車の乗ったことがある Y.
Y.(やえ),2009年08月28日 22:07
以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分
▲
【質問】
自衛隊航空機の整備状況は?
【回答】
陸自のCH-47乗り組み機上整備員の証言によれば,外国軍に比べ,機材を徹底して磨き上げるという.
それは姿勢の違いであり,外国軍は大きな危険に関係しないようなものは気にしないが,自衛官は徹底しないと気がすまないのだという.
以下引用.
――――――
各国のCH(輸送用大型ヘリ)を初めて見ての感想は,「うわっ,きたないなあ」というものだった.
オイルまみれである.機体のあちらこちらに汚れが目立った.
ローター(ヘリの回転する翼)まわり,エンジンの近く,とにかく全部がすすけているような印象だった.
「われわれだったら,どんな小さな汚れでも気になってしまいます.
どこから出たんだろう,どのあたりから洩れたんだ.
オイルを拭き取るだけではすまない.きれいにするだけではなく,その原因・理由が分からないと何とも気持ちが落ち着かないんですよね」
H2曹は,外国軍と自分たちの,その違いを,どういうニュアンスで伝えればいいかと言葉を選びながら語ってくれた.
彼らはラフなんですよね.
H2曹は考え,考え話してくれた.
外国軍は大きな危険に関係しないようなものは気にしない.
汚れていても,要(よう)はヘリというのは飛べればいいんだ.
そういう,それぞれの国の軍人たちの,自分の仕事に向かう姿勢の違いなんだと納得できた.
自分たち日本の自衛官の整備は,やっぱり完璧を目指すというか,徹底しないと気がすまない.
整備に関しては世界一なんだと胸を張れる気持ちになったという.
いいヘリを外国軍は持っていたという.
シンガポール軍のCHチヌークはアメリカから買ったらしい.
自分たちのものより,電子化が進んだ機体だった.
でも,せっかくの優れた装備が泣くような汚さだった.
古い機材であっても,わがチヌークはピカピカだった.
整備員の仕事に向ける熱意がある.
――――――「海を渡った自衛官─異文化との出会い─」vol.18(2008/9/3)
やたらと社屋の綺麗さを気にする上司は,民間でもよくいるので,そういう国民性なのかもしれない.
そして,そういう上司が必ずしも優秀だとは限らないので要注意.
【質問】
第二次大戦後の日本の航空機産業初期の機体開発について教えられたし.
【回答】
1950年6月,一切の航空活動が禁じられていた日本に対し,国内航空運送事業運営に関する覚書が連合国軍総司令部から与えられ,日本人が再び航空機に乗れる見通しが付きました.
1951年8月,民間会社として日本航空が再建され,米国などから乗務員毎機材をレンタルして各地に路線を拡げていきます.
軍用としては,1952年7月,現在の陸上自衛隊の前身である警察予備隊の航空経験者に対し,米軍指導で操縦と整備訓練が浜松飛行場で開始され,その機材として連絡用の軽飛行機であるAeronca
L-16が20機,Stinson L-5を38機供与されてスタートしました.
こうして,軍用機の運用がスタートしたと同時に,航空産業も1952年より解禁され,今まで鍋釜などを作って凌いでいた戦前の航空機産業が次々に復活します.
その中で比較的活発に活動を始めていたのが,富士重工,川崎航空機,新立川飛行機です.
最初に国産機を作り上げたのは新立川飛行機で,戦時中に製作していた九五式練習機の経験を活かし,うち捨てられたままになっていた日立「神風」空冷星形発動機を装備して,1952年5月から製作を開始し4ヶ月後の9月17日に初飛行し,これは立飛R-52「タチヒ」号と名付けられました.
まぁ,戦後初の国産機と言っても,木金混合骨組に羽布張り構造と言う,「赤トンボ」と全く同じで,複葉機の下翼を取り除いた様なパラソル翼形式の固定脚尾橇式と言う,凡そ1930年代に逆戻りした様なオールドファッションでしたが,兎にも角にも,国産機第1号の栄誉を得て,全日本学生航空連盟の練習機として利用されました.
後に神風は撤去されてコンチネンタル空冷エンジンに換装したりもしていますが,このほか,戦前のR-38練習機を再生した英国製シラス・メージャーを搭載したパラソル高翼のR-53なんかも作ったりしていますが,商業的には失敗に終わりました.
因みに,国産機の設計を最初に行ったのは,日本大学工学部の木村研究室で,1951年にパンアメリカン航空の日本支配人から寄贈されたコンチネンタル空冷エンジンを使って複座軽飛行機を作り上げようとしたもの.
しかし,日本飛行機岡村工場の後身である岡村製作所が設計に勤しんだものの,予定自重の超過と実験に時間を要し,1953年の4月にやっと初飛行という事になりました.
川崎は,岐阜製作所に於いて1952年12月から製作が開始され,1953年7月21日に各務ヶ原飛行場で約20分の初飛行を行った,川崎KAL-1を製作します.
こちらはエンジン,プロペラ,タイヤと計器以外は国産品を使用し,タチヒ号に比べると低翼単葉,並列4座の密閉キャビンを持つモダンな機体で,練習用に利用できる様,複操縦装置を持ち,引込脚を持っており,全体的に第2次世界大戦中に川崎が生産していた飛燕の面影を持っています.
2機製作され,1号機は陸上自衛隊の連絡機として試用されましたが,審査の結果,艤装が外国機に劣り,尾輪式の降着装置は現代の機体にそぐわず,また尾輪式故の視界の不良などが指摘され,採用には至りませんでした.
因みに2号機は川崎の社有機として使用され,日本飛行連盟に所属して1954年4月セスナ170Bと共に戦後の日本機としては初めて台湾訪問に成功しています.
戦後,最初に航空界が湧いたのが,1953年の保安隊初等練習機プロジェクトです.
1953年,保安庁は浜松に保安隊航空学校を開設し,米軍供与の機体を利用して旧軍パイロットの再教育の他,新人育成を開始します.
そして,1953年度の予算要求として初等練習機50機,小型ヘリコプター28機の要求を盛り込みました.
この内,前者に応募したのは,富士重工と川崎航空機,そして新興勢力である東洋航空工業,コーンズ商会,そしてガデリウス商会でした.
富士重工は国産に走らず,先ずは技術習得をするとして,ビーチクラフト社から当時米空軍が初等練習機として大量に採用していたB.45メンターを提案します.
川崎航空機は,先のKAL-1連絡機をベースに,並列キャビン式を縦列複座に改修し,戦後の日本最初の前輪式引込脚の機体となったKAT-1を提案しました.
こちらは,1954年2月11日初飛行ですが,細部の艤装や機器は輸入されたメンターに及ばず,これまた不採用に終わり,2機製作された機体は何れも航空局航空大学校で練習機として使用されています.
