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Iraq FAQ 目次


 【質問】
 ジュリアナ・ズグレナ Giuliana Sgrena記者誤射事件は,同記者が示唆するように,本当は誤射ではなくて暗殺未遂事件だったのか?

――――――
 ズグレナ記者によると,銃撃は警告もなく突然始まった.運転手が車外に出て「イタリア人だ」と叫んでもやまなかった.隣の,情報機関員のカリパリ氏が,自分を守るため覆いかぶさり,「その直後,彼が最後の呼吸をしたのを感じ,その死を知った」.
 その時,解放直前に拉致犯が「君の帰国を望まない米国人がいるから注意しないといけない」と警告していたことを頭に浮かべたという.

――――――(共同通信,2005/3/6)
――――――
 イラクで武装勢力に拉致・解放された後,米軍の銃撃で負傷したイタリア人女性記者ジュリアナ・ズグレナさん(56)は6日,「わたしが米軍の標的でなかったとする理由はないと思う」などと述べ,米兵が意図的にズグレナさんらを銃撃した可能性を指摘した.
 同日付のイタリア主要紙はイラク政治家の話として,伊政府がズグレナさん解放のために最大600万ドルの身代金を払ったと報じた.ズグレナさんはニュース専門テレビ局に対し,拉致実行犯に対する身代金支払いをも排除しないイタリア政府の交渉の仕方に米国が反対していたと指摘.「米国はそれをやめさせようとしたのでは」と語った.

――――――(時事通信,2005/3/7)

 【回答】
 そうではない可能性濃厚.

 イタリアの新聞「Repubblica」の「ギャラリー」に,撃たれたイタリア側のクルマの写真がありますが,


Repubblica.it/Galleria : Sgrena, le foto dell'auto:

この写真から分かるのは

・左運転席の窓ガラスが割れている.
・左前輪がパンクしている.
・数百発も撃たれた様には見えない.


ことですかね.
 この写真では窓ガラスは空いてるだけかの様にも見えますが5枚目の写真から割れていることが分かります.
 また,1枚目の写真から,フロントガラスにも弾痕らしきモノがあることが分かります.

 またTVを見る限り彼女は「戦車(装甲車?)に撃たれた!」と言っているという報道もありますが,私には少なくとも戦車から撃たれた弾痕とは思えません.

 例えば

M1A2エイブラムズ戦車
・120mm滑腔砲
・12.7mm機関銃
・7.62mm機関銃

M2/3ブラッドレー歩兵戦闘車
・25mm機関砲
・TOW対戦車ミサイル
・7.62mm機関銃

を装備しているわけですが,彼女が証言するように「米軍が暗殺を企図」していたと仮定しましょう.
 私が暗殺指揮官であれば何の迷いもなく120mm滑腔砲かTOW対戦車ミサイルを選択しますね(笑)
 まぁ,どんな武器を選択したとはいえ,少なくとも第一撃で撃ち漏らした彼女と二人の情報部員は確実に仕留めるでしょうね.

 車載であれば120mmや25mmなら木っ端みじん,12.7mmや7.62mmでも木っ端みじんの一歩手前の蜂の巣になりますから,そうなると発砲したのは検問所にいた歩兵と言うことになるでしょう.
 となればM-16小銃M249ミニミ機関銃と言うことになりますが,ピンポイントで当たっていて複数の弾痕が見えないので,恐らくはM-16による警告射撃じゃないかなと推測します.

(「他事某論」, 2005/3/13)

 彼女が所属する共産党系新聞に掲載された,ジュリアナ・ズグレナ本人の書いた記事では

――――――
Everyone knows that the Americans do not like negotiations to free hostages, and because of this I don't see why I should exclude the possibility of me having been the target.
――――――

と,誤射ではなく米軍は自分を殺そうと狙って襲ったと主張してる.
 仮にそれが本当だとするならば,襲撃した装甲車から300〜400発の集中砲火を浴びながら,情報機関員が「1 発」だけ側頭部にうけて死亡しただけで,後は全員が軽症で生き延びた,ということになる.
 理屈から言ってもありえない.

