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日本FAQ目次
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※更新版はこちら

(どちらも画像掲示板より引用)


 【link】

「an Arms Watcher」◆(2010/08/14)FX候補決まらず,調達費計上見送り −日本

「An Arms Watcher」◆(2011/09/27)次世代戦闘機,ライセンス生産許可へ―ボーイング幹部

「Togetter」◆(2011/09/28)F/A-18導入と電子戦機化,空自のSEAD任務? (F-X関連話)

「VOR」◆(2012/05/04)日本への売却総額8000億円 F35,国防総省が議会報告

「数多久遠のブログ」:F-22が高いかどうかはROE次第

「週刊オブイェクト」:F-22輸出型の可能性,ただし実現性は低い模様

「週刊オブイェクト」◆(2010年08月08日)F-2戦闘機調達継続の追加報道

「ダイヤモンド・オンライン」◆(2011/09/30)国内の戦闘機生産が55年ぶりに途絶 航空機産業界が見守るFX(次期主力戦闘機)の行方

「とりあえず」:FXはオレの嫁

「ニコニコ動画」:黄色いF-X


 【質問】
 F-Xはいつごろ決まるの?

 【回答】
 ちょうど手元にある『航空ファン』に特集記事が.
 以下抜粋.

 今後のF-Xの調査・評価活動のスケジュールとしては,早ければ2007年度中に,空幕から提案要求書(RFP)が発出されて,2008年8月までに機種を選定する.
 そして選定結果をもとに,第1次契約分の予算を2009年度予算概算要求に計上し,中期防の最終年度となる2009年度から,F-Xの調達が開始されるものと推察される.
 しかし,FS-X(F-2)の事例のように,政府間の交渉や相手国の国内手続き等に時間を要することも想定され, 機種選定作業がスケジュールどおり進捗するかどうかは,予断を許さないとの指摘もある.

 『航空ファン』4月号,p.74-77「F-X選定,最新情報〜最適な抑止力を保つために」より.

 まあ,日本の役人のやることだから,調達開始年度はまず守るだろうが,そのために期限よりもはるかに大事な何かを犠牲にするような,本末転倒を起こしかねないので,注意を要する.

軍事板・改


 【質問】
 結局,空自が次に買う戦闘機って何になるんでしょうか?

 【回答】
 本当に本当に揉めている.

 混沌とした状況だからこそ,信頼と実績の江畑氏……ということで,「日本に足りない軍事力」を読んでみると, 見解は大方の軍オタの予想通りというか,非常に良いまとめになっていて,

・空自の本命はF-22だったっぽいが,依然として輸出許可が下りず立ち往生
 → とりあえずF-15の改修を並行して行い,能力を維持しつつ時間を稼ぐ方針のようだ

・F-35は
 → F-22待ちで粘る一方で,空自は人員をF-35の調査に送っている
   ただし,F-35の生産時期からしてF-Xに間に合うかは微妙

・F-15FXは
  → 現代戦闘機はアビオニクスが能力的に大きな割合を占める
     F-15FXは費用対効果から見ても優秀だが,スーパークルーズ等F-22にも優れた点は多い

・国産は困難.開発が間に合わない

 江畑氏的には,F-Xの最善はF-22かF-15FXか?という考察に留めているが,軍事雑誌によってはタイフーンの特集も組まれていたりする.

 昨今の経済情勢だと,結局「何も買わない」(その分だけ保有機定数減らす)になるような気も・・・・・・.

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ ν速民の中の軍オタの反応

http://news4vip.livedoor.biz/archives/51519986.html
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770 電卓(中国・四国) 2010/04/12(月) 04:02:27.50 ID:o3HhXof3

F-22:輸出解禁したらモンキーモデルでも確定だが現状許可が下りない.
F-35A:今のところ本命.だけどいつになるか分からない.
F-35B:海自の方々や空母フェチは22DDHに載せて遊びたい.
F-35C:寝言は正規空母導入してから言え.
F-15E:F-35がポシャった場合の本命.だけど無難すぎて軍オタは不満.
F-15SE:ボーイングの戯れ言.期待のハリボテ.
F/A-18E:正規空母どーすんの.
F-117:爆撃機はお呼びじゃないって.
タイフーン:トラ3開発に巻き込む気満々.エンジン技術もらえるとかよっぽどいい条件ないとただの当て馬.
ラファール:当て馬なのが気づかれたから脱落.
グリペン:それ何てエロゲ?
PAK-FA:色々と無理がある.
Su-27:安くてもロシア規格は無理.喜ぶのは軍オタだけ.
ベルクト:お前ベルクトって言いたいだけだろ.エースコンバットのやりすぎだ.
心神:ミリタリー初心者を一本釣りするハリボテ.戦闘機じゃなくて実証機だと何度言わせるんだ.
完全国産F-3:エンジン技術が成熟するまでできるわけないっつーの.

--------------------------------------------------------------------------

 絶対,軍板の難民いるだろ.

2010年04月12日 16:53,Bernoulli

 これは(笑)
 どうみても「次期戦闘機考察」スレッド住人です.本当に(ry

2010年04月12日 17:49,バルセロニスタの一人

以上,「軍事板常見問題 mixi別館」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 何故,今回のF-Xはみなさんも知ってる通り,危機が訪れることを知りながら,航空自衛隊,防衛省,政府は,何ら対策をしてこなかったのでしょうか?

 【回答】
 対策以前に,選択肢が少ない.
 日本が今必要としている,要求を満たせる最適な戦闘機は諸外国に存在しないし,存在したとしても,実際に導入して運用するまでに問題が多く,現実的なプランと言えなかったりする.

 といっても,この問題は数十年前から分かっている事でもある.
 根本的には,自衛隊が必要な戦闘機なんてものを,わざわざ外国が開発してくれるわけはないし,ということは自前で用意しなければならない.
 しかし日本は,戦闘機開発を禁止されていた時代があり,その間数年分のブランクによって,満足な戦闘機開発技術は失われ,また,未だ遅れをとっている.
 それらも現状どうしようもない.
 今期F-Xには間に合わないし.

 例えるなら,ハンデが一杯の,どうやっても勝てるわけの無い不利な状況から始まって,案の定手詰まりなわけ.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 バランス型戦闘機体制って何?

 【回答】
 今月発売の「軍事研究」5月号(ジャパン・ミリタリー・レビュー社)の特集に,「防空力拡張:新要撃機F-2/F-X&KC-767タンカー」という記事がありました.
 私は早速上野駅の書店で購入し,熟読しました.
 この記事を書いたのは軍事情報研究会で,作図・監修は軍事ジャーナリストの河津幸英さんです.
軍事研究 2010年5月号

 私が注目したのは,この記事であったバランス型戦闘機体制の話でした.
 著作権の関係から文章を書き込むのは控えますが,内容は,次期F-Xにはユーロファイター・タイフーンを選定し,F-15後継のF-XXにはF-35を導入する事で,F-35とF-15を150機,タイフーンと国産のF-2で150機にすればアメリカ製の依存度も下げられ,F-35の導入でアメリカも我慢できる範囲内に留められ,かつタイフーン日本仕様型ライセンス生産により,国産戦闘機の生産や技術の維持・発展を図る事ができるというものです.

 このバランス型戦闘機体制は,私がこの日記でも提案していた事なだけに,目から鱗が落ちた気分になりました.
 純減だと国内防衛産業の生産や技術の低下にも繋がりかねず,それだけは避けたいところです.
 また,欧州からの技術移転は国産戦闘機の発展に寄与しますし,アメリカにはその見返りとしてF-35に参加すれば,ステルス戦闘機を調達できるだけでなく,F-35から得られる技術も取得できます.
 場合によってはタイフーンから得た技術と,F-35から得た技術を統合し,ATD-Xの実証からすれば国産ステルス戦闘機も,2ch軍板次期戦闘機スレの一部住人の妄想ではなくなる可能性もあります.
 さらに,アメリカが我慢できる範囲内なら普天間問題での政治的判断も,何とかクリアできそうです.

 ただ,この記事ではアメリカ完全依存型の戦闘機体制には,ネガティブな記事に私には思えました.
 それは間違っているかとは思います.
 なぜならアメリカ完全依存型戦闘機体制を取っている国でも,国産技術を発展させた国と空軍があるからです.
イスラエル航空宇宙軍 - Wikipedia

 イスラエルは建国からしばらくはイギリス,後にフランスから戦闘機を調達していましたが,両国の中東政策の変更により,イスラエルへの武器輸出を禁止してしまいました.
 唯一イスラエルに武器を輸出できたのは,キリスト教右派のロビー活動があったアメリカだけでした.
 そのためイスラエル航空宇宙軍の装備は,ほとんどがアメリカ製戦闘機であり,アメリカ完全依存型戦闘機体制となっています.

 しかしそれでIAIの生産や技術が落ちたという話は,寡聞に聞きません.
 中国の戦闘攻撃機・殲10(J-10)は,イスラエルが開発していたラビ戦闘機の技術を流用して作られた戦闘機ですが,出来はかなりのものです.
J-10 (航空機) - Wikipedia
ラビ (航空機) - Wikipedia

 ラビはIAI(イスラエル・エア・インタストリー社)が開発した戦闘機で,F-16の技術を応用したものです.
 翼はデルタ翼と可動式のカナードを組み合わせており,F-16とは見かけは違うものの,インティークの配置などから,F-16を応用したものであるのは間違いありません.
 そしてこの翼の配置から,機動力は優れているものと考えられます.
 ただ,資金難やF-16をイスラエルに導入させたいアメリカの意向から,援助をストップさせられてしまったので,開発は中止したものの,この技術は中国で花を咲かせました.

 また,F-16の技術を応用したF-2がさまざまな不具合を克服して,第一線で活躍しているのは周知の通りです.
 ですので私は,アメリカ完全依存型戦闘機体制を否定的に語るのはどうかとは思われます.

 ただ私としては,J/APG-1が搭載可能で,かつライセンス生産の確約も出来るタイフーンの選定を,あえて薦めます.
 タイフーン日本仕様型は,第二のF-2ともなりえる機体になるのは間違いないと思っているからです.
【軍事】F-2の新型ASEAレーダーがタイフーンに搭載される日は来るのか

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年04月20日09:44

▼ F-15SEの芽がほとんど無くなり,空自の次期F-X有力候補ナンバー1にまでのし上がったユーロファイター・タイフーン.
 そのユーロファイター社のエンツォ・カーソリーニCEOへの,ロイターの取材記事が載りました.

 そして私が注目したのは最後の文章でした.

引用開始――――――
Reuter - Eurofighter says UK pull-out would hurt Britain

"We are optimistic that the UK will close negotiations with Oman this year," said Casolini, adding that he believes the Typhoon has the potential to win 300 orders in the next 20 years, with orders likely to come from eastern Europe, the Gulf and Japan.

――――――引用終了

 記事では,輸出が期待される国々として,東欧と中東のペルシャ湾岸諸国の他に,日本の名前も挙がっていました.
 何というか,もう勝利宣言とみていいでしょうね.
 F-15SEのFMS資格付与は,アメリカのサウジ離れで難しくなりました.
 となるとボーイングは不本意ながらも,日本にF/A-18E/F(ライノ)を提示しなくてはなりませんが,空自のホーネット系統嫌いからすれば,ライノが導入される可能性は薄いでしょう.
 それに,ポスト鳩山の有力候補と言われる前原国土交通相が総理に就任したら,日米関係は劇的に好転する可能性も高いので,政治的配慮も必要なくなります.
 そうなればバランス型戦闘機体制に空自が移行していくことになります.

参考記事
【軍事ニュース】F-15SEのFMS資格付与に暗雲が

 ちなみに空自は,ビジネスジェットをベースにした機体では,既にバランス型が採用されています.
 空自は1992年に,飛行点検機と探索救難機にイギリスのBAe(現BAEシステムズ)からBAe-125を選定しています.
 他の候補機にはアメリカのガルフストリームW,フランスのダッソー・ファルコン,カナダのボンバルディア・リアジェットなどがありましたが,それを押しのけてU-125として選定されました.
 エンジンはアメリカ製のTFE731-5BR-1Hターボエンジンですが,戦略的観点とガルフストリーム社(というかアメリカ)の怒りを抑えるために,ガルフストリームWをU-4多用途支援機として選定しています.
 もっともBAe-125は,米空軍も飛行点検機として使用していた事もあり,アメリカに言われる筋合いはないのですが・・・.
U-125 (航空機)-Wikipedia
ガルフストリームW-Wikipedia

 もちろんあのBAeの事ですから,アメリカへの根回しはしていたはずです.
 タイフーン選定にあたっては,BAEシステムズはアメリカへの根回しをしている可能性は高く,F-15近代化未改修機への後継にF-35への参加を求める見返りとして,タイフーン選定に目をつぶるように交渉しているのかも知れません.
 イギリス人はこういう根回しが得意なところがあります.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年05月04日12:08

▼ 【追記】
 バランス型戦闘機体制にしろという事ですか?
 そうとも取られかねない記事をちょっと見つけました.
Farnborough 2010 - Defence News Show Scout Eurofighter : JSF Would Complement Typhoon

 見た限りでは,タイフーンとF-35を選定候補にしている国を意識した発言ですが,両方導入すべきとも取れるような.
 つまり「軍事研究」誌で提唱されていた,バランス型戦闘機体制をやれと言う事でしょうか.
 あるいはタイフーンをF-35の繋ぎで選定して,F-35に参加すべきという事かも知れません.
 いずれにしても興味深い記事ではあります.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月23日19:20


 【質問】
 バランス型戦闘機体制の落とし穴について教えてください.

 【回答】
 バランス型戦闘機体制にも,問題点は多くあります.
 それは複数の国から航空機を購入すると,整備規格の違いや部品購入の問題から,稼働率が低下したりしてしまうからです.

 顕著な例を二つ挙げます.

 まずは日本の事実上の同盟国になったインドから.
インド空軍 - Wikipedia

 インドは1947年の独立以来,非同盟を貫く立場にいましたが,かつてイギリスに植民地統治された名残もあって,イギリス製戦闘機を購入していました.
 これはインド空軍が元はと言えば,イギリス植民地時代の植民地軍から派生した組織だからです.