国産機でもう1社提案したのが,1952年に設立された新興勢力である東洋航空工業と言う会社で,12月30日に初飛行を行った機体はTT-10と命名された機体です.
この機体は,主翼が木製骨組合板張り,降着装置は固定式でなおかつ尾輪式という旧態依然とした機体で,前2者に有らゆる面で及ばず,試作2機で打ち止めとなりました.
この2機は藤沢飛行場の日本青年飛行連盟に所属し,練習機として利用されています.
コーンズ商会は,英国製品の輸入商社らしく,当時英連邦諸国で初等練習機として大々的に採用されていたDe Havilland DHC-1を輸入し,応募したのですが,飛行性能は高く評価された反面,整備取扱方式の不便さ,倒立エンジンや尾輪式固定脚が時代にそぐわないとされ,不採用になりました.
また,ガデリウス商会はスウェーデン空軍が初等練習機として採用され,各国にも輸出されていたSAAB91を輸入し,応募しましたが,並列複座の為,米軍式を採用しようとしていた日本の訓練体系に合わず,これも不採用となります.
結局,このコンペは,富士重工に軍配が上がり,機体とエンジンの製作を富士重工に発注する契約を行おうとしましたが,コンチネンタルエンジンについては富士重工が契約する寸前で,富士自動車(現在のコマツゼノア)が契約を成立させていたので,エンジンは富士自動車,機体のみ富士重工となりました.
最初の20機は輸入され,富士重工宇都宮工場で組み立てられて1954年3月8日に試験飛行の後,警備隊鹿屋航空隊に配備されました.
続いて46機のノックダウン生産が開始され,9月3日にノックダウン生産第1号が初飛行します.
当時,富士重工では特装機や連絡機への改造,民間への販売やアジア諸国への輸出を企図して,国際価格まで下げる予定にしていました.
ノックダウンから進んで国産化した機体は,1955年10月15日に初飛行し,75機が生産され1957年に終了します.
因みに,当時は武器輸出三原則が無かった時代ですので,ビーチクラフト社との契約には富士重工の機体を東南アジアに販売する権利も入っていました.
これにより,第2次世界大戦の賠償という名目で日本政府から資金を得て,1958~1959年に掛けてフィリピン空軍向けに36機生産され,1959年にはインドネシア向けに1機が生産されています.
眠い人 ◆gQikaJHtf2,2013/01/11 23:49
青文字:加筆改修部分
保安庁の練習機採用では,結局富士重工がライセンス生産したB.45メンターが採用されたのですが,保安庁の小型ヘリコプター16機については,Hiller
UH-12Bと現在の三井物産の前身である日本機械貿易が1952年11月から輸入したBell 47D-1を比較検討した結果,Bell 47D-1に軍配が上がり,これは川崎機械,後に川崎航空機がライセンス生産に関する技術援助契約を結んだ上で国産化に漕ぎ着けました.
因みに,Bell 47D-1は民間では毎日,読売,中日新聞社の他,日本ヘリコプター航空,大洋漁業,海上保安庁に納入されました.
川崎航空機のBell 47D-1ノックダウン1号機は1953年10月に初飛行に成功し,1954年1月に国産化第1号が初飛行に成功,2月から陸上自衛隊に納入されました.
このD型は川崎航空機で13機を生産した後,1954年からはBell 47Gの生産に切り替えられ,この型は翌年まで13機が生産され,第1号機は日本ヘリコプター航空に納入されると共に,ブラジルにも2機が輸出されました.
因みに,Bell 47Gの輸入第1号機は大洋漁業の「くぢら号」で,1953年11月から日新丸に搭載され,南氷洋捕鯨に活躍しています.
その後,このG型も性能向上型のG-2型に切り替えられ,1956年8月に国産第1号が初飛行し,1963年まで178機が生産されて,その内13機がビルマ空軍に輸出されています.
なお,1957年には川崎航空機でBell 47G-2を基にキャビンを拡大するなど改良を加えた川崎ベル 47G3B-KH4を,1975年までの間に211機生産しています.
これ,米本国でも同様にキャビンを拡大し,後部胴体を整形したBell 47Jが開発されているのですが,日本では日東航空と中日新聞,朝日新聞が採用しますが,日本ではKH4が好まれたのでこれ以上の輸入は行われていません.
ヘリコプターについても,国産の動きが沢山在りました.
1つ目は,1952年に東京に設立された自由航空研究所の一連の製品で,萩原久雄技師の設計により,一連のワンマンヘリコプターとして,萩原JHX-1~JHX-4が製作されました.
最初のJHX-1は直径7.3mのローターの先端にパルスジェット・エンジンを装備したものですが,これはエンジン着火に難があり,始動後には爆音が大きく,早々に放棄されました.
次のJHX-2からはパルスジェットに換えてラムジェットを採用,1955年にJHX-2,9月にはJHX-3を完成させます.
とは言え,何れも完成には程遠く,自由航空研究所も畳まれてしまい,後は自費と友人や航空局の援助,都立航空工業高等学校の協力を得て,1958年8月には燃料制御方式に改良を加えたJHX-4を完成させます.
これは回転翼の最大回転数を600回転として,9月1日に高度7mまで上昇する事に成功しました.
ところが,急激な着陸により機体を破損,ローターが接触して折れ曲がり,エンジンノズルも変形して使い物にならなくなりました.
事故原因はローターの超過回転でしたが,この4号機の開発までに当時の費用で300万円も掛かり,資金が続かず,JHX-5の試作は断念され,実用化の道は絶たれました.
2つ目も,パルスジェット・エンジンをローターの先端に取り付けたもので,福島県の池田明と言う人が自主開発した池田式パルスジェット・ヘリコプターです.
1954年4月から試作を開始し,8月24日に完成,ローターは3枚羽根でパルスジェットもこの人が独自に開発したのですが,此所で資金が尽きたのか,それ以上の進展はありませんでした.
恐らく,JHX-1同様にエンジン着火と爆音の問題に難があったのかも知れません.
3つ目が萱場製作所が作り上げた萱場試作ヘリプレーンです.
萱場製作所と言えば,戦時中にカ号観測機と呼ばれるオートジャイロを設計,製作した会社ですが,夢再びと言う事で,再度ヘリコプター擬きに挑戦します.
これは純粋なヘリコプターでは無く,セスナ170軽飛行機の主尾翼を取り去り,上部に支柱を取り付けてローターを取り付け,ローター先端にあるラム・ジェットエンジンでローターを回転させて垂直離着陸に用い,前進はセスナの機首に装備したレシプロエンジンで行うと言う下手物飛行機擬き,ヘリコプター擬き,VSTOLの奔り的な機体です.
1952年3月に早くも設計を開始し,1954年3月に完成したのですが,7月の地上テストで横倒しとなって大破し,このプロジェクトは中止となりました.
国産ヘリコプターとして一番モノになりそうだったのが,1953年に設立された日本ヘリコプター研究会が製作し,東京機械化工業が協力して試作した読売Y-1ヘリコプターです.