 イタリア最大の全国紙Corriere Della Seraも,次のように疑問を呈している.

――――――
 アメリカが公表を恐れるあまり暗殺を断行するほどの,彼女のパートナーのピエール・スコラリ氏によるところの,ジュリアナ・ズグレナが持っている情報とは在るのだろうか?
 さらに「400発もの弾,弾丸の嵐」にイタリアの車が晒されたと信じていいのだろうか?
 彼女が「自分も座席から手に一杯の弾を拾った」と言うほどの装甲車からの圧倒的な射撃の嵐が,何の装甲もしていない乗用車を襲ったというのに,乗客のうち一人しか死ななかったなどと信じろと言うのだろうか?
 少なくとも我々はこれらは道理のかなった疑問だと感じる.
 さらに
「もしアメリカがイタリアのジャーナリストを殺すと決心したとしたなら,何故−彼女にも我々にも幸運な事に−彼女は生き残る事ができたのだ?
 何故,陰謀は最後まで遂行されなかったのか?
 何故,証人となれる二人のイタリア人は生かされたのか?」
などの疑問も妥当と感じる.

 もちろん,これらの疑問に筋の通った答えがある可能性もある.
 しかし,もしあるのならば,政治家や解説者はその答えをより冷静になりその答えを今日から探さなければいけない.
 アメリカと力勝負に挑むのならそれもかまわないが,その勝負は感情的になって大言を吐いて勝てるものでは無いからだ.

――――――(「反MSM」,2005/3/8)

 そもそも,スグレナ証言は事件発生直後から,すでに様々に食い違っている.
 ゆえに,証言の信頼性は低いと判断せざるをえない.

 事件直後,左派新聞ガーディアンの記事にあるジュリアナ・ズグレナの証言:

――――――
The Americans shone a flashlight at the car and then fired between 300 and 400 bullets at if from an armoured vehicle.
 アメリカ人は光を車に当ててから,装甲車から300から400発もの弾を発砲した.
――――――

 事件直後,BBCのインタビュー記事でのジュリアナ・ズグレナの証言:

――――――
We had no signal. We were just on the way to the airport. They started to shoot at us without any light or signal. There was no block, there was nothing.
 合図など無かった.我々は空港に向かっている途中だった.彼らは光を照らす事も合図もせず撃ってきた.ブロックも他の物も何も無かった.
――――――

 事件直後,彼女が所属する共産党系新聞に掲載された記事でのジュリアナ・ズグレナの証言:

――――――
They told me that we were less than a kilometer away...when...I only remember fire.
 彼らがあと1キロ未満で着くと教えてくれた・・・その瞬間・・・覚えてるのは炎だけ
――――――

 2005/3/11のイタリアの新聞での証言:

――――――
 金曜日に発行されたインタビューで,ジュリアナ・ズグレナは,車が光に照らされた事は無く銃撃は前からではなかったと語った.
「彼らがエンジンを撃ったと言うのは嘘だ」とCorriere della Sera紙に話し,「銃撃は右と後ろから来た」とも付け加えた.
――――――

 インデペンデント紙に載った証言:

――――――
イタリア人ジャーナリストのジュリアナ・ズグレナは,アメリカ軍が彼女を殺そうとしてたとは思わないと発言した.
「私は彼らが私を殺したかったと言ったことは無い.しかし起こった事のメカニックは襲撃のそれだった.」
とテレビのトークショーで説明した.
――――――

(「反MSM」,2005/3/8〜)


+

 【質問】
 ズグレナは,誘拐を十分に用心していたか?

 【回答】
 オランダ・メディアの記事の記事によれば,それは非常に疑わしい.
 以下,引用.

「『誘拐されないように気をつけてくださいよ』
 私はバグダットへの飛行機で,横に座った女性にそう忠告した.
『とんでもない』と彼女は答えた.「そんな心配はいりませんよ.私たちは虐げられているイラク人の味方です.イラク人が私たちを誘拐するなどありえません」

 同じリポーター仲間を批判するのは聞こえが良くないかもしれないが,ズグレナはジャーナリズムの恥である.
『貴方のような一般的なジャーナリストが,イラク人を支持しないなど有り得ない』
と,彼女は機内で私に言った.
 ズグレナと同行していた二人のイタリア人女性リポーターもアメリカが大嫌いだった.
『アメリカ人は人類の最大の敵』
と彼女たちは私に言った.