 アメリカは,複数政党制で議院内閣制を導入しているインドをパートナーにする予定でしたが,インドは非同盟を貫く立場からアメリカの要請を拒否.
 アメリカはやむなくインドの敵国にあたるパキスタンと同盟を結びました.

 これに対してインドはソ連のフルシチョフ第一書記を訪問させ,さらに中国の周恩来首相と当時のネール首相と共に平和五原則を発表,東側寄りになっていきます.
 しかし中国との関係は,その平和五原則と裏腹に悪化,1962年には中印国境紛争が勃発します.
 これはインドが中国のチベット併合を認めていないことによります.
 その上,1959年のチベット動乱によるチベットのダライ・ラマ14世の亡命を認めた事により,中印関係は悪化したのです.
 中印対立に手を差し伸べたのは当時,中ソ対立で中国と対峙していたソ連でした.
 さらにパキスタンが,1965年の第2次印パ戦争にアメリカが協力しなかった事から中国との同盟に踏み切り,パキスタン空軍には中国製戦闘機が配備されていきました.

 インドは1971年に,ソ連との友好協力条約を結ぶ決意をしました.
 友好協力条約と言っても実際は軍事同盟です.
 そのためインド空軍にも,ソ連製の戦闘機が次々と選定されました.
 その一方で英連邦の一員の立場から,イギリスからの武器輸入もさかんに行われました.
有限会社アイジェイシー
【インドをよく知る】
(6) 政治
8.インドの外交:印米関係


 インドではMiG21やMiG23などのソ連製戦闘機と,SEPCATジャギュアやミラージュ2000などの欧州製戦闘機が混在する,異様な光景が展開される事になりました.
 そしてそれが稼働率の低下に繋がりました.
 ソ連(ロシア)の整備規格とイギリスのNATO規格では全く違います.
 片やメートル方式,片やインチ方式と違いはある上に,部品も違うから共有も出来ないのでは,稼働率低下は避けられません.
 最近はインドの高度経済成長により,稼働率はある程度は改善はされたものの,やはり不効率な面が多いのは確かです.

 現在インドはMMRCA(次期戦闘機計画)では,アメリカ製のF/A-18E/Fを提示されて,検討されていると言われています.
 私個人としては,普通にMiG35の方がいいんじゃないのと思うのですが・・・.

バルセロニスタの一人 in mxi,2010年05月11日11:04

 次に台湾空軍のケースを見てみたいと思います.
 1989年に冷戦が終結,さらに中国の経済成長による軍拡と,日本を含むアジア各国からド顰蹙を買ったとされる領海法が,中国の人民代議員大会(国会)で可決され,さらに中国と韓国の国交正常化が行われると,台湾も経済成長を背景に,空軍の戦闘機の更新を決意しました.
 そこで導入されたのがF-16A/Bでしたが,アメリカは当時中国への配慮からなかなかF-16A/Bの売却に踏み切れませんでした.
(なにしろF-4Eの台湾への売却すら渋ったぐらいですから)

 そこでアメリカへの牽制と,バランス型戦闘機体制の移行を行うために,フランスからミラージュ2000-5の導入を決意します.
 フランスは台湾にはラファイエット級フリゲートの売却を行うなど,台湾とは軍事的にも繋がりがあります.
 これは大陸を支配していた頃からの名残もあるからなのでしょう.
 しかしフランスは中国への配慮から,ミラージュ2000-5と撃ちっぱなしAAMであるMICA空対空ミサイルの売却には同意したものの,対地攻撃機能は外しました.

 これは,イスラエルのように敵基地先制攻撃をしたかった台湾空軍にとっては致命的でした.
 しかし背に腹は代えられず,この案を呑んでミラージュ2000-5の選定に踏み切っています.

 ところがフランスはNATOの軍事機構を脱退後,独自の整備規格を導入していたので,NATO規格である台湾空軍は整備に四苦八苦しています.

 しかも台湾の湿気は日本同様に厳しく,ミラージュは露天で干さなないと稼働率が下がるという事態も起こっており,MICAとほぼ同じ性能を有するAIM-120AMRAAM空対空ミサイル導入を契機に,ミラージュ2000-5の退役を台湾空軍は検討しています.
 導入が1993年で,20年もしないうちに退役ですから,何のための選定だったのか・・・.
「日本国周辺の軍事兵器」>台湾空軍>「ミラージュ2000」戦闘機

 これだったら他の選定機種で当時,国交があり,かつNATO規格で製造されていたイスラエルのIAIクフィルの方がよかったような気がするんですが・・・.
IAI クフィル

 なお,日本の航空自衛隊の第4次F-Xで候補機1にまでのし上がったユーロファイター・タイフーンですが,NATO規格で製造されています.
 これは製造に参加したイギリスは元より,ドイツ,スペイン,イタリアにはアメリカ製戦闘機を保有している上に,特にイギリスはアメリカとは関係も深く,アメリカの軍事行動には必ず参加している事からも,アメリカとの整備規格や部品の共有などの必要性が生ずるからです.
 同じようにアメリカ製戦闘機がシェアを多く占めている空自にとっても,タイフーンは導入しやすい戦闘機なのです.
 それはU-125でも証明されています.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年05月11日11:29


 【質問】
 F-Xの最大の問題である費用なのですが,これは如何にして単価を引き下げることができるかが,鍵になると思います〔略〕が,如何でしょうか.

Posted by パストラル at 2005年09月17日 00:58:24

 【回答】
 価格のことがなければ文句なしでF-22であると軍事オタなら判断すると思います.

 では,F-4,F-15のときいかにして価格の高さに対処していきたかというとインフレの存在がありました.
 で,現在インフレがここ10年なかったという状態があると思います.
(この点で価格面が問題になりやすいと思います)

 ただしF-22に関してはライフサイクルコストの低減がなされています.
 機体そのもので30年〜40年という長期にわたるため,維持経費を含めたトータルコストが重要になっています.
 メーカーのうたい文句では1/3にまで低減したそうです.
 1/3といわないまでも,半分弱でも実現できていれば,導入費との差額差ほどの違いがあるわけでないということになります.

 仮定の値段でわかりやすくいうなら
F-15で100億+100億で200億
F-22で250億+50億で300億
というふうに維持コストの占める比率が大きければおおきほどF-22に有利になります.

 あと,これは蛇足なのですが,こういった議論のスタンスのちがいを生む要因に,軽戦思想と重戦思想との違いがあると思います.
 F-4導入のときはF-5,F-15のときはF16
(国会でのF-14騒動でF-14が注目をあびて,F-15対F-14みたいに当時なりましたけどね)
というふうにです.
 戦力になる数をそろえるにはいかにするかが根底にあります.
 これを考えるには,F-22,F-35,F-15E系列というふうになっていたらわかりやすいと思います.
 F-22ならば質でもって数をおぎなう.
 F-35ならばある程度の質で我慢をして,数をそろえる.
 F-15Eは一見,重戦のように思えますが,1世代前(のコンセプトでできている)の機体です.
 のである程度の質で数をそろえるという発想の枝葉に存在しています.

 そして,このときどのような戦争が行われるかの想定の違いが,軽戦派重戦派にわかれる要点の一つだと思います.
 ある程度期間の長い戦争で,消耗戦がおこなわれるなら数が重要になります.
 期間が短く,現有戦力でもって対処する,地域限定戦争ならば質が重要になります.
(投入面戦力がかぎられます.飛行機でわかりやすくいうなら飛行場のキャパの問題が発生します)
 航空自衛隊の定数260機(まあ300機だけど)への減少は,後者の地域限定戦争を強く意識したものなのだと思います.

Posted by らぷたん at 2005年09月17日 05:54:56

 インフレについてはいえば,これから20年はないと思われますので,この手は使えないと思います.
(冷戦が終わって,文字通りの地球単一市場を実現してしまった以上,インフレになる要素が少なくなっています.
 昨今の石油価格の高騰についても,長期的に見れば下がると思います.
 何故なら代替エネルギーとの競争があるからです.
 なので,長期的な動向には影響ないと思います.)

 それでF22の価格押し上げる要因は,こんな感じでしょうか.

・いろいろな新技術に挑戦したため,開発費が掛かってしまった.

・アメリカが購入機数を減らしてので1機辺りの開発費が高くなってしまった.

・親方日の丸ならぬ親方星条旗体質があって,コスト意識が低いのではないか.
(これは推測です.)

・コスト意識が低いため,生産管理が行き届いていないのではないか.
 (これも推測です.)

 つまり,コスト意識という面で努力すれば下げれる余地があるのではないかと思われます.

Posted by パストラル at 2005年09月17日 08:58:49

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-XにF-16Eはどうでしょう?

 【回答】
 私個人としては,ライセンス生産や日本製アビオニクス搭載が可能なユーロファイター・タイフーンを,次期F-Xに選定すべきかとは思いますが,普天間問題で拗れた日米関係に,菅政権やその後ろ盾の民主党保守派が,どうしてもアメリカに配慮しなければならないから,米国製でなければならないとしたら,F/A-18E/FよりもF-16Eを,「擬似F-2」F-35の繋ぎとして選定を検討してみてはどうでしょう.
日本の防空をF-16Eという選択肢はどうか? F-X選定の一視点:北大路機関

 F-16EはF-2に比べると兵器搭載量はやや劣りますが,エンジンはF-2より出力のあるF100GE132を搭載し,AN/APG80・ASEAレーダーも搭載しています.
 フェリー時航続距離や,戦闘行動半径もF-2に引けを取りません.
 「擬似F-2」には申し分ないでしょう.

 問題はステルス性がない事ですが,F-35が量産されれば解決します.
 あくまでもF-35までの繋ぎなのですから.

 また,AN/APG80の代わりに日本製のJ/APG-1を搭載するという案も提示してもいいでしょう.
F-16-Wikipedia

 それにしても私が腹立たしいのは,鳩山政権は政権交代後に何故F-2の増産を決めなかったのか.
 三菱重工業労組は民主党の基盤の一つであり,また,自民党はF-2生産中止を決めたのだから,自民党との違いを出したかったら,条約にも匹敵する国際合意で決まった普天間移設を掻き乱さずに,F-2増産を決めるべきでした.
 まあ鳩山元総理にそれを決させめるのは酷かも知れませんが.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月22日19:43


 【質問】
 機種数削減という観点から見ると,F/A-18をF-Xにするという考えかたはどうですか?

 【回答】
 F/A18E/Fを押す方は15年後の空自の装備体系として,F2,F/A18E/F,F15改,F15後継機(もしかしてこれもF/A18と主張なさるのなら,もうなにもいうすべがありません)という非常に煩雑な装備体系になります.

 〔略〕
 機種が4機種になるとエンジンからアビオニクスにいたるまで4種そろえなければいけません.
 戦争につかうものですから,ある一定量在庫をもっていないと平時ですら作戦可能機数の割合が減ります.
 整備員から操縦士にいたるまで4系統そろえないといけません.操縦士は機種ごとに免許習得します.
 機種がちがえば機体特性からなにまで違います.

 F/A18E/Fにするということは,F15後継もそれにすると同じこととわたくしは考えております.
 残念ながらF/A18E/Fは,F15後継になりうるほどの機体ではありません.
(もしなりうるというのならば信仰の類ではないでしょうか)
 F/A22がたかいからF/A18E/Fにしてほしいという方は,4機種にして見かけ上の安さに惑わされているといえます.
 なのでこの話題(F4後継)をする最低の知識として機種数削減があると考えております.

F/A22にした場合
15年後
F2 F15改 F/A22 F15後継もF/A22で三機種に統合されます.
 この形になるのはあとは,F2かF15,あとはF15後継機になりうる機体しかありません.

 この傾向は米軍にもあります.
 F35は海軍,空軍,海兵隊の主力機となります.
 これによって,F/A18とF16,AV-8ハリヤーの三機種を一機種にしようとしているのです.

Posted by らぷたん at 2005年11月04日 02:45:54
〜11月05日 05:27:24

以上,「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付より
青文字:加筆改修部分

▼ これは前々に『航空ファン』で掲載されていましたが,まだネットでの情報がなかったので見送っていました.
 ですがようやく,ネットでも話題になってきたようです.

 ボーイング社がインドの次期F-Xで提示しているF/A-18E/Fは "Silent Hornet"です.
 この "Silent Hornet"が,空自の次期F-Xにも提示される事になるかと思われます.
ボーイング社がインド航空際にてインドにF/A-18E "Silent Hornet"を提案:アシナガバチの巣作り日記

http://www.youtube.com/watch?v=lE3h8yImm4U

F/A-18E/F SuperHornet:EAGLET

 ボーイングはここ最近,既存機にウェポンベイを作ってステルス性を高めた機体を提示,開発を進めていますが,今回もその一環と見ていいでしょう.
 サイレント・ホーネットは機体内コンフォーマル・タンクを増やして,航続距離や戦闘行動半径を拡大するとともに,外装式のステルス性ウェポンポッドを設置されています.
 これによりF/A-18Eのステルス性は,かなり強化されると共に,ウェポンポッドと20%以上の推力向上エンジンで抗力を減少すれば,航続距離を大幅に増やす事も可能になりました.

 なお,ウェポンポットにはAAM-4も収納が可能なようです.
 さらにAPG-79ASEAレーダーも搭載されるので,対ミサイルECMも可能になります.

 とはいえ空自も,すぐにはこの案には飛びつかないでしょう.
 空自にとってライノは,F/A-18時代から生理的に合わない機体らしく,また折りたたみ翼の問題もあります.
 ただ,空自向けにこれらの装備を外して製造すれば,コストも下げられると一石二鳥とも言えます.

 あとは空自の認識の問題.
 これをボーイングはどう崩せるかが課題でしょう.

バルセロニスタの一人 in mixi,2011年02月23日14:40


 【質問】
 F-22はアメリカ議会の法律で輸出が禁じられているのに,何で「買える」みたいな希望的観測が流れのでしょうか?

 【回答】
 「法律で禁止している」ってのは正確じゃない.
 毎年の国防予算支出法案の付帯決議に,「今年度はF-22の輸出は認めない」ってのがあるだけなんだよ.
 だから,輸出しようと思えば,その付帯決議を外すだけでいい.
 つまり,あんまり大きな障害じゃないんだな.