これは,読売と名が付いている様に製作資金450万円を読売新聞社が全面的に出資し,製造と飛行試験には通産省工業技術院から800万円もの試作研究補助金を受けていました.
何故,この様な官民挙げての協力が為されていたかと言えば,この研究会には大森丈夫,糸川英夫,堀越次郎と言った戦時中に日本航空機の設計をリードした蒼々たるメンバーが属していたためです.
Y-1は1954年10月から読売玉川飛行場で組み立てられ,登録記号も付与されて,11月上旬から試運転が開始されたのですが,トランスミッションやローターなどに様々な改修を施す必要があり,1955年2月から試運転を再開したものの,その後も激しい共振を引き起こすと言ったトラブルに悩まされ続け,1957年3月にやっと浮揚する能力がある見通しが付いたものの,既に川崎航空機がBell 47の国産化を行っていたため,開発打ち切りとなって,遂に1度も初飛行すること無く終わってしまいました.
眠い人 ◆gQikaJHtf2,2013/01/12 23:05
【質問】
http://www007.upp.so-net.ne.jp/togo/time/1970.html
昔の自衛隊機は頻繁に墜落事故を起こしていたようですが,何か自衛隊の整備に問題があったのでしょうか?
それとも昔の軍用機の「仕様」だったのですか?
【回答】
創設当時の米軍供与の機体は,新品の機体ではなく,米国其の他の国にて使い古された,所謂中古機だったからです.
整備に手が掛かり,部品も手に入りかったので,稼働率が高くありませんでした.
ライセンス生産をする時期になってからの機体でも,エンジン其の他の部品の信頼性は,今とは比較にならない程のものですし,装備も簡単なもので,結果として事故率が高くなった可能性はあります.
眠い人 ◆gQikaJHtf2 :軍事板,2007/09/03(月)
青文字:加筆改修部分
空自の戦闘機は,まずF-86FとF-86Dで編成され,60年代後半からF-104Jに切り替えが進められました.
いずれも単発機ですので,飛行中にエンジンが故障したら,パイロットは機体を放棄して脱出するか,不時着を試みるしかありません.
後のF-4やF-15のような双発機なら,両方のエンジンが同時に故障することは,あまりありませんので,最寄の基地か空港まで,何とか高度を保ちながら到達して着陸できる可能性もあるのですが.
60年代の空自戦闘機の墜落事故が多かったのは,この「単発機ばかりだった」のが主な原因でしょう.
その証拠に,主力戦闘機が単発のF-104から双発のF-4に切り替わるにつれて,空自の戦闘機の墜落事故の発生件数は減少していきます.
もちろん,初期のジェットエンジンの信頼性や,F-104という翼面積が小さく,降下率の大きな機体で,飛行中にエンジンが故障したときの滑空到達距離の短さ,ジェットエンジンの整備を始めて日が浅い,空自の整備能力などにも問題があった可能性はありますが.
軍事板,2007/09/03(月)
青文字:加筆改修部分
【質問 kérdés】
海自艦艇の艦載機は,必ず海自所属でなければならないの?
【回答 válasz】
海自が2014年8月3日に,強襲揚陸艦導入に向けた調査費を2015年度予算に盛り込む方針を固めましたが,その中で海自の航空戦力拡大されるかという話題が米アヴィエーション・ウィークに掲載されました.
時事ドットコム:強襲揚陸艦導入へ調査費=離島防衛強化で−防衛省
Japanese Advance Plans For Another Air-Capable Assault Ship | Defense content from Aviation Week
5年後に日本にも強襲揚陸艦が生まれそう 海自の航空戦力拡大か:航空宇宙ビジネス短信・T2
この中で,V-22の販売拡大とF-35Bの艦載も想定しているのだろうと書かれています.
まぁ,これ等の話はいずれも観測気球で,これ等の装備を海自が導入するとは現時点ではまだはっきり決まっていません.
ただ,もし導入するとしても,何も海自が装備を調達しなければならないという必要性はないかと思います.
V-22に関しては陸自が導入を計画しています.
F-35Bは陸海空自衛隊で導入計画はありませんが,導入するとしたらF-35Aの調達を計画している空自でしょうか.
これ等は現在では統合運用の時代であり,RQ-4も陸海空で運用され,陸自隷下の中央警務隊に空自や海自の警務官が派遣され統合運用されているのですから,海自の強襲揚陸艦やいずも型護衛艦の航空部隊に陸自のV-22部隊や空自のF-35B部隊(導入すればの話ですが)が海自隷下の航空部隊に派遣するという形で統合運用が行われれば不可能ではないでしょう.
現にイギリス海軍では,海軍のシーハリアー部隊と空軍のハリアー部隊とのハリアー統合部隊創設,統合運用が図られ,海軍のシーハリアーが退役した後は,空軍のハリアー部隊が英空母に2010年に退役するまで艦載機として運用が図られていました.
英海軍ではクイーン・エリザベス級航空母艦にF-35Bが艦載される予定ですが,パイロットや整備部隊は英空軍から派遣された統合部隊になるかも知れません.
まぁ,これは当方のあくまでも予測に過ぎませんが・・・.
いずれにしても,もしV-22やF-35Bを導入するのなら陸海空統合運用した方が,コストも人員も時間もそんなにかからないと思います.
ねらっずーり in mixi, 2014年8月24日
青文字:加筆改修部分
▼ 【珍説】
海上自衛隊は空母を保有していません.
従って,その「航空隊はほとんど陸上機だ」ということになります.
霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk in 軍事板,2010/03/12(金)
【質問】
「海上自衛隊は空母を保有していません.
従って,その「航空隊はほとんど陸上機だ」ということになります」
――――――霞ヶ浦の住人 ◆iQXTBGahk in 軍事板,2010/03/12(金)
というのは正しいのですか?
【事実】
【回答】▲
はい,ダウト.
P-3C 94機
SH-60J 62機
SH-60K 29機
MH-53E 10機
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2009/2009/html/ls229000.html
MH-53Eはうらが型掃海母艦から艦上運用できますので,94対101になります.
ふみ in 軍事板,2010/03/12(金)
青文字:加筆改修部分
▼ 【反論】
SH-60Jには艦載型と陸上型があり,後者は着艦拘束装置に対応していなかったと記憶しております.
よって上記4機種だけで見るなら,過半数が陸上運用ではないでしょうか?
因幡 in FAQ BBS,2010/4/12(月)
青文字:加筆改修部分
http://report.jbaudit.go.jp/org/h15/2003-h15-0591-0.htm
資料が古くて恐縮なんですが,艦載部隊は明確に別運用なのは,部内者に確認したので確実かと.
七師三等兵 in FAQ BBS,2010/4/12(月)
青文字:加筆改修部分
▲
【質問 kérdés】
空自機のデータリンク改修について教えてください.