 私がセキュリティを確保するために米軍と同行することを知ると,彼女たちは私のことを散々に貶した.
 とにかく安全性に対する話題には全く興味を示さなかった.
『貴方は事情がわかってない.私たちは反帝国主義者で反資本主義者の共産主義者です』と彼女たちは言った.『イラク人が誘拐するのはアメリカの同調者だけ.私たちアメリカの敵は何も恐れる事はありません

 私は頭がおかしいと諌めたが,彼女たちは全く聞く耳を持たなかった.
 バグダットの空港に着いて,私がアメリカ軍ジープの迎えを待っていた時,イタリア人女性の一人が泣きながらあたりを歩いていたのを見た.イラク人にコンピュータとテレビの機材を盗まれたとの事だった.
 彼女らは外に震えながら立って,バグダットまで連れて行ってくれるタクシーを待っていた.

 彼女のバイアスは自分を危険にさらすだけでなく,情報機関員が彼女の行動のために命を落とし,イタリア政府は彼女を救うために何百万ユーロをも費やさなければいけなくなった.
 願わくばズグレナが転職することを決意してほしい.
 プロパガンダに専念するかもしくは政治に転じても良い.
 しかし,彼女は今すぐにジャーナリストを辞めるべきだ」

(「反MSM」,2005/3/9)


 【質問】
 ジュリアナ・ズグレナ記者誤射事件は,全面的に米軍に非があるのか?

 【回答】
「そうとも言えない」
とする,以下のような意見がある.

(前略)
 なんとも残念な話ではあるが,混乱している状況においては十分起きうる話であろう.
 原因の一つに米軍検問所で停止しなかったと言われており,もしこれが本当ならば致命的なミスである.
 また,こうした混乱状況の中では情報の伝達が非常に難しく,あらかじめ解放者を乗せたイタリア関係者の車輌が通過する旨の連絡が検問所に届いていなかったという可能性もある.
 いずれにしても,混乱している場合にはほんの小さなミスで命を落としかねないという事例である.
 戦争とは,この状況がずっと続いている状況のことであり,何が起こるかわからないし,何が原因で命を落とすかもわからない.
 要は,普通の平和な生活の中での常識が通らないのであり,ルール通りにはいかないのが戦争である.

 で,今日は何が言いたいのかというと,戦闘地域での命は誰が守ってくれるのかということ.
 軍人の場合は,自らが銃を取り自分の生命を脅かす敵を払いのけることができるし,兵隊同士のチームワークによって生命が維持される.
 特に,戦闘に至っては,綿密な作戦計画によって秒刻みの行動によって維持される.

 これに対して,文民は自ら戦うことなく,綿密なチームワークも期待できない.自らの生命を維持するための手段がほとんどないに等しいのだ.
 真っ当な危機管理能力があるとすれば,「近づかない」「関わらない」ことが一番となる.
 しかし,取材など何らかの理由で足を踏み入れることとなった場合,結局文民の身を守る役割が軍隊に課せられることになる.
 しかし,綿密な計画によって維持されている軍隊にとって,指揮系統に全く従わない文民が入り込んでくることは,いわば致命的な穴を作り上げることにほかならない.


 特殊部隊など他人の命を救うことを使命とする部隊もあるが,大部分の軍隊は自ら(軍人)の命を相互に助け合うためで精一杯だ.
 軍隊で上官命令が絶対というのは,内容がいいか悪いかではなく従わねば(一致団結しなければ)死ぬという危機管理から発生しているものであるが,いいか悪いかの判断で動く文民は,その行動系統を阻害するだけなのだ.