軍事板


 【質問】
 空幕が『F-22を使った戦術的・戦略的ビジョンを全く描けていない』のも,F-22導入困難な要因の一つ,というのは本当ですか?

 【回答】
 空幕が『F-22を使った戦術的・戦略的ビジョンを全く描けていない』という話をチラホラ見て,事実ならF-22は絶望視されるレベルになりますお.
 F-15J/DJの時は,空自はその点を押さえていたため,米空軍の積極的な『支援』を受けられたとか何とか.

http://ameblo.jp/kuon-amata/entry-10227229104.html
から.まとめ.

・DACT(vsF-22)にてスプラッシュ判定されることが,よっぽど嬉しかったのかは分かりませんが,
『F-22にスプラッシュされまんた.すげーつえー』
という,フィードバック要素皆無なレポート上げたとかナントカ…….
 そしてブチぎれる内局.
 F-22待望論に耳を貸してくれなくなりましたとさ.

・シミュはやるものの,F-22導入に不利な物は徹底的に排除の方向.

・FIのP上がりの方は結構アレゲな人が多く,部内(多分,新装備評価会議とか新装備検討会議とかその辺かな)では信用されてないとか.
 逆に,FSのP上がりは徹底的に細かく,リスク管理がすごい.

 ……マジだったらやだなー(棒

 多分,現状のままだとF-22導入は厳しいんじゃなかろうか.
 イノウエ議員(元442RCT)が奮闘中,ってゆーニュースはありますけども.

邪夢@蛸神教 in mixi,2009年06月08日02:42


 【質問】
 仮にF-22を日本が導入できるとしても,そのテクノロジー全てを日本に渡すとは思えないのですが.

 【回答】
 どこまでのグレードをアメリカが容認するかというときに,日本側の科学技術力を見るということでしょう.

 まず,F22は90年代から現在の技術で相当無理を重ねて作った戦闘機だとということでは,みなさん異論はないと思います.
 問題は,これとほぼ同程度の戦闘機を2010年代で挑戦したとき,F22のときよりは難易度は低くなるのではないか思われます.
(60年前アメリカが原爆を相当苦労して作ったのを,工業国とは言いがたいパキスタンですら出来たと同じ理屈です.)
 航空技術及び軍事技術では日本はアメリカに大きく水を開けられていますが,その他の面ではトップを争っている分野もあります.
 その中で航空機開発に不可欠なスーパーコンピュータ開発競争は,日本とアメリカは常にデッドヒートを演じています.
(たまにおまけで中国が入りますが)
最近こんな素子も研究されていたりします.
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/it/computing/news/20050905org00m300078000c.html
 実用化自体は中々難しいでしょうが,こういった技術が航空機設計や材料研究など応用されば,アメリカに対してバーゲニングパワーを出せるのではないか思います.

Posted by パストラル at 2005年09月12日 23:13:57

>パストラルさま

 まったくもってその意見は妥当だと思います.
 イージス艦の購入の際も,「こんごう」のとき一部簡略がなされていたし――対潜と砲戦という話ですが――,マニュアルももらえず,えらい苦労をした話も聞きます.
(軍研の北の弾道弾追尾にからめて書かれていた記憶があります)
 それが,フルスペックで購入です.

 イーグルをラ国生産する際のような,電子戦部分の割愛といったことがおきるでしょう.

 あとは政治的なところが,F/A22のラ国生産の許認可に影響をあたえる部分(当然技術力など総合的に判断して)でしょう.

 〔略〕

 F/A22のなにが省略されるかなのでしょう.

Posted by らぷたん at 2005年09月13日 07:47:46

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 空自専用の電子系システムの開発は,ランニング・コストから考えてもお得感が高いし,ここ(F-X)でそういった技術を磨いておくのも,無駄にはならないと思う.
 将来どうなるかは解んないからね.

Posted by 名無しT72神信者 at 2005年09月16日 10:01:27

 【回答】
 ランニング・コストに関しては,判断がつきにくいと思います.
 ノウハウに関するなら,米軍が圧倒的にもっているでしょうから,国産のほうが安いとも高性能ともいいきれない面があります.
 電子戦系はイーグル,F2(火器管制なども)と国産でしたから無理ではないでしょうし,研究予算は採用されるいかんにかかわらずついています.
 時間的なものも兼ね合いもありますから,日本独自のものがありすぎると,配備に手間取ることになります.
 空自の方の判断がベストと,わたしは思っていますので,楽しく見守っています.

Posted by らぷたん at 2005年09月16日 22:03:04

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
【米国】空軍参謀総長「F−22ラプター,ステルスなど機密部分を取り除いた改造版を生産すれば日本に輸出可能だ」
らしいですが,本当ですか?

 【回答】
 評価はステルス機能の定義にかかってくるので,情報がそれだけだとなんともいえない.

 一般に飛行機は設計上の要求がシビアで,機体構造に手を加えるのが難しい.
 ゆえに戦闘機のモンキータイプ(ダウングレード版輸出型)は存在するが少数である.
 それもSu-27の中国輸出型やF-16の台湾輸出型のようにアビオニクス,つまり電子部品を交換する簡易な改造にとどまらざるを得ない.

 F-22は機体からからしてレーダー投射面積の減少をはかる工夫が散りばめられてるが,これらもアウトなら完全に再設計といってよく,莫大な開発費がかかる.
 もしセーフでアビオやエンジン等の部品のみを問題ない型に換装するだけなら,多少高くなっても機体そのものが優秀なF-22を自衛隊は買うだろう.

モッティ ◆uSDglizB3o in 軍事板
青文字:加筆改修部分

▼■シュワルツ大将のF-22に関する発言について

 いただいた複数投稿と当方で調べた情報を整理すると,以下のようになります.

1.シュワルツ米空軍参謀総長は2月17日,F-22の豪州・わが国への輸出は可能と発言した

1.わが国に販売される場合,F−22は性能が劣る機種となる

1.シュワルツ発言の背景には,現今の不況下での軍用機生産メーカー経営危機を憂慮し,発注量を増やすことで企業のピンチを救おうと考えているフシがある

 これについて複数の専門家の方から,ご高見をいただけましたのでお知らせします.

 共通したご高見は,「売ってくれるならありがたいこと」です.

 以下,背景事情・詳細をまとめました.
 ご参考になさってください.

 1.F-22禁輸出の問題は,「イージス艦機密漏洩事件」が無縁ではない.
 秘密を漏洩させた自衛官は処罰の対象となるものの,その中国人妻は処罰の対象ではないという,我が国のずさんな秘密保護体制が暴露されたため,アメリカが警戒するのはもっともなことである.

 2.しかしここに来て,アメリカの経済状況から,日本にF-22を売って,軍需産業へのテコ入れと国家財政への協力を求めるのも,ある意味納得のゆく経緯.
 それが,少々性能の劣る機種であっても,他国の戦闘機に比較すれば格段に高度な性能であり,売ってもらえることは有難いこと.

 3.機体形状及びエンジンについては,全く同一又は極一部を除き同一.
 従って,飛行性能,ステルス性能については米国保有機種と同等と考えられる.

 4.アビオニクスについては,ブラックボックスで渡されるものがある.
 従って,目標情報,交戦情報等の情報提供や情報処理については,違う可能性があることを承知しておく必要がある.

 ※航空機に搭載され飛行のために使用される電子機器.航空電子装置のこと.
 航空(Aviation, アビエーション,エイヴィエーション)と電子機器(electronics, エレクトロニクス)から合成された用語

おきらく軍事研究会,2009/02

 おそらくは,政治的にはもっと上のレベルで判断されるでしょうから,シュワルツの発言の真否は確かめようがないんですが・・・

> 1.シュワルツ米空軍参謀総長は2月17日,
> F-22の豪州・わが国への輸出は可能と発言した

http://www.guardian.co.uk/business/feedarticle/8362767
「Aviation Week」:Schwartz said, “I don’t see that in the cards now.”

 2/17の他の報道機関の発表でのシュワルツの発言は,
「(輸出の)可能性("in the cards"=capable)はないと理解してる」
という否定的なものです.
 私の調べた限り,シュワルツが輸出を容認したとしているのは,テクノバーンだけですね.
 テクノバーンの記事は果たして信用できるものなのか・・・・

 それに,ゲーツが今まで輸出の可能性をわずかでも言及したのはオーストラリアのみで,日本は無かったと思います.

> 3.機体形状及びエンジンについては,全く同一又は極一部を除き同一.
> 従って,飛行性能,ステルス性能については米国保有機種と同等と考えられる.

 このソフト以外は同等とされる輸出モデルの仕様は,
http://www.f-16.net/news_article2894.html
 情報漏泄リスクの最も低い,オーストラリアのコンフィギュレーションAであって,日本の仕様は不明です.

a full-up USAF-spec “A configuration” for Australia.
His guidelines for the A configuration were:

1.Same engine, no downgrade.
2.Same signature
3.Jet will not be used against us
4.Tech transfer concerns were downed aircraft
and inadvertent disclosure scenarios; the same as USAF.
5.Full knowledge of all capabilities; information
to remain in the embedded training system resident in the jet.
6.Withhold some hardware until needed,
but full knowledge and training capabilities remain in the aircraft.

 それですら,輸出モデルの開発には,5年の歳月と10億ドルがかかるとされています.

F-22輸出 in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分

▼ 先だってF-22の輸出はネーヨと書いておいてアレなのですが,続報.

 民主党系のシンクタンクが,F-22の日本への売却を提言とのこと.
(↓キャッシュもそのうち切れますのでお早めに)
http://209.85.175.132/search?q=cache:RlUK2aDR9fYJ:www.nhk.or.jp/news/k10014707151000.html
http://72.14.235.132/search?q=cache:qkgiF2-OdtMJ:www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2009031001000701_Detail.html

 一応CNASが,自身のサイトのプレスリリースにのっけてます
http://www.cnas.org/node/748
から,根拠はあるみたいですね.

――――――
"The administration must act quickly to determine the fate of F-22A sales to Japan," it says. "If the decision is made to sell F-22s to any ally, Japan should be among the first in line."
――――――

 かいつまむと,
「政府は日本に売るかどうか早く決めろ」
「もし売るなら同盟国の中でも日本が最初じゃね」

――――――
It also presses Japan to enact an information security law to protect against the disclosure of intelligence. The lack of such a law, it says, inhibits U.S. willingness to share sensitive intelligence with Japan.
――――――

 問題は"information security law"
 ごもっともですね.

F-22輸出 in FAQ BBS
青文字:加筆改修部分

▼ ロイターの記事ですが,まあこの手の議論は何時ものこととも思えるわけで.記事を整理してみると:

1) Pentagon's Defense Security Cooperation AgencyのトップであるAir Force Lt. Gen. Jeffrey Kohlerが,日本への輸出の可能性を否定.
 その理由は, F-22 の輸出向け改造が,とてつもなく費用がかかる(開発に$1B,製造する為にも大
変高価になる)ので,非現実的.
Designing an export version ・・ could cost more than $1 billion and be "prohibitively expensive" for any would-be foreign buyer

2) 更に,輸出用の改造には,数年を要するので非現実的
Any redesign, Kohler said, would require degrading the aircraft's capabilities and making them tamper-proof to keep the technology exclusive -- a process he said would take years.

3) アナリストの中には,1)の Kohlerのコメントに批判的な人もいる.
 ペンタゴンに近く軍事産業に詳しいLexington InstituteのLoren Thompsonは,アメリカの軍事戦略から,先端的な戦闘機を供与するというのは意味のあることで,空軍の内部だけで意思決定できない,という.

4) 日本にとっての軍事的課題は「巡航ミサイルに対抗できる」戦闘機を持つことで,現在それは F-22だけだが,日本が資金を分担して,その能力のあるモデル(より爆撃機に近いもの)の開発も考えられる.

5) Kohlerによれば,別のステルス機,F-35 Joint Strike Fighterが輸出されるのは2015年以降である.

 ちなみに,統合参謀本部議長の見解が
Pace said, according to an official transcript. "I think we all need to be concerned about both ballistic and cruise missile defense."
なのですが,(国内では,余り報道されていないけど)アメリカから見て,日本の主要な脅威である,
1)弾道(核)ミサイル

2)巡航(核)ミサイル
に対抗する手段が無いなら,日本が核武装して核抑止力を持つ,理論的な筋が通ることになります.

 弾道ミサイルには,曲がりなりにもMDがありますが,中国・ロシアの開発した巡航核ミサイルへの対抗手段が整備されていないわけで,F−22が現在唯一の対抗策でしょう.
 その意味でこの話は「日本が何処まで軍事力を持つべきか,核武装すべきか?」
という議論につながることにもなります.

ニュース極東板


 【質問】
 仮にスパイ防止法などの防諜体制を整えたら,F-22の輸出の許可に何か影響はある?
 あと,スレ違いかもしれないが,日本でスパイ防止法を作る動きはいまのところある?

 【回答】
 スパイ防止法はF−22の輸出にとって必要条件ではあるけど,必要十分ではないんだよねえ.
 そもそも,そういった防諜関係の法整備は「普通の」国家としての基本だしね.
 言い換えれば日本は今まで普通の,国際社会で一人前と呼べるような国ではなかったってことなんだけど.
 今はようやくその状態から脱却を図っているという感じ.

 で,肝心の法制定だけど,確か情報関係の取り決めで日米の間でなんらかの合意があったってニュースを見たような……ソースは失念した.
 また,上記のことを踏まえても,自民党は将来的に防諜関係の法をさっさと作ってしまいたいって考えてると思う.
 そうしないと,この先また色々と不利を抱え込むことになるから.

軍事板


 【質問】
 F-Xがラプターになったら,非常に極東は緊迫するのでは?

 【回答】
 わたしにはいまの極東情勢は緊迫しているといって過言でない状態と判断します.
 いままでの日本の外交姿勢(土下座的と表された)憲法9条による法の未整備は中国政府が妥協したくてもできない状態です.
 中国にとって日本はあきらかに勝てない相手であるという装備が必要です.
 それがMDでありラプターであるとわたしは判断します.
 それが戦争抑止になると考えます.