【回答 válasz】
平成27年度防衛予算案が発表されましたがその中で注目すべき点がいくつか見られました.
それは空自のF-2向けのLink16対応データリンク装置・自衛隊デジタル通信システム(戦闘機搭載用)(JDCS(F))の搭載改修と,P-1固定翼哨戒機の20機調達です.
我が国の防衛と予算(案)平成27年度予算の概要:防衛省(PDF注意)
27年度防衛予算案,P-1 20機,F-35 6機,V-22 5機,E-2D 1機など | FlyTeam ニュース
F-2戦闘機向けのLink16対応データリンク装置の搭載改修へ,これでAAQ-33と併せてようやく米軍機並みの水準に! : 軍事・ミリタリー速報☆彡
P-1はそのASW(対潜作戦)の能力がP-3Cに比べてその能力が向上している他,空対艦ミサイルも8発搭載が可能などP-3Cの4発に比べても空対艦ミサイル作戦・運用が飛躍的に向上しています.
また,P-1はLINK−16 MIDSが搭載されています.
さらに,F-2はこれまでC4Iシステムはリンク11でP-3Cとの連携しか出来ませんでしたが,これによりP-1とのC4Iシステムの連携が可能になり,リンク16による戦術データリンクが可能となりました.
041 固定翼哨戒機 P−1 - 防衛省
BADGE改システム時代でもMOFシステムとの相互運用は可能だったものの,リンク11対応のみという事もあり,大量のデータの相互送受信は出来ませんでしたが,これにより大量のデータの相互送受信が可能になりますので,F-2とP-1との統合作戦によって侵攻してくる艦隊を発見し,F-2に搭載されるASM-3で敵艦隊の防空艦を撃沈または作戦遂行不能状態にした後で,P-1搭載のASM-1Cによるフリゲートや揚陸艦への攻撃を行う事が可能になります.
中国海軍の052D型駆逐艦に搭載されるHQ-9艦対空ミサイルは射程が125kmですから,150km以上あるとされるASM-3ならHQ-9の射程外からの攻撃も可能になります.
中国HQ-9性能参数全曝光 射程125公里_军事_中华网
さらに,同じF-2に搭載されるASM-2は,終末誘導が赤外線シーガーによるものなので,ECMの影響を受ける可能性も薄く,F-2からもフリゲートや揚陸艦への攻撃も可能になります.
12式地対艦誘導弾がまだJADGEやMOFシステムの装備に時間がかかる以上,航空攻撃からの「日本版A2AD」が重要性を帯びてきます.
まして12式地対艦誘導弾の射程外だと,航空攻撃しかA2ADを行う事が出来ないというのもネック.
そうなるとF-2とP-1の相互運用こそ抑止力の要となります.
ねらっずーり in mixi, 2015年01月18日
青文字:加筆改修部分
【質問】
空自の迷彩服は何故,陸自のものを採用しないのですか?
独自のものを採用する理由は何なのでしょうか?
また迷彩服としては,陸と空とではどちらが優れていますか?
【回答】
「行動する場所」が違うから.
陸自は,森や林などの野戦に適した迷彩柄になっている
空自は,機動展開地に適した迷彩柄になっている
性能的には現行迷彩では陸自のほうが優れている.
ただし,現在空自が配備中のデジタル迷彩は,基地内行動においては陸自の迷彩より,はるかに高性能となっている.
自衛隊板,2009/11/23(月)
青文字:加筆改修部分
【質問】
空自って迷彩服着る意味あるの?
基地外で活動する高射部隊以外は,迷彩柄の必要はないような・・
【回答】
一応,基地の外に出ないだけで,基地内でも戦闘行動があり得るからね.
都会のど真ん中にある基地以外は,林もあるし草むらもある.
レーダーサイトやSAMサイトに至っては,存在している場所自体が山の中だったりするから,やっぱり迷彩は必要でしょう.
戦闘員としてなら,迷彩服着るデメリットはあんまりないかもね.
そうではなく強いて言えば,田舎の基地だと作業服で通勤することがあって,帰りにスーパー寄ったりするとメチャメチャ目立つ.
まぁそういう処は「基地の街」だから,民間人も日常の風景の一コマくらいにしか思ってないのだろうけど.
ちなみに空自には,3種類迷彩服がある.
一番新しいのが,通称デジタル迷彩と呼ばれるピクセル・カモフラージュ.
もう20年使っているのが,野戦用迷彩服とよばれる茶系の迷彩.
そしてイラク復興支援で使った,チョコチップのデザート・カモフラージュ.
市街戦に最適な迷彩は,「岸和田博士の科学的愛情」というマンガに出てくる都市型迷彩だよ.
古いネタだが.
あと,海自陸警隊(昔でいう陸戦隊みたいなもんか?)は,陸自と同じ迷彩だ.
自衛隊板,2010/03/30(火)~04/15(木)
青文字:加筆改修部分
◆◆◆機材選考関連
【質問】
空自の戦闘機のうち,要撃戦闘機はライセンス生産,支援戦闘機は独自開発なのは何故なのでしょうか?
【回答】
F-86,F-104,F-4,F-15なんかは,導入した当時の日本の技術では,同等のものを開発できなかった.
(少なくとも同じ値段では)
F-1は,要求された性能がそれほど高くなく,適当な外国製エンジンのライセンス生産ができたので,なんとかなった.
F-2は,最初はF-1同様の国産(機体や電子機器は国産,エンジンはライセンス生産)の予定だったが,政治の問題でF-16の改造でお茶を濁すことに決まった.
電子機器や機体なら何とかなるけど,実用的なエンジンの開発で遅れをとっていたため,自前だけで一流の戦闘機は作れなかったんです.
ちなみに初代支援戦闘機のF-86はライセンス生産だし,F-1の減勢で支援任務に就いたF-4もライセンス.
F-2も実質的にF-16の手直しなので,本当に独自開発と言えるのはF-1くらい.
で,日本は,残念ながら,要撃戦闘機を独自開発できるほどの技術力はない.
【質問】
よく
「米国式の兵器体系の空軍に欧州式・ロシア式の戦闘機を導入するのは,センチ系とインチ系の工具が混在するから…等の理由によりありえない.」
という論をもって,自衛隊へのロシア機・欧州機の導入は無い,とする意見がありますが,世界的に見るとインド,エジプト,マレーシア(欧州または米国とロシアのミックス),ドイツ,イギリス,米海兵隊,台湾(欧州と米国のミックス)など,混合運用している例は結構あるようです.
実際のところ,整備・補給・運用面において,言われているほどのデメリットはあるのでしょうか?
尚,自分としては自衛隊に欧州機が入ることは無いと思っています.
【回答】
政治的な理由で,兵器供給を一国に頼らない国はありますね.
自給が難しい中立国などは,そうしたほうがいいとも言えます.