 今回のイタリア女性記者を引き取りに行ったイタリア情報局員が死亡したのも,上記の欠陥によるものである.
 文民の中には自分の身は自分で守っていると錯覚している輩も多いようだが,結局の所,生命の維持のためには多くの人の助けを借りているということを忘れている.
 亡くなったイタリア情報局員はどの程度危機感を感じ,死ぬかもしれないと思っていたかはわからないが,このイレギュラーな任務に対して,果たして死に値する代価を得ていたのだろうか.
 多分,イタリア情報局員の本来任務の範疇であれば,そうそう死に直面することはなかっただろう.

 この事件を米軍の誤射と非難する向きもあるが,米軍兵は正当な危機管理に基づいて行ったと思われるのであって,むしろ危機管理のなかった文民にこそ一人の命の重みを感じて貰うべきであろう.
 平和,生命の維持のプロセスはどのようにして勝ち取られてきたかをよく考えてみるべきである.

(「かぽんのこだわり道場ミリタリー館」,2005/3/6)

 そもそもシアトル・タイムズによれば,事故はイタリア側が人質救出の情報を米軍に十分に教えなかったことが原因である可能性がある.

 軍の情報筋によると,米軍は,ジュリアナ・ズグレナを乗せた車が来る90分前に,空港へ入る道の入り口で緊急の検問所を設置したとの事.
 彼らは,ハイレベルな米国大使館の職員がその道を使い,空港に向かうとの情報を得,その移動の援護のための物と説明.
 だが情報筋によると,ジュリアナ・ズグレナを救出した側と検問所を設置した軍の間に具体的な調整は無かったという.

 これはイタリア側が身代金を払って人質と交換する手筈をアメリカ側に伝えた場合,アメリカが反対する可能性を恐れたためと考えられる.
 ズグレナ自身の書いた記事中の

 車は道をどんどん進んでいった.水溜りばかりの地下道を通ったときはそれを避けようとしてコントロールを失いかけたほどだった.
 私たちは皆,信じられないほど笑った.実に解放的だった.
 私が通ってきた困難を脱した後に,水浸しのバグダットの道で交通事故に遭うなどという事になってはたまらない.

という一節から車はスピードを出していたのがうかがえる.
 知らされていない車が猛スピードで検問所に突っ込んでいったのであるなら,起こるべくして起こった事故といえるだろう.

(「反MSM」,2005/3/8)

 イタリアの新聞も,イタリア側の情報伝達ミスの可能性について報じているという.

 イラクの米軍はイタリア諜報部の人質開放ミッションについて部分的にしか知らされていなかったと金曜日にイタリア各紙が報じた.
 各紙は多国籍軍副司令官であるイタリア人マリオ・マリオーリ司令官がイタリアの検察に提出したレポートに含まれた情報とした.

 記事によるとマリオーリ司令官はアメリカ当局にカリパリ氏を含むイタリアの情報機関員がイラクに入った事のみで,ジュリアナ・ズグレナを解放するためだとは伝えはしなかった.

 マリオーリ司令官がどこまで知らされていたかは記事によって違う.
 Corriere紙はマリオーリ司令官はカリパリ氏がジュリアナ・ズグレナ解放を目的していた事を知っていたとした.
 La Repubblica紙はマリオーリ司令官は目的については何も知らされていなかったとした.

 イタリアはテロリストに資金提供をするのがよほど後ろめたかったのだろう.資金はアメリカ軍兵士を殺すための爆弾などになる.
 アメリカが知ったら当然,反対する事は解っていたのだろう.

(「反MSM」,2005/3/13)


 【質問】
 イタリア側の報告書は米軍に非があると書かれているが?

 【回答】
 以下のブログによれば,イタリア側の報告書には疑問点が多いという.
 以下引用.

 イタリア側とアメリカ側の主張の違いは主に以下の4つの点だ:
1) 車の速度
    イタリア側は50キロ程度と主張.
    アメリカ側は80キロ以上と主張.

2) 警告は十分だったか?
    イタリア側は標識など警告が不十分だったと主張.
    アメリカ側は照明や警告射撃など警告は十分だったと主張.

3) 検問所の兵士達の経験と状態
    イタリア側は兵士達は精神的に極限状態にあったと主張.
    アメリカ側は兵士達は交戦規則を熟知しており経験も十分だったと主張.