 原油のことも中国政府が妥協できない状態といえるでしょう.
 先進諸国は石油以外のエネルギー,リサイクルによる資材の再利用がすすんでいますが,高度成長期の中国は大量消費社会です.
 原油には省エネ社会の構築が必須になるでしょうが,経済成長を鈍化させられないことからジレンマにおちいっていることでしょう.
 緊迫した情勢を生み出す要因の一つでしょうね.

Posted by らぷたん at 2005年09月25日 17:30:14

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 軍としてF-22を輸出しても良いと考えるネタは,ライン維持の為の時間稼ぎなのではありませんか?

 【回答】
 ええその要因もたぶんにはいるとおもいますね.
 追加生産を米国が考えるかはかなり不確定要因があるとおもいます.

 FMSによる輸入,ノックダウン生産,ライセンス生産そのどれもF/A22導入では一長一短あると思います.
 はたして政府がどれを選ぶもしくは選べるかは,(それ以外での機種だとしても)今後の日米のありかたを見るうえでの一里塚であると思います.
(非常に楽しみです)

Posted by らぷたん at 2005年11月03日 19:53:52

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-22を日本がライセンス生産するという方法はどうでしょう?

 【回答】
 いままでの主力戦闘機はライセンス生産をしている以上,その方向でいくと想定するのは当然の流れでしょう.
 ライセンス生産をすることで部品の供給の安定を図りかつ,技術習得と輸入とはちがうメリットがたぶんにあります.
 F4後継として60機×300億(おおく見積もって)としても1兆8000億. 
 F2の計画がおおよそ一兆5000億だったことからみても,性能などを考えればそう無理のある話ではありません.
 また,大綱により数を質でもって補う方針である以上,作戦可能機をふやすため,ライセンス生産の可能性は非常に高いとわたくしは見積もりますがいかがでしょうか?

Posted by らぷたん at 2005年11月03日 13:45:40

 F/A22のライセンス許可はたぶんに政治的要素があるのはたしかです.
 日本にライセンス生産をあたえたほうが,米国にとって有利であるとわたしは判断します.
 極東に配備している米空軍の最新鋭機の補修を本国におくらなくてもできることは,太平洋を越えて配備している米軍にはたのもしいかぎりでしょう.
 また,2012年あたりをめどに韓国の軍事指揮権が返還される交渉がはじまりました.
 返還されれば,米軍はその規模の大部分を撤退させるでしょう(国連軍でなくなりそこにおく意義が過小になります).
 そして,日本,台湾は有力な親米国家でありかつ太平洋の海洋通商路の安全性の確保からみて,重要な位置に存在しています.
 米国の安全保障上,日本は重要であり(当然日本も米国が重要です安全に海洋通商路がつかえるのですから)ますから.
 最初の数機もしくは数十機は輸入という形になるでしょうが(このへんはF15と同様の経緯になるでしょう),最終的にライセンス生産になるだろうと判断しているのは上記の理由からです.

Posted by らぷたん at 2005年11月03日 19:16:00

「F-22をライセンス生産したら馬鹿高くつく.
 どうすればいいんだ,NOhhhhh!]
なんてのは
「もし壱億円拾ったらどう使おう,悩むZehhhhhh!]
みたいなもんだと思うよ.

 輸出されるだけでもメッケもんだろうし.

Posted by at 2005年09月12日 21:45:55

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
>戦闘機選定遅れ 20数社撤退へ
>http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=993443&media_id=2

 この情況,どうでしょう?

 【回答】
 や,まぁ,稼働率の低下とゆー形で最終的に被害を被るのは空自(引いてはそれに守られる国民)でしかないのですが.
いいのかなー.いいんだろーなー.


〜〜
 一方,国内生産の戦闘機は高額との意見も根強い.生産数が限られる中,ライセンス料など初期費用がかかって割高になるためで,防衛省には「完成品を輸入してもいいのでは」との声もある.
〜〜

 えぇー.今月の軍研だと,元TRDI技術開発官の林氏曰く
「最終組み立てラインと修理に必要なインフラ整備は必須.
 それ以外は費用対効果の観点から選択するのが適当」
とか言うてるんですがー.

 これ,完成品輸入ってことは,再組み立てのみ国内で行うってことかー?
 IRANとかのメーカー整備どーすんの?

 F-2再生産で急場凌いで,F-15Pre-MSIP機の後継にF-XX当てるってのでよくね?
 F-2でSu-27系列を優位に叩けるんかって言われると,アレですが.

 ……そういえば,こんだけ少数の機体導入になるF-X/FS-Xって,空自史上初めてなのかー.

邪夢@蛸神教 in mixi,2009年10月19日19:40


 【質問】
 F-35ってFXの中では,ラファールとかグリペンよりもありえないんじゃなかったっけ?
 冷静に考えて,やっぱりF-22以外は改めて採用するほどのメリットないよね?

 【回答】
 F-35は有力候補だよ
 F-22ほどではないが性能も申し分ないし,F-22と違ってアメリカも売る気を見せてる.
 まあ実質攻撃機だったりするわけで,その辺を空自がどう判断するかは分からない.

>冷静に考えて,やっぱりF-22以外は改めて採用するほどのメリットないよね?

 F-4も採用から40年,さすがに限界.
 機体の能力的に言えばF-22が最善らしいが,そもそも輸出許可が下りるのかといった問題がある.
 そして,F-4の減勢は待ったなし.
 まあ機体寿命を改修で延ばすウルトラCが無いでもないが(笑)

 購入時期や機体規模を考えると,F-35よりタイフーンのが良いかと.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-4の後継機の話で,F-35は時期的に無理,という人がいるんですが,どういう事なんですか?

 【回答】
 日本がF-4EJ改の後継(F-X)にF-35を導入する事は,時間的に間に合わないから.

 何故なら,ロッキード・マーティンによれば
「JSF非参加国の日本がF-35を導入できるのは,早くても2015年以降.
 シンガポールのようなLevel2,3及びSCPパートナーでも,早くて2012年から.
 アメリカやイギリスのようなLevel1パートナーでさえ,F-35の引き渡しは2009年度から(アメリカのF-35AのIOC獲得は2013年第1四半期末)」
とされているからだ.

 日本は2009年に予算化するから,少なくとも予算化から導入まで6年は待たなければならず,その間,2008年にはF-4EJ改が本格的な減勢段階に入ることから,戦力の空白化が起きかねない.
 また,選定時期にまだ量産型の引き渡し自体が行われておらず,当然何処の国も実戦配備を行っていない.
 全く実績の無い機体であり,あまりにもリスクが大きすぎる.

 上記の根拠として,まず「軍事研究」2005年9月号の記事,「パリ航空ショー戦闘機最新情報 日本のF-Xに欧米のアピール」(青木謙知)から引用する.

   (略)

 最初に初度作戦能力(IOC)を獲得するのはアメリカ海兵隊で,F-35Bが2012年第2四半期にIOCとなることが計画されている.
 続いて2013年第1四半期末に空軍でF-35Aが,2013年第2四半期に海軍でF-35Cが,それぞれIOCを獲得することを目指している.
 またJSFの国際共同パートナー諸国がSDD期間中にF-35の採用を決定すれば,最も早ければ2012年からそれらに国に量産期の引き渡しが開始される.
 さらに国際共同パートナー意外の国からの発注分に関しては,やはり早ければ2015年からの引き渡しが可能と,ロッキード・マーティンではしている.

   (略)

 その一方でこの中期防衛力整備期間内に,F-4EJ改の後継となる新戦闘機の調達を行う事も盛り込まれていて,まず7機を導入する事を目指している.これが,次期戦闘機となるものだ.
 こうした事から,次期戦闘機の調達は,遅くとも中期防衛力整備期間の最終年度である平成21年(2009)年度に開始しなければならない.
 あるいは,まず,評価・試験用機体(通常は2機)を先に取得するとなれば,その2機を平成20(2008)年度に予算化し,残る五機を平成21(2009)年度に予算化する事になる.
 仮に後者のスケジュールで進めるとなると,機種選定は平成20(2008)年度の概算要求を提出する,平成19(2007)年夏までに終える必要がある.
 機種選定作業に一年余りを必要とするとすれば,平成18(2006)年度始め(2006年4月)には検討対象機種のメーカー等に提案要求書(RFP)を発出することになる.
 F-X作業に開始は,意外と迫っていると言えよう.
 平成21(2009)年度に7機を一括発注するのであれば,これらの作業は一年送れで進むことになるであろう.

    (略)

 また,アメリカで開発が進められているF-35JSFは,スケジュールの点で間に合いそうもない.
 前記のようにF-Xは,早ければ平成19(2007)年度夏,どんなに遅くなっても平成20(2008)年末までには機種選定を行わなければならない.
 しかしF-35は,その時点で飛行試験には入っているものの,量産型の引渡しは始まっていないし(2009年度第2四半期開始予定),当然実戦配備も行われていない(初度作戦能力の獲得はF-35Aは2013年第1四半期末).
 実績のない機種を採用するのはかなりリスクが高く,防衛庁もそれは避けるであろう.
 またロッキード・マーティンでは,仮にF-35に今発注があっても,引き渡しを開始できるのは2015年からとしている.
 F-Xが発注から5年後に引き渡される事でよいとしても,2009年に発注した場合でも2014年には受領することになる.
 この点でもF-35は,F-Xの日程に合わないという事だ.

 したがって,現実的な候補機種は,ボーイング一機種(F-15EまたはF/A-18E/F),F/A-22,ラファール,タイフーンの四機種に絞られていくことになると考えてよい.

 また,JDW誌2004/3/24号(Koiji.netにて)にはこう述べられている.

 シンガポールは,SCP (Security Co-operation Participant) に基づき,F-35JSF 計画に公式参加した.
 SCP による JSF 計画への参加は,イスラエルに続く 2 ヶ国目の事例.
 この SCP により,シンガポールは F-35 が自国空軍の要求に合致するかどうかを調べるために,計画の詳細情報にアクセスできるようになるほか,自国の要求に合わせたシステムのインテグレーションを行うための研究を実施できるようになる.
 さらに,2012 年以降に F-35 の早期調達を要求することも可能になる.

 以上の事から,F-35の導入は非現実的といわざるを得ない.

(オッポレ in FAQ BBS)

ニッポンの皆様,こっちのJSFで我慢してやってください
(ロッキード・マーティン販売部より)
(画像掲示板より引用)


 【質問】
次期主力戦闘機:空自,F35軸に検討へ
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090801ddm002010053000c.html

 まぁ,F-22が駄目なら代案は考えておかないとですしねぇ・・・
 調達時期の問題とか考えてなさげな発言ではありますが.

 F-35にするとして,早期に入手できる手段って何かありましたっけ?

seld in 2009年08月01日 23:49

 【回答】

 純減という最悪のシナリオを考えると,いつまでもまだ完成してない餅にこだわるより,とにかくモノは出来てるF-2かF-15FXか台風じゃないかと思うんだけど,空自の中の人は女房を質に入れてでもステルスなのか?

Tono in 2009年08月02日 02:31

 中の人は純減もやむなしと考えているのか,それともつなぎとして悪癖である五月雨式のF-2発注(飛行教導隊他あるでしょうが)でしのぐつもりなのかもしれませんが,何を考えているのかよく分かりませんね.
 某幕の内弁当の人は「とっぷ・しーくれっと」と言うことで,当然ながら何も話してくれませんが,内部で激しい議論があり,防衛基盤維持のための懇談会・聞き取り調査を巡っても激しいやりとりがあるようです.

へぼ担当,2009年08月02日 15:19

 ていうか,こんだけ生産があちこちの国に分散してるプロジェクトに,あとから割り込むのも無理ぽいよなあ.
 カネだけむしられて,完成機輸入以外は一切認めないとかのオチになりそうだが.

緑川だむ,2009年08月02日 19:52

 そこでこの記事ですよ.

【コラム】ビジネス視点で防衛産業ウォッチング
(2) 世界各国で開発費用の負担と引き替えに生産も分担するF-35
http://journal.mycom.co.jp/column/defence_industry/002/index.html

JSF,2009年08月02日 20:32

 金を出せば,生産分担が増えるとな?

 じゃあ,米国並みの金を出して,エアインテイクと機種周りの生産分担をMHIあたりにもぎ取ってもらいましょう.
 あと,主翼前縁あたりとかも.

 …………いろんな意味で無理だよなあ.

ゆきかぜまる,2009年08月02日 20:43

 単純にアメリカで生産してるのを,日本にライセンスするという話じゃなくて,すでにあちこちに分散した生産を日本に持ってくるってのがなあ.
 というか鳩山政権が武器輸出の緩和をするとも思えないし.

緑川だむ,2009年08月02日 21:07

 現実問題,すでに生産の割り振りはできているので,落としどころは
「日本で調達することで増えた分について,○○のコンポーネントについては日本 "でも" 生産する」
という形でしょうねえ.
 機体構造なら,中央部胴体とか尾翼とか.

 そもそも,ステルス性に関わる重要部分の製造を LM が他社に渡すはずもなく.全部のコンポーネントを日本で製造するって訳にはいかんでしょう.
 効率も良くないし.

井上@Kojii.net,2009年08月02日 21:15

 ググって調べたところ政府・自民党は武器輸出三原則を緩和する方針なので,参加は可能らしいです.
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090524AT3S2300Y23052009.html

 ただ,参加レベルはどこからがいいのかと言うと正直,答えに窮します.
 既に生産の割り振りは出来ているという井上@Kojii.netさんの話からすると,Security Cooperation Participationを選択して,井上@Kojii.netさんの言うように日本で調達することで増えた分について,○○のコンポーネントについては日本 "でも" 生産するがベストでしょう.
 そしてF-35が量産開始するまで純減するのか,繋ぎを入れるのかも焦点.
 『軍事研究』誌によれば(ただし立ち読みでしたが.何分給料日前なんでorz),F-2再生産・増産を期待する声もありますし,私もそれがベストなんですが,F-35のLEVELTに参加してるBAEのコネを使ってタイフーンをリースするというのも,手かとは思いますけどね.
 ただリースはあまりいい案とは思えないのですが・・・.

トランスフォーマー7,2009年08月03日 08:27

 いざ日本が腹決めたとたんに,「やっぱり開発失敗なんでやめます」とか言い出したりせんだろうなあ.