整備体系の煩雑さは,言われてるほど深刻なものでもないはずですが,ただ,たとえばアメ車などは整備工場もほとんどそれ専門があるくらいなので,部隊内で二つの整備班置くような無駄な配備をどう避けるかの問題でしょうね.
また,ロシア兵器の問題なのですが,あの国には部品寿命が短いという特殊事情がありますので,導入後も補給部品を常に大量に輸入しつづけなければなりません.
ロシア兵器の単価が安いのは,このアフター・サービスで儲けてるOA屋さんみたいな構造にもよるので,安易に導入するのは考えものです.
航空自衛隊は厳しい任務を背負っている組織で,ごく限られた戦力を可能なかぎり実動状態に保つ必要があります.
可動率・稼働率ともに9割以上,というNATO主要国でも及びもしないような状態で常時運用されているというのがそのあたりです.
これはアメリカ系の機体に統一しているだけが理由ではなく,国内でライセンス生産からC整備までできる体制があってこそです.
ここで他国系の機体を導入すると,そういった体制の維持が困難になり,可動率は低下するでしょう.
三菱重工も営利企業ですから,たとえば新たにフランス系列の機体をサポートする体制を整えろといっても躊躇するでしょう.
もちろん空自の整備員の問題もあります.
いくらでも予算をかけていいのなら別ですが,現実に防衛予算は限られていますから.
保有戦力は中期防で定められていますから勝手に増やすわけにもいきません.
というわけで,空自がまったく別系列の戦闘機,支援戦闘機を導入するのは,最低でも防衛予算と中期防の双方に大変動がないかぎり,無理な話なのです.
軍事板,2004/09/18
青文字:加筆改修部分
【質問】
フランカー買った方がF-2より税金の節約になったんじゃねーの?
共同改良案でも出して作業すれば,スゲー戦闘機になったろうね.
Su-35J…強そうじゃ.
【回答】
・ロシア製装備の費用が安いのは初期購入費用のみである.
・ロシアは予備部品の輸出を極端に制限しており,入手に難がある.
よって,購入した国家に於ける稼働率は極端に低い.
・ロシアはエンジンを含む機関部品のライセンスを許可しない.
また,供給数も少ない.
・ロシアは西側企業と較べ技術公開を極端に制限する.
また,updateも殆ど行わない.
よって,西側兵器と較べ欠点が多い.
・ロシアは西側に較べインフラ・納期管理・品質管理が極端に劣っている.
よって,必要な装備/部品が必要な時期に手に入らない事が多い.
・ロシアは明らかに政治的同盟国ではない.
よって,装備の継続的入手が不可能になることが明らかである.
・ロシア製部品を国産するとしても材質・規格がネジ一本,電源に至るまで異なり,コスト高になることが多い.
結論:
東側兵器は供給が不安定であり,性能の維持管理にコストが掛かる.
結局は安物買いの銭失いにしかならず,我が国の国防にとってメリットもない.
装備の導入が理由も無しに決まるわけではない.
東側機体の導入・運用には検討を行った上で
「難問が多く,現時点に於いて選択に値しない」
と判断されているのが事実.
せめてロシアが政治的経済的に安定しており,信用できる国家であり,Allied
forceの仲間入りをして初めて考慮の幅が広がるというもの.
これは冷戦が終結したとは言え,10年20年では無理であろう.
これは私個人としての意見ではなく,官側の一般的な見方である.
コブラが出来るか出来ないかは戦闘機の良し悪しの一つ材料でしかない.
格闘戦は強ければそれに越した事は無いが,必須では無いだろう.
だいたいF2は対地,対艦攻撃機だから,フランカーを代替えには使えないよ.
電子装備総とっかえじゃ,新規開発と同じじゃん.
【質問】
稼働率が低いのは導入国の技術レベルの問題では?
本当に予備部品輸出制限なんてしてたら,誰も買わんだろ?
【回答】
そうではない.
中国・マレーシアはSu-27のエンジン,及びblackbox部分の追加購入を拒否されている.〔これは稼働率に響く.〕
統一ドイツも冷戦後維持コストの増加から,MIG-29の維持を断念した.
【質問】
西側非公開? オーストラリアはドッチ側だ?
【回答】
ロシアと日本は国境を面している.
一方,オーストラリアはロシアにとって戦略的脅威となる可能性は低い.
中国に対するライセンスの内容・調達数量から判断した場合,日本に対するライセンス内容は極端に制限されるだろう.
【質問】
ライセンス生産だったら部品大丈夫だろ?日本の技術力じゃダメかい?
【回答】
技術力については問題ないが,ローカライゼーションを行う際にコストが掛かる.
まして,ロシアから買っても,エンジン,FCS,データーリンクは,全部アメリカ製か独自開発になる.
これらを行うとなれば,西側兵器導入に比してのコスト的メリットは出ない.
尚,日本側で独自改造を行うには開発国の技術情報提供,運用開始後の不具合発生状況・原因解析の開示が不可欠である.
この公開がロシア側から望めない.
ただし,どこかの金持ちが趣味で「フランカー」を買って空自に寄贈してくれる,とかいうのであれば,上記の限りではないかもしれない.
【質問】
研究用ならSu-27輸入も意味があるんじゃない?
【回答】
問題は何を研究するかによる.
Su-27が仮に高度な技術を持ち,その複製・部品技術のリバースエンジニアリングを行うのであれば確かに有用であろう.
しかし,より技術的に高いレベルにある米国製兵器を保有し,F2レベルのドンガラを製作する技術や,極めて高い電子技術開発能力を保有する以上,Su-27を購入してまで研究を行う必然性は薄い.
戦技の研究にしても同等の性能を持つ機体を保有する以上,あまり意味はない.
また,研究用途のみのために戦闘機を購入するのは,費用対効果で無駄である.
【質問】
ロシアの戦闘機導入をにおわせるのは,アメリカの戦闘機の生産ライセンス料の交渉材料にならない?
【回答】
その場合,恐らくAEGIS艦を初めとした現有装備のupdate,新規装備の調達を断られる可能性が高い.
日本は海洋国家であり海軍力の保有が責務である以上,圧倒的な海軍力・最も先進した兵器技術を持つ米国から調達を行うことは合理的であり,それを失うことは非常な痛手である.
〔略〕
それからもう一つ.下手な駆け引きは長期的に信頼関係を失わせる.
【質問】
何故,初期の航空自衛隊に旧日本陸海軍の軍用機が採用されなかったんですか?
【回答】
既に時代遅れだったから.
当時日本は航空機の建造どころか研究開発も禁止され,戦前の技術と人材の維持だけでもギリギリのラインだった.
日進月歩の世界でそれは致命的すぎる.
軍事板
雑談モードで蛇足.
日本の民間航空が再開した年,1952年9月17日に初飛行したのが立飛R-52練習機です.