4) イタリア側はスグレナ救出の情報を米軍に伝えたか?
    イタリア側は米軍に伝える必要性はなかったと主張.
    アメリカ側はカリパリ氏の行動を事前に知らされていたら事故は防げたと主張.
 1)の車の速度についてはイタリア側は運転手が「70キロ程度で走行しており検問所の地点に近づくにつれ減速した」との証言を主張,対してアメリカ側は兵士に運転手が「警告射撃にパニックになり空港に早くたどり着こうと加速した」と語ったと主張している.
 報告書によると検問所から119mの地点で照明による警告,83mの地点で警告射撃,38mの地点で車への射撃により停止となっている(両側ともこの点については異論無し).
 つまり最初の警告から81mも進んだ事になる.時速50キロで路面が濡れていた事を考慮しても車の停止距離は約17mで時速100キロだと約69mになる(制動距離計算).
 警告の後に加速とまでいかなくとも,車はブレーキを踏むまで相当の遅れがあったか,又は進入速度がアメリカ側の主張の通り80キロ以上であった,とデータからは考えられる.
 スグレナを乗せた車以前に,この検問所に接近した車は十数台全てが,警告されてから数メートルも進まずにUターンしている.
 イタリア側は50キロ程度と強く主張しておきながら何故警告されてから数十メートルも車は止まらなかったのか,整合性のある説明を試みてもいない.
 さらにCBSは,米軍は車が100キロ近くの速度をだしていたとする,衛星から得た証拠を持っていると報じた(ソースがCBSなので証拠が本当に存在するのか少々疑わしいが).
 どちらにしろ,この車に脅威を感じた事に兵士達の落ち度は見受けられない.

 2)の警告については
「Stop or you will be shot!」(止まれ,さもなければ撃つ!)
という標識が,「不快感を与える」として,メッセージの後半を隠す作業の途中であったため,使われなかったという事はあったらしい.
 しかし,照明による警告で,それまでの数十台の車はUターンしたという事は,警告は十分だったはずだ.
 イタリア側はさらに,鉄条網が設置されなかった事にも不満を表している.
 米軍が使用したコンクリート・ブロックが,鉄条網に劣る部分があるのか甚だ疑問だが,もし接近を物理的に阻止しようとする障害物に突っ込む事になれば,それは警告云々の問題ではすでに無くなっている.

 3)の兵士達の状態については,通常の検問所設置は15分程度なのに対し,この検問所は一時間を越えており,兵士達もその地点が危険な地帯だという事は知っていた.
 イタリア側は兵士達の状態として
「娘のためにもなんとしても生きてイラクから帰ると誓っていた」
「車に脅威を感じ,脳裏に娘の事が浮かんだ.数を数えながら車の速度を必至に計算した」
等の事柄を紹介している.極度の精神状態における過失としたいのだろうが,犯した明らかな失態を一つも挙げられないので,警告を無視し接近する車に脅威を感じるという,当たり前の心境を殊更に強調し,過失の可能性をほのめかす事に終始している.

 4)については,イタリア側も米軍に情報を隠していた事を認めており,それが事故につながってしまった事は内心分かっているはずだ.
 国民的英雄になってしまったカリパリ氏が,事故の原因となる失敗をしてしまった事を認めたく無いがために屁理屈をこねているだけであろう.

 興味深いのは,自分達の名誉を守ろうとしたイタリア側の報告書でも,ジュリアナ・ズグレナの主張とは大きく食い違うという事だ.
 両側の報告書を読んで(時間がなければこの図だけでも良い)過去のエントリー()にあるジュリアナ・ズグレナの証言と比べると,ほぼ全てが報告書によって否定されている事が分かる.
 ジュリアナ・ズグレナが大嘘吐きの共産主義者でしかない事は明らかだ.
 だが残念ながら,反米なら何でも善しとする連中は,そんな事は気にせずに,これからもずっとジュリアナ・ズグレナの嘘を真実として繰り返し続けるだろう.

(反MSM)


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