緑川だむ in 2009年08月02日 00:00

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「武器輸出禁止条約に触れる」と言う口実で,JSF計画には日本は参加が出来なかったんじゃないか?
 ミサイル防衛は良くて戦闘機は駄目,と言う理屈は変では?

Posted by 名無しT72神信者 at 2006年02月11日 17:43:40

 【回答】
>「武器輸出禁止条約に触れる」と言う口実で参加が出来なかったんじゃないか?

 そうですよ.
 JSF計画に共同出資すると言う事は,共同開発するということ.
 これを他国が購入する場合,武器輸出に当たる恐れがあったからです.

>ミサイル防衛は良くて戦闘機は駄目,と言う理屈は変

 時系列をよく見てください.
 JSF計画よりもMDは後です.
 MDを共同開発する事に決めた頃には,既にJSF計画は参加の締め切りが過ぎていました.

 そしてMDはアメリカとの共同開発であり,多数の国が参加するJSF計画とは違います.
 日米共同開発はF-2の時に経験済みで,武器輸出関連の問題に付いても特例として認められています.
 F-2とMDの違いは,MDは日本だけでなくアメリカも使う事,そして他国も購入する余地があることです.

 しかしこのハードルは,北朝鮮ショックにより簡単に乗り越えてしまいました.
 なにしろ偵察衛星まで打ち上げてしまったほどの影響力です.
 MD導入はすんなりと決まってしまいました.
 MDは,政治的にも速やかな導入が求められました.

 しかしJSF計画は緊急性はないのです.

 MDとJSF計画をを同列に扱おうとする事は,これら政治環境の変化を考慮していない,意味の無い仮定でしょう.
 MD導入決定の後なら,JSF計画の参入も出来たかもしれませんが,時既に遅いのです.

――――――Posted by JSF at 2006年02月11日 19:50:40

「週刊オブイェクト」コメント欄,2006年02月05日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 FXってF-2(又はその小改造)でダメなんですか?

 【回答】
 F-2はあくまでFSX(対地支援戦闘機=攻撃機(=対艦攻撃機)だから.

 基本は軽戦闘機のF-16がベースだから,F-15に並ぶ戦力としてはちと力不足.

 そもそも,空自のFX計画は「ステルス戦闘機が欲しい」ということが,基本条件にある.
 事実上F-22以外の採用は考えておらず,それ以外の機種は「どうしてもF-22が買えないのならば仕方なく・・・」という程度の存在でしかない.

 F-2(F-16)をいくら改良したところで,ステルス戦闘機として満足いく性能にはできないだろう.
 F-15ベースなら,兵装の搭載能力が減ってもいいなら,まぁ・・・というレベルにはなるようなので,まぁ,例のF-15セカンドエディション(違)で決まりでない?

 以下のコピペを熟読玩味しておくといい.

808 :TFR ◆IBMOSAtBIg :2009/04/26(日) 15:34:11 ID:???
          /^l'"'"~/^i'ツ'ッ.,
⌒_⌒)      ヾ         ヾ
        ミ  ´ ∀ `    彡        (⌒_⌒_)
        ッ        _   ミ
        彡,.    (,,_,ノ  _,,.ヽ
         ヾ  ヽ V  /  У
          ヽ` ー |--― ' /      (⌒_⌒_⌒_)
           ヽ  |   /
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        | BIG MOSSARI IS |
        | WATCHING YOU |  (⌒(⌒) 
        |________|  F-22の防空以外での性能が欲しいもさが(たぶん),
                       それを公式に声明できない事情がまだあるもさね(たぶん).
 それは制服サイドからは口に出せないだろうとモサは思っているもさ.
 そして,それを政府が正式に表明すれば,米軍の極東戦略にとっても大きくプラスになるはずもさ.
 かつてF-15導入の時には,日本の防空体制強化が米極東戦略に大きくプラスになったもさ.
 だからこそ米空軍は,一緒に米議会筋と米政府を説得してくれたもさ.

 逆に「F-22を導入しても本土防空以外に使わない」と声明した場合には,米空軍は説得を手伝ってくれないもさね.

軍事板
青文字:加筆改修部分

 一方,「繋ぎ」としてF-2を推す声もある.
 詳しくは別項参照.


 【質問】
 F-XにJAS-39グリペン,という選択肢は,やはり米国との絡みもあるので難しいでしょうか…?
 空戦能力も必要十分だし,整備製も◎だし,国土の狭い日本での運用にはもってこいのマルチロール・ファイターだと思うんですが…
 航空自衛隊が重要視している対艦攻撃や低空進入なども十分にこなせる性能はあるかな?と.

 【回答】
 まず,日本の置かれている戦略状況から理解するべきです.
 狭い狭いと言われている日本ですが,ロシアやアメリカ,中国とかの超大国と比べるからであって,実は四方を海に囲まれた日本の防空識別圏はとても広大かつ長遠なのです.
 日本の北海道東北端から,西南端の西表島までの直線距離(約3,000km)は,ヨーロッパで言えば,リスボンからサンクト・ペテルブルグの距離に相当します.
 それを,政策で縛りを掛けているせいで,限られた基地と戦闘機の数でカバーしなければ成りません.

 特に昨今きな臭い南西諸島方面は,沖縄本島以外には航空基地は無く,適当な間隔を置いた基地群によって相互に縦深を持った配置を行う事が困難です.
 だからと言って,最前線とも言える先島諸島に常設飛行隊を置くのも政治的のみならず,純軍事的にも先制打撃を受け易い事と,本島基地からのバックアップが困難であるという点から,必ずしも良い選択にはなりません.

 その為に必要とされる性能は何か?と鑑みますに,まず,脅威度が増している空域に迅速に到達出来る加速力と高速巡航性能(この点,F/A−18シリーズは落第です).
 次に,先に脅威を捉える事の出来る高性能大出力レーダ.これはAWACSや地上からの支援を受けているとは言え,対応する戦闘機自身にも求められます.(この点,グリペンは落第です).
 第3に,戦闘機の上限が決められている事から,有視界外戦闘,同時多数への対応能力を持った優秀なFCSと,AAMの運用能力(これも,グリペンは落第です).
 あと,後手必勝を強要される空自としては,生存性を高める為,優秀な電子戦能力とステルス性能も,高ければ高い程良い.
 以上の点から,F-15よりも速く,F-15よりも遠くに急行できる戦闘機こそが望ましく,これ等の点を考慮しますと,答えは自ずと出て来るのではないかと.

>整備製も◎だし

 今まで,ずっと米空軍機を扱ってきた空自の整備体系の下では,必ずしもそうとは言えません(治具とか).
 同じ米軍機でも,海軍機であるE-2Cの運用でさえ,空自の現場では不満タラタラなのに(F-4の場合は,米空軍で採用されるにあたり,細部を空軍仕様に変更しています).
 スウェーデンの様に,緩衝国(フィンランド)があるとは言え,対象となる脅威から,あまり距離が無く,先制攻撃を予想される環境の場合,少数分散配置も意味が有るのかも知れませんが,それは,安価な機体を多数配備できる国家が取れる戦略であって,充分な地上からの支援が無かった場合,外線の利を生かし切れず,最悪の場合,各個撃破されてしまいます.
 更に,F-16ベースのF-2ですら,機体規模が小さく,将来の発展性に乏しい,との理由で切った訳ですから,さらに機体規模が小さいグリペンは採用される理由が見当たらないかと思われます.
 レーダーの能力は,いくら技術が進歩しても,アンテナの直径が大きい方が能力が高いのです.
 F-2が切られたのも,機体内の余剰スペースと共に,あの機首の細さも要因の一つに成りました.それはグリペンとて同様の事が言えます.

 グリペンの目指す市場は,Mig-21やF-5を使用していたユーザーで,とりあえず限定的な戦場での航空優勢の確保を目的としたり,CASもある程度こなせる器用さが有る機体を欲している,他国と国境を接している陸性国家であると言えるでしょう(欧州中部とか中東,アフリカ諸国など).

 まあ,「グリペン」は日本のエアー・ドクトリンには合致しませんね.

新所沢の三等兵 ◆UkUFfcwWIs in 「軍事板常見問題 mixi支隊」

▼ 【追記】
FX商戦の行方 とグリペンNG :清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所

 もう,この人,構って貰いたいがために書いているとしか思えません.
 グリペンをF-Xって,正気の沙汰じゃないでしょう.

 以下引用.

――――――
 まあ,そこで足下をみて,まとめ買いするから値段を負けて,技術移転や日本独自の改造の了承もお願い,と交渉をすればリーズナブルな値段や条件で調達ができるかもしれません.
 ライセンス生産するにしても,調達単価を60〜80億円ぐらいに抑えられるかもしれません.
――――――

 これ,「安物買いのなんとか」と言われませんか?
 JAS39グリペンが日本の戦略と地政学に合っていれば,とっくに採用されています.

 しかしスペックを見る限りは,とても日本の戦略に合うとは思いません.
 グリペンのフェリー飛行時の航続距離は3000kmで,F-2の4000kmやタイフーンの3700kmに劣ります.
 戦闘行動半径もF-2より劣りますし,グリペンのエンジンのRM-12(F404のライセンス生産)は,F-2のF110やタイフーンのEJ200に比べても劣ります.
サーブ 39 グリペン - Wikipedia
ゼネラル・エレクトリック F404-Wikipedia
F-2支援戦闘機 - Wikipedia
ユーロファイター タイフーン - Wikipedia

 このようにグリペンは,広大な日本の国防識別圏をカバーする能力はありません.
 しかもF404は,F/A-18E/Fでもそうなんですが,騒音の問題もありますし,とても選定できるレベルにありません.

 また,兵装にしてもタイフーンやF-2に劣るのは,機体を見ても明らかです.

 何でこの人はいつも,思いつきでしか発言できないのか・・・.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月19日22:48


 【質問】
 今,F-22を導入するか否かで,色々議論がありますが,高価だからなのと,日本の情報防衛力が問題だから議論されているんですよね?
 なら,安価なスホーイ・シリーズでも購入して,日本が独自に改良とかできないんですか?

 【回答】
 F-22の米国外への売却,或いはノックダウン生産,ライセンス生産については,色々な論点がある.
 イージス艦の機密漏れについては,他国への流出と違い,海上自衛隊内部で技能を磨くのに必要な資料として,善意の第三者から第三者へと渡ったものらしいので,機密情報を保持する能力うんぬんの問題ではなく,他国からの軍事情報の扱い方が,特に定められていなかったこと,どの情報がどの程度の注意をもって扱うべきか ,共通理解が無かったことによるものではないかと思う.

 この点,かつての東芝機械の三次元精密加工機械のソ連輸出の話とは,筋立てが異なる.

 後者については,一時,日本でもパイロットをロシアまで行かせて操縦を学んだことがある.

 改良についてはロシアとインドが艦艇,ミサイル,他ならぬスホーイ30など色々な兵器でやってるから,そこらが参考になると思う.
 インドでは共同開発とはいうが,インドの資金で,既に仕上がっている設計案を形にしているだけではないかという疑心暗鬼もあるかも.
 ここらはF-2開発あたりのときと似ているか.

 それに,そもそもロシアが売ってくれるとはかぎらない.
 武器の販売って,いろいろと各国政府の思惑が混じるんだよ.
 それだったら,まだ,イギリスが代金支払えなくて引き取れないタイフーンを買った方が,イギリスに恩を売れるだけはるかにマシ.

軍事板,2009/01/12(月)
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 週刊誌に,日本はイギリスが発注済で各国に肩代わり購入を打診しているタイフーンを買い叩くべき,という記事があったのですが,タイフーンは日本側の要求ポイントに合わない機体なのでしょうか?
 また,購入を匂わせることでラプター輸出規制を敷くアメリカへのブラフにもなりえないでしょうか?

 【回答】
 合わない.
 迎撃戦闘機として見ると,「ステルスじゃない」というだけでも自衛隊の要求に叶わないし,今後何十年も運用する機体としては先行き不透明.
 防衛予算に厳しい自衛隊としては,外れくじは何としても避けたいところ.

 あと,タイフーンはアメリカ製ではないので,アメリカ製の航空機を運用することに特化している航空自衛隊が導入すると,操縦から整備から全ての体系を切り替えなくてはいけなくなる.
 それには莫大な手間と経費がかかるだろう.

 で,アメリカへのブラフには・・・全くならんだろうな.
「別に日本にF-22買ってもらわなくても全く困らない」
というのがアメリカのスタンスなので.
 アメリカへのブラフどころか,
「じゃあラプターいらないんだね?」
と言われて困るのは,どっちかというと日本.

軍事板
青文字:加筆改修部分

 ただし,いくら「ステルス」を要求したところで,輸出してもらえないならばその代替を考えなければならない.
その候補としてはタイフーンは十分考えられる.
 確かに欧州製※1ではあるが,NATO規格である以上,保守・整備上の困難はそれ程ではないという見方もある.

 むしろ,今回の「肩代わりするタイフーン」の問題点は,対地/対艦任務が限定的なトランシェ2※2であること.
 タイフーンを導入するならば,対地/対艦能力が完全に付与されたトランシェ3で無ければ現実的ではない.

 また,今回のF-Xでのタイフーンの長所は,BAE側が日本でのライセンス生産や独自仕様(国産兵器搭載など)への改修に対し前向きであったことなので,出来合のものを輸入する今回の肩代わりでは旨味がない.

 もちろん,今回の肩代わり話に乗って出来合のタイフーンを買い,日本に来てからトランシェ3に相当するようにシステムを改修したり,国産兵器搭載改修を行うのでは,無駄に金が掛かるだろうから.

神゛聖\(^o^)/オワタ帝國 ◆u8nX3fKy0k in 軍事板
青文字:加筆改修部分

※1 軍用機ではないんだけど,こんな話もあった.

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-30459020080222

> これまでJALは,パイロットの訓練や整備機材,部品調達などの合理化のために
> 調達先を1社に絞り込むのが得策との判断だったが,
> 今後もジェット燃料の価格が高水準で推移すると見ており
> 「次世代機の調達先を1社に絞り込むリスクは大きい」(JAL幹部)と
> 危機感を募らせ,調達先を複数社に広げる方針に転換した.