これは,立川飛行機が太平洋戦争中に生産していた九五式1型練習機を元に,未だ同社が保有していた「神風」2型空冷星形エンジンを取り付け,下翼を取っ払ってパラソル単葉にしたもので,まるで赤とんぼそっくりな練習機だったりします.
製作期間僅か4ヶ月で作られた機体は,流石に自衛隊には採用されず,全日本学生航空連盟に所属し,学生の飛行訓練に使用されました.
1954年8月には,同じく立川飛行機が,立飛R-53と言う機体を完成させました.
これまた,1941年に試作した立飛R-38改練習機を再生させたもので,これまた自衛隊には採用されず,航空大学の実習教材として使用されています.
更に戦前,「空のシラミ」として有名なFrance製の機体の設計者が来日して,並列複座の同じような機体を,1954年10月に立飛で製作しています.
ただ,操縦が難しく,日本で操縦できるのは黒江保彦さんだけと言われていたりします.
ちなみに,川崎航空機が戦後初めて試作した国産連絡機KAT-1は,土井さんが設計主務をやっていた関係上,飛行特性は飛燕に非常によく似ていたそうです.
これはT-34との競争試作に敗れた後,陸自の連絡機として使用されています.
眠い人◆gQikaJHtf2 in 軍事板
◆◆◆空中給油機
【質問】
給油機を持ってなかった頃の空自が,F-15などにコンフォーマル・タンクを採用しなかったのはなぜですか?
どうせ付けっぱなしのドロップタンクより良いと思うし,タンクをパージした身軽さが必要な場面はないと思うのですが.
【回答】
コンフォーマル・タンクが実用化された当時,タンクを装着すると操縦系統のコンピュータそのものを交換しなきゃいかんかったのよ.
コンフォーマル・タンクを外したら,また元のコンピュータに戻す必要があった.
面倒くさいでしょ?
で,アラスカのF-15はタンクを付けっぱなしだし,安定性にも不良が出たので,天気の悪い日は飛行禁止.
F-15Eは一応はソフト入れ替えで対応可能で,ハード交換は必要ないって建前らしいけど,それにしては外して飛んでる姿は,一回見たことがあるかな,って程度だな俺は.
ソースは,今はないエアレスキューって掲示板のカキコミが主で,他の雑誌や資料で補強してある.
信じる信じないはきみの自由.
昔,この話題で馬鹿に絡まれた経験があるので,これ以上は書かない.
軍事板
青文字:加筆改修部分
【質問】
空中給油機は侵略兵器ではないのですか?
自衛隊が持ってはいけないのでは?
【回答】
空中給油機はむしろ平時にこそ有効.
空中給油を渡洋攻撃に短絡するのは,軍事オンチが多い日本だけ.
CAP時には上空で給油を受けるのは世界の常識デスよ.
たとえばF15の場合,燃料搭載量は約6t.巡航だと約6時間もちます.
でも,アフターバーナー全開だと約18分でガス欠です.
つまり離陸時にかなりの燃料を喰ってしまう.
給油の為にいちいち着陸するのは無駄が大き過ぎます.
労働基準法に違反しない範囲でずっと飛ばせておくのが良いと思います.
▼ 空自の飛行時間は大半は移動時間.
空自の給油機は実戦云々より,まともに訓練が行えるという点が非常に大きい.
日本の上空は在日米軍管轄の空域がやたら広くて,ほとんど真っ直ぐ飛べず,複雑怪奇なコースで訓練空域に行かなくてはならないから,給油機の配備は,訓練空域に到着したら燃料ぎりぎりという情けない状況を解決してくれる,と大きな期待がされている.
▲
▼ そしていよいよ,空自のC-130Hに空中給油・受油機能が追加されました.
朝雲ニュース
C-130H輸送機 空中給油・受油の両機能付加
救難ヘリに給油,航続距離も延伸
初号機小牧に 23年度から量産改修
空中給油ポットはプローブ・アンド・ドローグ方式ポットで,これに給油ホースが取り付けられます.
救難ヘリ用のポットで,UH-60にも空中給油装置が取り付けられる事になります.
飛行開発実験団は米軍のHC-130やKC-130などの協力を得て,那覇救難隊に配備されている空中給油機能が取り付けられたUH-60Jの,空中給油の飛行実験を沖縄で行っており,将来は日本全国に配備されている
UH-60Jに,プローブ・アンド・ドローグ方式の空中給油機能が付与されると思われます.
そしてC-130Hが,UH-60Jに空中給油を行うだろうと考えられます.
なお,特殊部隊の強襲任務が行われる可能性についてですが,あくまでも空自の救難部隊の救難航空のために空中給油機能が付与されてるのであって,特殊部隊の強襲は想定されてないと思われます.
もしそれをやるのなら,陸自のCH-47やUH-60JAに空中給油機能が取り付けられているはずですからね.
ところが,それがわからない御仁がいたようで・・・.
大石英司の代替空港
(引用開始)
>救難ヘリコプター(UH60J)
解ります!
次はいよいよペイヴホーク化ですね!
(実質なっているみたいな話はあるが)
この際ですから,UH-101も魔改造してペイヴロー化しちゃいましょう.
(引用終了)
この人,本気で言ってるのか?
バルセロニスタの一人 in mixi,2010年03月08日23:34
▲
【質問】
でも日本の場合,ここまで兵器を持てばいいという考えがなく, 常に毎回,
「もうちょっといい兵器を買ってちょうだい」
を繰り返してきた.
その結果,世界有数の軍事大国になった.
しかし,欲望に際限なく,もっと欲しいと言い続ける.
今回は給油機,次は何ですかね.
【回答】
軍事音痴な考え方ですよ.
「ここまで兵器を持てばいい」なんて規定している国はありません.
兵器は道具です,
どんな道具を揃えるかは政策で決まります.
政策で決められた国防方針に基づいて必要とされる兵力や装備が決まるんです(ですから国防政策が変われば必要な兵力や装備も変化します)
それで,防衛庁は今現在与えられている任務の中で必要と思われる装備は政府に要求してもいいんです.
それを認めるか過剰として退けるかは政府の判断です,
その判断基準は,国として定めた国防方針の枠内に合致し,かつ有用な装備でコスト的にも引き合うかです.
日本の場合は,子供(防衛庁)が高価オモチャを欲しがる以前に,それをきちんと躾けて管理出来ない親(政府)の子育て(国防)に対する姿勢の問題なんです.
【質問】
空自で導入する空中給油機は767ベースらしいですね.かなり高価な機体でしょうから,数を揃えるのが大変そうです.
海自には,P-3Cが100機ほどあるんだから,ロシアの潜水艦の現状を勘案したら20~30機,給油機に改修できそうに思いますが,これの実現には,何がネックなんでしょう?
P3Cの巡航速度からも,能力的な問題はないと思うんですが.
KC130も,C130からの改修って読んだことあるし,大きさ的にも艦載機の給油機(イントルダー改?バイキング改でしたっけ?)よりは積載量多いだろうし.