※2 週刊プレイボーイによると,航空機評論家・嶋田久典氏の
「今回の話はトランシェ3で対地攻撃能力も充実してるロット」
っていう意味のコメントがFXオススメの論拠になってるらしいっす.
 この嶋田久典氏ってのがググっても詳細不明なんで信憑性は不明.

軍事板
青文字:加筆改修部分


 【質問】
英国防省,〔日本に〕ユーロタイフーン購入打診

 いつまでたっても売ってくれない,もしくは買う気がないラプタンよりは良いのか?

bernoulli

 【回答】
 イギリスでトランシェ 2 だかトランシェ 3 だかの調達削減って話が出てるんですよ.
 その分を日本からの調達で穴埋めできないか,って話でしょう.
 だから,まだブツはないんですよ.

 といっても,日本で MHI・KHI あたりが生産に参画するとなれば,ワークシェアの配分から何から仕切り直さないといけないので,ひともめあるのは間違いありませんが.

井上@Kojii.net

 IHIは,T-2/F-1の時にRRのエンジン(アドーア)のライセンス生産やってるし,EJ200のライセンス生産は美味しいかも…

新所沢の三等兵◆Uk

 しかも,P&W も GE も CFM も関わりがあって,世界中のエンジン屋さんの接点になっているという IHI 瑞穂工場.
 ある意味,すごい場所ですよ.

井上@Kojii.net

 /)/レ1
;' ´∀`'; 88機というのは虎3のことモサリかな
';   .c,:'A400MをC-2に替えたらOKぐらいは言ってみたいモサリ
ι''"'"J

モッサー=ハルゼー

 日本FXへの提案はトランシェ 2 相当との情報ですので,ライセンス生産は譲れないにしても,このタイミングでのお話しは好条件を引き出して,大逆転をねらえる最大のチャンスかも知れませんね.
 まあ,ワークシェアのお話からしてもめそうですが,日本にとってはライセンス生産が出来なければ,タイフーン導入の価値は激減するわけで.窓口に指定されているBAEシステムズ相手に MHI・KHI あたりがどう立ち振る舞うのか.その辺の駆け引きで,FXの進行が大きく変わりそうに思えますね.
 日頃は足元を見られる一方ですが,今回だけはうまく立ち振る舞えば,大変珍しく逆をいけるだけに,今後に注目ですね.

へぼ担当

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より


 【質問】
 航空自衛隊が使うという前提で,タイフーンとF-35ではどっちがマシでしょうか?

 【回答】
 どっちも避けたいのが本音でしょう.

 防衛省や航空自衛隊が何度も言っているように,F-22が本命なのは事実です.
 ただ,米議会の輸出規制は「その年度について」「毎年」可否を決めるという方式ですので,また今年の夏に採決が行われます.

 昨年は上院はオッケーを出して,下院が否決しました.
 F-22の生産終了までに決ればいいので,まだ2,3年の余裕はあります.

軍事板
青文字:加筆改修部分

▼ ただもう2007年の時点では,F-22を本命としつつも,三菱がBAEと航空機のライセンス生産についての合意をしていたり,空自も英空軍の招きでタイフーンの体験搭乗をしたりと,タイフーンに傾きつつあり,今もそうなのは確かなんですけどね.

バルセロニスタの一人 in 「軍事板常見問題 mixi別館」
2010年01月19日 09:52


 【質問】
 タイフーンを複座化する意味はあるのですか?

バルセロニスタの一人,2009年11月23日 10:24

 【回答】
 少なくとも第一線機として使うなら,改悪にしかならないモサリ.
 複座型の後席は単座型なら,電子戦装備や燃料などに充当されるべき空間モサリ.
 胴体空間に限り有る戦闘機というプラットフォームにとって,人間一人とそのための操縦席空間は,あまりにも大き過ぎるモサリよ.

モッサー=ハルゼー,2009年11月23日 16:05

 二人なら寂しくない.

遠吠えするいぬ,2009年11月23日 10:32

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【珍説】
清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 
空自FXはスーパーホーネットとユーロファイターの一騎打ちか
http://kiyotani.at.webry.info/201001/article_3.html

>空自には未だに「F−22がダメならF−35がいいや」という意見が強いようです.
>ですが,F−22は制空が専門で,F−35は対地攻撃が主の実質的攻撃機です.
>となればFXはスーパーホーネットとユーロファイターの一騎打ちになるのではないでしょうか.
>いずれも一長一短ありますが,ぼくはユーロファイターを薦めます

 【事実】
 いや・・・これ見た時思わず絶句しました.
 マルチロール機の意味を理解してないとは考えもしなかったぜ,ベイベー!
 しかもスパホがFXの候補なんて初めて聞いたぞ!!

 F-22もF-35もマルチロール機です.
 制空任務はもとより,攻撃・偵察・電子戦などあらゆる任務をこなします.

 ただ,F-22はどちらかと言えば制空任務を重点においていますが,統合直接攻撃弾薬(JDAM)GBU-32の搭載し,現在はF-22用のウェポンベイのサイズに格納できる小直径爆弾(SDB)が開発中です.
 よってF-22は,F-15のような「制空戦闘機」とは呼べない一面もあります.
 また,F-35Aは機関砲が設置される予定であり,こちらも空戦も考えた装備がなされています.

 ちなみにイスラエル航空宇宙軍は,1985年のチュニジアの首都・チュニスにあるPLO本部への空爆には,制空任務用のF-15を用いてPLO本部の爆撃に成功しています.
 これはイスラエルからチュニジアまでの航続距離からして,F-16は使用できないので,F-15をミッションに参加させました.

 なお,空自は専守防衛の立場から,制空任務と対艦攻撃を主任務としていますので,あまり敵地攻撃能力は重視していません.
 というか,これは大日本帝国陸海軍の頃からもそうなんですが,日本本土から敵地への攻撃は伝統的に採用されていません.
 本土の部隊はもっぱら,アメリカ陸軍航空隊のB-29大型爆撃機などの防空任務と対艦任務が伝統でした.
 空自は戦闘爆撃機でもあったF-4EJを制空任務に就けて,長年防衛に当たらせていたのを清谷さんは知らないとは言わせません.

 また,F/A-18E/Fスーパーホーネット戦闘攻撃機がF-Xの候補って,何を根拠に言ってるのでしょうか?
 F/A-18E/FのGE製F414-GE-400エンジンは爆音が酷く,騒音に敏感な空自がとても採用するとは思えませんし,折りたたみ翼などの空自には不要な装備,プローブアンドドローグ方式の空中給油装置など,問題点が多くあります.
 確かに小牧のC-130に空中給油装置を装備させるという計画はあり,そうすればプローブアンドドローグ方式が採用される可能性があるので,F/A-18Eでも問題ありませんが,C-130が配属されている第1輸送航空隊は,内外の災害派遣や復興支援,海外での邦人救助,海外派遣部隊の物資輸送などを行うので,海外にいるときは空中給油は出来ません.
 第404飛行隊のKC-767Jはフライングブーム方式なので,空中給油は出来ません.

 空自がF-4を除く米海軍機の導入に消極的なのは,こういった理由があるからです.
 ちなみにタイフーンは,フライングブーム方式の空中給油装置を装備させるという提案をBAEが提示しており,タイフーンではこういった問題はありません.

 タイフーンの対抗馬として可能性があるとすれば,それはF-15FXです.

 清谷さん,どうしてもこうもネタを提供してくれるのでしょうか?(笑)

P.S
 空自のF-4は米空軍仕様のF-4Eがベースでした.
 また,F-4Eは手動ながら翼の折りたたみが可能です.
 邪夢@蛸神教さん,ご指摘ありがとうございます.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年02月01日16:17

▼ ただし,スーパーホーネットが候補機の一角に挙がってるのは,まぎれもない事実です.
 その点だけは,誤解なきよう.

ゆうか in FAQ BBS,2010/2/27(土) 3:8
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-Xが,F-15Jの改修(F-2に搭載されてるASEAの搭載など)になる可能性はありますか?

 【回答】
 それはないです.
 いえ,改修はありますが,F-2用のレーダーは使う意味がありません.
 F-15用のほうが大きくて性能が良いですから.
http://obiekt.seesaa.net/article/123009807.html

JSF,2009年08月28日 19:53

 レーダー性能は大きさで,かなりの部分が決まります.
 F-15のレーダーは直径93cm,F-2のは70cmほどです.
 Su-27で90〜100cm,MiG-29やF/A-18,ユーロファイターなどは搭載レーダー直径は70cmです.
 F-16はもっと小さい.

JSF,2009年08月28日 21:01

 素子の性能に圧倒的な差がない限り,レーダーの性能は直径に比例します.
 例としてはMiG-31は,レーダーの探知能力を強化するために,MiG-25よりも機首を大型化しています.
(レーダー自体もPARに換装しています)

「じゃあJ/APG-1を大型化して,F-15Jに搭載すれば良いじゃないか」
という意見もありますが,レーダーの換装はセントラルコンピュータの改修など,アビオニクスを大幅に変更する必要があるため,現実には無理でしょう.

Kotei,2009年08月29日 00:18

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-Xですが,わざわざ戦闘爆撃機F-15Eを候補に残して,国の内外を刺激する理由があって?

 【回答】
 もういい加減,近隣諸国へ気を使うことが真っ先に思いつくその癖,直した方がいいと思うよ.

 韓国がF−15Kで日本に遠慮したかい?
 中国がSu−30Mkkで日本に配慮したかい?
 まして北が核ミサイルで日本を○○したがっていると言うのに.

 日本だけが譲歩するか,いい子ちゃんで損な役回りを演じなきゃいけないと言う思い込み強迫観念で,今までどれほど損してきたことか.
 もちろん近隣の3バカが都合の良いときだけ,
「先進国として有るべき姿を示してくれ」
なんて言うもんだからね.

 今まで
「日本が世界に率先して軍縮を」
「日本が世界に率先してODAを」
「日本が世界に率先して経済協力を」
「日本が世界に率先して外国人犯罪者に人権を」
「世界に率先して天安門事件でひびの入った共産党政府に支援を」
「世界に率先して通貨危機の韓国に支援を」
……
 まだまだあるが,感謝されたことなど無い

 気を遣っても増長させるだけ.
 純粋に一番必要な戦闘機を選べばいい.

Posted by 名無しT72神信者 at 2005年08月28日 07:02:13

 感謝しないどころか,天安門事件も通貨危機も日本の陰謀,なんて恩知らずな事言う人がたくさん居ますねぇ.

Posted by 名無しT72神信者 at 2005年08月30日 15:43:20

「週刊オブイェクト」コメント欄,2005年08月23日付
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 F-X選定の議論でF-15E等は「設計が古い」と言われてますが,具体的に何を指しているのでしょうか?

 【回答】
 ステルス性.
 F-15に比べるとRCSが1/10とも1/100とも言われるF/A-18は,AESA装備などによってシビアな環境以外ではF-35と同等に使えると言われ,
 当分は金かけて改造,整備しながらF-35と仲良く暮らしていきそう.

 F-15もAESA改造されたものはあるが,本気で全部に装備していくつもりはなさそう.
 やはり改造ではどうにもならないRCSのでかさが問題なんでしょう.

 B-1なんかはB-1BになるときにRCSが1/10になったと言われるけど,機体の形を見ると,そもそもそのような改造を意識した基本設計だったように思う.

軍事板

 ステルス性の他にも,技術的に見るべきところがないというのもあるかも.

雪風 ◆MZR7PEYUKI in 軍事板


 【質問】
 F-Xを巡るF-15SEの状況は?

 【回答】
 F-15SEがついに初飛行しました.
【特報】F-15サイレントイーグル,初飛行!:東洋亭パーツ館新本店

 このF-15SEは日本や韓国に売る事も視野に入れているようです.
 F-15SEにFMS資格が付与されるかも知れません.
 そうなると日本のF-Xにおける,アメリカ勢の巻き返しも始まります.

 Flight Globalでは韓国への売り込みと書かれていますが,対日輸出をも視野に入れているのは確かです.
 確かにF/A-18E/FとF-15SEではF-15SEの方が高価ですし,空自にも受け入れられやすいですから,ボーイングもやはりF-15SEを推薦するはずです.
 一方で欧州勢はやや苦しくなりました.
 果たして巻き返しはできるのか.
 注目です.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月10日19:46

 【追記】
 しかし何を狂ったのか・・・?
 どうやらF-35を引き換えにする気満々のようです.

最終F-X候補からF-15SEが外れる.F-Xはユーロファイター・タイフーンか? :Ddogのブログレッシブな日々

 これ,てっきり航空自衛隊が狂ったのかと思ったのですが,私のマイミクのプロのライターの話によれば,どうもボーイングが売るのを拒否したようです.
 そんなにF/A-18E/Fを売りたいのか・・・.いや,もうこの一言しか思いつきません.

 バカ?

 これでは,F/A-18E/Fを嫌っている航空自衛隊は,次期F-Xには必ずタイフーンを選ぶのはほぼ確実.
 ボーイングはわざわざ,客を自分から逃すという暴挙に出ました.
 どうしてこんな愚行を・・・?
 やはりF-35への参加を見返りにしたいのでしょうか?

■追記
 ボーイングも負ける競争を自らするとは思えませんし,何らかの勝算があってF/A-18E/Fを提案している可能性もあります.
 また,F-15SEも今提示していないだけで,変更もありえます.
 ここで訂正しておきます.

 ただ,現状どうやってF/A-18E/Fを押すのか.
 ボーイングには注目です.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年07月13日00:09


 【質問】
 どうして日本はF-35のプロジェクトに一枚噛んでないのでしょうか?

 【回答】
▼ 日本がMEADS計画やJSF計画に参加しなかったのは,武器輸出が禁止されているからです.
 開発計画に出資すると言う事は共同開発であり,その兵器が他国に販売された場合は,
「日本の開発した兵器が海外に販売された」
となるからです.
 F-2の時は対米に限り緩和されましたが,F-35となると多国間ですので,ハードルはより高い.

JSF in 「軍事板常見問題 mixi支隊」,2009年08月02日 19:38

 また,日本はJSF(F-35)を必要ないと思っていたから.

 ハリアーは使っていないからハリアーの後継は要らないし,戦闘機はF-15がある.
 空母を持っていないから次世代艦載機も要らないし,支援戦闘機はF-2が完成する.
 そもそも日本にとって「戦闘攻撃機」(自衛隊用語だと支援戦闘機)に必要とされるのは,対艦ミサイルを持てるだけ抱えて洋上の敵上陸船団を攻撃すること.
 F-35はそうした用途に不向きなので,日本にとっては導入するメリットがない.
 なので計画にも参加しなかった.

 完成機輸入の目が全く無いわけでは無いが,基本的に空自は戦闘機については国内生産(ライセンス国産)を重視してる.
 数多の国で運用される予定のJSF計画に関し,日本が製造分担を行うほど深くコミットする事は,アメリカ以外の国とも共同開発することになり,武器輸出を自粛している政策に反するし,小額の開発資金を拠出する程度の浅いコミットではメリットが無い.


 【質問】
 F-35に関し,日本は「レベル3パートナーにすらなれない状態」というのがよく分かりません.

暫定遊び人

 【回答】
 単純に締め切りが過ぎちゃったんですよ.2年前くらいに.
 今からどれだけ大金を提示しても,開発に口を出せるレベルのパートナーにはなれません.
 もう開発は方向性が決まってしまっていますから.

 ですから,今から日本が参加できるのは,開発に口出しできないが資金提供をするというレベル4パートナーまでとなります.
(2005年01月02日 23時57分43秒)

JSF

2004年12月25日付「週刊オブイェクト」コメント欄


 【質問】

――――――
「F35性能情報料」で10億円 米国,日本に異例の要求

 航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)選定で,日本が有力候補に位置付けている次世代戦闘機F35の性能に関する情報提供料として,米政府が約10億円を要求していることが3日,分かった.
 複数の日米関係筋が明らかにした.
 レーダーに捕捉されにくいステルス性能については,購入が決まった段階で提供する意向も伝達した.
 今月20日に来日するゲーツ国防長官と北沢俊美防衛相の会談で,F35採用を軸に調整する見通しだ.

 輸入する装備で,情報提供として高額な代金を求められるのは異例.
 F35が米国に英豪などを加えた共同開発のためで,10億円を支払った場合,開発費の負担割合に応じて各国に配分されるとみられる.
 この要求に日本側では「足元を見られている」(防衛省筋)との受け止めも出ている.

 〔略〕
 政府は情報提供料の支払いに応じるとともに,2011年度予算案からF35の購入経費を計上する方向で本格的な検討に入る.

 米側が約10億円の支払いを求めている情報は戦闘機の詳細な攻撃能力に加え,一定の時間にどれだけ早く旋回できるかなど機動性に関する性能のデータとみられる.
 ステルス性能は高度の軍事機密のため,米側は購入が確定した時点で開示する意向を伝えたという.

 F35はことし5月の日米防衛相会談で,ゲーツ長官が日本に推奨し選定が本格化した.

2009/10/04 02:04 【共同通信】
――――――

 ほぼ決まりなんですかね?

2009年10月05日 08:58,bernoulli

 F-35で決定・・・なの?
 性能情報料と言う名目で,開発負担金なのかなぁ?

2009年10月05日 02:20,seld

 【回答】
 現実問題,「ステルス機が欲しい」と考える限り,他に選択の余地はありません.

 ちなみに,レベル 3 パートナーで $125m〜$150m 出してますから,それと比べると一桁少ない額だったり.
 情報アクセスと生産参画のためには,パートナーとして参画した上でカネを出す,というプログラムですから,単に情報照会でも他国とのバランス上,タダではやれないということかも.

2009年10月05日 07:39,井上@Kojii.net

 DLしたらおためし期間にも金のかかるソフトみたいなもんか.

2009年10月05日 07:52,ゆずこせう

第3回戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会使用資料
http://www.mod.go.jp/j/delibe/sentouki/sonota/index.html

 最低でもF-Xはラ国できないと,F-XX選定の頃には国産能力は無くなっていそうですね.
 ラ国でもかなりのメーカーが撤退することになるんでしょうけど.

2009年10月06日 22:21,Kotei

http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009112201000383.html

( °д°)

(°д°)

たれ,2009年11月23日 05:09

> 次期戦闘機F35採用・約40機の導入想定

 このF-35A採用にしても微妙すぎる数が....
 この数とこの時期ではライセンス生産はほぼ無理でしょうから,何らかの部品レベルに留まるのか,完成機の輸入になるでしょうね.
 そうなれば現在の戦闘機生産基盤を放棄することにもなりかねませんが,果てさて.

 一方,政治的にも先が見えない中,ステルス性が要求される必要最低限として,40機という数字を出したことは,限られた予算の中で最大限の防衛力の実効性を確保する上では,正解なのかも知れません.

 当然のことながら,これだけの数ではF-XXには全く足りませんし,導入時期も不透明でしょうから,それまではF-15J MSIP機の近代化改修やF-2の継続的な改善(フォローアップ)を徹底的に行うのでしょう.
 それであればかなりの時間を稼ぐことが出来ますので,またF-XXの選択に当たって有る程度のフリーハンドも確保できるわけで.

 以上が前提ですが,この観測気球の狙いはそれほど的外れではないと考えます.
 ただし,国内戦闘機生産基盤の放棄を意味する,重大な決断を伴うものでもありますが,果たしてどうなる事やら.

 とりあえずF-15J MSIP機の近代化改修がどのように進められるか,F-35A採用と同時並行で行われるのかどうかが,試金石と考えます.

へぼ担当,2009年11月23日 06:59

 とりあえずF-Xで第5世代機を調達しつつ,F-15JのpreMSIP機の徹底的な改修(一部の再生産を含む)とF-35の一部国産化とノックダウンで生産基盤は維持・・・?
 某所で言われていた,J型のDJ化とかもやるのかなぁ・・・.

hide@RJTJ ,2009年11月23日 07:09

>J型のDJ化

 Patria が F/A-18C のニコイチ改造でやったみたいに,前部胴体だけ捜してくるのかなあ.と思ったけれど,15 の場合,キャノピーだけで済むかも.

井上@Kojii.net,2009年11月23日 07:26

 予算が潤沢であればすんなりF-XXに行きそうですが,実際にはF-15J preMSIP機の徹底的な改修
(疲労部位交換などの再生産含む;もっともpreMSIP機で近代化改修相当を行おうとすると,配線(ハーネス)を根本からやり直さないと...とのこと.そのため,手を付けると「再生産」と同等程度の手間がかかるそうで:某メーカーの中の人談)
もやらないと,間に合わないのかも知れませんね.

 ただ,J型のDJ化のメリット,用途があまり思い浮かびません.
 素人目にはせいぜい飛行教導隊で酷使し続け,入れ替えを行っている分と,RF化した機体ぐらいしか複座の必要性を感じないのですが,リードイン教育分以外,各飛行隊でDJが不足するほど逼迫しているのでしょうか.
 先達の方々共々,差し支えない範囲でご教授いただければ幸いです.

へぼ担当,2009年11月23日 08:22

 大臣会見の公式発表でますた.

――――――
http://www.mod.go.jp/j/kisha/2009/11/24.html

Q:F−Xの話なのですけれども,一部報道でF−35の方向だということなのですけれども,現在の検討状況というのはどうなのでしょうか.

A:あの報道は全く根拠がありません.
 従来,我々が内閣を引き受ける前に,色々と省内で検討したりしたことがあったことのパッチワークのような話が出ただけで,あれについてコメントする気もありませんし,防衛省の方針があそこに表れているということは全くありません.
――――――

 ホッとした気持ちが半分,いい加減早く決めてあげてという気持ち半分(´・ω・`)

びちお,2009年11月24日 14:07

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分

以上,「軍事板常見問題 mixi支隊」より
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 2010年現在の,F-X売り込みの状況はどうでしょう?

 【回答】
 欧州軍事産業意気揚々なのに対し,米軍事産業落日ムード.

***

 欧州共同開発のユーロファイター・タイフーン戦闘機の売り込みに,英・伊両国が攻勢を仕掛けてきました.
 まさに意気揚々としています.
「ユーロファイター」,対日売り込みに本腰(読売新聞)

 ユーロファイターの対日販売部門は英国のBAEですが,これにイタリアのアレニア社も加わり,一大攻勢を仕掛けています.
 これまで欧州の航空機では,空自のU-125や海自のEH-101,陸自のEC-135など,ヘリや救難捜索機などに食い込んでいましたが,いよいよアメリカ製兵器の牙城である戦闘機部門にも,欧州戦闘機が本格進出します.

 これまで戦闘機部門はF-86,F-104,F-4,F-15,そして日米共同開発という形でF-2というようにアメリカ製兵器が事実上独占しており,欧州製兵器は当て馬という側面がありました.
 しかし時代は変わりました.
 アメリカ議会やアメリカ政府が,日本が要求していたF-22「ラプター」戦闘機の輸出禁止を継続し,ゲーツ国防長官が導入させたがっているF-35は開発遅延,F-15FXやF/A-18E/Fは空自の要求を満たしてるとは言えません.

 これに対してタイフーンは,RCS(レーダー反射断面積)がF-22の次に小さく,しかも超音速巡航(スーパークルーズ)も可能で,ステルス戦闘機ではないものの,空自の要求はある程度満たしています.

 さらにライセンス生産も可能であり,日本製アビオニクスの搭載や,AAM-4国産中距離ミサイル搭載のための改造も容認しており,空自や日本の防衛産業には至れり尽くせりの待遇が保障されます.

 すでに3年前からBAEは,三菱重工にライセンス生産の交渉を行っているという報道もなされており,しかもアメリカ勢がこの有様ですから,タイフーン導入の可能性はかなり増しています.
「アシナガバチの巣作り日記」◆三菱重工がBAEシステムズとタイフーンのライセンス生産交渉

 もしタイフーンが導入されれば,三菱電機製で,F-2にも導入されている高性能ASEAレーダー・J/APG-1,またはその改造型が,機体の大きさから搭載され,AIM-120AMRAAM空対空ミサイルと同じかそれ以上の射程距離を持つと言われる,AAM-4ミサイルの搭載が可能となります.
F-2支援戦闘機

 一方アメリカ側は,F-35を提示しているものの,F-35はまだ開発途上であり,とてもF-4の引退には間に合いません.
 その代替機種としてF-15FXなどがありますが,F-15系統は既に空自は持っているという事情に加え,F-15Jを改修した方が安上がりという事情もあり,さらに将来はAN/APG-63(V)3レーダーや貼り付け型ステルス素材(RAM)の貼り付けなどの改修が予想されており,無理にF-15SEの空自版であるF-15FXを導入する必要がなくなります.

 問題点があるとすれば,空自はアメリカ製戦闘機に慣れており,アメリカ製はインチ方式,欧州はメートル方式であり整備に問題があるという事ですが,イギリスはアメリカ同様,国際インチ式を採用しており,タイフーンの整備でも問題がありません.

 また,タイフーンの部品はNATO規格であり,同じNATO規格を採用している日本が採用しても問題ありません.
 実際F-1支援戦闘機のエンジンは,英仏共同開発のロールス・ロイス/チュルボメカ製ターボエンジン「アドーア(Adour)」です.
 しかしそれでも,高稼働率を維持していました.

 これ等の事から,航空自衛隊がタイフーンを導入しても問題はなく,しかもライセンス生産も可能なので,稼働率は維持されます.
F-1支援戦闘機 - Wikipedia

 残る懸念はアメリカからの横槍ですが,ここ最近アメリカの対日外交は黒星ばかり目立ちます.
 去年の10月に訪日したアメリカのゲーツ国防長官は,自衛隊栄誉礼や防衛省のレセプションを辞退するという 暴挙を働きました.
 確かに普天間の問題で日米関係は揉めていたとはいえ,この態度は明らかに日本国民の反感を買ったのは確かです.
「ステージ風発」◆ゲーツ国防長官はなぜ自衛隊栄誉礼を辞退したのか――日米同盟の危機?!

 しかもゲーツ国防長官はF-22の生産中止を提言し,日本に対してはF-35への参加を要請しました.
 そのF-35は未だ開発が終了していません.
 これでは防衛省や航空自衛隊の信用を失って当然です.

 オバマ政権の相次ぐ失政は,米軍事産業を確実に破滅に導いているように思えてきます.

 さて,そのF-22ですが,ブッシュ政権時代は政府が輸出を希望し,議会もそれを容認するつもりでしたが,海上自衛隊でのイージス情報漏洩事件により,議会がストップを仕掛けてきました.
イージス艦情報持ち出し事件
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc%2Fdomestic%2Faegis_data%2F#backToPagetop

 さらにアメリカ合衆国下院121号決議(慰安婦決議)により,F-22輸出問題は遅延してしまったばかりか,この慰安婦決議は政府に対米不信を引き起こすという結果まで招きました.

 その後オバマ政権が成立,その直後にリーマンショックによる世界恐慌の勃発,さらには自衛隊法改正や,防衛省が各自衛隊情報保全隊を統合した自衛隊情報保全隊の発足により,議会も対日輸出を見直すようになりました.
 中でも輸出に熱心だったのが,ダニエル・ケン・イノウエ上院議員(民主党)でした.
 イノウエ議員は日系人部隊「第442連隊戦闘団」に所属していた元軍人で,欧州で戦った経歴のある日系人です.
 彼は日米貿易摩擦の時代は,ジャパン・バッシングの急先鋒でしたが,現在は日本に融和的です.
 慰安婦決議にも反対しました.
 とはいっても,反日から親日になったのではなく,アメリカの国益を極限まで追求しているだけに過ぎません.
 イノウエ議員は,日米貿易摩擦がバブル崩壊により解消され,さらに対テロ戦争や米国製武器の輸出面で日本に便宜を図ることで,アメリカの対テロ戦略や軍事産業の雇用を維持するために動いているのです.

 そのためか議会は,F-22の対日輸出や対イスラエル輸出を容認したのに,今度はF-35を完成させたがっているゲーツ国防長官がF-22の輸出に反対,しかも日本には無礼とも言える態度を行ったので,F-22は絶望的になりました.

 ただ,ここで反米を訴えるのは得策ではありません.
 中国の軍拡や北朝鮮問題では,アメリカの存在が不可欠だからです.