767を四機だと下手すると一千億円でしょ?
KP3Cに改修なら30機ぐらい出来そうじゃないでしょうか?
【回答】
機数が多いと運用が大変な事もありますし,速度が速いジェットは少数の機で同じ範囲をカバーできるという利点もあります.
また,機体自体の寿命も問題で,新しい機体の方が信頼度も高く,寿命が長く,維持経費も少なくてすむ事が多いのです.
単価が高いのは確かに問題ですが,長期的な総経費で見た場合,単純に高いとは言えなくなるかも知れません.
米も767タンカーに決まったみたいですね.
(HN "system")
KC-130は貨物庫に大型の燃料タンクを積んで,翼下パイロンに給油装置ポッドを吊るしただけの改造で,輸送機型にすぐ転用できます.
だから,ニ通りの使い道がすぐできるわけですが,P-3の場合,機内は対潜探知用の電子機器でぎっちりですから,大改造しないと燃料タンクが増設できず,そして改造したら給油機以外には戻せません.
だから,給油専用機になってしまい,汎用性がないので効率の悪い機体になってしまうでしょう.
なによりP-3は海自の持ち物. 空自への提供など断固拒否,というところでしょうね.
あと,KA-6やS-3給油機は空母艦載機ですので,比較対象にはなりませんね.任務が違いますから.
【質問】
自衛隊に導入されるKC767は,給油以外に旅客用として利用する計画はあるのでしょうか?
国よっては給油機を元首・首脳の外国訪問用の専用機に使ってるみたいですが.
【回答】
旅客用,というか人員輸送には客席を配置したパレットを搭載する事で可能です.
KC-767には標準パレット(2.74x2.24m)を最大19枚(2列x9,最後尾に1)搭載可能です.
KC-767の最大貨物搭載量77,000lb(34,972kg)なので,前方キャビンを貨物,後方を客席とするコンビ仕様では貨物搭載量43,800lb(19,868kg),客席100席となります.
(ただし,航空自衛隊向けはこのようなコンビ仕様はなく,これはイタリア空軍向けのKC-767Aのみです)
全て客席として使用する場合は,12席のパレットを16枚程度収容し,合計200席余となるようです.
【参考文献】
Jwings2005年11月号特集2「世界が変わる!KC-767が変える!」 pp.58-60
Phantomer
【珍説】
空中給油機の導入で日本の戦闘機は航続距離,時間の制約なしに攻撃することが可能になりました.
東アジア全域から中東まで作戦行動できるのです.
あつこば(小林アツシ) in mixi
(軍事学的考察上の必要性に鑑み,
引用権の範囲内で引用しています)
【事実】
ワイルドウィーズル用の電子戦機が存在しない航空自衛隊に,侵攻用ストライク・パッケージは組めません.
【質問 kérdés】
航空自衛隊のKC-46Aについて教えてください.
Kérem, mondja meg a Japán Légi Véderő KC-46A-eről.
【回答 válasz】
航空自衛隊はこれまで,愛知県小牧基地に767-200ERを母機とする空中給油・輸送機KC-767を4機配備しているが,2015.10.23,新型空中給油機としてKC-46Aを選定.
KC-46Aもやはり767-200を母機とし,2014年12月28日に初飛行に成功した機体.
ブームはフライ・バイ・ワイヤ方式の最新型で,給油オペレーター席には24インチの高解像度3Dディスプレイが備えられる.
給油方式は米空軍機が採用するフライングブーム方式のほか,米海軍・海兵隊機のプローブ・アンド・ドローグ方式の2形式に対応.
また,前部胴体上部には自らブーム方式で給油を受けられる給油口を備える.
KC-767はフライングブーム方式での空中給油しかできないため,UH-60J「ブラックホーク」ヘリやV-22「オスプレイ」への給油が行えず,別途,プローブアンドドローグ方式にのみ対応したKC-130H「ハーキュリーズ」を使用しなければならなかったが,KC-46導入により,この問題は解消される予定.
またKC-767,KC-46いずれも機内には貨物室と客室が設けられており,自衛隊海外派遣における物資輸送においても非常に重要な役割を担う.
原型機ボーイング767はありふれた旅客機であるため,世界中どこの空港へ出向いても受け入れ側が難儀することはないという.
調達数は3機.
2016年度予算で計上し,2020年度末ごろから配備予定.
米側の提案した機体単価は,1機あたり約208億円.
なお,空中給油・輸送機の入札を巡っては,エアバスグループのエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが入札参加を検討したものの,2015.9.8,参加を見送ったことが報じられた.
エアバスD&Sは提案を行わない理由として,防衛省の発出したRFP(提案要求書)は,アメリカのFMS(対外有償軍事援助)を使用して導入できることが出来るため,価格面での公正な競争が難しいと判断したと述べている.
【参考ページ Referencia Oldal】
http://www.tokyo-dar.com/news/1693/
http://www.aviationwire.jp/archives/72955
https://trafficnews.jp/post/45804/
http://www3.pref.shimane.jp/houdou/files/D97795FB-1FA4-4BDA-8067-1AB2B700191B.pdf
mixi, 2018.5.10
空自は現在4機のKC-767Jを保有していますが,平成26年度からの中期防では空中給油・輸送機を3機導入が予定されています.
空中給油・輸送機 KC−767J:海鷲の末裔
順当に考えればKC-767Jという事になりますが,現在ボーイングはKC-46Aの生産を優先しており,次に日本にFMS経由で供与されるとすればKC-46Aである可能性があります.
しかし前日の記事でも明らかなように,KC-46AはKC-767をボーイング787と同じアビオニクスとグラスコックピットにした結果,不具合続出で大炎上中.米空軍への納入が遅延しており,さらに空自への納入になると中期防で定められた期限に間に合わない可能性があります.
そこでいっそ,2010年の米空軍のKC-X再選定で落とされてしまったKC-45Aを,ノースロップグラマンやEADSと交渉して導入してみてはどうでしょうか.
そこでいっそ,エアバス社からエアバス A330 MRTTの導入に踏み切ってはどうでしょうか.
このKC-45AはエアバスA330 MRTTにフライングブーム方式給油の設備が設けられています.
空自の戦闘機や輸送機,さらに改修が必要ですが,E-767AWACSはフライングブーム方式給油ですからkC-45Aでも問題はないでしょう.
また,このKC-45AはEADSノースアメリカの工場で生産される予定でしたが,2010年の不採用よりこれ等の工場が現存するかどうかは不明ですが,エアバスA330はデルタ航空やハワイアン航空など米国の航空会社でも採用されており,これ等の航空会社向けに旅客機としては生産されている工場はあるかと思います.
そこで機体を作ってもらい,ノースロップ・グラマンの工場でフライングブーム方式の設備を装備してもらい,各種テストを行ってから空自に引き渡すというもの.