 そこでF-15の後継機種をF-35とし,F-35開発のレベル4に参加する見返りとして,タイフーン導入には目を瞑ってもらうのを提示してはどうでしょうか?
 幸いF-35には,レベル1で参加しているイギリスのBAEもいるので,BAEを通じた説得を行うのも手でしょう.

 それにしても,政治に振り回された米軍事産業には,同情を禁じえません.
 ヘリではユーロコプター社やアグスタ・ウェストランド社に押されてしまい,シコルスキー社は見る影もありません.
 ロッキード・マーティン社はF-22輸出のために,大規模なロビー活動をしたものの,F-22の輸出は結局失敗.
 F-22が生産中止,F-35も開発遅延の間に露印共同開発のPAKFAが初飛行.
 米軍事産業は確実に,落日と黄昏を迎えています.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年02月23日16:02〜16:24


 【質問】
 もし
F-35が空自に配備された場合,ライセンス生産はできないのではないのですか?

 【回答】

 F-35は,御存知の通り国際共同開発のため,機体丸ごとライセンス生産できるわけではありません.
 各国の技術に生産分担も決められており,特許などの権利もあるので,ライセンス生産が出来ないという事情もあります.
 本当なら日本も法改正して参加すべきだったのですが,今更過ぎた事を言っても仕方ありません.
 そこでイスラエル式に,ノックダウン方式による生産と,兵站支援の拠点の整備という形に収まりそうです.
イスラエル向け F-35:Kojii.net ココログ別館
ノックダウン生産 - Wikipedia

 とはいえ,全くライセンス生産が出来ないというわけではありません.
 例えばアメリカが生産分担しているエンジンについては,ライセンス生産は可能かも知れません.
 F-35のエンジンにはプラット・アンド・ホイットニー F135エンジンが使用されていますが,F135は米国のプラット・アンド・ホイットニー社が生産しており,各国の共同開発というわけではないのです.
 これなら米国との協議で,ライセンス生産が可能となります.
プラット・アンド・ホイットニーF135 - Wikipedia

 F135は,F-22に搭載されいているF119の改良型で,これは純米国製です.
 これなら各国の生産分担や技術,権利が入る余地もないので,ライセンス生産は可能かと思われます.
 特にエンジンの部分は,空自の飛行時間の体系からすれば,是が非でもライセンス生産を認めて欲しい部分の一つだけに,これを米国が生産分担とした(というか,この分野でば米国しか生産分担が出来ない)のは,不幸中の幸いと言えるでしょう.

 なお,F135の他に互換性のあるGE/RR F136エンジンも開発中ですが,こちらも米国と英国との協議次第では ,ライセンス生産も可能となります.
ゼネラル・エレクトリック/ロールス・ロイス F136 - Wikipedia

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年12月22日10:10
青文字:加筆改修部分

 続きです.
 F-35計画における生産分担をちょっと調べていたのですが,ちょうど私のマイミクでもある,プロライターの方が去年書いた,とある記事を見つけました.
 以下引用.

――――――
ビジネス視点で防衛産業ウォッチング 井上孝司 2009/07/24:マイコミジャーナル

具体的な生産分担の例

(略)
中央部胴体 : ノースロップ・グラマン
中央部胴体で使用するパーツの一部 : TAI(Turkish Aerospace Industries Inc.)
後部胴体,垂直尾翼,水平尾翼 : BAEシステムズ
尾翼で使用するパーツの一部 : テルマ,マゼラン・エアロスペース
複合材料製の機体構造部品 : コングスベルク
エンジン : プラット&ホイットニー
垂直離着陸型用のリフトファン : ロールス・ロイス
レーダー : ノースロップ・グラマン
ヘルメット装備ディスプレイ : VSI(Vision Systems International)
射出座席 : マーティン・ベーカー
――――――

 この内,アメリカとイギリスが分担している部分として,
中央部胴体(ノースロップ・グラマン:米),
後部胴体・垂直尾翼・水平尾翼(BAEシステムズ:英),
先週の日記でもお伝えしたエンジン(プラット&ホイットニー:米),
ヘルメット装備ディスプレイ (Vision Systems International:米),
射出座席 (マーティン・ベーカー:英)
などがあります.

 こう見ていると,主な部品はほとんどが,米英によって生産されています.
 ただ,一部のパーツはトルコやデンマークの企業で生産されているので,こちらは輸出という事になりそうですが,上に挙げた部分なら,交渉次第ではライセンス生産は可能かも知れません.
 ただ,もちろん100%ライセンス生産というわけにはいかないとは思いますが,高稼働率を維持するのに必要な部分が多いだけに,こちらは交渉の価値はあります.

 ただ,そうなると日本も,自国の技術力を提供しなければなりません.
 現在,防衛省や民主党外交・安全保障調査会,自民党などが推進している武器輸出規制緩和が実現すれば,それは可能になります.
 とはいえ,今からの参加になるとSecurity Cooperation Participation,つまりオブザーバー扱いとなります.
 あのイスラエルですら,その地位にいるくらいです.
 ただし,日本の技術力が評価されれば,開発遅延の防止のため,レベル2パートナーとして招いてくれる可能性もあります.
 アメリカ政府が執拗に,日本にF-35の選定・調達を迫っているのも,そのためでしょう.

 この記事については私が調べた限りなので,実際は違う事情もあるかも知れません.
 そうだとしたら,是非とも指摘して頂ければ幸いです.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年12月29日12:14

 さて,前の日記では米英が生産分担している部分のライセンス生産の可能性を指摘しましたが,一部のパーツはトルコやデンマーク,ノルウェーからの企業が担当しており,これらの企業がおいそれとライセンス生産は出来ないでしょう.
 また,ステルス技術などアメリカが,とても他国にライセンス生産など認めない部品もあります.
 となると輸入という事になりそうですが,空自の高稼働率維持の方針を考えると,どうしても大量輸入という事になりそうです.

 そこで三菱重工の製作所がある小牧を拠点に,航空貨物便を毎日最低でも2便ぐらい飛ばしてみてはどうでしょう.
 小牧基地は名古屋飛行場に隣接しており,かつては国際空港だった事もあり,貨物機の離着陸は可能なはずです.
名古屋飛行場 - Wikipedia
三菱重工|名古屋航空宇宙システム製作所 小牧南工場

 大量輸送で備品をストックしておけば,整備も問題はないはずです.
 そこから,F-35が配備されている基地に,C-130で空輸すればいいだけの話なのです.

 さて,ここまでF-35のライセンス生産の可能性を書いてきましたが,それでも輸入によるノックダウン生産がF-15よりも多く見られる以上,機数はやはり60機ぐらいが限度かと思われます.
 これがおそらく空自の高稼働率を維持できる,最高限度の機数でしょう.

 ただ,純ステルス機の導入には大きな意義があります.
 中国は何しろそれを脅威に感じているのですから,政治的にも意味はあるかと思われます.
【軍事】これはありがたい懸念(2)

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年12月31日00:39


 【質問】
 日本のF-XがF-35に決まる可能性についての,中国の反応は?

 【回答】
 サーチナでF-35に関する記事が,やたらと取り上げられていますが,どれを見てもF-35にはやたら否定的解釈が多いなあと.
日本がF-35を購入へ アジアの空を高く飛ぶのは誰か(1)=中国:サーチチャイナ
日本がF-35を購入へ アジアの空を高く飛ぶのは誰か(2)=中国:サーチチャイナ

 F-35で,日本の戦闘機産業が衰退するって・・・
 兵站支援でノックダウン生産やライセンス生産が,ある程度認められる可能性があるのを,知ってて書いているんですか?

■関連記事
【軍事】久しぶりのF-X話

 それに防衛省は,F-35の開発が終わり,量産段階に入るまで,F-2の増産を検討されていますし,F-2が無理ならユーロファイター・タイフーンの選定による繋ぎも,視野に入れています.
 ですからこの記事は,やや先走っているとしか思えないのですが.

 さらに検索してみると,中国メディアでは活発に,F-35に関する記事が取り上げられています.
 F-35の調達は,アジアに災いをもたらすとまで書いています.
 この記事を見ると,どうも中国はF-35に懸念を抱いているのは確かでしょう.
 つまり中国が開発しているステルス戦闘機は,性能はF-35には及ばないと自白したようなものです.
 何しろF-22の対日・対豪輸出をロビー活動で,止める運動をしたという実績がありますから.

 しかしF-35はさすがにロビー活動をしても,対日輸出は止めるのは無理です.
 F-22は米国の安全保障上,やむを得ない面がありましたが,F-35はさすがに中国に譲るわけにはいきません.
 10年以上前からのプロジェクトなだけに,これだけは中国の意見を聞くのは問題外です.
 ですから中国のメディアの,F-35に対する敵意も当然の事になるのです.
 中国の第5世代戦闘機より性能のいいF-35が,日本に配備されれば,中国が航空優勢を得るのは永遠に不可能です.

 ところで内容を見ると,ユダヤ陰謀論者とあまり変わらないような気もしますが.

――――――
「F-35」の購入がアジアにもたらす災い:中国網日本版

 例えば,1000機の「F-35」は何を意味するか?
 他でもない,1000億米ドルの利益だ.
 米国はこれで数十万どころか,数百万を越す雇用チャンスをつくる事ができる.
 逆に日本にとって,200機の「F-35」を購入することは,100万台の自動車を輸出することに値する.
 韓国の場合,100機の「F-35」は数百万トンもの船舶輸送貨物に,インドでは150機が1千万人以上のGDP1年分に相当する.

 また,「F-35」が大量にアジアに入っていけば,米国のアジア戦略の把握にも大きな得になる.
――――――

 これ,2chで「F-35は植民地仕様で,ユダヤ資本に日本の富が吸い上げられている!」という珍説を開陳していた2ちゃんねらーと,どこが違うのですか?

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年11月16日08:57
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 なぜF-Xではラファールが,下馬評にも上がらないのですか?

 【回答】
サッカー=フランス,アネルカを代表から追放
 これはもうチームが崩壊しているとかいうレベルではありませんね.
 代表の選手が監督に暴言で追放ですか.
 ちなみに暴言の内容はこんなの.
南アW杯:アネルカ仏代表追放 監督を「売春婦の息子」と侮辱:毎日新聞

 これは国や軍事で例えるなら,もはやクーデター勃発寸前.

 こんな事は過去にもありました.
 しかし今のフランスなら,こんな事が起きても納得はします.
 そして選手は練習を拒否.
 〔略〕
 これではGLからの奇跡の脱出を図るどころか,ろくに戦えるかどうか・・・.
選手の練習拒否にも威厳ゼロ,ドメネク監督の無責任ぶりに唖然

 こうなった原因は,フランス代表のレイモン・ドメネク監督の無能さにあります.
 彼の指揮や選手選考は,まさに「無能な働き者」に相応しいものでした.
■フランス監督,選手の選考は星占いと公言
(読売新聞 - 06月21日 13:39)


 実際,ドメネク監督は星占いで,ピレスやトレセゲを代表から外していました.
 星占いで選手を選考って,そりゃどこの細○さんですか,そりゃ?
 これではまともに勝てるわけがありません.
レイモン・ドメネク - Wikipedia

 しかもドメネク監督は,2008年のEURO敗退では,恋人だったニュースキャスターにプロポーズするというハプニングまで起こす始末.
 さすがにフランス国内でも批判されましたが,フランスサッカー協会は今日に至るまで彼を続投させました.

 おかげでW杯予選では結局プレーオフに回り,アンリの疑惑のハンドでアイルランドに勝利,辛うじて本大会に出場しました.
 正直,本大会に出る資格があるのかどうかすら怪しいチームでしたから,こうなるのは目に見えてました.
 さらにチーム内でもアンリがドメネクに苦言したり,雪山のバギーレースをトレーニングに入れて,事故で大惨事寸前になりかけるほどの人でした.

 何でこんな人を早く解任しなかったのか・・・.

 というかフランスの戦略の無さは,サッカーだけに始まった話ではありません.
 軍事でもかなり失態しています.

 例えば戦闘機のセールス.
 フランスは第4.5世代戦闘機「ラファール」を,英西独伊共同開発の第4.5世代戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」よりいち早く開発しました.
ラファール (航空機)-Wikipedia
ユーロファイター タイフーン - Wikipedia

 ところが日本の航空自衛隊(以後空自)の次期F-X(主力戦闘機)では,ラファールを製造しているダッソー社は乗り気ではなく,ロクに情報提供しませんでした.
 これは過去,フランス製戦闘機が空自のF-Xで「当て馬」にされた経験が一度あり,それ以来日本市場を重視しない事にしたからです.
 ですが,英西独伊のユーロファイター社は,粘り強く日本に提案しました.
 実は彼らは勝算を計算していたからです.
 それは以前から空自が選定に向けて動いていた,アメリカ製のロッキード・マーティン社のステルス戦闘機F-22「ラプター」が,米議会や米政府の手によって輸出が禁止され,それ以外の戦闘機もイマイチ,しかも有力候補とされたF-35はまだ開発段階,F-15SE戦闘機も米政府は輸出を認めたがらない方針です.
 そのためタイフーンに白羽の矢が立ったわけです.
 まさに対日担当窓口だった英国の勝利でした.
 正式採用されていませんが,こちらはGLは突破して決勝トーナメントには進出しています.
 片やラファールは・・・
 今のレ・ブルー(フランス代表)同様,途中で事実上の試合放棄状態でGLを敗退しましたね.
 何故粘らなかったのか・・・.
 そうすればラファールが採用された可能性だってあります.

 フランス人の戦略の無さは,サッカーだけではなかったのですね.
 しかしこんなのに付き合わされてるベンゼマ,ナスリ(本大会では呼ばれなかった),グルキュフがあまりにも不憫でなりません.

 まぁ,日本代表もこんな事をやっていますからね.多分飛ばしだとは思いますが.
 岡田監督はW杯が終わったら隠居生活に入ると公言していますし,日本サッカー協会も続投は求めないでしょう.
決勝Tなら岡田監督へ続投要請/日本

 それにしても,「お笑いブルー」という不名誉な称号は昔は日本だったのですが,今は完全にフランスになりましたね.

バルセロニスタの一人 in mixi,2010年06月21日19:58
青文字:加筆改修部分


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