テストにはエアバスA330 MRTTを導入している英空軍や豪空軍のクルーにしてもらうのが一番でしょう.
A330 MRTTにはARBS(Airbus Military Aerial Refuelling Boom System)と呼ばれるフライングブーム方式の空中給油装置が備わっており,フライングブーム方式の空中給油を行っている空自のF-15,F-2,のような戦闘機や,C-130Hのような輸送機,さらに改修が必要ですがE-767AWACSにも対応は可能です.
このA330 MRTTですが,導入にあたってはノースロップ・グラマンの戦術データリンク機能の装備をすべきでしょう.
アメリカ製品の導入は一部行うべきという妥協はするべきです.
なお,三菱重工はこのA330向けのエンジンであるPW4000やA330用のアフター・カーゴ・ドアを製造しているので,我が国内でも部品生産は可能です.
三菱重工|PW4000
三菱重工|EADS Airbus独(旧DASA)と合意 A330/340用アフター・カーゴ・ドアの製造下請で
さらにはKC-45AA330 MRTT導入をボーイングにちらつかせて,KC-46AではなくKC-767Jの再生産を行わせる事も可能でしょう.
いずれにしても,炎上中のKC-46Aを導入するよりは,堅実かつ取引にも使えるKC-45AA330 MRTTの導入は考えてみるべきではないでしょうか.
■追記
KC-45Aを日本向けに生産すべきと記事に書きましたがその後の調査でKC-45AのベースであるA330 MRTTもARBS(Airbus Military Aerial Refuelling Boom System)と呼ばれるフライングブーム方式の空中給油装置が備えられていたのがわかりました.
これは当方の調査不足と浅学によるものであり,この記事を見て御覧になられた方には大変ご迷惑をおかけしました.
深くお詫び申し上げます.
エアバス A330 MRTT - Wikipedia
ねらっずーり in mixi, 2015年01月03日
青文字:加筆改修部分
▼ Defence Newsによれば,2015年4月に米空軍次期空中輸送機・KC-46Aの初飛行が行われる予定です.
しかし,ベースとなるボーイング767に同じボーイング社の最新型旅客機・ボーイング787のアビオニクスを導入した機体であるが故に開発は難航しています.
4月の初飛行も行えるかどうか怪しく,遅延する公算が高くなっています.
(結局,空中給油システム(ブームとポッド)を装備した状態での767-2C試験機(民間機としての登録名)の初飛行は,2015年6月2日となった)
このKC-46Aですが,日本と韓国にも輸出される可能性が出てきました.
特に我が国は有償軍事援助による導入を検討していると報じています.
KC-46A First Flight Facing Delay:Defence News
KC-46A 日本も導入か:航空宇宙ビジネス短信・T2
当方は個人的にKC-46Aの空自への導入には反対です.
開発は遅れているので,空自への調達はそれこそ何年後になるかわかりません.
また,米空軍向けの調達のための製造ラインを考えると,空自の要求する調達時期より遅れるのは間違いないでしょう.
そもそもKC-46Aの完全仕様はようやく来月に初飛行する予定で,しかもその初飛行すら遅延する可能性を考えるとA330MRTTを導入した方がコスト的にもいいかと思いますが・・・.
それにしてもF-35やUCLASSの開発もそうですが,アメリカの航空宇宙産業の開発の散々たる有様は,やはり「マクナマラ理論の亡霊」に憑りつかれているという事でしょうか・・・▲
ねらっずーり in mixi, 2015年03月21日
青文字:加筆改修部分
▼ エアバスは空自の次期空中給油機の選定について,提案していたA330MRTTを行わない方針を固めました.
これにより,ボーイングが提案しているKC-46Aの選定が決まる事になります.
Airbus: 日本の航空自衛隊向け多目的空中給油機の提案を見合わせ・提示要件では採算が合わず - BusinessNewsline
当方はKC-46Aの導入には反対の意見を出しました.
ボーイング767へのボーイング787のアビオニクスやグラスコックピットの導入により,未だに開発が終了していない上にそれが原因で機体のコストが上昇しているからです.
実際,KC-46Aのコストは1機あたり8億ドル以上となっており,防衛省が求める10憶ドル以内での4機の空中給油機の導入は難しくなっています.
USAFの次世代空中給油機「KC-46」で大幅な予算超過が発生 - BusinessNewsline
アメリカのみならず日本でも予算超過な以上,選定が延期される可能性もあります.
どのみち予算超過になっている以上,導入は出来ないのですから.
エアバスが退場し,KC-46Aの導入も難しい以上,別の機体を選定するという事になりますが,当方が提案したいのはイスラエルIAI社のボーイング767MMTTです.
これは中古のボーイング767を空中給油・輸送機に改造するもので,空自が空中給油方式として採用しているフライングブーム式にも対応しています.
(ニコニコ動画アカウント必要)
これならば日本航空や全日空の中古機を買い取ってIAIに改造してもらえれば,KC-767と同じ運用が可能になります.
また,予算の超過もありません.
問題があるとすればイスラエル製という事でアラブ諸国やイランの反発が予想されることですが,現在イスラエルはイランの脅威に対抗するためにサウジアラビアと水面下で協力しており,エジプトはもとよりヨルダンとも平和条約を結んでいます.
また,日本とイランとは長年に渡り原油輸入のお得意様であるという事実に加えて,自称イスラム国との対決では我が国はイランとも共闘しているので,1980年代のような反発は起きないでしょう.
KC-46Aがまだ開発中で米空軍でもまだIOC(初期作戦能力)が付与されていない上に
予算超過になってしまう以上IAIのボーイング767MMTTも考慮するべきでしょう.▲
ねらっずーり in mixi, 2015年09月22
青文字:加筆改修部分
▼ 空自の次期空中給油機にKC-46Aペガサスの選定を中谷防衛相が発表しました.
空中給油機:ボーイングKC46A決定 オスプレイも可能:毎日新聞
当方はKC-46Aの導入には反対してきました.
まだ開発が終了していない上に,F-35は何だかんだでも開発が進んでいるのに比べて,KC-46Aの開発は一向に進まず,ボーイング787のアビオニクスを導入している事により教育・人員の面でのコストがかかってしまうからです.
それよりもイスラエルIAI社のボーイング767MMTTを導入すべきと提言した事がありましたが,残念ながらKC-46Aが選定されてしまいました.
導入は2020年度からの予定ですが,果たして期日通りに導入されるのか疑問です.
本来ならこの選定には野党が追及すべきですが,安保法制でも拙劣な議論しか出来なかった野党に,それを望むのは難しいところ.
当方はやれKC-46A導入で国が滅びるだのといったような愚にもつかない事を言うつもりはありませんし,そんなカテゴリーも建てるつもりもありませんが,KC-46Aの開発遅延に備えて中古のKC-135のリースなどを検討すべきかと思います.▲
ねらっずーり in mixi, 2015年10月25日
青文字:加筆改修部分
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